五島の雲

https://www.goto-yamamoto-nizo-museum.com/news2021 【2024.1/16

山本二三 追悼展 〜絵にかけた人生と情熱、遺作「漫画 勘次ヶ城」〜】より

五島市出身で『天空の城ラピュタ』『火垂るの墓』『もののけ姫』『時をかける少女』等の

名作アニメーション映画の美術監督を務めた山本二三氏。

2023年8月19日、多くのファンに惜しまれながら胃癌のため70歳でこの世を去りました。

亡くなる1週間前まで故郷五島の民話「勘次ヶ城」の漫画を描き、約120ページの下書きの最終ページを残すこととなりました。

最後まで「生きること=絵を描くこと」でした。

「山本二三 追悼展」では山本二三氏のこれまでを振り返ると共に、遺作「漫画 勘次ヶ城」の未公開ページ等を展示致します。

山本二三氏の絵にかけた人生と情熱を感じられる展覧会です。


https://www.yomiuri.co.jp/local/nagasaki/news/20240215-OYTNT50150/ 【二三さん 未公開漫画原稿 「勘次ヶ城」 五島で追悼展】より

 五島市出身で、数々の名作アニメーション映画の背景画を手がけた山本 二三にぞう さん(2023年8月に70歳で死去)の追悼展が、同市武家屋敷2の山本二三美術館で開かれている。亡くなる直前まで描き続けた漫画の未公開原稿や、山本さんの写真などが展示されており、訪れたファンは惜しみながら軌跡をたどっている。

山本さんが手がけた「五島百景」

 山本さんは1953年に五島市に生まれ、東京の美術系専門学校在学中から、アニメーションの背景画を担当。「天空の城ラピュタ」や「 火垂ほた るの墓」「もののけ姫」といったスタジオジブリ代表作の美術監督を務めた。

晩年まで創作を続けた山本さん

 2010年頃からは五島の風景を躍動感あふれるタッチで描いた「五島百景」にも取り組んだ。仕事の合間を縫って故郷を訪れ、鬼岳からの眺望や奈留島の江上天主堂、島民の生活風景などをモチーフに、約10年の歳月をかけて完成させた。

公開されている山本さんの遺作「勘次ヶ城」の下書き

 最晩年に手がけた漫画「 勘次ヶ城かんじがしろ 」は五島に伝わる海賊・倭寇のとりで跡にまつわる民話を元に脚本。胃がんで闘病中も体を起こして筆を握ったという。下書きの最後の1枚は亡くなる1週間前に描いたもので、用紙の半分ほどが未完成となった。

 追悼展は、同市教育委員会と山本さんに関連するイベントなどを運営する「マウンテンブック」が主催。館内には遺作のほか、ファンから「二三雲」と呼ばれた、独特の入道雲の作品が並ぶ。アニメーション監督の新海誠さんや細田守さんからの追悼文もある。

 副館長で長男の鷹生さん(43)は「最期まで情熱を傾け、人生を懸けて絵を描き続けていたことを多くの人に伝えたい」と話している。


https://kayato-funashima.hatenablog.com/entry/2020/07/30/180921 【4153 二三雲(にぞうぐも)】より

日々の雑感

今日は完全に休みでした。

しかも久々の晴天。5時半から早朝散歩に出かけました。

歩きながら気づきましたが,今日は平日でした。こんな早い時間に,出勤する人や高校生がいました。

午後は,妻と買い物に出かけましたが,帰り道で九州北部地方も梅雨明け発表のニュースを聞きました。

その発表を待っていたかのように,青い空には入道雲が湧いてきていました。

いよいよ夏が始まります。

「もりもりもりあがる入道雲を歩く」(山頭火)

画像は,山本二三さんが書いた「時をかける少女」の背景画です。

山本二三(にぞう)さんが描く雲は,「二三雲」と呼ばれていて,独特なモクモク感があります。そういえば,ジブリの「天空の城ラピュタ」の雲も二三さんでした。

ちなみに,二三さんは長崎県五島出身です。


https://www.nagasaki-press.com/kanko/new-kanko/kanko-topics/post-69541/ 【五島の雲 山本二三美術館】より

名作アニメの美術監督・山本二三氏の美術館が古里・五島に!

五島市出身で、『天空の城ラピュタ』『火垂るの墓』『もののけ姫』『時をかける少女』など名作アニメーションの美術監督を務めた山本二三氏の作品を展示する美術館が7/1にオープンした。趣ある建物の雰囲気に合わせて屏風型のパネルに展示されているのは、アニメの背景画や五島を描いたオリジナルの絵画約100点。画業約40年の足跡をたどる。

見所は、迫力ある独特の描き方で、ファンの間では「二三雲」と呼ばれる雲に包まれる「空と雲の部屋」。山本氏の描いた空と雲に包まれた気分になれるこの部屋は、中央にある雲のソファに座って短編アニメを見ることができる。写真撮影もOKだ。

山本氏が生まれ育った五島の地で、その世界観にふれてみて。


https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20230916-OYTNT50045/ 【ジブリ作品彩る「二三雲」のルーツは長崎県五島市だった…アニメ美術監督山本二三さん出身地】より

「五島百景」より「鬼岳」(福江島)(c)2021 山本二三/絵映舎

 「天空の城 ラピュタ」や「もののけ姫」など数多くの名作アニメの背景美術に携わり、8月に70歳で亡くなったアニメーション美術監督の山本 二三にぞう さんは、長崎県五島市の出身だ。躍動感のある特徴的な白い雲や、木々の呼吸が伝わってきそうな森といった描写のルーツは、故郷の豊かな自然だった。その風景は、山本さんが描いた水彩画集「五島百景」に見ることができる。(白石知子)

 五島列島最大の福江島に着き、港から15分ほど歩くと、石垣の塀が立ち並ぶ通りに武家屋敷を改修した「山本二三美術館」がある。見上げると、澄んだ空にぽっかりと雲が浮かんでいた。

 山本さんが描く、迫力ある立体的な白い雲はファンの間で「二三雲」と呼ばれている。2018年に開館した美術館の愛称「五島の雲」は、地元の小学生の案だ。戸村浩志館長は「二三先生の雲が浮かんでるなあと、実際の空を見てよく思うんですよ」と話す。美術館では、アトリエを復元しているほか、作品の高精細復元画などを展示。制作時の逸話や工程も紹介している。五島百景の展示室では、山本さんが描いた風景の中に人気漫画「ばらかもん」の登場人物を配置した作品が10月31日まで展示されている。

長崎県五島市でスケッチを行う山本二三さん(2016年)=絵映舎提供

 山本さんが五島百景に着手したのは50歳代後半。約10年間で20回ほどの現地取材を重ね、21年に完成させた。多くは長辺が34センチ、短辺が23センチ前後の紙に水彩で仕上げた。福江城跡やツバキの花が咲く段々畑、教会などを写真に収めたり、スケッチしたりして描いた。

 そのうちの1枚「鬼岳」は、溶岩の磯から、島民の「心のよりどころ」である山を遠景にとらえた。白い雲が浮かぶ空が近い。

 幼なじみで前館長の松野音幸さん(69)は「五島の美しさは、常に彼の中心にあったんだろうと思う。遠く離れたからこそ、豊かな自然や人々の生活の痕跡に目を向け、失われつつある風景を描き残しておきたかったのだろう」と語る。

心情映した背景

 百景で 精緻せいち に描かれた風景は美しく、故郷への愛にあふれている。同様にアニメでも、作品の背景を登場人物の心象風景ととらえた。細田守監督の「時をかける少女」で、夕空の色彩を主人公の心情に合わせて微妙に変化させたように、背景を描き分けたことで知られる。

 山本さんは福江島で生まれ、中学卒業後に島を離れた。岐阜県の高校で建築と絵画を学び、上京。専門学校在学中から、アニメ制作に関わるようになった。

 転機は24歳。テレビアニメ「未来少年コナン」の美術監督に 抜擢ばってき したのが、宮崎駿監督だった。その後もスタジオジブリ作品の「 火垂ほた るの墓」や「千と千尋の神隠し」など、多くの作品に関わり続けた。

 宮崎監督は「子どもの時から見てきたものが絵に表れる」と考えていた。このため、「もののけ姫」で屋久島を参考にした「シシ神の森」のイメージ画は、湿度の高い九州出身の山本さんが担当。美術監督として描いたこの一枚が作品の世界観としてスタッフに共有された。

 光が差し込みながらも暗く、 苔こけ むした大木が並ぶ景色は、樹木の葉や枝にも精霊が宿ると考える日本人の精神性を表現したものだ。全身全霊を傾けて描いた山本さんは後に「名刺代わりの一枚」だと振り返った。

五島市指定有形文化財の旧松園邸を利用した山本二三美術館

 戸村館長は「彼の風景画は、精巧で写真みたいだと言う人もいるが、写真とは違う。海や雲など自然が持つ生命を躍動感いっぱいに表現することで、アニメ作品の世界観を支えた」と話す。

 「古里のことをもっと知り、魅力を多くの人に伝えたい」と五島百景を描いた山本さん。亡くなる直前まで、同市富江町南部に残る 砦とりで 状の石塁にまつわる民話「 勘次ヶ城かんじがしろ 」を漫画化しようと下書きを手がけ、全120ページの最後1枚を半分ほど残すのみだったという。


https://note.com/seleste/n/n58d9b8bc3799 【スタジオジブリなどのアニメで背景を描いていた山本二三さん死去の報を受けて】より

スタジオジブリ作品をはじめ、さまざまなアニメで背景美術を担当されていた山本二三(にぞう)さんが胃がんのために逝去されたとの訃報が発表されました。

70歳だったそうです。今の日本の平均寿命から考えても若いほうですよね。

とにかくもう……すごく残念でなりません。

僕は「天空の城ラピュタ」の背景が好きです。劇中、壮大なBGMとともに映されるあの天空の島の全景に子供の頃は感動したものです。雲を抜けた先に「竜の巣」がドーンと出てきたときなんかもすごい迫力でしたよね。

そういえば、山本さんの描かれる雲は「他には誰も真似できない」として「二三雲」と呼ばれるそうですね。納得です。ちょうど今の季節の入道雲が映える空のように、どこまでも広がっているような空を山本さんの絵には感じることができるんです。

「もののけ姫」のあの苔の生えた森なんかも良かったですね。大樹や岩に苔が張り付いてしっとりモコモコっとした感じ。そこに木漏れ日が差し込んでいて……神秘的な森を本当にうまく表現されていました。

イラストを描くときには、山本さんの画集を見ながら真似して背景を描いたりしたこともあります。なかなか思うようには描けませんでしたけどね。

昨今のアニメでは背景美術もデジタルで描くようになりました。それはそれで精細で綺麗な表現ができるようになったとは思うのですが、やはり紙の上に筆で描いた絵もいいですよね。なんか独特の“柔らかさ”みたいなものがあって。

そういった技術を持った人が亡くなられたというのは、本当に悔やまれます。

これまでに山本さんに関わったことのあるメーカーなどからも、その死を悼むたくさんの声が上がっておりました。そのいくつかもご紹介します。

突然の訃報に驚いております。#山本二三 先生のご冥福をお祈りいたします。

今、五島がアニメの聖地と呼ばれるの先生が五島に尽力して頂いた他ならないです。#ばらかもん コラボなど精力的でした。

いつか「二三雲」を五島つばき商店に飾りたいと思っていましたが無念です。https://t.co/PO8LiEIZ4j

— 五島つばき商店 (@goto_tsubaki) August 20, 2023

背景美術という分野は、アニメにおいてはそれほど目立つところではありません。それでも、アニメには無くてはならないものです。

これまでも、そしてこれからも山本二三さんの描いた作品たちは絵描きさんをはじめ多くの人に影響を与えることになると思います。

今はただ、ご冥福をお祈りいたします。



コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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