https://note.com/vedatokyo/n/nc658c75f66e6 【やさしい禅語 vol.1 『而今(にこん)とは?』】
あなたが時間の中で生きていますか?時間があなたの中で存在していますか?
あなたがいま生きている時間を活かしていますか?
それとも毎日まいにち、時間に使われて生きているのですか?今日は4月11日、日曜日。
この日の二四時間は、五三年に及ぶ私の人生の中の二万分の一のわずかな時間です。人類の歴史、世界の歴史という観点から見れば、取るに足りない一日です。
仏教には而今(にこん)という言葉があります。
意味は、「このいま」です。而今には日付などありません。
なぜなら、このいまは時間の中にあるのではなく、時間はこのいまのなかにあるからです。
いつも而今なのです。
しかし昨日と明日に挟まれた今日しか生きていない私たちは、このいまをいつも見落としてしまっています。
而今に生きている人は、時間の中に生きているのではなく、その人の中に時間が生きているのです。
「五尺の身体を五尺に使うのは、えらい下手くそなのだ。五十年や八十年や百年の寿命で死んだらバカらしい。永久に死なない、永久に宇宙いっぱいの仏さまとちっとも違わない人間になるのが、仏道の行ちゅうことなのだ」(澤木興道)
明治から昭和を代表する曹洞宗の僧侶で、朝坐禅の時間でもよく味わっている澤木興道のお言葉です。老師の言う「永久に宇宙いっぱいの仏さま」とは一体どのような存在でしょうか?それといつ、どこで出会えるのでしょうか?
あなたなら、すでにお気づきだと思います…。
そうです、「いまここ」に生きているあなた自身のことです。
ポイント稼ぎゲームを下りて、ライバルと私、10年前と今…そんな比較を止めた時が而今なのです。
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【ネルケ無方】Muho Noelke
ドイツ生まれ、日本在住30年。7歳で母と死別してから「どうせ死ぬならば何のために生きているんだろう」と疑問に思い始める。16歳のときに高校のサークルで坐禅と出会い、禅僧になる夢を抱く。1990年に留学生として来日。1993年から安泰寺で出家得度。修行僧として10年、住職として20年ほど務め、2020年に引退。現在は大阪を拠点に坐禅会や講演会を開き、YouTubeでも動画を公開している。スマホは持たない。3児の父。
http://www.foster1.com/article/16008391.html 【而今(にこん)】より
而今の読みは、「じこん」が一般的だが、禅宗では「にこん」が一般的(では、どっちが一般的なのか!?)
而今(にこん)の意味は、「いま、この一瞬」という意味過去は虚、過ぎたものであり未来はまだ来ない、これも虚だから、すべて、いま、この一瞬、いま、この時しかない「永遠の今」
すべての時間は今の積み重ねいま、しか存在していない
ここから、過去にとらわれない未来を憂えない全力で今を生きるという考え方ができるいまに、一点集中!今に全力投球
では、できているかと言われると多くの人ができていないだからこそ、而今(にこん)いま、この一瞬を意識して生きるこれが人生の極意ともいえるでは、いつからそう思って生きるのか?「いまでしょ!」
而今(にこん)は、曹洞宗 道元禅師の言葉
「いはくの今時(こんじ)は人人(にんにん)の而今(にこん)なり。 我(われ)をして過去未来現在を意識せしめるのは、いく千万なりとも今時(こんじ)なり、而今(にこん)なり。」而今(にこん)にこにこ、と昔、教えてもらった
https://www.kahoku.co.jp/ishinomaki/2019/08/now-or-never.html【コラム:Now or never】より
「而今(にこん)」という禅語があります。過ぎ去った昨日や生きている保証もない明日にこだわらず「今」この瞬間を精一杯に生きることの大切さを説く言葉です。
Apple の創業者・故スティーブ・ジョブズもこう述べています。" If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today? "(もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは、本当に自分のやりたいことだろうか?)
今日を人生最後の日として生きる...まさに至言ですが、なかなかこのようには生きられないのが凡人の私です。
さて、これに近い英語の表現があります。" Now or never "(今、さもないと決して...ない)。つまり「今こそ絶好の時だ」。
エルヴィス・プレスリーの" It's now or never."(1960年)は有名ですが、アイドルグループ「嵐」の歌に「NOW or NEVER」という曲があることも知りました。
この" Now or never "というフレーズは「好機を逃すな」「この機逸するべからず」といった駆け引き上の警句として用いられることもありますが、私は冒頭で記した「今、ここ」に全てをかけて生きるという禅の教えに共感します。
なお、相田みつをさんの言葉の英訳版「いま ここ」" The Here and Now "という本があります(ダイアモンド社、1996年)。ご参考までに。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)
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