https://ameblo.jp/friends323/entry-12036708164.html 【東高野山 弥勒院・医王寺①~金剛力士立像と素晴らしい茅葺き屋根の金堂♪】より
先月、大内宿の茅葺き屋根の集落を観てから栃木県内の茅葺きの建物を探してみたところ、
鹿沼市に素晴らしい県重要有形文化財に指定されているお寺があることがわかり出かけてきました ここ医王寺は東高野山 弥勒院(みろくいん)を号とする 真言宗豊山(ぶざん)派の寺院です 弘法大師空海が東国を巡錫した際に自らの御影像や不動明王などを納めて鎮護国家の道場とし、弘仁年間(810~824)、高野山の開創によって当地を「東高野山」と呼ぶようになったそうです
医王寺の創建は天平元年(765年)に勝道上人によって開山されたのが始まりと伝えられています せっかくなので順に写真でご紹介しますね
まずは「仁王門」↓
仁王門は1992年(平成4年)に再建されています
屋根にあるい「鬼瓦」は、装飾瓦であるとともに、悪霊が寄り憑くのを避ける「厄除け」と棟の端からの雨の侵入を避ける「雨仕舞い」を兼ねているそうです
「金剛力士立像」は鎌倉時代の木像の造りとなっています↓
口を開けた阿形(あぎょう) 高さ236cm 口を閉じた吽形(うんぎょう) 高さ244cm
今まであまり金剛力士像を観て感動したことってなかったけど、今回はなぜかすごく心に響くものがありました
仁王門の裏側には一対の珍しい獅子・狛犬が 金堂の手前には銅製の「地蔵菩薩半跏像」が建立されています
・平安時代・像高251cm いわゆる僧形の地蔵菩薩ですが、左足を 踏みくずした半跏像としているところが珍しく特徴的です
寛文5年(1665年)に再建されたとされる「金堂」↓
しかし、近年の唐門修理にともなう調査により、実際には元禄年間(1688ー1703年)に再建されたものとみられています
高さ約20m、寄棟造(よせむねづくり)と呼ばれる、4方向に傾斜する屋根面をもつ
巨大な茅葺き屋根の金堂に圧倒されました
金堂の内部は内・外陣に分かれており、内陣には入母屋(いりもや)造りの立派な宮殿を配し、薬師如来三尊像が祀られているそうです
医王寺・金堂は今年修復工事が終わりました
江戸時代の再建以来、初めて外部の朱塗りと彫刻の彩色が復元されたそうです
実に見事としか言いようがありません:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
https://ameblo.jp/friends323/entry-12037164933.html 【東高野山 弥勒院・ 医王寺②~陽明門の写し?美しい唐門♪】より
さて、今回は唐門です 金堂も素晴らしかったのですが、こちらの唐門もとても素晴らしいと感じました 日光東照宮の陽明門や唐門を思い出しましたよ
この屋根の形状を唐破風(からはふ)というそうです 正面屋根の中央部が弓型、左右が反り返った曲線状になっていることをいい、神社の向拝の屋根の軒先などに用いられています
あらためて、茅葺き屋根の美しさにも感動~
唐門は宝暦3年(1753年)に建てられ、細部の手法は地紋彫・ふぐら彫りなどで日光東照宮・陽明門の写しとして知られているそうです←やっぱりね~
現在も修理には木工事・彩色ともに東照宮・陽明門の修理の技術者が同じように修理維持しているそうです ここで表の彫刻をいくつかごらんくださいね
白い扉にも柱にも彫刻が施されています:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
唐門の裏手に回るとさらに見事な彫刻の数々を観ることができました 江戸初期に日光の陽明門を模して建てられた 唐門の豪華絢爛な彫刻は大変見事なものでしたヘ(゚∀゚*)ノ
その数500を超えるそうです 格天井(ごうてんじょう)にも花鳥が描かれていましたよ↓
そして、見覚えのある木鼻の象 日光東照宮と本当によく似ていてびっくりしました
厚みのある茅葺屋根・・・
昔は鹿沼名産の麻の「おがら」を使っていたようですが、現在は全くなくなってしまったため北上川の茅を使っているそうです。
東日本大震災の影響で収穫が激減しているそうですが、10年に一度、金堂・唐門・大師堂の屋根の補修が必要とのことで常に茅の確保に苦労されているようです
そういえば唐門の茅葺き屋根の内側は茅替えされていたようですがやはり上のほうは傷んだ感じが見受けられました・・・
https://ameblo.jp/friends323/entry-12038949370.html 【東高野山 弥勒院・医王寺③~鐘楼・医王寺講堂・客殿】より
この東高野山 弥勒院・医王寺は1300年の歴史があります 境内はなんと3万坪
こちらが唐門の右方向に位置する赤門になります「医王寺境内の略図」で位置関係をごらんくださいね↓
前回行ったときはさつきつつじが咲いていて華やかな風景でした奥に鐘楼があります
「医王寺講堂」↓
屋根は茅葺型銅版葺になっています
12間7面(26m×16m)に及ぶ大講堂で、真言宗の伝法大会(でんぽうだいえ)や伝法灌頂(でんぽうかんじょう)等の道場として江戸初期に道営されたといわれています
講堂のそばにある楠の木↓
樹齢350年だそうですその奥には広大な客殿があります
客殿は正保2年(1688年)建立
建坪は約百坪あり、戸を払えば百三十畳の大広間になるそうです
内部をじっくり観られなかったのが残念・・・
ちょっと一息 紹介順序が変わりますが、周辺を散策
2回目の訪問では天気もよく、境内のあちこちにアジサイが咲き始めていました
やはりアジサイには太陽の光より雨のしずくの方が似合いそうです
二宮金次郎の石像もありましたよ
そして庭にはみごとな梅の実がたくさん生っていました
次回は境内西側に位置する地蔵堂・弘法大師堂をご紹介しますね
ごらんいただきありがとうございました
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