複眼

Facebook小早川 喬さん投稿記事 とんぼ の 優越性 A Dragonfly

こんな薄っぺらな翅でもって、空中を自在に飛ぶのだ。よく翅を見てみると、その秘密がわかるらしい。全方位を捉えられる複眼もある。空中で交尾できる離れ業もある。

ただ、翅を折畳めないのが、唯一の弱点か?とんぼに 学ぶべし


http://blog.livedoor.jp/toshio4190/archives/1083447963.html 【複眼の視点】より

人体冷えて東北白い花盛り  金子兜太

                (『蜿蜿』(1968)所収)

この兜太の代表句に対する清水哲男氏の評がある。

                   (増殖する俳句歳時記)

「(中略)ここには春とは名のみの寒さにかじかんでいる主情的な自分と、そんな自分を含めた東北地方の人々と風土全体を客観的俯瞰的に眺めているもう一人の自分を設定したということだ。この、いわば複眼の視点が、句を大きくしている。と同時に、東北地方独特の春のありようのニュアンスを微細なところで押さえてもいる。一般的に俳句は徹底した客観写生を貫いた作品といえどもが、最後には主情に落とすと言おうか、主情に頼る作品が圧倒的多数で

あるなかで、句の複眼設定による方法はよほど異色である。読者は詠まれた景の主情的抒情的な解釈にも落ちるだろうが、それだけにとどまらず、直接的には何も詠まれていない東北の風土全体への思いを深く呼び起こされるのだ。発表時より注目を集めた句だが、けだし名句と言ってよいだろう」

手法は違うが、「複眼」の視点という形からすれば、以下の句も同じ趣向を感じる。

渡り鳥みるみるわれの小さくなり 上田五千石 

「渡り鳥」を見ている作者の視点と、上空から地上の作者をみている渡り鳥の視点という複合。屈折した不思議な魅力のある句で、好みの一句だ。


Facebook池間 哲郎さん投稿記事  常に複眼で 反対側を見る

 アジア各国・各地とパラオやミクロネシアなどの太平洋諸島国家を周り「白人帝国主義植民地時代」「大日本帝国統治時代」を知る御老人から当時の状況を聞き調査をして来た。その時に注意するのが「両極」を聞く事。恨みと憎しみ、賛美と賞賛。様々な意見と体験が滲み出る。

 白人達が支配する時代に生きた現地の方々の哀しみは深い。多くの命も奪われた。日本統治時代の教育を絶賛し日本時代の良さを語る方も多いが、少なからず現地の人々に対する差別も有ったのは間違いない。悔しくて堪らなかったとの言葉もあった。

 白人支配の一員となった現地の方々からも話を聞いて来た。「宗主国の素晴らしさ」を口々に語る。「これほどまでに違うのか?」と驚く。中には「大の日本嫌い」の方も居た。


https://www.city.fujimi.saitama.jp/shisei/21kyoudou/npo/2011-0526-1544-9/2012-0216-1322-9/index.html 【特定非営利活動法人世界俳句協会(文化・芸術)】より

法人についての詳細は外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。埼玉県NPO情報ステーション(外部サイト)をご覧ください。

取材レポート 平成27年5月23日実施

“3”という数字から世界が始まる

~特定非営利活動法人世界俳句協会~

 皆さんは、様々な言語で表現された世界の俳句を聞いたことはありますか。

 世界俳句協会では、俳句を通して各国との交流を行っています。会員は、自分の言語で俳句を詠み、各国の会員とメールで翻訳をして、俳句の深さやおもしろさを共有しています。

 「例えば、英語では、『話し言葉』と『文学』で使われる単語が異なります。」と話すのは、乾代表理事。

 乾代表理事は、「夏石番矢」という俳号で多くの作品を生みだし、中には高校の教科書に掲載されているものもあります。

 普段は、大学教授としての顔を持つ乾代表理事。忙しい中でも、海外の会員と交流を忘れません。海外出張は、多いときだと年に3回ほど行うとのことです。

 その努力が実り、世界俳句協会は、世界約40ヶ国に200人もの会員を持つ法人となりました。

還暦記念「夏石番矢自選百句色紙展」と俳句朗読会

 この日は、神保町のOKIギャラリーにて、期間限定で開催されている色紙展と、1日限りの俳句朗読会が開催されました。

 この色紙展に向けて、夏石番矢氏は、100の色紙による作品と、今回特別に、軸装2作品を展示。それぞれ毛筆で丁寧に表現された作品となっており、会場を訪れた方はじっくりと見入っていました。

 会場中に、夏石番矢氏の世界が、存分に広がっています。

ギャラリーの様子

額装による展示色紙

落款の押し方にもこだわっています書籍

書籍も販売しています世界の言語で翻訳

世界の言語で翻訳された「Haiku」

 そして、俳句朗読会では、駐日モロッコ大使館から外交官アブデルカデール・ジャムッスィ氏を迎える予定となっていましたが、開始前に急きょその場にいる皆さんで前座としての朗読会を行うこととなりました。

 皆さん心から俳句が大好きな様子が伺えます。会員の金子泉美氏は、即興で俳句を披露しました。

OKIギャラリーの上

 精霊とドローン

 ぐるぐる

 これは、会場となったOKIギャラリーの上に、俳句の精霊と連日報道されているドローンが飛ぶ様子が想像されており、OKIギャラリーを舞台として仮想と現実が行き交っている様子を表しています。

 続いて、都内の出版社に勤める山本一太朗氏は、自作の朗読に挑戦しました。

スパニッシュオムレツ

 ジャガイモにも

 青春

 山本氏は、高校生のときに夏石番矢氏の作品に出会い、それからこの会に参加するようになったとのことでした。こうして、憧れの作家さんと一緒に朗読会ができるとは、夢の時間ですね。この朗読会も、より多くの方に参加していただけるようにと、無料で開放されていました。

 世界俳句協会の会計でもある、鎌倉佐弓氏は、ご自身の句集『海はラララ』から抜粋した作品の朗読を披露しました。その中で印象的だった作品を紹介します。

末っ子の

 木枯らしは持つ

 放浪癖

 木枯らしは末っ子のように、あっちこっちに行ってしまう放浪癖がある。その気まぐれな様子を表しています。「末っ子」という表現がとてもかわいらしく、寒い日の木枯らしも愛おしく感じてしまう作品です。

 そして、いよいよ夏石番矢氏とジャムッスィ氏の朗読が始まりました。

 夏石番矢氏が日本語と英語で朗読すると、ジャムッスィ氏がアラビア語で続けて読みます。訪れていた方の中には、初めてアラビア語で朗読を聞く方もいらっしゃったのではないでしょうか。

 夏石番矢氏が読み方で情景が見えるような表現をすると、ジャムッスィ氏は、身振り手振りも交えて身体全体で俳句の世界を表現していました。

朗読会の様子朗読会

色紙交換

お互いの言語で書かれた色紙を交換しましたアラビア語と日本語です!

常にフェア(平等)でありたい

 夏石番矢氏が語る俳句のあり方とは…。

 「俳句を披露することは、競争ではありません。他の人の作品を読む立場に立ったとき、私は常にフェア(公平)でありたい。これは私の意見ですが、俳句の作品について日本と世界を比べると、日本のものは、ある程度文学としての単語に限定して表現されている作品が多い。しかし、世界のものは上手下手に関わらず、自分の知っている単語を最大限使って表現しようとする。だから幅広い作品に出会えます。そこにおもしろさがあるのです。」

 世界中の会員が、作品を翻訳してほしいと活発に連絡を取り、お互いの国の言語で表現しあうこと。俳句が生まれた日本だけでなく、飛び出した海外でも、俳句の本質がわかる人に会える。それが純粋にうれしいそうです。

 最後に、今後の活動展望について、伺いました。

 「富士見市の会員は、現在2人です。富士見市でも俳句朗読会を開催していき、市内の会員を増やして行きたいと思っています。

 最近、俳句は特にアジアへ広がりを見せています。そして、俳句はもっといろんなことができると思っていて、一般的に言われているような『5・7・5』のルールに捉われずに、俳句と他のジャンルとのコラボレーションも行っていきたいです。」と、乾代表理事は話されていました。

 「どんなものでも“3”という数字から世界が始まると思っています。特に俳句は、今後も何が生まれるかわからないおもしろさがある。日本語で『5・7・5』で表されていても、英語で表現されれば『5・7・5』にはならないでしょう。このように、俳句とは3つの部分から成り立つ作品だと思っています。」

 既存のものに捉われず、常に新しいものを生み出そうとする、夏石番矢氏の感性。ひとつひとつの言葉からも、まっすぐな表現が紡ぎだされていました。

 日本での「俳句」と世界での「Haiku」。その2つをつなぐ架け橋が、ここにありました。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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