蕗の薹 a butterbur sprout

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/03/20/013711 【フキノトウの花が咲きました / フキの発がん性 / フキノトウは春の大切な便り.フキ味噌の味は何にも換えがたいので,少しつくって大事に春を楽しむ事にしましょう. そして,我が家の他の植物たちも春を告げています.】より

フキノトウが大きくなって花が咲いています.

つぼみのうちにフキ味噌に,と思っていたのですが,頂いたフキノトウがあったので,我が家のフキノトウは花に!

フキには雌花と雄花があるそうで(実はつい最近まで知りませんでした!)----.我が家の株は雌株?いずれにせよ,地下茎でどんどん増えて,生える場所によっては雑草としか思えない場合も---

http://matsue-hana.com/hana/huki.html

フキはキク科 Asteraceae,キク亜科 Asteroideae,

フキ属 Petasites,フキ P. japonicus.

英語ではFukiと書いてある場合もありますが,Giant Butterburと言って,日本で言うセイヨウフキ(Common Butterbur)と区別されています.

日本には,この変種であるアキタブキPetasites japonicus subsp. giganteus も.大きくなるので,関東以北で店頭にならぶフキのかなりの部分がアキタブキだとか---.(未確認情報)

フキ属の種は20近くはあるようですが,写真をネット上で見つけられたのは4種.皆地味ですが,薬草・ハーブとして使用されてきたものも多いようです.

しかし---

フキ属には,肝障害を起こす毒性や,発がん性物質がある事が分かってきたので,例えばセイヨウフキに関しては次のような勧告が!

www.mhlw.go.jp

 英国医薬品庁がバターバー(西洋フキ)について自主回収等の措置を講じていることから、バターバー又はバターバーを含む食品の摂取については、消費者に対し念のため控えるよう注意喚起するとともに、事業者に対し当面販売を中止するよう指導することとしましたのでお知らせします。

 今般、英国医薬品庁(MHRA)は、---(中略)---事業者に対して自主回収するよう依頼するとともに、消費者に対して使用を中止するよう注意喚起を行いました。

 バターバーには、重篤な肝障害を起こす疑いのあるピロリジジンアルカロイドが含有されていますが、MHRAによると、ピロリジジンアルカロイドがほとんど除去されている製品での肝毒性(40例)も報告されているとのことから、その詳細については、現在、情報収集中です。

 現時点では、我が国においてバターバー又はバターバーを含む食品を摂取したことによる健康被害事例は報告されていませんが、----(後略)

そして,日本のフキにも,同じような成分Petasitenine ペタジテニン等が含まれ,実験動物では肝毒性と発がん性が確認されています.

人の被害例は報告されていませんが,発がん性の毒は,時間が経ってから現れる遅延性の毒.被害例がなくても注意した方が良いでしょう.

特に湯掻く(:ゆがく =あく抜きをするためにゆでる:最近この言葉を余り使わないようなので意味を書きます)ことをしないで食べるフキノトウは.

一般向け:新・大きな目小さな目 2015年新年号(No.39)8頁 http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/back_number/201501-39.pdf

専門的知識のある方向け Nutrition and dietary carcinogens | Carcinogenesis | Oxford Academic

▽追加文献

2018年に,農水省から,新たな定量結果が報告されましたので,ご参照ください.

食品中のピロリジジンアルカロイド類の含有実態調査結果について(第2報):農林水産省

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/papers_posters/pdf/108th_eisei1.pdf

同じような分類の物質(ピロリジジンアルカロイド)はコンフリー,フキタンポポにも含まれている事が分かっています.

f:id:yachikusakusaki:20170320004727j:plain

フキタンポポ,蕗蒲公英,款冬,カントウ,Tussilago farfara,キク科フキタンポポ属 ヒレハリソウ - Wikipedia

特にコンフリーは広く出回ってしまっていたため,厚生労働省は,バターバーに先立って,これを含む食品の製造・販売を中止するような指導をしています.

シンフィツム(いわゆるコンフリー)及びこれを含む食品の取扱いについて|厚生労働省

ネット上では,コンフリーの効用を宣伝している無責任なサイトがまだたくさんあるので,注意した方が良いですね.

毒の話ばかりになってしまいました.

フキノトウは春の大切な便り.フキ味噌の味は何にも換えがたい.少しつくって大事に春を楽しむ事にしましょう.

我が家の他の植物たちも春を告げています.

福寿草はもう咲き終わった感じですが,スミレは真っ盛り.

アジサイの芽の元気さは庭一番.ボタン・シャクヤクの芽も負けじと頑張っています.

花が毎年小さくなっていきますが---,ヒヤシンスの花は基本的に華やか.

水仙,ムラサキハナナは可憐.

ビオラは鉢一杯になってしまいました.

ブログに費やす時間を削って,株を分けるか鉢を大きくしてやらなくてはいけないのですが---.

そして,ボケのつぼみが膨らんで,ちらほら咲き始めました!


https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c04/08.html 【バターバー  海外の情報】より

バターバー Butterbur

本項目の説明・解説は、米国の医療制度に準じて記載されているため、日本に当てはまらない内容が含まれている場合があることをご承知ください。

最新版(英語版オリジナルページ)はこちら

英語版改訂年月(翻訳時):2020年7月

一般名(英名):

butterbur, petasites, purple butterbur.

学術名:

Petasites hybridus (別名:Petasites officinalis または Tussilago hybrida).

背景

バターバーは、ヨーロッパや、アジアおよび北アメリカの一部に自生する低木です。バターバーという名前は、温暖な気候の地域において、その大きな葉でバターを包むという伝統的な使用法に起因しています。

バターバーは、中世においては伝染病や発熱の場合に、17世紀には咳、喘息、皮膚創傷の治療に使用されていました。最近では、バターバーはサプリメントとして泌尿器症状、胃のむかつき、頭痛(片頭痛など)、アレルギー性鼻炎(花粉症)などの疾患に良いとされています。

これまでに解明されていること

片頭痛やアレルギー性鼻炎(花粉症)に対するバターバーに関する少数の研究より、両症状に対する効果についていくつか知見が得られています。

研究で明らかになったこと

バターバーは成人および小児において片頭痛の頻度を減らす効果があると考えられます。2012年に、米国神経学会(American Academy of Neurology)は片頭痛の予防にバターバーを使用するよう推奨しました。しかし、当学会は2015年に、肝毒性に関する深刻な懸念があるとして、この推奨を取りやめました。

バターバーの根または葉の抽出物(エキス)に関する研究では、花粉症(アレルギー性鼻炎)の症状を改善する可能性が示唆されていますが、データの信頼性は高くありません。

1件の研究では、バターバーを含む配合剤が身体表現性障害を有する患者の不安感やうつ状態を改善する可能性が示唆されました(身体表現性障害は、生理学的には説明できない身体症状が特徴で、心理的要因が関与している可能性が高い)。

バターバーがアレルギー性皮膚反応、慢性閉塞性気管支炎、不眠症、胃のむかつき、泌尿器症状、喘息などの症状・疾患に有用であることは証明されていません。

安全性について

一部のバターバー製品にはピロリジジンアルカロイド(pyrrolizidine alkaloids 、PA)、と呼ばれる化学物質が含まれています。PAは肝臓、肺、血液循環を障害する可能性があり、発がん性も疑われています。PAを除去する処理をおこない、PAが含まれていないことを示す認証ラベルが貼られたバターバー製品のみを使用すべきです。

一部の国は肝毒性への懸念からバターバー製品の販売を中止しました。

一部の専門家は、安全性に問題があるため、バターバーを片頭痛の治療に使用しないよう勧告しています。

バターバー製品を皮膚に塗布した場合の安全性は十分に解明されていません。

小児や青年期の人々を対象とした少数の研究を含む一部の研究では、PAを含有していないバターバー製品を推奨用量で最長16週間経口摂取しても安全のようだと報告されています。しかし、PAを含有していないとされている製品に、実際はPAが含まれている可能性もあります。例えば、ペタドレックス(Petadolex) はPAを除去したバターバー製品として市販されていますが、一部の人で肝障害との関連性が認められており、PAが含まれていた可能性が示唆されます。また、バターバーを長期使用した場合の安全性も確立されていません。

妊娠中および授乳中は、先天異常や肝障害を引き起こす可能性があるため、PAを含有するバターバー製品を使用すべきではありません。妊娠中、あるいは授乳中にPAを含まないバターバー摂取の安全性についてはほとんどわかっていません。

PAを含まないバターバーは、通常、忍容性は良好ですが、おくび(げっぷ)、頭痛、眼のかゆみ、下痢、呼吸困難、倦怠感、胃のむかつきおよび眠気を引き起こす可能性があります。

バターバーは、ブタクサ、キク、マリーゴールド、ヒナギクなどの植物に敏感な人にアレルギー反応を引き起こすことがあります。

バターバーを自分が使用、あるいは子供に与えることを考えている場合は、医療スタッフに相談しましょう。医療スタッフは、バターバーを使用している人々の肝機能モニタリングを検討する場合があります。

注意事項

自分の健康に責任を持ちましょう。利用している補完療法のすべてをかかりつけの医療スタッフに伝えてください。それによって連携のとれた安全な治療が受けられるでしょう。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

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