http://ganshoji.com/publics/index/17/detail=1/b_id=751/r_id=784/ 【観音菩薩と勢至菩薩】より
観音さまの逸話です。
『大経』によると、その昔、インドに無諍念王という王様がいました。
実はこの王様が、阿弥陀如来の前世に当たります。
観音さまは長男の王子、勢至菩薩は次男の王子でした。
王の跡継ぎの王子二人が生まれ変わって菩薩になり、三尊像で脇を固め、極楽を引き継ぐこととなったと言われています。
昔、あるところに、早離(そうり)と即離(そくり)という幼い兄弟がいました。
しかし、ふたりの両親は、彼らの成長を見る事なく、亡くなってしまいます。
途方に暮れている兄弟に、ある男が「両親に会わせてやろう」と声をかけます。
その幼さゆえ、悪党に騙されて無人島に置き去りの憂き目に遭いました。
無人島ゆえ、食べ物もなく、飢えと疲れの苦しさを味わいます。
そのため、他人の何倍も知る事ができたのです。
そして、「今度、生まれてくる時は、この経験を生かして、同じ悲しみに泣く人々を救っていこう。他をなぐさめる事で、自分もなぐさめられるんだよ。」と、兄は弟に語ります。
兄の言葉を聞いて、弟の心の中にも何かが目覚めました。
死を前にして、悲しいという気持ちはなくなり、なにやら晴れ晴れとした気分たなりました。
兄弟は、ともに誓いをたて、ほどなく、静かに息をひきとります。
その死顔は、とてもおだやかで、静かなほほえみをたたえていたと言います。
この兄が観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)で、弟が勢至菩薩(せいしぼさつ)です。
これは『華厳経(けごんきょう)』という経典の中にある仏教説話です。
観音さまのもともとは、インドのアバロキテーシュバラという神様が中国に伝わり、あの『西遊記』でお馴染みの玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)法師が、『観自在菩薩』と訳したとされています。
観音さまと勢至さまは、阿弥陀如来の両側に立ち、今も、その時の兄弟の誓いを貫くためにおられるのです。
Facebook・近藤裕子さん投稿記事《 心 》
こころこそ こころまよわすこころなれ こころにこころ こころゆるすな
これは沢庵禅師が詠まれたものです
自分の心 ほど 不可解で 難しいものはありません。
私たちはいつも 様々な誘惑と鷹っています。自分の最大の敵は 自分の心です。
すべての物事の原動力は 心 です。何かを成し遂げるために必要なのは〈心の力〉です。
沈んだ心では 何事にも立ち向かえません。
やるぞ‼️という強い心で 今日も頑張りたいと思います。
Facebook・相田 公弘 さん投稿記事「シベリアからの手紙」
陸軍一等兵、山本幡男氏の心に響く言葉より…「子供等へ」
山本顕一 厚生 誠之 はるか 君たちに会へずに死ぬることが一番悲しい。
成長した姿が、写真ではなく、実際に一目見たかった。
お母さんよりも、モジミ(妻の名前)よりも、私の夢には君たちの姿が多く現れた。
それも幼かった日の姿で・・・
あゝ何といふ可愛い子供の時代!
君たちを幸福にするために、一日も早く帰国したいと思ってゐたが、倒頭永久に別れねばならなくなったことは、何といっても残念だ。
第一、君たちに対してまことに済まないと思ふ。
さて君たちは、これから人生の荒波と戦って生きてゆくのだが、君たちはどんな辛い日があらうとも光輝ある日本民族の一人として生まれたことに感謝することを忘れてはならぬ。
日本民族こそは将来、東洋、西洋の文化を融合する唯一の媒介者、東洋のすぐれたる道義の文化―人道主義を以(も)って世界文化再建に寄与し得る唯一の民族である。
この歴史的使命を片時も忘れてはならぬ。
また君たちはどんなに辛い日があらうとも、人類の文化創造に参加し、人類の幸福を増進するといふ進歩的な思想を忘れてはならぬ。
偏頗(へんぱ)で矯激(きょうげき)な思想に迷ってはならぬ。
どこまでも真面目な、人道に基づく自由、博愛、幸福、正義の道を進んで呉(く)れ。
最後に勝つものは道義であり、誠であり、まごころである。
友達と交際する場合にも、社会的に活動する場合にも、生活のあらゆる部面において、この言葉を忘れてはならぬぞ。
人の世話にはつとめてならず、人に対する世話は進んでせよ。
但し、無意味な虚栄はよせ。
人間は結局自分ひとりの他に頼るべきものが無い―といふ覚悟で、強い能力のある人間になれ。自分を鍛へて行け! 精神も肉体も鍛へて、健康にすることだ。強くなれ。
自覚ある立派な人間になれ。 (出典)辺見じゅん「収容所から来た遺書」文春文庫
この文章は、1954年7月2日、旧ソビエト連邦のハバロフスク収容所で45歳で亡くなった陸軍一等兵、山本幡男の遺書です。
山本は、現在の東京外語大学でロシア語を学び、第二次世界大戦当時、ロシア語の通訳としてはたらきました。
しかし、終戦後、旧ソ連軍に捕らえられシベリアに抑留されましたが、祖国への帰国を果たすことなく亡くなりました。
遺書は、彼の7名の友人達によって、ソ連の厳しい検問の中、ある者は暗証し、ある者は書き写したノートを股下に隠し、命がけで故郷に持ち帰られました。
そして、生還した彼らの手によって日本の妻子に届けられたのです。
◇『13歳からの道徳教科書』育鵬社
1941年に日本とソビエト連邦(ソ連)は、お互いの不可侵を約束する、日ソ中立条約を締結した。
しかし、戦況が日本に不利とみるや、ソ連(現ロシア)は1945年8月8日の深夜、突如、日ソ中立条約の破棄を一方的に宣言し、戦闘を開始した。
そして、ソ連軍の参戦により8万人の日本軍が殺され、終戦後、60万人あまりが捕虜となりシベリアの酷寒の地に収容された。
食べる物も少なく、防寒具も暖房も満足にない劣悪な環境と、過酷な強制労働より、シベリアでは、5万5000人の日本人捕虜が命を落とし、第二次世界大戦全体では、およそ230万人の日本人が亡くなったとされている。
現在の日本の繁栄は、多くの日本人の累々たる屍(しかばね)と、筆舌に尽くしがたい苦労の上になりたっている。
そして、多くの人たちは、将来、日本が世界で誇れる国になることを固く信じて疑わずに、亡くなっていった。
今、我々は、戦争で亡くなった人達が願ったような素晴らしい国になっているかどうか、もう一度深く考えてみる必要がある。
※【人の心に灯をともす】よりシェア
https://educational-psychology.edu.mie-u.ac.jp/thesis/2017/mizui/second.html 【2.意思決定(選択)について】 より
2-1.意思決定とは
意思決定とは,ある複数の選択肢から,1つあるいはいくつかの選択肢を採択することである(竹村,1996)。
また,意思決定には様々なものがある。意思決定を,意思決定者をとりまく環境についてその意思決定者がどれだけ知っているかという意思決定環境の知識の性質から分類すると,以下の3つに大別できる(竹村,2005)。
1つ目は,確実性下の意思決定である。例えば,5000円分の商品券と6000円分の商品券をもらうのとどちらが良いかを決めるような状況は,選択肢を選んだ結果が確実に決まって来るような状況での意思決定であるため,確実性下での意思決定になる。
2つ目は,リスク下の意思決定である。これは,選択肢を選んだことによる結果の確率が分かっている状況である。例えば,天気予報を見て傘を持って行くか行かないかの意思決定について考えると,もし予報が雨であれば,傘を持っていくことの価値は高いが,予報が晴れであれば傘は邪魔なだけである。このように,選択したことによる結果は天候などの状態に依存する。
3つ目は,不確実性下の意思決定である。ここでいう不確実性とは,選択肢を選んだことによる結果の確率が分かっていない状況をいう。さらに,この意思決定は2つに下位分類することができる。それは,曖昧性の下での意思決定と,無知下での意思決定である。前者は,どのような状況や結果になるか分かっているが,その状態や結果の出現確率は分かっていない状況をいう。後者は,選んだ選択肢によってどのような状況や結果になるか可能性すらも分からない状況である。
本研究では,質問紙上の写真から最も好むものを一つ選ぶというだけの場面であるため,選択したからといってその結果何かが起きるわけではない。しかし「選ぶことで自分がそれを好きだということが分かる」ことを結果であると考えると,今回扱う場面は確実性下での意思決定にあたると考える。
2-2.意思決定と選択肢の数
近年,インターネットやスマートフォンの普及により,人々は自分の知りたいことに関する情報を簡単に大量に手に入れることが出来るようになり,欲しい情報があればすぐに検索して調べたり集めたりすることも多いのではないか。これに伴って人々が選択行動をとる際に,選択肢が多様になり便利になったと考えられる。しかし,その便利さの一方で,逆に情報量が増加しすぎて決定を困難にするという可能性も報告されている(Iyenger & Lepper, 2000)。
今までは一般的には,様々な場面で選択肢が多いことは好ましいことだと考えられてきただろう。バリーシュワルツ(2004)は一般に選択肢が多い方が良いと考えられてきたことについて,選択できる事と生活充足感とをつなげて説明している。彼によると,私たちの生活充足感は,最も根本的なところで,環境を管理する能力を持つかどうか,そう自覚できるかどうかにかかっていると言っても過言ではない。つまり,ある状況で何かを選択できるなら,それは状況を管理できることになるため生活充足感は上昇し,反対に選択肢が全くない状況では無力感に陥ってしまう。私たちは,選択を「手段」として使い欲しいものを手に入れ,「表現」として自分はどんな人間か世間に表している。このように,私たちは選択を通して前向きかつ効果的に世の中と関わっていくことができるし,この働きは心理的に大きな利点を伴うのだと述べられている。こういった考えのもとに,今まで世間では「選択肢を増やす」ことが重要視され,選択肢は多い方が良いのだと思われてきたのではないだろうか。確かに,Iyenger & Lepper(2000)などでも,選択肢の多さは従来の一般信念の通り,選択行動に対する魅力度を高めることに効果的な面があることが報告されている。しかし,それと共に多すぎる選択肢は選択行動に対する動機づけや選択結果の満足度を低下させる可能性もあることが示唆されており,この現象は,「選択のオーバーロード(情報過負荷)」と呼ばれている。
ここまで述べたように,何かを意思決定する際の判断材料となる情報や選択肢が容易にたくさん手に入ることは良い事ことであると一般に信じられている一方で,選択行動へのマイナス面の影響があることも報告されている。
ただし,選択肢の数については,多い方が少ない時に比べて「選択中の魅力度(楽しさ,嬉しさなど)が高い」という実験結果は報告されている(八木,2014)。そこで,本研究においても,「選択肢の数」を取り上げることにする。そして,選択肢が多い条件の方が選択肢が少ない条件よりも「選択中の選択肢の魅力度は高い」と予測する。(仮説1)
2-3.意思決定と情報
選択する際には選択肢の数ももちろん重要な要素であるが,同様に重要となるのが,その選択肢に関する情報であるだろう。また,一口に情報といっても,「情報の提示の仕方」,「情報の量」など様々である。
情報の提示の仕方に着目すれば,フレーミング効果などがあげられる。これは,同じ商品・サービスであっても,異なる表現で消費者に提示すると消費者選好が変化してしまうものである。例えば,あなたが何か手術を受けると仮定したときに,「これは100回のうち10回失敗する確率のある手術です」と言われたときと,「成功確率は90%の手術です」と言われたときとではその手術に対するイメージや感じ方が大きく違うだろう。このように,同じことを言い表していてもどう言葉にするかでその答えが変わってしまう現象のことを「フレーミング効果」という。一方,情報の量に着目するとJacoby et al(1974)は選択肢数とその情報数を操作した実験報告の中で,「情報量の増加に伴って消費者の知覚する満足度が高まる」と報告している。このように情報の提示の仕方による消費者の選好や満足度に関する先行研究は多く見られる。しかし,単に選択肢に関する情報の有無を扱った先行研究はあまり見られない。 そこで,本研究では,選択肢に関する情報数を操作するのではなく「選択肢に関する情報の有無」についても扱うこととする。また,Sicilia & Ruiz(2010)の選択肢数と属性情報数とを操作した実験において,選択肢・情報数の増加により情報過負荷に陥った実験参加者が,「情報処理速度は鈍化するが態度は好意性を保った」と報告している。本研究では各選択肢についていくつかの情報を添えた条件と,情報はまったく添えない条件で調査を行った。つまり,選択肢数が増えればそれと同時に情報数も増えることになる。
したがって,選択肢や情報数が増えると情報過負荷に陥る可能性は有りながらも,それに対しての態度は好意的を保つことが予想される。よって,情報無しのときよりも,情報有りのときの方が,選択中の魅力度(楽しさ・嬉しさなど)が高くなるのではないかと予測する(仮説2)。
2-4.意思決定と選択時間
複数の選択肢の中から何かを選択をするときには,時間が十分にあるときもあれば,無いときもあるだろう。時間を制限された中での選択に関する先行研究の中で,時間を制限することは心理学やマーケティングの分野で「時間圧力」または「時間の制約」と呼ばれている。Ordonez & Benson(1997)は時間圧力を「時間の制約によって人間の心理的ストレスが高まり,そこから時間の制限に対処する必要が心理的に生じること」であると定義している。同じく,「時間の制約」を「まるで少ない時間でタスクを完結できるかのように,時間の制限が設定されていること」と定義している。さらに,鈴木(2004)で,「時間が人間行動を制限するのは,人が処理できる情報量を時間が制限するからである」と主張されていることから考えると,時間制限によって心理的ストレスが生じると共に,人がもともと処理できるはずの処理可能量までもが制限されてしまうということだと考えられる。
本研究ではすでに,「選択肢に関する情報」を扱うこととしている。そのため,加えて「時間圧力」を扱えば,実験参加者が情報過負荷を生起させる可能性がとても高くなるだろう。そのため,実験において実験参加者に「時間圧力」をかけることはしないこととする。その代り,各選択肢数の条件,情報有無の条件ごとに毎回,実験参加者が選択に要した時間を測定する。そして,選択肢数と情報の有無の違いで,「選択所要時間」に違いがみられるかを検討する。
これに関して,Sicilia & Ruiz(2010)の選択肢数と属性情報数とを操作した実験において,選択肢・情報数の増加により情報過負荷に陥った実験参加者が,「情報処理速度は鈍化するが態度は好意性を保った」と報告されていることから,選択肢が多い条件の方が選択肢の少ない条件よりも選択に要する時間が長くなると予測する(仮説3)。また,選択肢に関する情報有りのときの方が,情報無しのときよりも選択に要する時間が長くなると予測する(仮説4)。
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