石楠花

https://blog.goo.ne.jp/yama1943_2015/e/2c4f32608de1a359bb9006754ce9f219 【花の詩「石楠花(しゃくなげ)」】より

花言葉は「威厳」「警戒」「危険」「荘厳」

若いころは夏になると登山も楽しんだ。男体山や白根山を経て奥日光(鬼怒川上流)へと通じるルートが特に好きだった。そして鬼怒川の上流の鄙びた温泉宿(登山者が多い)に宿泊し翌朝川治へと向かい鬼怒川を経て東武鉄道で帰路についたものだった。

 そんな夏になると思い出すのがこんな歌だ。

「夏の思い出」  江間章子作詞、中田喜直作曲

夏がくれば 思い出す  はるかな尾瀬(おぜ) 遠い空  霧のなかに うかびくる

やさしい影 野の小径(こみち)   水芭蕉(みずばしょう)の花が 咲いている

夢見て咲いている水のほとり 石楠花(しゃくなげ)色に たそがれるはるかな尾瀬 遠い空

夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 野の旅よ 花のなかに そよそよと

ゆれゆれる 浮き島よ 水芭蕉の花が 匂っている 夢みて匂っている水のほとり

まなこつぶれば なつかしい はるかな尾瀬 遠い空

 新婚時代、勤務先の任務で東北の秋田で5年暮らした。その頃、親しくなった得意先の社長から「白山石楠花」の盆栽を頂戴したことがあり、以来、石楠花という花が好きになり、写真を趣味にするようになってから季節になると撮影したものだ。

 石楠花は、ツツジ科ツツジ属で、いずれも派手で大きな花に特徴がある。花の色は白あるいは赤系統が多いが、黄色の場合もある。

 葉はロードトキシンという痙攣毒を含む有毒植物で、摂取すると吐き気や下痢、呼吸困難を引き起こすことがある。葉に利尿・強壮の効果があるとして茶の代わりに飲む習慣を持つ人が多く存在するが、これはシャクナゲに「石南花」という字が当てられているため、これを漢方薬の「石南(オオカナメモチ)」と勘違いしたためであり、シャクナゲにこのような薬効は存在しないとある。

 その昔、神に捧げる木、忌み木とされ、庭木や植栽にする類の花木ではなかったようで、西欧で品種改良が行われ、明治の末に「西洋シャクナゲ」が渡来し一般的になっていった。

 漢字の「石南花」は中国産の別種だが、誤ってこれを用いて「しゃくなんげ」となり次第に「しゃくなげ」になったという説や、背丈がやや低い姿から、「尺なし(しゃくなし)」から転じ「しゃくなげ」になったとの説もある。

 京都の奥山、雲ケ畑にひっそりと佇む古刹・志明院(しみょういん)がある。

 ここに天女の衣を覆い尽くしたように光輝く花、石楠花が自生している。

 市の天然記念物に指定されている境内の石楠花林は4月下旬から5月上旬が見頃。

 司馬遼太郎が好んだ山寺で、アニメ「もののけ姫」のタイトルもこの森から生まれたといわれている。

 「賀茂川をひたすら上流へとさかのぼってゆく。バスの車窓からはリズミカルに並ぶ杉の美林や、しだいにその川幅をせばめところどころに瀬をつくっている賀茂川の清流が見え、大自然の景色を楽しむことができる。そんな景色にもやがて飽きてきたころ、左右の山がひらけ民家が点在するようになる。そこが雲ヶ畑、中には茅葺きの家もありのどかな趣をもつが、かつて平安京造営の際、この地の材木を使ったといわれ、また皇室とのゆかりも深かったところである。志明院は雲ヶ畑にそびえる岩屋山の山腹にあり、終点の岩屋橋でバスを降りそこからさらに奥へと歩く。たどりついた志明院の境内はさすがに山の中だけあってひっそりとし、鳥のさえずりやせせらぎの音のみ聞こえていた。」(古都逍遥より)

【石楠花を詠んだ歌】

「石楠の谷ありいまだ雪をしき」青邨     「石楠花や谷をゆるがす朝の鐘」秋櫻子

「石楠花に三千院の筧水」蛇笏     「石楠花の紅ほのかなる微雨の中」蛇笏

「石楠花に馬酔木の蜂のつく日かな」石鼎  「石楠花に手を触れしめず霧通ふ」亞浪

「石楠の花にしまらく照れる日は向うの谷に入りにけるかな」赤彦

「ひかり染むやまふかくして咲きにけり石楠の花いはかがみのはな」茂吉


石楠花や鱗のやうに陽は零れ  高資

https://ranyokohama.amebaownd.com/posts/7464348?categoryIds=5804140

【まつろわぬ民の故郷・室根】

https://ranyokohama.amebaownd.com/posts/7986369?categoryIds=5804140

【奥玉】

むらさきの石楠花ふふむ巷かな 

燃燈やあやむらさきの卯月花 

石楠花に石長比売の兆しかな 


https://yeahscars.com/2022/07/13/syakunage/ 【季語|石楠花(しゃくなげ)】より

初夏の季語 石楠花

石楠の花(しゃくなげのはな)

石楠花の俳句と季語ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属無鱗片シャクナゲ節の総称で、日本ではアズマシャクナゲやツクシシャクナゲなどが自生し、4月から5月頃に花が咲く。

石楠花を大まかに分類すると、日本石楠花と西洋石楠花がある。日本石楠花は葉の裏に細かい毛があり、山奥で咲くために幻の花とも見なされてきた。西洋石楠花は、19世紀にイギリス人がヒマラヤから持ち帰って普及させたもの。近代になって日本にも西洋石楠花が入ってくると、街中で園芸種が栽培されるようになった。

初夏の季語に分類されることが多いが、晩春の季語に分類する歳時記もあり、俳諧歳時記栞草(1851年)には春之部三月に分類されている。ここでは「しゃくなんげ」と読ませ、「しゃくなぎとも云う」とある。本草書からの引用で、「石間の陽に向の処に生ず。故に石南と名づく」とある。

【石楠花の俳句】

石楠花の紅ほのかなる微雨の中  飯田蛇笏


https://haikuhaname.blog.shinobi.jp/%E6%98%A5/%E7%9F%B3%E6%A5%A0%E8%8A%B1【石楠花】より

 石南花 石南花や雲の中なる行者みち  河村 宰秀

「和漢三才図会」に、石南花は和州の葛城・紀州高野および深山の谷中にある。京師の近処にも稀にある。三、四月に淡紅色の花を開き、秋に紅色の細かい子を結ぶ。春に旧葉はまだ落ちず、新葉が生え出て交代する。とある。

また「俳諧歳時記」に、山地に自生する常緑潅木、高さ七八尺に及ぶのが常であるが、高山に生えるものは幹が地に蟠屈してゐるといふ。葉は長楕円形革質。梢頭に淡紅色の花を開く。五弁又は七八弁で簇り咲く。とある。

 ツツジ科ツツジ属のうちシャクナゲ亜属の総称である。ヨーロッパ、アジア、北アメリカに分布するが、ヒマラヤ東部、ネパールから中国の雲南省、四川省に種類が多い。日本には高山帯から亜高山帯に分布するキバナシャクナゲ、ハクサンシャクナゲ、それより低い山地に分布するツクシシャクナゲ、ホソバシャクナゲなどがある。

 シャクナゲの名は室町時代から使われたようで、「下学集」(一四四四)に記載がある。かって、石槌山(愛媛)のハクサンシャクナゲを行者が手折って持ち帰り、畦に挿して豊作を祈る習俗があった。

さて、随筆に「石楠花」(小島烏水)がある。

普通平地で見るやうな石楠花でなく、白花石楠花である。白色といふ名を冠らせるくらゐだから白くはあるが、花冠の背には、岩魚の皮膚のやうな、薄紅の曇りが潮し、花柱を取り巻いた五烈した花冠が、十個の雄蕋を抱き合ふやうにして漏斗の鉢のやうに開いてゐる。しかもその花は、一つのこずゑの尖端に、十数個から二十ぐらゐ、鈴生りに群って、波頭のせり上るやうに、噴水のたぎるやうに、をどってゐるところは、一個大湊合の自然の花束とも見られやう、その花盛りの中に、どうかすると、北向きに固く結んだつぼみが見える。

   石楠花のつぼみの数と花の数  大堀 柊花

石南花(しゃくなげ)和州(やまと)京師(きょうと)蟠屈(ばんくつ)潮し(さし)雄蕋(ゆうずい)漏斗(じょうご)大湊合(だいそうごう)

   

https://tsukinami.exblog.jp/8571118/ 【石楠花】より

初夏の句です。すこし気が早いでしょうか。

石楠花をねむらせてより月の寺  西本鮎彦石楠花_b0090852_8294192.jpg

月明かりの寺の庭に、シャクナゲの赤い花、白い花が眠っている。

鮮やかな映像が描き出されています。「ねむらせてより」という理屈っぽい言い回しが、逆にイメージ喚起に役立っています。ひらがな表記も効果的。

角川の歳時記で季語を見てください。

<ツツジ科の常緑低木。日本には四種自生する。晩春から初夏にかけて枝先に鐘形の花が二-十数個集まって咲く。>

高山の種はもっと遅く、最近見かけるものは、西洋種だそうです。写真の花は、後者でしょうか。

次の句もまた、初夏らしく涼やかで、映像イメージが見事でしょう。

石楠花にかくれ二の滝三の滝  宮下翠舟


花: 🌷🌸🌹🌼🌺🌻@lilacblueblue

4月26日の花:シャクナゲ(石楠花、石南花)

花言葉:荘厳 ツツジ科ツツジ属 葉に毒を含む有毒植物

日本神話

日本武尊の東征の折、海路で進む途中 嵐に遭い海神の怒りを鎮める為

弟橘姫命が海に身を投じたその亡き弟橘媛を偲んで日本武尊の流した涙が「シャクナゲ」になった


花: 🌷🌸🌹🌼🌺🌻@lilacblueblue

私は、大きな仕事がしたいと考えている。しかし、実際に私がしていることは、

小さな仕事を「威厳」を持ってすることである。ヘレン・ケラー

今日の誕生花:シャクナゲ 花言葉:「威厳」


花: 🌷🌸🌹🌼🌺🌻@lilacblueblue

「威厳」とは、名誉を得ているという事ではなく、名誉に値するという事から成る。

アリストテレス  古代ギリシアの哲学者プラトンの弟子(紀元前384年~紀元前322年)

今日の誕生花:シャクナゲ 花言葉:「威厳」

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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