https://kigosai.sub.jp/001/archives/1890 【冴返る(さえかえる、さえかへる) 初春】より
【子季語】 しみ返る、寒返る、寒戻り
【関連季語】 余寒
【解説】
春さき、暖かくなりかけたかと思うとまた寒さが戻ってくること。一度暖かさを経験しただけに、より冴え冴えとしたものを感じさせる。
【来歴】
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
【文学での言及】
さえかへり山風あるる常盤木に降りもたまらぬ春の沫雪 藤原為家『玉葉集』
【例句】
神鳴るや一村雨の冴えかへり 去来「小柑子」
柊にさえかへりたる月夜かな 丈草「続有磯海」
三か月はそるぞ寒は冴えかへる 一茶「七番日記」
真青な木賊の色や冴返る 夏目漱石「漱石全集」
山がひの杉冴え返る谺かな 芥川龍之介「澄江堂句集」
冴返る面輪を薄く化粧ひけり 日野草城「花氷」
冴えかへるもののひとつに夜の鼻 加藤楸邨「火の記憶」
https://kowkinsblog1973.fc2.net/blog-entry-926.html 【「冬椿のしずく」】より
山の雨やみ冬椿濃かりけり ( 柴田 白葉女 )
和歌三首
遊行寺に天女の彫刻みつけては その見下ろせる街の後先
詩の神冬天の雲ながしては 猫も蟻も花もゆれたり
出発の朝の泪のありしこと 忘れる峠の汗のきらめき
俳句七句
冬靄の森の深さにひそむもの 寒月や瞑目しても蜜の色
雨粒をキラとのせたり冬椿 寒椿のぬれて光れる路地の裏
冬椿のしずくに映る宇宙かな 古暦友の情けを数えけり
あしたには街も光れる小夜時雨
( 以上、「冬椿のしずく」、)
(略)
~編集後記~
皆々様、お元気ですか?。一月も終盤です。二月には「立春」が控えております。
先日、夜に雨が降った後の、早朝の、藤沢の「新林公園」という場所を訪れ、写真を撮りました。雨の後の晴れの明け方の森です。森は濡れていて、マイナスイオンが濃く立ち込めます。明るみを増してゆく空のしたで、森には靄がたちこめ、なんとも神秘的な風景です。冷えた空気と森の匂い、土の匂い、シットリとした、風景の中に、白い冬椿も、濡れています。
今年の冬は、雨の日が少なく、乾燥がつよい日々ですが、その分、なんだか森の木々が、この湿り気を喜んでいるような気がして、私も嬉しく、また、朝靄の神秘的な森の姿に、心が鎮まる感慨を覚えました。
この、和歌と俳句の朗詠は、いかがでしょうか?。創作の喜びを実感する今日このごろでございます。
どうぞ、皆々様の御意見・御感想をこのブログのコメント欄にお寄せ下さい。宜しくお願い申し上げます。
あ~う~わ~ あ~う~わ~ あ~う~わ~ とほかみえみため~ あいふへもおすし~
あ~お~う~え~い~ 天皇弥栄・世界平和・万民豊楽を、誠心を込めてお祈り申し上げます。 合掌・感謝・浩欣。
https://kowkinsblog1973.fc2.net/blog-entry-929.html 【紅梅かほる」】より
カントより妻が難解冴え返る( 坪内 稔典 )
和歌三首
紅梅を黄泉の娘にささげたい 泪も涸れた朝の月かな
蒼氓もこの立春に天仰ぐ 地上浄土は我らが開くと
梅の香をたどりて彷徨う枯野には 幽かに舞ひたる詩の神あり
俳句七句
立春やモヒカン少年はしり出す 冴え返る海に朝陽の光る道
明け方の海に背を向け春の月 梅月夜第一義なる祈り事す
紅梅の夜明けに咲きて音も無し 死の謎をこの紅梅は知っている
紅梅かほる死の無き国より現世に
( 以上、「紅梅かほる」、)
(略)
~編集後記~
皆々様、お元気でお過ごしでしょうか?。二月も後半になりました。立春を過ぎ、少しづつ春が色濃くなりつつあります。
湘南の野辺にも、紅白の梅が咲き、メジロが梅の蜜を啄みます。美しい季節に入りました。
二月の別名は「如月(きさらぎ)」です。春になっても、寒さが厳しくなり重ね着をするので、「更に着る」ので、「きさらぎ」というらしいです。三寒四温という春の季語もございます。少しづつ日照時間も伸びはじめ、じわりじわりと、あたたかな春彼岸に近づいていきます。陽の気が増えていくこの時期は、私たちの心も前向きに動き嬉しい限りです。
さて、紅梅の写真で和歌と俳句の朗詠を、試みました。いかがでしょうか?。梅のかほりの何とも言えない気品のよさに、うっとりしながら写真撮影をしております。
皆々様にもぜひ、ご近所の野辺に足を運び、梅の姿を拝んで頂きたいです。
皆々様の御意見・御感想をこのブログのコメント欄にお寄せ下さい。宜しくお願い申し上げます。
あ~う~わ~ あ~う~わ~ あ~う~わ~
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天皇弥栄・世界平和・万民豊楽を、誠心を込めてお祈り申し上げます。
合掌・感謝・浩欣。
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