Facebook滝沢 泰平さん投稿記事 子どもたちの食を考える。
昨晩21時からは、恒例のオンライン配信の「生きることの本質サロン」に出演させて頂きました。
メインゲストに、元農林水産大臣の山田正彦さんをお迎えして「子どもたちの食を考える」
というテーマでトーク。
発達障がい、アレルギー、精神疾患などなど、近年の子ども達は不登校や引きこもりだけでなく、心身ともにバランスを崩してしまう子が急増している。
その原因には、様々なものが考えられるが、大きな理由の1つに"食"があるのでは。
小麦がもたらす弊害は、計り知れないほど大きなものであることが認知されつつあるのに、未だに給食にパンが多く出される学校もある。
「子どもたちに安全な食べ物を食べさせたい」というのは、子育て中の親に限らず、大人や社会全体誰もが思うこと。
僕自身も以前より、それは重要なミッションだと思い、実際キブツ八ヶ岳コミュニティが掲げる10のミッションの4番目に
「(4)子どもの教育・食育への貢献」というものがある。
では、具体的にどのようにして乱れてしまった今の日本社会の子どもたちへの食環境を整えるのか?
これは一言では解決できないほど、数多くの課題が山積みであり、一歩一歩あらゆる立場の人達が協力し合って社会を変えないと難しい点もあります。
一般的な小中学生であれば、外食はさておき、子どもたちが食事をする場所は、ほとんど自宅か学校の給食のどちらかとなります。
1日3食を基本とすれば、ほとんどの子どもは *家庭食(2/3) *給食(1/3)となり、割合として多い家庭食育が健全となれば、多少学校給食が乱れていても、それをカバーできるかもしれません。
健全な食の概念も様々ですが、少なくとも *無添加 *有機栽培(自然栽培も含む)
の食材・食品が、最低限の理想ではあるものの、それらは大いにコストが高く、子育て世代の家計には負担となるもの。
家庭食から改善していくのは近道のようで、家庭全体からすると、なかなか一歩が踏み出せない遠回りの道。
そうすると、大部分が税金などで賄ってもらえる「給食」を変えていくのが、結果的に多くの子どもたちの食環境を改善していく大きな一歩。
給食のメニューも多種多様であり、すべての食材を自然由来にするのは難しいですが、せめて最初にできることは、パンからお米、そのお米も有機栽培(オーガニック)であるものに切り替える。
今回のトークライブのメインは
「学校給食を有機栽培のお米に切り替えていくには、どうしたら良いか?」がテーマの中心でした。
世界各地、アジアでも身近な韓国などをはじめ、オーガニック給食は、国家推奨のもと当たり前になりつつあり、ここでも日本は世界のなかでも大幅に遅れをとっている。
山田正彦さんのお話は、とても勉強になるものでした。
一方でまた、千葉県のいすみ市などの自治体では、学校給食を2015年から有機米に少しずつ切り替え、2017年には市内すべての小中学校で100%有機米給食を実現。
2018年から有機野菜の利用も増やしている。
こうした自治体が全国各地で少しずつ増えているのは、大きな希望ですが、日本を取り巻く給食問題は、市長などの一存だけでは解決できない。
給食の調理方式は、時代とともに大きく変わりつつあり、僕らが子供の頃は、学校の中に給食室があり、同級生のお母さんとかも当たり前にそこで働きみんなの給食を作っていた
*自校式(単独調理場方式)であったのが、今の小学校は半分以上が*センター式(共同調理場方式)に切り替わっている。
学校の給食室は消え去り、地域エリアでまとめて地域の給食を作る大量生産タイプとなっています。
それなら、そのセンター式が変われば、まとめて多くの学校の給食が切り替わるので効率的かと思えば、大量生産は原材料のコストが大幅に下げられるメリットもあり、予算の世界で動いてる政治の世界では、国も自治体も予算不足で簡単には、このセンター式の中身を切り替えられない。
何より、その食材を決めたりするのは、委託された企業であり、その企業はすでに決まっている仕入れ先があるから、話はまたややこしい。
とはいえ、山田正彦さんのお話では、このセンター式をやめて、消えた給食室を復活させる学校も増えつつあるようで、まずはセンター式の中身を変えるよりも、それは可能性として高いのかもしれない。
さて、こうして多くの大人が子どもの食を考え、消費者(保護者など)と政治(国や自治体)が、いざ
「学校給食を有機栽培米で」と推し進めたところで、もう1つ忘れてはならないのが
*生産者のこと。
果たして農業人口が激減している中で、把握されている限り「0.2%しか存在しないと言われる有機栽培農家(農地)」で、日本の子どもたちの学校給食は支えられるのか。
「学校給食で使うからすべて買い上げます」とは聞こえは良いけど、これまで格安の中の格安のお米を使っていたのに、いきなり高価な有機米が本当に買えるのか。
自然栽培農業なら、お米を市場で800円〜1,000円/kgで販売しており、とてもそんな価格では仕入れてもらえないと思いますが、500円以下ともなると、とても食べていけない自然栽培・有機農家もたくさんいます。
生産力と価格、それらをカバーできる仕組みも同時に進めていけないと、この給食問題を根本的に解決していくのは容易ではないこと。
もちろん理想を掲げたらキリがなく、今がレベル1のステージなら、いきなりレベル10を目指すのではなく、まずはレベル2を目指すところから。
ただ「有機の落とし穴」も見逃してはならず、慣行栽培(農薬・化学肥料)の農業よりも、使われている有機肥料によっては、地球環境も人間の健康も害してしまう有機栽培もあるのが実情。
ケミカルは割と早く浄化できるが、有機の毒は大地も身体も簡単には抜けずに蓄積される。
動物性の有機肥料においては、その動物が「何を食べているのか?どんな薬を与えられているのか?」が重要であり、遺伝子組み換えの飼料や抗生物質をバンバン与えられ、狭い飼育環境でストレスフルの動物の糞がベースとなると、せっかくの有機給食も「レベル0」と、今よりも悪く落ちて行ったら元も子もない。
流行りのSDGsの大義名分で、有機は進めやすい社会になりつつありますが、日本の有機と海外の有機(オーガニック)は、似ているようで別物であり、この有機の中身を精査することの大切さをゲストの岡本よりたかさんが伝えていたのは、さすがであり、とても重要なことだと思いました。
有機JAS認定だって、認定された農薬がたくさんあるので無農薬とは言えないしね。
だからといって、学校給食の有機米を中心としたオーガニック給食へ切り替える活動を否定するわけでも、絶望するわけでもなく、大きな一歩をまず歩むのは大賛成。
まずは生産者も消費者も政治家も「知ること」から、個人の一歩が始まり、その意識の変化から現実が変わっていきます。
10月26日に東京は中野にて、これまでにない規模で「全国オーガニック給食フォーラム」というイベントが開催されます。
現地へ足を運ぶのはもちろん、アーカイブ視聴もできるので、是非とも1人でも多くの大人達が、子どもたちの食を真剣に考え、行動していけるきっかけとなれば。
八ヶ岳でコミュニティによる自然栽培をやるのは、この生産側の抱える問題を解決できるから。
農家への補助がなく、卸価格を下げられないなら、生産コストを下げるしかない。
農薬や肥料代がかからない自然栽培農家は、その代わりに手間暇がかかる。
手間隙=人件費
であり、この部分はボランティアや賃金に代わる対価を提供(収穫物のお裾分け、ウーフーシステム)すれば確保できる可能性があります。
個人農家で限界があるなら、これからは地域コミュニティの生産で、学校給食を支えるのも1つの方法。
それでも限界があるなら、常々伝えている
「企業の半農半X化」
であり、会社の中に農事業者や農業法人をグループで作ったりし、日本の農を支え、それが自然栽培や有機栽培であれば、 SDGsのPRにもなり、社食、お米や野菜の現物提供を福利厚生でやれば、給料が低くても、社員からは手厚い会社として離職率も減るかもしれない(オーガニック給食にすれば自治体は移住者は絶対増える)。
その生産活動で余る作物を学校給食に提供すれば、社会にもさらなる大きな貢献ができる。
レベル1から始まる日本は、まだまたやれることが山ほどあるのが幸いなこと。
「誰かがやってくれたら」
なんて呑気に傍観したいたら、小さな子どもはあっという間に大人になっており、自分自身だってあっという間に老後生活に。
「あと30年若ければ自分も活動できたのに」
と気づいてからは遅いし、またいくつになっても出来ることはたくさんあるので、思い立ったら今すぐ行動。
大人が変えなきゃ子どもの環境は子どもでは変えられず、環境が整えば、子どもたちは放っておいてもすくすくと心身ともにピュアに育つ。
まずは、何事も「はじめの一歩」から。
https://organicschoollunchforum-1026.peatix.com/?fbclid=IwAR22zTrqjVpz387z6EqEEZYhrvN96lT0EAZ4dXBc2JLiFgJZdbwDWBX_FtI 【全国オーガニック給食フォーラム〜有機で元気!〜】より
イベント詳細
\\アーカイブ配信あります!!//
当日参加いただけない方も、フォーラム終了後アーカイブ配信がありますので
ぜひお申し込みください!
10月26日「全国オーガニック給食フォーラム〜有機で元気!〜」を東京都中野区のなかのゼロ 大ホールで開催します。
こどもたちの食と環境を守り、わたしたちの未来を切り開くために、日本の農業を変えていくために、オーガニック給食から始めませんか?
☆★☆★☆★☆★☆
子どもたちに安心・安全でおいしい給食を届けたいというのは保護者、教育者農業者すべての大人たちの願いです。
今日本には2度目の有機の風が吹いています。1度目は1970年初め、有吉佐和子さんの「複合汚染」が出たころ、食と農の安全が脅かされていることに気が付いた教育者や農業者や市民が、地産地消の安全給食、提携や産直を始めました。
その後の40年余りは草の根のボトムアップの活動が続いてきましたが、8年ほど前から2度目の風が吹き始めました。
いすみ市長の有機米給食宣言を皮切りに、トップダウンの有機給食がはじまったのです。
信じられないことに、このフォーラムには、全国各地の首長さんが20名以上と、全国のJAの組合長も集まります。
国にも有機の風が吹いています。2022年からみどりの食料システム戦略が打ち出され、2050年までに有機農業面積を50倍にする目標が掲げられ、有機給食が出口戦略に挙げられたのです。また、オーガニックビレッジ宣言をする市町村が募集され、今年は52市町村が手を挙げ選定され、予算が付きます。
海外にはもっと有機の風が吹いています。このフォーラムでは、1部でフランスと韓国の具体的な事例を伺い、オーガニック給食の波及がそれに留まらない農業の発展につながることを学びます。また、日本の農水省からは具体的な施策活用法の説明をしていただきます。
2部では、すでに有機給食を始めている自治体の映像や、今まさに奮闘中の方たちの座談会、3部ではこの大きな動きが日本の農業や食の安全保障にどれだけ意義があることかをみんなで深く分かちあいたいと思います。
給食は自治体の裁量です。
いくつかの壁はありますが、このフォーラムはそれを超えてきた首長さんと、これから取り組もうとする首長さんたちの情報交換の場になるでしょう!
子どもの給食をオーガニックにしたい市民の方たちも、このフォーラムにできるだけたくさんの仲間で参加することが、この動きを下から支えることになります。オンライン参加できます。
どうぞこの輪に入ってください。
実行委員会より
☆★☆★☆★☆★☆
【プログラム】
オープニング
実行委員長挨拶 太田洋いすみ市長
来賓紹介及び挨拶
第1部 14時30分〜
「オーガニック給食は世界の流れに」
ゲスト:
カンネヨン(韓国・地域ファシリテーター)
前田レジーヌ(フランス・在仏翻訳家)
日本の農水省担当課長
ー休憩20分ー
第2部 前半 16時15分〜
「日本でも広がるオーガニック給食」
オーガニック学校給食を実現した自治体、実現させようと進めている自治体からの報告を
ビデオレターのリレーでご案内します
第2部 後半 16時35分〜
座談会「オーガニック給食奮闘記」
JA×自治体×栄養教諭 の座談会をお楽しみいただきます。
コーディネーターはノンフィクション作家の島村菜津さんです!
スピーカー:秋山豊(常陸農業協同組合 代表理事組合長 )
鮫田晋(いすみ市農林課職員)
杉木悦子(元栄養教諭、学校給食地産地消食育コーディネーター)
ファシリテーター:島村菜津
第3部 17時35分〜
リレートーク「オーガニック給食で何が変わる?」
主役は私たち一人ひとりの市民!
子どもたちの未来のために私たちが今すぐ始められるヒントを見つけましょう!
スピーカー:鈴木宣弘(東京大学教授)
内田聖子(アジア太平洋資料センター)
Yae (歌手、農業者、環境活動家)
クロージング
オーガニック給食宣言
閉会挨拶
====「全国オーガニック給食フォーラム〜勇気で元気!〜」開催概要====
日 時:2022年10月26日(水)14時〜18時20分(開場13時30分)
*終了時間は予定で前後する可能性があります
場 所:なかのゼロ大ホール(東京都中野区中野2丁目9番7号)
会場定員1200名 / オンライン(zoom)定員3000名
参加費:1000円(税込)*会場参加、オンライン参加同額
*高校生以下無料
主 催:全国オーガニック給食フォーラム〜有機で元気!〜実行委員会
後 援:中野区
お土産:日々の活動に”120%”活用できる「資料集」
事務局:オーガニック給食マップ
*会場の決まりにより、会場内ではマスクの着用と当日朝の検温にご協力をお願いいたします。
体調のすぐれない方は参加をお控えください。
【サテライト会場について】
多くのご要望をいただいているサテライト開催についてお知らせします。
・サテライト会場は申請後の承認制とさせていただきます。
サテライト会場お申込フォーム
なお、特定の政治、宗教、または営業目的での開催は固くお断りいたします。
→承認後は公式SNSにて告知させていただきます。
・会場に関してはサテライト主催者にてご負担をお願いいたします。
・参加者はあらかじめPeatixにてチケットのご購入をお願いいたします。
・サテライト会場主催者は参加者のチケットの確認をお願いいたします。
【参加をご検討の方へ】
・お申込みいただいた方には後日アーカイブ配信のご案内をします
・オンライン参加の皆様には10月に入ってからURLのご案内と資料集ダウンロードの情報をお知らせします
・お子さまと一緒に会場参加をされる方は、お手数ですが「高校生以下無料チケット」
も人数分お申込みください
【事務局からのお願い】
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