苦楽表裏一体

「可愛い子には旅をさせろ、」「若い頃の苦しみは買ってでもしろ」ってお聞きになったことありますよね。

本当に 苦しみは買う価値があるのでしょうか?苦しみって何でしょう?

自分が作り出していると言ったらどのように思われますか?

卑近な例で説明しますと のどが渇いて 水を探すとします。

コップに半分の量 入った水が見つかりました。「半分しかない」は苦しみを選択することにり、「半分もあるは」楽しみを選択することになります。

でき事は受け取る自分の選択次第で 苦・楽が決まると言えます。

苦楽表裏一体です。であれば 人生・自由自在なはずです。

このことを人間関係の原型とも言える親子関係で見てみたいと思います。

例えば幼い頃 母を無くするとします。 こんなこと誰でも起こって欲しくないことですよね。殆どの人にとって苦しみです。

幼い時に目の前で母を交通事故で亡くし 哀れな子として生き、40歳を過ぎても閉じこもったままの男性を知っています。

亡くなった母に執着し 父の愛も、新しい母の愛も受け取る意志を持たないで被害者として生き続けてきました。

また 死産をした女性が  亡くなった子以外の 健康に生まれた子どもを愛することができず ネグレクト(育児放棄)せずにはおれないケースを幾例も知っています。

多くの場合 母としての自責の念が 亡くなった子への執着心に繋がります。

執着心は過去に生きる在り方と言えます。

二つとも 自分の期待を裏切る出来事に圧倒され つまり自分の願いに執着し 苦の裏にある楽を知ることができず 苦しみの情に溺れています。

母を亡くした幼子の苦しみはどのように楽に転じられるのでしょうか?

母を亡くした故に 身辺自立を早くできた。それ故に愛の大切さを知るものとなった。

それ故に人の痛みを理解できるものとなった。

人が憂うと書いて優の字になります。優しい、優れていると読みます。苦が楽に転じられると 慈悲が培われ始めることがよく分ります。

死産をした女性は 失ったものに執着しないで 「足るを知る」知恵があれば育てる責任のある愛子を 愛し育む喜びを得ることができたはずです。子育てを通して慈悲育てをする恵みを得たはずです。

私も長男の出産は難産で 生れてはじめて救急車で病院に運ばれ 医師からは母子ともども命の保証はできないと宣言され 一晩中 押し寄せる陣痛に苦しみぬきました。

ようやく生まれた愛子に「よく生まれてきたね」と心からの感謝と喜びを伝えずにはおれませんでした。これも苦楽表裏一体です。

それはさておき 苦しみは買うほどに 価値があるという他の理由はないのでしょうか?

みなさんは筋肉トレーニングを知っていらっしゃいますね? 使うほどに筋肉は強くなります。楽をして身体を動かさなければ 身体の機能は停滞し、遂には使わない機能は失われてしまいます。楽の裏の苦しみを示唆します。

転ばぬ先の杖を用意する子育てに警鐘が鳴らされています。

過保護過干渉な大人が 子どもが失敗から学ぶチャンスを奪い取りストレスに弱い 軟弱な子ども 新型鬱の予備軍育てをしているからです。

子どものために心を砕いて 慈悲を注いでいるかのような錯覚を持ち ありのままの子どもを尊重しないで 自分の枠にはめようとするからです。

そのような関わりには真楽は生まれません。

一方子どもは 親の関心を貪るために 相手の期待先取りで 頑張ります。

いい子が危ないと言われてきた所以です。

いい子とは普通周りの大人にとって都合のいい子を指します。

楽の裏の苦に警鐘が鳴らされているとも言えます。

ネグレクトも溺愛も 愛の誤用 誤った愛 誤った楽の追及 つまり アブ(否定の接頭語)・ユース=アビューズ、虐待です。

過去に執着せず、未来の先取り不安に翻弄されず 現在を生きて 要約 楽は訪れます。

真実の楽を模索する 親子関係こそ 四無量心への誘いとなるのではないでしょうか?

幼子は命の輝きに満ち 不全感とは縁遠い存在です。

大人になるほど 「私は誰?」「なんのために生きるの?」「死んだ後 どうなるの?」 「人間に生まれ、人間として生きるとは どんな意味?」 「毎日繰り返される  命の営みの意味は?」etc.考えてしまいます。

幼子は本来人間が持つ「魂感覚・ESP感覚」を失わず、「あるがままを受け入れて生きている存在」です。

然し私たちは言語を獲得するに従って 「個別化」「社会化」の過程を歩み 「個の確立」・ 「他に掛け替えのない独自な自分」を知るに至りますが 幼子の持つ「魂感覚・ESP感覚」「あるがままを受け入れて生きる喜び」を失ってしまいます。

これが 大人の持つ不全感となるのではないでしょうか?

心の構造が潜在意識と顕在意識に分けられ 顕在意識を海面に浮かぶ氷山の一角に譬えた解説はよく知られるところです。

潜在意識は顕在意識をはるかに超えるエネルギーを持っているので 顕在意識と潜在意識が食い違えば 顕在意識でどれほど頑張っても 心が満たされることは決してありません。

ところが私たちは 潜在意識に眠る魂からのメッセージを聴くことで 魂と一つになり 本来の自分を生きる喜びを取り戻すことができます。

(もちろん潜在意識には 「自分を制限する不適切な信じ込み」も沢山あります。潜在意識のお掃除をすることはとても大切です。)

それから「吾であり・宇宙である」自らを体験し アイデンティティの変容を遂げていきます。「ワンネスから産まれ、魂の成長と冒険の旅を楽しみ ワンネスに帰っていく」それが人生ではないでしょうか?

コズミックホリステック医療・現代靈氣

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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