【ライフスキルプログラム・ファシリテーター養成コース】
《プログラム》
ファシリテーター養成コースは 4日間の通い研修です。メインテキストは西宮ライフスキル研究会「ライフスキル ~互いに高めるセルフエスティーム」です。
希望者が24名(6名×4グループ)に達すれば開催します。
4日間のプログラムの流れは以下です。
3日間 グループワークを体験していただきます。最終日は 各グループが 集団でファシリテーターの役をしていただくことになります。残りの3グループメンバーは受講者になります。
どんなエクササイズを担当するかは 担当グループで決めていただきます。
カウンセラー、教師、企業トレーナー、スマイルサポーター、民生委員etc.地域貢献事業を担う方、社会人教育に関わる方々 ご自身の援助力UPのために このコースにチャレンジなさいませんか・
《1日目》
1.怒りの体験を10選び、附箋に記入 2.怒りの体験を振り返る(怒りのタワー)
3.怒りについての自己点検(シート用意) 4.怒りを鎮める方法を身につける
5.「怒りの気持ち」を効果的にコミュニケートする。(ロールプレィ)
6.効果的にコミュニケートするために必要なポイントを話し合いグループごとに発表
7.「効果的に話し合うには」を読む
8.「嫌と言う」ゲームを通して気持ちを効果的に伝える練習をする。
9.「あなたはどうする」(葛藤場面の事例)を通して、気持ちを伝えるときの、いつもの自
分の話し方を顧みる。グループで適切な対応を考える。
10.気持ちを伝える三つの方法について学ぶ。(アサーション)
11.自分のアサーションスタイルをチェックする。
12.先の事例を、アサ-ティブな表現に直し、発表
13.なぜアサーティブになれないか 非合理的な信じ込みをチェック
14.自分を縛る外的抑圧、内的抑圧を観る
15.なぜアサーティブになれないかを話し合う 16.振り返り
《2日目》
1.出会いのカード(大人用) 2.私の関係地図(色紙コラージュ)
3.触れ方
a.グループで輪になり 前の人の肩を*指先で触れる*肘を突っ張って触れる
*肘をゆるめ、掌全体で触れる 触れられた3つの感じの違いを分かちあう。
b.グループメンバーに エネルギー(心)を込めて握手する。(エネルギーを送る)
眼を閉じグループメンバーの手に触れ、誰の手かを当てる。(エネルギーを受け取る)
4.ストローク プラスのストローク:マイナスのストローク、ストロークチェックリスト
5.自己イメージ(ドラィバーチェクリスト) 6.I am O.K
7.リフレーミング 8.振り返り
《3日目》
1.自己紹介 色 自然、海の生き物にたとえて自己紹介(ポジティブ)
2. イメージ力(3人ひと組。以下4つのエクササイズをします。)
①色を使った象徴表現(イメージ)探し グループ毎に板書きする。リストアップしたものから一つを選び それにまつわる体験談をグループメンバーに分かち合う。
②*右手を肩の高さに上げ 身体をできるだけ回す。
*釘になったイメージで(イメージだけで回す)右手を肩の高さに上げ 身体をできるだけ回す。
*タコになったイメージで(イメージだけで回す)右手を肩の高さに上げ 身体をできるだけ回す。
*3つの違いを分かち合う。
③両手をあげ、ポジティブ体験、ネガティブ体験、自分をイメージする。
一人はその手を軽く押し下げる 。他の一人は観察者。役割を変えて3回繰り返す。
(脳にはイメージ体験も、実体験も同効力がある。ネガティブイメージは筋肉を弱めポジティブイメージは筋肉を強めることを体験してもらう)
④振子を垂らしたまま、シートに記されている方向をイメージする。
振り子が 自分が意識した方向通りに触れることを体験。
3. ハートビーイング (外的抑圧、内的抑圧) 4. 自己イメージチェックシート
5.自己イメージの書き換えシート 6.アウェアネスカード (テキスト参照)
7.DVD(スポット)
テーマ:周囲との関係で自己イメージは育くまれる。
「選別」(黒いひよこが選別されることで 失ったもの、得たもの?)
「抵抗」(金づちの視点:打ち込む土台を変えるetc. 釘の視点:釘は打ち込まれないことを
選び、めった打ちになった。めった打ちになることで得たものは?)
「ぼくはぼく」(周囲の期待とのバランス)
「自由」(鳥を支配しようとして男は全てを失った。飛び立った無数の小さな鳥はアイディンティティの拡散?)
「傑作」 過保護過干渉、転ばぬ先の杖、親を超える成長
8.仲良くできない自分(テキスト参照)
9.ジョハリの窓(対人関係の心の窓)を通して 自己一致について学ぶ。
10.相互観察表 11.コンセンサスゲーム 12.振り返り
《4日目》
1.問題解決
2.問題の明確化(誰の問題?内容と感情のどちらが問題)
3.マインドマップ作り
4.三つの立場(自分、相手、第三者)視点変更
5.問題解決に焦点を合わせる(ソリューションフォーカストアプローチ)
6.各グループ(集団ファシリテーター)による グループワーク
7.振り返り
怒りは 自然な感情ですがあまりにも強いエネルギーなので対処に困ることがあります。強度の怒りは 茫然自失、記憶喪失発狂を引き起こすことさえあります。
それ故に私たちは怒りを時には抑圧し 感じなかったことにします。また時には爆発させ 相手を攻撃することになります。
怒りにポイントを当てたエクササイズをご紹介します。
1.怒りの体験を振り返る(怒りのタワー:ライフスキル参照)
怒りの体験を10選び、附箋に記入 怒りのタワーを完成 シェアー
2.怒りについての自己点検 チェックシート使用
怒りに対しての自分の関わり方を振り返って、「満足しているもの」「改善したいもの」を明確にし、グループで話し合ってください。
怒りは二次感情といわれます。怒りの体験の奥にあった気持を振り返ってください。
3.怒りを鎮める方法を身につける (以前に紹介しています。)
4.「怒りの気持ち」を効果的にコミュニケートする。(ロールプレィ)
付箋に書いた怒りの体験から一つを選び効果的にコミュニケートする。
(3人ひと組 怒っている役、怒られている役、観察者 3分×3クール)
効果的にコミュニケーションをするためのポイントをグループごとに話し合い、発表 。
5.「嫌と言う」ゲームを通して気持ちを効果的に伝える練習をする。
怒りについての自己点検チェックシート
1.自分が怒っているとき八つ当たりする 2.自分が怒っているとき他の人を非難する
3・自分が怒っているとき無視する 4・自分が怒っているとき胸に収めて溜めてから出す
5・自分が怒っているとき暴力的行為をとる 6・自分が怒っているとき辛辣なことをいう
7・自分が怒っているときまるで傷ついたように振る舞う
8・自分が怒っているときその怒りを意識しない
9・自分が怒っているとき 表現し、怒りを理解しようとする
10・自分の怒りについて尋ねられたら認めますか
11・怒りは人間の自然な感情だと思いますか 12・相手が怒っているとき憂鬱になりやすい
13・相手が怒っているとき自分も怒る 14・相手が怒っているとき動揺する
15・相手が怒っているとき傷つき身を引く
16・相手が怒っている時ちゃんと対面し、怒りに耳を傾け理解しようとする
17・怒りの引きがね 期待通りにならない 18・怒りの引きがね 攻撃されたと感じる
19・怒りの引きがね 領分が侵されたと感じる
20・怒りの引きがね 命令されたと感じる 21・怒りの引きがね 過去の体験からの投影 22・怒りの引きがね 逆切れ 23・怒りの引きがね その他
24・怒りの兆候 呼吸が荒くなる 25・怒りの兆候 顔がこわばる
26・怒りの兆候 頭に血が昇る 27・怒りの兆候 声が上づる
28・怒りの兆候 身体が震える 29・怒りの兆候 その他
アサーション(効果的なコミュニケーション)
1.気持ちを伝えるときの、いつもの自分の話し方を顧みる。
「資料 あなただったらどうしますか?」(下欄)を参照その後 グループで適切な対応を考える。
2.自分のアサーションスタイルをチェックする。
3.先の事例を、アサ-ティブな表現に直し、寸劇スタイルで発表 。
4.なぜアサーティブになれないかを検討。
非合理的な信じ込み(イラッショナルビリーフ)をチェック。
自分を縛る外的抑圧、内的抑圧を観る。
なぜアサーティブになれないかを話し合う。(下欄資料参考)
5.アサーション権
(グーグル検索でお気に入りのものを使ってください。)
三人(a.b.c)ひと組になり ライフスキル「子どものアサーション権」のアサーション権をbが「aさん あなたには ~~の権利があります」と伝え、伝えられたaは「私には~~の権利があります」と答える。
10項目終えると bに変わってcが同じように繰り返す。
二人がaに伝え終わると、伝えられる役をチェンジする。 a,b,c 三回繰り返す。
6. 振り返り
資料 あなただったらどうしますか?
次のような場面を想像してください。いつものあなただったらどのように対応しますか?
1.相談を受けた。深刻な悩みを打ち明けられ 心を動かされた。しかしゆっくりと 話を聴ける時間がなく、早く切り上げなければならない。
2.保護者から注意を受けた。自分ではその指摘は適切ではないと思う。状況を説明して、誤解を解きたいと思うとき。
3.講演会で周りの人のおしゃべりがうるさくて、話が良く聞き取れない。静かにして欲しいと伝えたいとき。
4.園長から主任を受けるよう勧められた。ありがたい話だが断りたいと思うとき。
5.保護者に話しかけても、受け答えがぞんだいで、伝わらない感じがする。話に耳を傾けて、きちんと応えてもらいたいと思うとき。
資料 イラッショナルビリーフ
イラショナル・ビリーフ1
自分の周りにいる人々のすべてから、 愛されたい・評価されたい。
イラショナル・ビリーフ2
人はすべてのことに完璧でなければならない。そうでなければ、だめな人間である。
イラショナル・ビリーフ3
人はよく考え、不道徳な行動をしてはならない。 もしするようであれば、非難される存在である。
イラショナル・ビリーフ4
物事は自分の好むやり方で行われなければならない。もしそうでなかったら、不愉快で恐ろしいことである。
イラショナル・ビリーフ5
感情が乱れる原因は、外部にあり、嫌な思いに自分からなったのではない。
イラショナル・ビリーフ6
自分に危険が迫ったり、病気になったりしたら、そのことで悩み続けなければならない。
それは苦痛であり、恐ろしいことである。
イラショナル・ビリーフ7
重要な責任や難しい事柄に向き合ってはいけない、どうせ失敗するのだから避けるべきである。
イラショナル・ビリーフ8
自分は他人に依存しながらでないと、生きていけない。他者を必要としなければならない。
イラショナル・ビリーフ9
人の過去の出来事が現在の行動の重要な決定につながる過去に強い影響を受けたものは永遠に影響をもち続ける。
イラショナル・ビリーフ10
他人に不安なことがおこったら、自分も不安になったり、怯えたりするべきである。
イラショナル・ビリーフ11
人の問題には、正しく、適切な解決策があり、その解決策が見つからないことは恐ろしい。
資料 なぜアサーティブになれないか
* 自己評価が低い(無力感、自信のなさ)「どうせ~~」
* 「善・悪」「イエス・ノー」でもの事を考える
* 比較して評価(自己評価の低さと関連)
* 問題を誇張し、最悪の状況を考える
* 傷つき体験
* ジェンダーの刷り込
* 周囲(社会)の期待、価値観に合わせる(外的抑圧)
* 自己イメージに縛られる(内的抑圧)
* 非合理的信じ込み:イラッショナル.ビリーフ(外的抑圧、内的抑圧による)
グループ指導者に望ましい資質 ~コンセンサス実習~
手順
*a~sまでの項目の中から あなたがグループ指導者に望ましい資質だと考えるものを5項目選んで、望ましいと考える順に順位付けをしてください。その理由も考えてください。
*グループメンバー全員が望ましいと考える項目を5項目選びグループメンバー全員による順位付けをしてください。メンバー各位は他のメンバーの説に納得いくまで 自説を主張してください。ただし執着はしないでください。
多数決、じゃんけん、くじ引き等、葛藤を避けるための手段は取らないでください。
*このワークは 結論より過程を大事にします。
各グループごとの コンセンサスを得ていった過程と その結果を分かち合い、質疑応答をします。
a. 健康でいつも快活に人に接し、また指導者としての重圧をあまり苦労することなく担ってゆける。
b. 無批判に人の考えに振り回されず、自主的に物事を考え発案し、これを 実行に移してゆける。
c. 物事を多角的に考え、可能性を求めて 新しいアイディアを思いつくことができる。
d. 危急の場合も慌てないで、冷静に落ち着いて対応できる。
e. メンバーに役割を分担させ、その役割が充分果たせるよう、上手に援助することができる。
f. 自分の属する上部団体(または組織)の目的と理想に共鳴し、その実現のために熱心に協力している。
g. 自分の信じる主義あるいは信仰に確信を持ち、それに忠実である。
h. 現状に満足せず、進んで新しい方面を開拓する冒険的精神と勇気を持っている。
i. いつも先入観や偏見に捕らわれないで、また強い好き嫌いに支配されないで人に接したり 物事に対処できる。
j. ある一つの事柄については、メンバーの誰よりもすぐれた見識と技能を持ち、人を指導することができる。
k. 人を怒らせたり、叱ったりしないで穏やかに励まし導いて、彼らが進んで発言し、実行するようにすることができる。
l. 先に立って無理に人を引っ張ってゆくのではなく、自分はなるべく表面に立たず、気長に人を導いてゆくことができる。
m. グループ全体のことに専念する時も、メンバーのことを忘れず、また一人一人のことに没頭する時にもグループ全体のことに気を配ることができる。
n. メンバーの要求を組み立てて一つの目標を作り出し、それに向かってグループの全力を集中させることができる。
o. 厳しい批判を受けたり、強く反対された時にも、また形勢が自分に不利になった時も、自制を保ち、あとで後悔するような言葉を口にしないでそれに処することができる。
p. グループの持つ興味を高め広め深めて、その関心をグループの利害を超えて社会的なものにまで拡大することができる。
q. 自分をすでに完成したものと考えず、自分もメンバーとともに成長することを望んでいる。
r. 常に楽天的に物事の積極的な明るい面を観、不平不満を抱かずにおれる。
s. あなたの指導するメンバーから敬愛され、信頼され その人たちとしっかり結びついている。
コンセンサスゲームの素材と組み立て方
1.愛とは?平和とは?人間とは?ワンネスとは?etc.思索を深めたいテーマを一つ選ぶ。
2.テーマに関するインスピレーションをブレーンストーミングで出し合う。
3.テーマに関するイメージをフォトランゲージ、またはコラージュメーキングで表現し、分かち合う。
4.簡易KJ法で テーマを深める。
5.各グループで出てきた「島ごとの表題」をリストにまとめコンセンサスゲームの素材とする。
* 簡単に実習を作るには 漢和辞書、ことわざ辞典、名言集などの活用もお勧めです。
例えばジェンダーの問題を考える時「女」の入る漢字をリストアップし その背後にある女性観を 観ることからスタートできます。また 象形文字のルーツを観ながら思索を深めることもできます。あるいは音の「じょ」から女という字に込められた イメージを探ることもできます。 (女、序、叙、除,所、助、恕)
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