http://www.mapbinder.com/Dictionary/Plant/Butsuenho.html 【仏炎苞 ぶつえんほう】より
植物の部位名で、肉穂花序を包む苞のうち、大形のものをいう。
ミズバショウ、ザゼンソウなどのサトイモ科の植物にみられる。
まるで仏像の背後にある炎をかたどる飾りに似ていることが名の由来。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~yume-gg/15-03/15-03.html 【━仏炎苞を持つ草花━】
カラスビシャク
名前の由来は何なのだろう。
仏炎苞を柄杓に見立ててというのは分かるがカラスが付くのは何故。
カラスウリやカラスムギ、カラスノエンドウ等
カラスが名前に付く草花は他にもあって
イヌガラシやイヌゴマ、イヌタデ等のイヌと同じように
偽物とか人間に役立たないという意味合いなのだろうか。
マムシグサ
山地で普通に見かける高さ1m程になる野草。
偽茎の模様からマムシの名が付き仏炎苞も蛇の鎌首のように見える。
毒々しい赤い集合果は見た目通り有毒。
雌雄異株でわが家の3本の内1本だけが毎年結実する。
マムシグサ(蝮草)
サトイモ科/テンナンショウ属 Arisaema japonicum
Arisaema →Arum(サトイモ科植物の一種)に似ているもの japonicum→日本の
花期・・・・4~6月
秋、山道を歩いていると、林内に毒々しいほどの赤い実を見かける。蛇が鎌首を持ち上げたような姿で、蛇のような文様があるマムシグサの集合果だ。一口にマムシグサと言っても色々の種に分類されるようで、素人の私には区別が出来ないため単に「マムシグサ」としている。
高さは80~100cmになり、偽茎と呼ばれる茎に大きな葉が2枚付く。葉は7~17個の小葉が鳥足状に広がるが、その数や大きさには変化が多いとの事。生えている場所の栄養状態などにより、雄株と雌株の性転換が行われるそうだ。雄株には、苞の合わせ目に隙間があって上から進入して花粉のついた小昆虫は、ここから脱出可能。雌株にはこの隙間が無く、上から入り、逃げられなくなった虫の花粉によって受粉する。実は6~7mmの赤い液果が100個以上集まる5~6cmの集合果。「天南星(てんなんしょう)」とは、マムシグサの塊茎を輪切りにし、乾燥させた漢方薬の名前らしい。
仏炎苞の先が角のように上向きに尖がっているものもあれば、長く横に伸びているだけのものもある。暗紫色の仏炎苞もあるようだが、近くで見かけるのは緑色ばかり。
擬茎の模様 擬茎の模様 擬茎の模様 苞の合わせ目 果実
擬茎の模様は変化に富んでいる。 苞の合わせ目が幾分開いた雄株。 集合果。
ムサシアブミ
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仏炎苞の形を武蔵の国で作られた鐙に見立てての名前。
本来海岸に近い林などに生えるそうだが拾った種が根付き
わが家でも毎年顔を出す。
仏炎苞を押し上げると棍棒上の付属体が見える(丸写真)。
ウラシマソウ
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細くて長く伸びる付属体から釣りをする浦島太郎に見立てての名前。
葉は一個で鳥足状に10個前後の小葉が広がり仏炎苞より高く伸びる。
ユキモチソウ
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付属体の先が白くて丸い事から雪餅に見立てての名前。
色合いや形が愛らしく乱獲等で絶滅危惧種Ⅱ類に指定されているそうだ。
ミズバショウ
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唱歌「夏の思い出」に出てくる尾瀬がこの花の自生地として有名だが、兵庫県北部の高原地帯でも保護育成されている所がいくつかある。葉に先立って開く白く大きな仏炎苞が美しい。
ザゼンソウ
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丸い暗紫褐色の仏炎苞を達磨大使の座禅姿に見立てての名前。花期は3~5月でミズバショウより少し早く姿を現す。仏炎苞に完全に包まれた球形の花穂は熱を出し悪臭を拡散させることで虫をおびき寄せるそうだ。
https://sakata-tsushin.com/yomimono/rensai/standard/eastasiaplants/20150417_000953.html
【後光を背負うサトイモ科 ミズバショウ】 より
洋の東西を問わず、人の徳を形に表す時に後光や光背、オーラや光輪を添えて絵画や像で表現することがあります。
サトイモ科の植物にどのような徳があるのかわかりませんが、この仲間には仏様の光背よろしく、その名も仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる、花を引き立て、保護する器官が備わるのが特徴です。花は小さく、花らしい姿をしていません。中心の軸に群がって付いてさまざまな形をしており、全体を肉穂花序(にくすいかじょ)と呼びます。
この仲間は暖かく、湿った環境に適応した植物です。その中では珍しく北極を取り巻くように生えるサトイモ科植物がミズバショウ(Lysichiton、リシチトン)属です。東北アジアと北米北西部に各1種の2種が分布しています。
日本にはミズバショウ(Lysichiton camtschatcense、リシチトン カムチャトケンシス)が寒地の湿地に自生します。種形容詞のcamtschatcenseとはカムチャッカの意味で、この種が東アジアの東部寒冷地に自生することを表しています。
ミズバショウを見たことのない人でも「♪夏が来れば思い出す♪」という歌詞から始まる「夏の思い出」という歌をご存じでしょう。しかし、ミズバショウは夏には花が終わっています。春、雪解けと共に咲く植物ですので、この歌の中の情景と実際の開花期には違いがあります。それでも、湿地に生えるミズバショウは清楚で歌になるほど美しい植物に違いはありません。
別属の近縁種に仏炎苞が黒いザゼンソウ(Symplocarpus renifolius、シンプロカルパス レニフォリウス)があります。この苞の中に指を入れたら肉穂花序が温かいのです。気のせいということがあるので、簡便に温度計で測ったら外気温が10℃のとき、この苞の中は13℃でした。
ザゼンソウには雪国でいち早く咲く雪を溶かし、気の早い虫を独占する仕組みが備わっていました。単子葉植物のサトイモ科の植物は、実に多様でユニークな植物がたくさんあるので興味が尽きません。
白い仏炎苞を持つミズバショウ。中心の芯を肉穂花序といいます。この花被がサトイモ科の特徴で、花軸の周りに花弁のない花が集まっています。
東北の豪雪地帯、雪解け水が流れる湿地にミズバショウは生えていました。近くの小高い場所にはカタクリが群生しています。
仏炎苞とは聞きなれない言葉ですが、サトイモ科独特の植物用語です。この仏炎苞がさまざまな色と形を持っていて、観賞の対象にもなっています。
サトイモ科の中央花軸を肉穂花序といいました。この花序の先端がいろいろな色や形をして、付属体といいます。写真はユキモチソウ(テンナンショウ属、Arisaema sikokianum、アリサエマ シコキアナム)の付属体で、つきたての餅のようにプルプルしています。この付属体の下に花が見えますか?
指を入れると、ザゼンソウの仏炎苞の内部が温かいので、自宅で内部温度を測りました。 気のせいや五感を数値にするのが科学です。この時の外気温は10℃。内部温度は13℃でした。
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