https://ranyokohama.amebaownd.com/posts/8026330/【内臓感覚・フェルトセンス】
http://matumoto-t.blue.coocan.jp/naizou146.html 【「内臓感覚」ノート 146・「俳句を作る」ということ】より
…どんな障害を見つけても、私が知っていた事故の前の夫よりも、今の彼はずっとクレバーだった。人間観察の得意な夫は、よく、その人がどういう人かは、全体の雰囲気でわかると言う。直感と言うのだろうか、数字とかの一つのことからではない、人として感じる五感全体を通した判断。そういうものの高まりを感じたのだ。
病院で計るのが、数字で出てくるいわゆる学校のお勉強的な部分だとしたら、家族が感じるのは、社会に出てからの大人の適応力というたとえが近いかもしれない。
後頭部を損傷した夫は、概念分野の損傷、ゲルストマン症候群の兆候を見せている。それをカバーしようとして、人としての知性、人として最も高次な脳機能を司る前頭前野が、事故の後に、より活発に働き始めたのではないだろうか。言葉や概念以外のものを、より多く物事の判断材料に加えていた気がする。最初に言語療法の先生が言ってくれた、サブコンピューターというのがこれかもしれない。もともと感覚的な人ではあったけれど。このときは気づかなかったが、独自のリハビリも、結果的にここの働きを高めるものばかりだった。
でも、こんなことを誰も信じてはくれない。(『破損した脳、感じる心』 犬塚芳美)
ここで、「こんなこと誰も信じてくれない」と感じている犬塚芳美さんの感覚は、たぶん、
総合支援学校で働いている教師ならば、普通に、日常的に感じていることだ。
知的な障害がある、と言われている子であっても、叡智の閃きを感じさせる行動をすること
があるし、そもそも、その行動自体が、定型発達の人間を「超えている」と感じさせられるこ
とが多いからだ。
犬塚さんの観察からすると、「夫」は、五感全体を通した感覚で、物事を判断しており、そ
れはとても叡智の閃きに満ちていると感じている。それは、「知能検査」屋病院の検査では、
計れない、何らかの「叡智」と言えるのではないのか? 僕も、そう思う。
それは、僕の言い方で言えば、「感覚で考える能力」と言えるものだ。「抽象(論理)で考える能力」が、ダメージ受けているために、「感覚で考える能力」が研ぎ澄まされたのだと言っていいと思える。犬塚さんは、「夫」のリハビリのひとつとして、俳句を作っている。
○
最初のものには七月一日とあるから、転院翌日にはもう作り始めたことになる。
ちなみに、この日の句を記してみよう。 くちなしの香の中進む車椅子
私のほうは、 くちなしの香に誘われし回り道
そういえば疎水べりの生垣からくちなしが匂っていたと当時を思い出す。
句材は散歩で見つけた。きょろきょろと季節の先がけを探すのも、視野を広げるリハビリになる。三十分ならカードを借りるだけで外出できるし、それを越えると許可証が必要だけれど、めげずに何度でも頼みに行き、外出を繰り返す。…
○
そんな様子を見た看護師さんが、「ほら、こんなふうに、た、な、ば、た、や、と指を折って数えてみて。五つやろ。次は七つや。やってみ」と、指折りのジェスチャー付きで、俳句作りに加わってくれた。二人で数を数えていたから、俳句の五、七、五という字数も数えられないと思うようだ。不思議なのだけれど、意味のないことを数えるのは間違えても、俳句の五、七、五とかは、私が言わなくても自然に数えている。
○
先生方に俳句のことを告げるけれど、最初の間は、そんなものが作れること自体を信じてもらえない。私の勝手な妄想と思うらしいのだ。初日の看護師さんの検査同様、前の病院からの資料も相当悪かったのだろう。右の片麻痺等という目に見える障害だけでなく、いわゆる高次脳機能障害、なかでも、失算、失言、左右障害、手指失認というゲルストマン症候群の兆候を示す検査結果が記されていたはずだ。(「前掲著」)
○
リハビリで「俳句」をつくりはじめたが、最初は医者は信じてくれなかったと言う。
「簡単な計算もできない」のだから、当然と言えば言えるだろう。だが、実際には、「俳句」を作ることはできている。これは、どう考えればいいのか?
計算は、いくら簡単なものであっても、「抽象的な思考で考える力」が必要だ。
だが、言葉は違う。言葉は、「感覚で考える能力」があれば、とりあえず使える。
それは、総合支援学校に勤務している者であれば、「計算」は難しくても、よくしゃべる子
がいることで容易にわかることだ。
それでは、「俳句」を作る、ということは、どういうことか。 僕の「理解の願望」として言えば、「俳句」という表現形式が、視覚的な描写を選択する度合の強い形式だということが、良かったのではないかと思える。だから、「感覚で考える能力」によく見合っていたのではないだろうか。
五・七・五を数えられたのも、数字が簡単というよりも、「音数律」が経験的に、心に根ざ
しているから覚えて、数えることができたのではないだろうか。松尾芭蕉が、「俳句」を作りだしたとき、すぐに「この短い形式の中に、自然の風景(情景)を織り込むことができる!」と直観したのではないだろうか。
Facebookゴーシュ 直子さん投稿記事
1977年に、ヨガに出会った時、ヨガはポーズのことではないと教えて
頂きました。瞑想の先生が
『ヨガとは何か?』『ヨガの目的』について話している8分の動画は、↓です。ご覧になってください。
https://www.youtube.com/watch?v=qYynpc_dkPg
https://uchu-henshubu.com/article/81/ 【宇宙意識とアート。 -表現はロケットだった-】
長野県にある『フェンバーガーハウス』は、宗教学と美術学を学んだロジャー・マクドナルドさんのハウスミュージアム。その扱うテーマの一つが「宇宙意識=Cosmic Consiousness」だ。
そもそも「宇宙意識」とはアメリカの心理学者であるリチャード・モーリス・バックが1901年に執筆した著書のタイトルであり、目に見えないパワーを宿した意識状態を指す言葉でもある。何か怪しい雰囲気も漂うが、バックがこの本に残したのは、宗教者だけでなく、アーティストや一般の人々の宇宙意識の体験談。彼らがある日突然経験した一種のトランス状態は、その人の視野を広げ、森羅万象を司る宇宙の領域と繋がる役割を果たすのだという……。
ロジャーさんが研究しているのは、その宇宙意識とアートの交わり。バックの本では “無意識に宇宙に到達した人”の事例が紹介されているが、ロジャーさんいわく、古くから人々は意識的に宇宙という存在に近づこうと表現活動をしてきたのだとか。
昔の人は宇宙をどう捉えていたのか? そして、それをどう表現していたのか? ロジャーさんと一緒に “科学が発展する以前の人類の宇宙旅行”について考えてみた。
そもそも昔の人々は宇宙をどう捉えていたのか?
「宇宙は今の科学や物理学的に見ても未知なるもの。だからこそ好奇心が刺激され、人々はそこに夢やロマンを抱いてきました。その “答えがない存在”というのは特に芸術家にとって最高の主題で、自分の中にあるモヤモヤや希望を反射する鏡であり、巨大なキャンバスのような存在といえる。心理学者であるC.G.ユングの言葉を借りれば、宇宙は“元型”と言えます」と話すロジャーさん。
元型とは、“母親=命を生み出し包み込んでくれるもの”といったように、時代や地域を超え、神話・伝説・夢などに繰り返し登場する心理的な象徴。つまり「宇宙=未知であり神秘」という認識は、太古から人間の意識に刷り込まれているというのだ。
「科学が発展する前の時代においても、我々の祖先は夜空に浮かぶ星や満月を眺め、そこに不安や喜びを反映していたようです。言い換えると、宇宙という未知の空間は、人間の心を支える味方のような存在でもあったということです。実際、新石器時代のストーンヘンジや縄文時代のストーンサークル、アステカ帝国の建築など、世界中には星空や宇宙との関係性を何らかの形で残したとされている例が多く見られます。エジプトのピラミッドも、一説では亡くなった王様を天に昇らせるための巨大な階段だったと言われていますよね。そして、僕はこれらの遺跡は技術が発展する前の一種のロケット技術と言えるんじゃないかと考えているんです。もちろん実際に発射はしませんが、人間と宇宙領域をつなぐための装置という点では共通しますから。さらにはこういった非科学的な文化宗教の中で宇宙観が生まれ、それが16世紀以降の近代科学の下地となり、ガリレオが発明した望遠鏡で天文学が進歩し……という歴史を振り返ると、古代の文化宗教は今の宇宙技術と切り離すことができないなという気がします。そのもっともな例がヨーロッパの錬金術です。それに関する文献を見ると、やはり錬金術には宇宙が大事な要素でした。火や水などの既に地球上に存在する様々な物質を使い、どう神の領域、あるいは宇宙領域に発展できるかということが命題となっているんです。しかも、ニュートンも錬金術に関心があったことを考えると、やはり科学と切り離せないことがわかってきます」
絵画作品も宇宙への発射装置
「そしてもう一つ、錬金術の他に面白いと思うのが風景を水墨で描く中国の山水画。1000年以上前の宋の時代に花開いたジャンルです。描いているものは石や木、川などの地球上の自然ですが、当時の絵師が残した文献を読むと、道や仏教の影響からか、絵が目指す先に “理”と呼ばれる天国や宇宙という概念があるのです。つまり、絵の中で自然風景を旅して山を登ることで宇宙に到達できるという考えのもとで絵師は山水画を描いていたのです。このように作品として見ると全く宇宙とは関係のないものに見えても、その時代の絵師たちの考え方や思想をちょっと探ると、宇宙との関わりがあったという事例はたくさんあるのです。きっと当時はテレビやパソコン、バーチャルリアリティなんていうのも何もない時代。そこで絵画や彫刻が人間の心と感情に及ぼす影響はきっと今とは比べ物になりません。その点で、絵画もまた想像力を通して、宇宙へ意識を発射するような装置だったと考えられます」
こういった事例はもちろんヨーロッパにもあるとか。
「ルネサンス絵画もロケット的役割を果たしていたと思います。シャルトルやノートルダム寺院などの中世ヨーロッパの大聖堂は、建物からすでに天に向かって上がっていくようなロケット装置のような形をしていますしね。こういったゴシック建築はそれまでにはあり得なかった技法ゆえ、たとえ聖書を読めない人が訪れても、荘厳なステンドグラスの輝きと建物の迫力に圧倒されて、神聖なものを体感できるようになっていたのだと思います。ドイツの哲学者ルドルフ・オットーは大聖堂で感じる壮大な気持ちを『ヌミノーゼ』と呼んで、美術理論の中では言及されてきました」
ここで気になることが一つ、科学が発達した“今”だ。
「宇宙は古代の人にとっては希望の象徴でした。でも、その未知なる存在のことが科学的に解明され始めると、宇宙が持つ黒さや深さといった、恐怖感も新たに抱くことになったのです。だから宇宙の全容がわかってきても、表現者に影響を与え続ける存在であることに変わりはないのだと思います。そうそう、アートから外れますが、最近『スター・トレック』でカーク船長を演じたウィリアム・シャトナーさんが、本物の宇宙飛行を実現させたニュースを目にしたんです。インタビューを受けたウィリアムさんは感動で泣いていて、『宇宙に行く喜びがあったけれど、到達して振り返ったら真っ暗な宇宙の中に美しく光る地球の光景があり、神秘体験として感動した』と。この姿を見てイエスやブッダといった宗教家の活動を思い出しました。技術がない時代は瞑想などを使い、マインドの中でそういう神秘体験をしてきたわけです。つまりは神秘体験は宇宙に行かずの宇宙体験ということ。ここでいう『宇宙体験』はもしかすると自分の普段生活している主体性や自我が大きく拡張することかもしれません。深い実感として感じる『無限のつながり』とも言ってもいいですね。宇宙へ実際に行った人は科学にのっとって先へ行く未来人でもあるけれど、“縄文人”とも言えるんです(笑)」
https://alphaforum.co.jp/free/asc 【変性意識状態(ASC。宇宙意識体験•神秘体験など) &セラピー】より
私たち一人一人はバラバラな存在ではなく、本来は宇宙全体と一つにつながっている存在なのです。
トランスパーソナルセラピー(トランスパーソナル心理療法)を通して、この宇宙との一体感を体験していただくこと(宇宙意識体験)で、生きる歓びが深く味わえ、万物に対する愛や慈しみの心が自然に溢れてきます。
そして、自己中心的な世界観や価値観が変容していくのです。
この宇宙意識体験は、心の特殊な意識状態つまり変性意識状態(ASC)の一つです。
変性意識状態には、①時間のワクを超える体験 ②空間のワクを超える体験 ③個人性のワクを超える体験 ④客観的リアリティのワク組みに収まらない体験 など(注1)があります。
わかりやすく言えば、神秘体験と言ってもいいでしょう。
これらも、トランスパーソナルセラピー(注2)を通して体験していただくことが可能です。
これらによっても、深い心の癒やしや大きな精神的な成長が得られていきます。
注1 変性意識状態(ASC) [スタニスラフ•グロフ博士の研究より引用]
①時間のワクを超える体験
過去に遡って精子と卵子が出会い受精したばかりの胚あるいはもう少し成長した胎児になる、 過去世を体験する 先祖と同一化する、自分の属する集団・民族の歴史の全体やその中のある人物と同一化する、 バクテリアから哺乳類まで<系統的発生・進化の樹>の一部あるいは全体を体験する、 未来を先取りして、予知、透視、透聴する、 過去や未来に旅をする=タイムトラベルなどの体験 があります。
②空間のワクを超える体験
透視、 透聴、 スペーストラベル、 テレパシーなどがあります。
また、空間が収縮する体験として、自分が自分の器官、組織、細胞になるという意識があります。
③個人性のワクを超える体験
身体離脱体験、 対人関係で自分がなくなってしまう、 他者と同一化する、 自分と相手が2人別々でありながらまったく一つになる=<二元的一体化>の体験、 ある集団との完全な一体化、 動物や植物との一体化、 さらにすべての生命との一体化、 あるいは無機物の意識、 生命あるなしにかかわらないすべてのものとの一体化、 惑星意識、 惑星外意識 などがあります。
④客観的リアリティのワク組みに収まらない体験
霊や霊媒の体験、 超人間的な霊的存在との出会い、 太陽系さらには銀河系以外の宇宙に行く、 宇宙人と出会う、 ユングのいうような元型や複雑な神話的情景の体験、 さまざまな神と出会う、 普遍的な象徴(シンボル)の意味が直観的にわかる、 ヨーガでいうチャクラの活性化・クンダリニーの覚醒、 普遍的な<心(Mind)>の意識、 宇宙を超えた<空>の体験 などがあります。
注2 このトランスパーソナルセラピーを体験していただくためには、①その人自身に強い「必然性」があることが重要です。②前もって充分なカウンセリングを受けていただく必要があります。③服薬中の方は原則としてこのセラピーを受けていただくことはできません(長期服用改善カウンセリングを受けていただき、それが終了されていれば可能です)。
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