豊雲野神

https://shinto-jinja.jp/?p=1249 【Q.豊雲野神(トヨクモノ)とは?】

豊雲野神(トヨクモノ)は、神代七代に登場し、生命に満ちた豊穣な大地を神格化した存在です。異称として、豊斟渟尊、豊斟渟神、豊国主尊、豊組野尊とも記されます。

豊雲野神とは

古事記では、天地開闢神話で、別天神(ことあまつかみ)五柱に続く神代七代(かみのよななよ)の神々のなかで、国之常立神(クニノトコタチ)に次いで二番目に登場する神です。

国之常立神から伊邪那岐神(イザナギ)・伊邪那美神(イザナミ)までの神代七代の神々のなかでは、はじめ二代の国之常立神と豊雲野神の二神だけが配偶神のない独神(ひとりがみ)で、別天神同様身を隠しました。他の神は配偶神であり、身を隠しませんでした。

日本書紀の本文では、豊斟渟神(トヨクムヌ)として登場します。天と地が分かれたのち、葦牙(あしかび)のようなものから国之常立尊、国狭槌尊(クニホサヅチ)に続いて、陽気のみを受けて出現した男神とされています。

古事記では、天地開闢後も流動浮遊していた天地が、永久に安定した状態に至ったことを神格化して、天之常立神(アメノトコタチ)、国之常立神(クニノトコタチ)と呼びます。豊雲野神は、その「国の礎」である国之常立神の出現を受けて登場する神で、国・大地の生命に満ちた豊穣な状態を神格化したものです。

宇摩志阿志訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジ)と天之常立神が、大地に由来する豊かな生成力・生命力とそれによる「天の礎」の成立、と考えるならば、国之常立神と豊雲野神は、「国の礎」と豊かな大地の状態、と考えることができます。大地に由来する天常立神に生命が横溢するなら、国之常立神も同じように考えることができます。

神名について、トヨ(豊)は「豊かな」と問題なく解釈ですます。トヨが「雲野」の「雲」「野」のどちらにかかるかについては、両説があります。豊かな雲に覆われた野と、雲に覆われた豊かな野のどちらにかかるのかという話しです。豊雲野神が国・大地の展開のなかで登場する点からいえば、基本的には「野」だと考えられるでしょう。

豊かな雲に覆われて雨・水の心配がいらない原野、また雲に覆われて雨・水に困らない豊かな原野、どちらにしても葦原の原型を連想させます。豊富な水による植物に生長や、未来の生産の豊穣を想像させる点で共通します。神話は多義的・重層的なイメージであるので、ここはどちらかにこだわらず受け入れるのがいいでしょう。

豊雲野神の神格

大地の根底にある豊穣な生成力・生命力

雲に覆われた豊かな大地の神

豊雲野神のご利益・神徳  五穀豊穣 無病息災

豊雲野神の別の呼び方・異称 豊斟渟神 豊国主尊 豊組野尊

豊雲野神を祀る主な神社・神宮

御嶽神社(東京都大田区) 岩根神社(島根県雲南市)


https://nihonsinwa.com/page/1722.html 【豊雲野神】より

漢字・読み トヨクモノノノカミ

概要

ここで扱っている豊雲野神(トヨクモノ神)は古事記に登場する神で、同一神とされる豊国主尊(別名が豊組野尊・ 豊香節野尊・浮経野豊買尊・豊国野尊・葉木国野尊・見野尊)とは別に扱っています。

まとめ

●古事記で登場するのは一回だけ。

●雲は雨を降らす。雲は農業神の象徴だったのかのしれない。また飯炊きの煙や、鉄製品をつくるために炊く火の煙も雲と見ている。鉄製品は多くが農機具だったので、全ては農業につながる。

●雲は「繁栄」を表す言葉だったのかもしれない。

●雲が豊かな…というのは集落が豊かなという意味になる。

物語・由来

雲という言葉が表すものとは?

雲は雨を降らすものです。だから雲は農業にとって大事なものです。そういう農業神という性質があったのかもしれません。しかし、雲という言葉は別の意味でも使われます。「煙」という意味です。人が生活すれば釜を炊きます。その煙(=雲)が立ち上る。つまり雲というのは「繁栄」を表しています。また、釜炊き以外でも煙は発生します。それは「タタラ」です。鉄製品を作るには大量の木を燃やさなくてはいけません。雲は鉄製品を表す言葉でもあった筈です。それが鉄文化があった出雲(イズモ)に「雲」という漢字が当てられている理由ではないかとも思われます。

考えると雨を降らす「雲」も、飯を炊く「雲」も、鉄製品の「雲」も元をたどれば「農業」です。鉄は農機具としての利用が多かったですし、飯を炊くってことは元をたどれば農業です。なんというか、そういうものをひっくるめて「雲」というのは崇高なものだったのではないでしょうか。それが豊雲野神という神の元なのではないかと思っています。

●雲を霊体と考える人もいます。

●これは出雲の神々が「死」や「冥界」と関わっていることが多いから。

雲のことばかり書きましたが「雲野」神ですから「雲」と「野」を対比させていることも重要です。つまり、「天・地」「天(アメ)・国(クニ)」と「雲・野」は同じような意味合いで、「雲野」で天上天下の全てを表しているのかもしれません。

引用

神世七代

次に産まれたのは、国之常立神(クニノトコタチノカミ)、次は豊雲野神(トヨクモノノカミ)です。 この二柱も、独神で、対となる神はいませんし子供も居ませんでした。また、姿形もありませんでした。


https://blog.goo.ne.jp/shigeyasu_2011/e/74c38a42e9aaf4fd7926e13f8e6cf232 【日本の神話 その九 豊雲野神(とよぐもののかみ)】より

お早うございます。

今日は日本の神話 その九 豊雲野神(とよぐもののかみ)を掲載いたします。

(過去の掲載)

2019年10月24日  日本の神話 その一 <日本ができるまで>

2019年12月 3日  日本の神話 その二 <高天原の物語 誓約まで>

2020年 2月24日  日本の神話 その三 <高天原の物語 スサノオの暴虐と天の岩戸>

2020年 4月22日  日本の神話 その四 <出雲 ヤマタノオロチ退治>

2020年 7月22日  日本の神話 その五 <(高御産巣日神 (たかみむすびのかみ)/ 神産巣日神(かみ                     むすひのかみ))>

2020年11月25日 日本の神話 その六 <宇摩志阿斯訶備比古遅神 (うましあしかびひこぢのかみ)>

2021年02月05日 日本の神話 その七 <天之常立神(あめのとこたちのかみ)>

2021年04月13日 日本の神話 その八 <国之常立神(くにのとこたちのかみ)>

豊雲野神(とよくもぬのかみ)

別名

豊斟渟尊:とよくむのみこと 豊国主尊:とよくにぬしのみこと 豊組野尊:とよくむののみこと 豊香節野尊:とおよかぶののみこと 浮経野豊買尊:うかぶののとよかうのみこと

豊国野尊:とよくにののみこと 豊齧野尊:とよかぶののみこと 葉木国野尊:はこくにののみこと 国見野尊:くにみぬのみこと 見野尊:みののみこと

天地開闢の神々の一柱。

『古事記』では、国之常立神に続いて天地開闢の最初にあらわれた神世七代の第二の神。

この神も配偶神をもたない単独の神。

『日本書紀』では、天地の初めに、国常立尊、国狭槌尊に続いて生まれた神で神世七代の第三の神。

この三柱の神は陽気だけを受けて、ひとりでに生じた男性神。

大地創成のはじめ、浮脂の如く漂っていたものが、次第に固まる状態をあらわした神。

豊は大の意。

雲は籠る・組むで、群がり固まるの意味。また、豊かに富み足りた国の意味をあらわす神。

雲という言葉が表すものとは?

雲は雨を降らすものです。だから雲は農業にとって大事なものです。そういう農業神という性質があったのかもしれません。

しかし、雲という言葉は別の意味でも使われます。「煙」という意味です。

人が生活すれば釜を炊きます。その煙(=雲)が立ち上る。つまり雲というのは「繁栄」を表しています。また、釜炊き以外でも煙は発生します。それは「タタラ」です。

鉄製品を作るには大量の木を燃やさなくてはいけません。

雲は鉄製品を表す言葉でもあった筈です。

それが鉄文化があった出雲(イズモ)に「雲」という漢字が当てられている理由ではないかとも思われます。

 考えると雨を降らす「雲」も、飯を炊く「雲」も、鉄製品の「雲」も元をたどれば「農業」です。

鉄は農機具としての利用が多かったですし、飯を炊くってことは元をたどれば農業です。

なんというか、そういうものをひっくるめて「雲」というのは崇高なものだったのではないでしょうか。

それが豊雲野神という神の元なのではないかと思っています。

<豊国主尊:(とよくにぬしのみこと)>

この神は、日本列島内で初めて出現した国、即ち「豊国」の首長である。

豊国は、さほど大きな国ではなく、その中心は福岡県行橋市周辺であったと考えている。

但し、関連地域はかなり広範で、北は山口県の豊北町から南は大分県臼杵辺り迄で、後の豊前・豊後・長門を含んでいたように考えている。

というのも、この地方が、大陸との交易の重要地域であるからである。

玄界灘と周防灘の間に関門海峡があるが、この海峡は潮流が早く、古代に於いて船舶の通行は困難を伴う場所である。

それ故、潮待ちの場所として、洞海湾と行橋が、重要性を持っていたと考えるのである

豊雲野神 を祀る神社

埜神社(のじんじゃ) 愛知県豊田市野口町水別日面226

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