新たな俳句創造への挑戦を読み解こう

https://www.longtail.co.jp/~fmmitaka/cgi-bin/g_disp.cgi?ids=19970215,19970729,19980308,19980825,20000225,20000611,20001013,20010823,20011018,20020131,20020326,20020807,20020929,20030620,20031018,20040213,20040620,20041207,20070224,20070817,20080427,20080807,20090714,20090907,20090924,20091224,20110328,20120625,20151228,20160121&tit=%92%D8%93%E0%96%AB%93T&tit2=%92%D8%93%E0%96%AB%93T%82%CC【坪内稔典の句】より抜粋

そのことはきのうのように夏みかん

                           坪内稔典

夏蜜柑は、気分を集中しないと食べられない。スナック菓子のように、簡単に口に運ぶわけにはいかない。したがって、つい先程の「そのこと」などは、あたかも昨日のことのように遠のいてしまう。「そのこと」とは何だろうか……。本来であれば、しばし当人の心に引っ掛かるはずのことどもであろうが、しかし、その中身は読者にゆだねられている。男女のことでもよいし、生活の中の不意のトラブルでもよい。稔典は俳句を指して、作者と読者の「新たな関係を創造する装置」だと言う。「どんなに厳密に書かれていても、俳句はついに一種の片言にすぎない」とも。だから読者としては、安んじて「そのこと」の中身を自由勝手に想像してよいのである。というよりも、この句の面白さは、作者のそうした俳句理論の露骨な実践的企みにある。『猫の木』所収。(清水哲男)


http://www.school.shimotsuke.ed.jp/j_school/ishityu/content/kotyodayori4.pdf 【松尾芭蕉 「蕉風開眼」→新たな俳句創造への挑戦を読み解こう】より

前号で「古池や」の句は 蕉 風 開眼の句と紹介しました。そして、「今までの俳諧とこの句

しようふうは、いったいどこが違うのでしょうか。蕉風とは何だろうか?」と、3年生の皆さんに問いかけました。『奥の細道』の授業を通して、3年生が「蕉風の神髄」に迫っていく様子を簡潔に伝えます。

国語の授業では『奥の細道・平泉』をやった際、「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」と「古池

や蛙飛びこむ水の音」を比較して、2つの俳句の共通点から考えを深めていきました。どちらの句も、「音」に注目すべき点があること。蛙が飛び込んだ「水の音」と「蝉の声」。しかも「蝉の声はうるさい」と「閑かさや・静寂」という対比構造を見抜き、そこから、「古池や」の句も何か対比構造がないだろうかと考えていました。また、芭蕉が「閑かさや」を読んだときの芭蕉の心情を『奥の細道』の説明の文から発見し、「わび・さび」にも注目して考えていきました。芭蕉の「俳句創造への挑戦を追体験するように」読み解いていく様子が圧巻です。授業の振り返り用紙を全て読ませてもらいましたが、「音から発想を得て、己の心境も重ね、新たな俳句の境地を創造した」ことを見事に捉えていました。また、「言葉にこだわる良い習慣」が確実に身に付いていることが分かりました。「しみ入る」と「しみ込む」では全く違うこと。

「静かさや」と「閑かさや」も漢字の意味が違うこと。「古池や」とするのと「古池に」と表現するのでは、天と地ほど別物の作品になること。「や」という俳句独特の「切れ字」のすごさを感得している生徒がいて素晴らしいと思いました。3年生の振り返りを読んで、「学び方が定着している」と感じました。

来年、2年生が学ぶので、詳しくは書きません。2年生も来年をお楽しみに。先輩たちを超

える深い学びを期待します。

皆さんに紹介したい詩

今から、十数年前に修学旅行で、京都大仙院を訪れた時に、住職の尾関宗園さんが書いたこ

の詩がとても気に入って購入しました。

今、コロナ禍で様々な不安、先が見えない閉塞感を誰もが感じ、大きなストレスを抱え、つ

いついネガティブになりがちです。そんな今だからこそ、この詩は大きな力を私たちに与えてくれると思います。不安を抱える多くの人は、過去の辛い体験や嫌なことを思い出して、未来もどうせ嫌なことばかりだと心が塞ぎがちになります。

しかし、よく考えてみると、「今、こうして生きていられること」「家族がいること」「学校で学べること」「友達がいること」「部活動ができること」は、とても幸せなことです。

「私たちは、今、こうして生きていることの幸せを喜ぶべきだ。その幸せをもとに、今、こ

の瞬間を全力で生きることが、自分の将来につながるのだ。」という内容です。私はこの詩を読む度に、頑張る力が湧いてきて、背中を押してもらえる気がします。「失敗もできる訓練の場である」がいいですよね。失敗したっていいんです。それも訓練の一つ。自分にとっての貴重な体験、今後の糧にすればよいのです。そして、最後の言葉「今ここで頑張らずにいつ頑張る」と言われると、座禅で、和尚さんに「喝!」を入れられた気分になり、迷いが吹き飛びませんか。

テレビで見ない日はない林修先生の「いつ頑張るの。今でしょ!」は、尾関宗園和尚の言葉

から来ているのではないかと、私は勝手に推測しています。生徒の皆さんも、何度も、何度も、読んでみてください。力が湧いてくるのを感じるはずです。

ポジティブ思考・幸せになるために参考になる本最新科学から最高の人生をつくる方法

『 THE THREE HAPPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福』 樺 沢 紫 苑 かばさわ し おん著

簡単に言えば、人間の幸福感を決めるのは脳内物質であるということを精神科医の経験から

書いた本です。〈この本の中で紹介されている誰にでもできる実践例〉

今日一日を振り返って、嬉しかったこと、楽しかったこと、面白かったこと、気持ちが良か

ったこと、癒やされたこと、感動したこと、人に親切にされた、逆に親切にできた、感謝した、感謝されたこと、などを書かせると良いそうです。人間は寝る前に考えたことが記憶に定着しやすいので、それを利用して幸福感を向上させる方法です。

例 「登校するとき青空で気持がちよかった」「給食のスープがおいしかった」「先生にほめ

られた」「友達にほめられた」「クラスの人にありがとうと言われた」「母親の料理が美味しかった」・・・・なんでもいい。

これを10日間も繰り返していると、幸福感がアップするそうです。興味のある方は、書店

で購入して読んでみてください。「脳科学の知見」を学ぶことで、私たちのネガティブ思考も、ポジティブ思考に変えることができるということが具体的に書かれていて参考になります。


コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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