https://www.tokyo-np.co.jp/article/102252 【風薫る五月。新緑の上を吹き渡ってくる、さわやかな南風が「薫…】より
風薫る五月。新緑の上を吹き渡ってくる、さわやかな南風が「薫風」だが、平安期の歌などには今ごろの季節ではなく、春の風として扱われることが多かったそうだ
▼現在、薫風とか風薫るといえば、もっぱら、新緑や若葉に結びつけて考えるが、当時は春の梅などの花によって匂う風に対し「風薫る」と感じていたらしい。手元の歳時記によれば夏の季語として使われるようになったのは元禄期だそうだ
▼もちろん、風薫る五月といっても匂いを風に乗せているのはなにも新緑ばかりではあるまい。近所を散歩すれば、この時季、ひときわ、濃い匂いを放っているのが茉莉花(まつりか)、素馨(そけい)。ジャスミンの方が通りが良いだろう
▼<茉莉花の香指につく指を見る>横光利一。花から移った匂いが指から香ってくるようだったか。通りすがりにジャスミンの匂いをいただいたお宅の庭にこいのぼりが出ていた。この季節らしい、のどかで平和な光景と匂いである
▼栽培は古代エジプトに始まったと聞けば、香りで人々を喜ばせてきた歴史は長い。インドにこんな伝説があるという。美しい娘が男と恋を実らせたが、嫉妬に狂った別の男に命を奪われてしまう。娘の灰をまくとそこからジャスミンが育った。匂いを放つのは誓い合った男への「永遠の愛」のためなのだそうだ
▼どうか、来年こそは「永遠の愛」がマスクなしで愉(たの)しめますように。
https://japanknowledge.com/articles/kkotoba/01.html 【風薫る】より
季節のことば
日本の生活や文化に密着した季語の中から代表的なものを選び、その文化的な由来や文学の中での使われ方などを解説する、読んで楽しく役に立つ連載エッセイです。
初夏―其の一【風薫る】
都市生活の中では、風を意識することが少ない。実際には吹いていても、それがあまり生活と関わりがないためである。しかし農耕や漁業にとって、それがいかに重要なものであるかは容易に想像がつく。風は雲をよび、農作物に欠くことのできない雨をもたらすが、同時に強すぎる風は、計り知れない被害も生む。漁民や船を生活の糧にする人々にとっては、直接、生死にも関わる。
季節のことば、つまり季語は、そういった昔の人々の生活の中から生まれ育まれてきたものが多い。風といっても、単なる物理現象だけを指しているのではない。それにまつわる人々の微細な生活感情を豊かに含んでいるのである。
“風薫る五月”といったように、今日では決り文句化しているが、この「風薫る」は、もとは漢語の「薫風」で、訓読みして和語化したものである。「かぜかをる軒のたちばな年ふりてしのぶの露を袖にかけつる」(藤原良経-秋篠月清集)といったように和歌にも詠われたが、花の香りを運んでくる春の風を指すことが多かったようだ。それが俳諧になると、青葉若葉を吹きわたる爽やかな初夏の風の意味になり、はっきりした季感をもって用いられるようになる。「風かほる羽織は襟もつくろはず」(芭蕉)「高紐にかくる兜や風薫る」(蕪村)。蕪村には「薫風や恨みなき身の夏ごろも」という句もあり、薫風を明らかに夏の季語として使っている。
風が「薫る」程度の風速から、もう少し強くなると「青嵐」になる。セイランと音読すると「晴嵐」と混同してしまうので、俳句ではアオアラシと訓読することが多い。「青嵐定まる時や苗の色」(嵐雪)と使われるように、早苗の色鮮やかな初夏5月ごろから吹くやや強い風である。嵐雪がこの句を作った元禄のころからよく使われるようになった季語である。近代になってからも「濃き墨のかはきやすさよ青嵐」(橋本多佳子)、「略奪婚めきて甕はこぶ青嵐」(石田波郷)といったように、その爽快感や吹く烈しさに着目されて、さまざまに詠まれている。「風青し」「夏嵐」もほぼ同じ意味である。「夏嵐机上の白紙飛び尽す」(正岡子規)。
https://www.love-you.jp/beauty/832.html 【新緑の風のなかで】より
5月、新緑の風が吹くと1年のなかで、いちばん心地よいと思います。
暖房もクーラーも要らない。窓を開けて、自然の風が入る。1日中、心地よい風が吹く。
このままの状態が続くといいな、と思います(気温は大体20度から21度)。
しかし食物の農産物育成の事を思うと発芽はしますが、湿度と気温が上がらないと育ちません。
痛し痒し?とでも言えます。この様な心地よく涼しい日が半月程続きます。
前日迄心地よい風でしたのに、急に気温も上がり今迄の風に少し甘い香りの草いきれがするようになってきます。
同時に、少し体を動かすと汗ばんで来る時があります。
幼児はこの時期この汗ばみを気を付けた方がいいと、思います。(軽く汗をかいたら湯拭きするかシャワーで流すと良い)
なぜならこの汗ばみこそ、汗疹の原因となるからです。
又、この初夏の風が吹くと同時に夏野菜の作ずけ時期になります。
自称「愛菜花農園」では「キュウリ、トマト、ナス、スイカ、ネギ、イチジク」などを植えます。
「自宅のベランダでは、「ミックスベビーリーフ、じゃがいも、里芋」を孫に植えさせて見ました。
ベビーリーフは2週間程で 間引きをしました。僅かな量でしたが「初収穫! 」に、大喜びです。
夕飯のささやかサラダでいただきました
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