https://www.flower-db.com/ja/flowers/nandina-domestica 【ナンテンとは】より
ナンテン(南天、学名:Nandina domestica)は、中国及び日本原産で、メギ科ナンテン属の常緑低木です。初夏、円錐花序に沢山の白い米粒状の小花を咲かせます。小葉は固く光沢があり枝の上方に纏まって付きます。和名は、「難を転じる」にあやかり縁起物とされます。冬に成る赤い小球形の果実が美しいので鑑賞用とされます。また、葉の緑色と果実の赤色の対比が美しいので、おせち料理の二の重の彩りとして使われます。漢方では咳止め薬の原料とされます。果実が黄色い品種はキナンテン(黄南天)と言います。ナンテンは、別名でヤマナンテン(山南天) と呼ばれる「ナカマド(七竃)」と花や果実がよく似ていますが、ナンテンの方が小さくこじんまりしています。
一般名:ナンテン(南天)、学名:Nandina domestica、別名:heavenly bamboo、ナンテンショク(南天燭)、ナンテンチク(南天竹)、分類名:植物界被子植物真正双子葉類キンポウゲ目メギ科ナンテン属ナンテン種、原産地:中国と日本、樹高:100〜200cm、葉色:緑、葉序:互生、葉形:3回羽状複葉、複葉の小葉形:広披針形、小葉長:3〜8cm、開花期:5月〜7月、花色:白、花径:0.5〜0.6cm、花序形:円錐花序、実色:赤・橙・黄(黄南天)、果実径:0.6〜0.7cm、果実観賞期:11月〜12月、特記:全株有毒。
https://www.pharm.or.jp/herb/lfx-index-YM-200312.htm 【ナンテンNandina domestica THUNB. ( メギ科 )】より
ナンテン Nandina domestica THUNB. (メギ科)花 ナンテン Nandina domestica THUNB. (メギ科)果実
花 果実
-写真は昭和大学薬学部薬用植物園ホームページより転載-
ナンテンは木本性のように見えますが,これは茎が木質化しているからであって,実は常緑の草本植物なのです。我が国では古くから栽培されていて,自生種か否かは定かではありませんが,東海地方以西から中国大陸にかけて広く分布しています。初夏から夏にかけて白色の花を付け,球形の果実が晩秋から初冬にかけて紅熟します。
和名は漢名の南天竹あるいは南天燭が「南天」に転訛したものです。果実は消炎薬や鎮咳薬として用いられ,生薬名をナンテンジツ(南天実)といいます。 まれに果実が白いシロミナンテンがあり,珍重されますが,薬としての効果は赤いものと違いはないようです。
ナンテンは「難転(難を転じて福となす)」の語呂合わせから,縁起ものとして好まれています。お祝い事の席に出される赤飯はアズキやササゲを入れて炊きあげたものですが,昔はこの赤飯の上にナンテンの葉が添えられていたものです。葉は黄色ブドウ球菌など食中毒を引き起こす菌に対して抗菌力があるとされてはいますが,葉を数枚添えただけでその効果を期待するのは無理でしょう。ともあれ,赤飯にナンテンの葉を添えるというのはなかなか風流なものですね。これからも残しておきたい日本の食文化のひとつです。何事も簡略化される昨今,残念なことに,この風習は,せいぜい赤飯の折詰をナンテンが描かれている包装紙で包む形で残っているようです。(磯田 進)
https://flower-fleur.com/nanten/ 【ナンテン (南天・Nandina) 花言葉】より
ナンテン (南天) は日本の山地に自生している植物で、葉は細長く繊細な印象。
枝先には赤い実をつけ「難を転じる」木として、お正月やお祝いごとの縁起木として重宝され「福寿草」とセットで「災い転じて福となす」とも言われています。
東北 (表鬼門) には「ヒイラギ(柊)」南西 (裏鬼門) には「ナンテン(南天)」を植え、鬼門封じとする言い伝えもあり、江戸時代には「火災除け」として植えられていたようです。
英名の「Nandina」はこの植物をヨーロッパに持ち帰ったドイツ人医師ケンベルが、ナンテンの発音をナンディンと聞き取ったことからと言われています。
ナンテン (南天) の花言葉
【花言葉】私の愛は増すばかり・福をなす・よい家庭
ナンテン (南天) の別名・和名 南天(ナンテン)・南天燭(ナンテンショク)
ナンテン (南天) の基本情報
学名:Nandina domestic 植物分類:メギ科・ナンテン属 原産地:中国・日本・東南アジア 流通サイズ:60~100センチ 開花期:6~7月
花色:赤・緑 水揚げ:水切り・根元たたき
日持ちは10日程。枝は硬いがもろく、特に冬には折れやすいため注意しましょう。
https://www.yomeishu.co.jp/health/3367/ 【咳止め薬やのど飴の原料に。冬を彩る縁起物、ナンテン】より
冬になると真っ赤な実を膨らませるナンテンの木。年末から年始にかけ、住宅街に入ると古い一軒家の庭や軒先で見かけることが多くなります。冬の風景にぽっと明かりをともすような赤い実にふと目を向けるとき、今年も冬が来たなぁと実感するのではないでしょうか。
難を転じて福となす
江戸時代には、「難を転ずる」につながるその名にちなんで、厄除けや幸せを招く木とされてきました。そのため、庭木として植える家が多かったそうです。不浄を清めるともされ、厠(かわや)の外にも植えられてきたとか。年末年始に、あちこちでナンテンが飾られるのも縁起がよいためなのです。
ぜひ、今年は験を担いで部屋に飾ってみませんか? 枝部をいくつか切り分けて挿した小さな花びんをあちこちに飾ると、部屋の中が華やぎます。購入の際には、比較的大きなものを選ぶとよいですね。ナンテンの葉には防腐効果のある成分も含まれるため、赤飯やおせち料理の上に載せると長く食材を持たせることに役立ちます。防腐剤にも、部屋の飾りにもなるナンテン。大ぶりの枝が一本あると便利です。
のど飴にも使われるナンテン
ナンテンは中国原産の植物ですが、果実を咳止めに用いるようになったのは中国から伝わった知識ではないようです。漢方処方には用いられず、民間薬的に単独で使われています。ナンテンエキスを配合したのど飴が有名になって需要が増し、薬用向けに国内生産(産地は大阪、奈良、和歌山)や輸入量が増えました。実や葉に接触した程度では問題ありませんが、大量に摂取すると毒性が現れますので、むやみに口にするのは避けましょう。
ナンテンの花の開花時期は6~7月頃です。
ナンテンの箸置き
部屋に飾るだけでなく、実のついた枝を手折って箸置きにも。新たな年の「難を転じる」よう、思いを込めたお正月のおもてなしにいかがでしょうか。ギフトボックスのリボンに挿すのもおすすめです。ナンテンの真っ赤な実が季節感あふれるアクセントになります。
ナンテンこぼれ話
実は、ナンテンには、葉も幹も水銀などの毒に触れると変色するために、殿様の食事の際の毒見に使われたという説があります。赤飯の上には葉を、箸には木の幹が使われていました。住宅街などでふと目にする小さな赤い実。かわいらしいだけでなく、鎮咳作用や防腐作用もある優れものだったのですね。
※記事内の情報は全て、『こころとからだに薬用ハーブの贈り物Birthday Herb(水戸 養命酒薬用ハーブ園編)』より参照しています。
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