https://bee-gee.blog.ss-blog.jp/2018-05-30 【詩歌と禅】より
読売新聞のコラム「四季」が5000回を迎え、俳句や短歌や詩の言葉を紹介し続けて
来た俳人の長谷川櫂さんと、N老師との記念対談が28日に載りました。孫のKから当日
ラインで掲載紙の写真が送られて来たり、円覚寺のHP「居士林だより」でも見ていた
のですが、新聞の切抜きが芸大後輩の日本画家Mさんから送られて来てました。
老師がよく仏教詩人の坂村真民氏や相田みつお氏の詩を引用されます。それは中学の
時に松原泰道さんから、仏教は詩や歌、俳句から学ぶ方が、理論的に理解するより感覚
でつかむ方が良いと教わったからとのこと。円覚寺に参禅した夏目漱石や友人正岡子規
の禅にまつわる話では、禅の悟りは「平気で死ぬ」ではなく、その死を見つめて「如何
なる場合にも平気で生きる」ことが大切だと話されています。
横田 最近の著書「俳句の誕生」に、写生だけでは俳句は出てこないと書かれています
ね。「ぽーっとする」ことが大切だと。放心する。ほうとする。これは禅に近い。
長谷川 芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」も、蛙が音を聞き、一瞬ぽーっとした。
そこで古池という言葉、イメージと出会ったと思うんです。
横田 先日、「ほうとして遊べば我も桜かな」と書いて献本くださった。この句には
驚きました。禅でいう「遊戯三昧」。桜と我と分別せず、一つになる感覚でしょう?
長谷川 「蛙飛び込む水の音」も、上に「古池や」を置いたとたん、分別(理屈)の
世界でなく、音と自分が渾然一体となる。
など、深い会話が綴られていました。
https://www.nobuestyle.com/2322 【日本のヨガのルーツの地】より
皆様、ヨガの日本のルーツはご存知でしょうか?ヨガは仏教とともに伝わった、というのが日本のヨガの歴史
諸説ありますが、弘法大師・空海が密教の修行「瑜伽(ゆが)」として広めた、というのが一説です。つまり、空海が修禅の道場として開いた「高野山」が日本のヨガのルーツの地というわけです。つまり、その時代には、もうヨガは日本に伝わっていたわけです。
その頃のヨガは、現代のヨガのようにエクササイズ中心ではなく、本質を知るための、悟りを得るための修行法だったのです。
今回は無量光院の宿坊にて、龍村先生のもとで、瞑想の実践をしました。
場所の力か、普段よりもプラーナヤーマによる、体の感覚の変化が大きく、とてもわかりやすかったです。
とても安定した心と体の状態で、瞑想に取り組むことができました。この体験は、今後のプラクティスの道しるべになる氣がします。
無量光院での、朝の御護摩の時間は、本当に素晴らしかったです。
高野山は、世界遺産にもなり、観光客に合わせた宿坊も多い中、しっかりとお勤めされている時間をご一緒させて頂けたのは、とても貴重な体験でした。
1973年より沖正弘導師のもとで、ヨガの本質を学ばれてきた、龍村先生とご一緒させて頂くことで、本質を智慧に触れる機会が多く、とても幸運だなと感じております。
奥の院 参道
奥の院、弘法大師・空海「御廟(ごびょう)」もとても心地の良い空間でした。
真言宗では、法大師・空海は、今現在も修行中であり、御廟の地下の岩窟で修行中と云われています。
高野山真言宗の総本山 「金剛峯寺)
ヨガの発祥はインドですが、長い間日本を土壌として、育まれていった智慧もあります。
そうやって育まれた智慧は、日本の土地や日本人の性質により合った智慧なのではないかと、私は思っています。
何事もルーツを探るというのは、本質に触れる旅にでるようなものだなーと思います。
鈴木家のルーツも探ってみたいなあと、改めて思いました。
高野山、今度は1人でゆっくり時間をとって、自分と向き合うような時を、この地で過ごしたいなあと思いました。
http://www.g-rexjapan.co.jp/ishikawahironobu/archives/5343 【空海:言霊の思想と日本宗教史における偉業】より
幼い頃から親しんできた弘法大師空海 鎌田東二先生の著書より
著者は徳島で育ち、幼い頃から空海に親しんできました。
従兄弟が真言宗の僧侶であったこともあり、空海への関心は高かったと言います。
しかし、比叡山に住み、最澄について学ぶうちに、空海よりも最澄こそが日本仏教界最大の人物ではないかと考え始めるようになりました。
空海の言霊思想:草木語問うと真言陀羅尼本書「言霊の思想」では、空海の言霊思想が詳細に解説されています。
著者は、空海の言霊思想が基層にあるのは「草木語問う」というアニミズム的な言語意識であると指摘します。そして、空海が密教から招来した「真言陀羅尼」の概念こそが、二つの異なる言語意識を止揚し、密教的な宇宙論に結びつけたものだと論じます。
声の力と密教:空海の言語哲学
著者は、空海が声の力について深い洞察を示した人物であると評価します。
『声字実相義』、『吽字義』、『秘密曼荼羅十住心論』、『秘蔵宝鑰』などの空海の主要著作は、言語論、意識論、身体論、宇宙論を体系的に論じたものであると分析しています。
空海と真言宗:玉の声と身心変容技法
空海が24歳の時に著した『三教指帰』に登場する「玉の声」という言葉は、精神と身体に変化をもたらす「言霊」の力を持つ声であると著者は解釈します。
そして、空海は真言宗を開いた最初の宗教家であり、声を身心変容技法として認識し導入した人物であると指摘します。
真言の力:無明を除き、法如を証す
空海は『般若心経秘鍵』の中で、「真言は不思議なり、観誦すれば無明を除く、一字に千里を含み、即身に法如を証す」と述べています。著者は、この言葉を引用し、真言の力を解説します。
友清歓真の言霊論:音霊と笑い
本書の第十章では、友清歓真の言霊論が取り上げられています。
友清歓真は、大本に入信し、自ら新宗教「神道天行居」を創設した人物です。
彼は「言霊」から発展して「音霊」という考えを示しました。
著者は、友清歓真の思想を引用し、音霊と笑い、音霊と岩と開きとの関係について論じます。
赤ん坊の泣き声:最強の音霊
著者は、友清歓真の言葉を引用し、
「元気な子供の笑声ほど世に尊いものはあるまい」と述べます。
さらに、この世に生れ出てきたばかりの赤ん坊の泣き声こそが最強の音霊ではないかと論じます。
著者への敬意と壮大な問い:言葉とは何か
膨大な先行研究を調査し、独自の言霊論を展開しました。
著者は、Tony氏の研究成果を評価し、「言葉とは何か」という壮大な問いについて考察します。
神道・儒教・仏教と三つの書物
著者は、神道、儒教、仏教の三つの宗教が日本人の心を支えていると論じます。
そして、それぞれの宗教を代表する書物として、『古事記』、『論語』、『般若心経』を挙げます。
まとめ
空海は、日本宗教史における最大の超天才であり、言霊思想においても大きな功績を残しました。本書は、空海の言霊思想を詳細に解説し、その偉業を称賛する内容となっています。
そして、空海を言霊学の祖としたら中興の祖であり言霊学をなしたのが、大本の出口王仁三郎としています。
世界で唯一、言霊学で博士号を取得した京都大学、上智大学の名誉教授の鎌田先生。
今度の対談が楽しみです。
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