歩行・逍遥
歩行は、酸素を消費して、筋肉の収縮に必要なエネルギーを取り出す運動、いわゆる有酸素運動です。
有酸素運動は、肥満、高血圧、糖尿病などのいわゆる生活習慣病の改善や予防にたいへん効果があると言われています。
歩行はまた、足裏反射区(左図参照)を刺激し、フットマッサージ効果も期待できます。
更に 歩行は「こころの健康」にも効果があります。リズミカルに歩くと セロトニンが生まれます。
私たちは、悩み事があるとき、散歩をすると少し気が晴れることを経験しています。
緑の木立、青い空、心地よいそよ風、自然に触れると心が晴れ晴れします。
軽い運動が精神機能の向上に有効であるという研究報告も知られています。
古代ギリシャの哲学者、ソクラテス、プラトン、アリストテレスらの人びとは、(リュケイオンの屋根つき散歩道を)歩きながら、さまざまな議論を闘わせていたことから、逍遥(しょうよう:ぶらぶらと歩くこと)派と呼ばれていました。
彼らが歩きながら議論をしている姿は、ルネッサンス絵画の巨匠の一人、ラファエロが、バチカンのシスティナ礼拝堂に壁画「アテネの学校」として描いています。
日本でも、京都大学の教授を務めた哲学者、西田幾多郎が、京都の南禅寺あたりから、銀閣寺までの小道を思索にふけりながら散歩していたことから、この小道を「哲学の道」と呼ぶようになったという話は有名です。
私たちも、歩くことで、血の巡りがよくなり、独創的はアイデアが浮かんでくるようになるかも知れません。
歩行の効果
1.正しい姿勢、正しい歩き方だと 普通の歩行より3倍のカロリーを消耗します。
2.足がどんどん強くなり、脳神経も強くなって ストレスが減ります。
3.尾てい骨を巻いて(肛門を閉めて)歩くと、丹田に気運が集まり、活力(やる気)が出ます。自信が育って性格が前向きに変わります。
4.胸を開いて歩くと任脈経絡がほぐれて、気分がよくなります。
5.笑顔で歩くと脳によい ホルモンが分泌されます。
歩行が習慣を変える
歩き方が変わると 姿勢が変わり、体質が変わります。歩くだけでも脳の血液循環が 二倍に!!(米国イリノイ医大研究チーム))より効果的な歩き方で 歩行禅を満喫しましょう。
正しい姿勢
1.つま先は並行に。
2.背筋を伸ばして、上半身は5度前に倒します。百会から湧腺まで真直ぐつながる感じで。
正しい歩き方
1.湧腺を指圧するように歩きます。
湧腺は人体にある生命エネルギーが泉のように湧きあがるという意味を持つ「つぼ」です。
湧腺から足の指(特に親指)まで力を入れ、地面を掴むように歩きましょう。
一歩歩くごとに湧腺からエネルギーが上がってくるように「地球を掴む」という感じで 力強く踏みしめます。
2.百会から湧腺までエネルギーを一つに繋げてください。
湧腺で感じられた気運が下腹と胸、百会まで伝わると想像しながら歩きましょう。イメージすれば効果がより一層大きくなります。
身体のリズムに乗りながら自然に楽しく歩いてください。
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