https://cosmetic-ingredients.org/anti-inflammatory/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%A8%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%81%E3%83%8E%E3%82%AD%E7%A8%AE%E5%AD%90%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%88%90%E5%88%86%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%81%A8%E6%AF%92%E6%80%A7/ 【セイヨウトチノキ種子エキスとは…成分効果と毒性を解説】より
抗炎症 抗酸化成分 色素沈着抑制
セイヨウトチノキ種子エキス
[化粧品成分表示名]・セイヨウトチノキ種子エキス
[医薬部外品表示名]・マロニエエキス
ムクロジ科植物セイヨウトチノキ(∗1)(学名:Aesculus hippocastanum 英名:Horse-chestnut 仏名:marronnier)の種子から水、エタノール、BG、またはこれらの混液で抽出して得られる抽出物(植物エキス)です。
∗1 トルコ人がこの実を挽いて馬の飼料にしているのを目にしたことから英名として「ホースチェストナッツ(Horse-chestnut)」とつけられたと考えられており、和名として「セイヨウトチノキ」のほかに「馬栗(ウマグリ)」という別名もあります。また、仏名(フランス名)の「マロニエ(marronnier)」もマロン(栗)に由来しています(文献1:2011)。
セイヨウトチノキ(西洋栃の木)は、小アジアからバルカン半島を原産とし、1576年にオーストリアのウィーンに植えられたのをきっかけに緑陰樹としてヨーロッパ一帯に広まり、1700年代になって北米においても街路樹として国中に植えられた経緯があり、現在においてもヨーロッパの多くの国(∗2)、米国北部およびカナダの公園や都市部で街路樹として植栽されています(文献1:2011;文献2:2014)。
∗2 とくにフランスの首都パリのシャンゼリゼ通りにあるマロニエ並木道が有名です。
また、ヨーロッパにおいては1800年代からセイヨウトチノキの種子エキスを静脈瘤、痔、神経痛、血行不良などに処方しはじめ、1960年代以降にドイツを中心に循環障害に用いられてきた歴史があります(文献2:2014)。
セイヨウトチノキ種子エキスは天然成分であることから、地域、時期、抽出方法によって成分組成に差異があると推察されますが、その成分組成は主に、
分類 成分名称
テルペノイド トリテルペンサポニン エスシン
タンニン カテキン型タンニン
これらの成分で構成されていることが報告されています(文献3:2016)。
セイヨウトチノキの種子の化粧品以外の主な用途としては、メディカルハーブ分野において静脈壁を強化し血流を促進することから静脈の血流改善目的で静脈瘤、下肢血管障害(浮腫、脚のだるさ、こむら返り)などに、また静脈の透過性を抑制することから炎症を抑える目的でかゆみ、打撲、捻挫など外傷に用いられます(文献1:20011;文献3:2016)。
化粧品に配合される場合は、
ストレスに起因する肌荒れ・炎症改善作用
SOD様活性による抗酸化作用
メラニン生成抑制による色素沈着抑制作用
これらの目的で、スキンケア製品、ボディ&ハンドケア製品、メイクアップ製品、化粧下地製品、日焼け止め製品、シート&マスク製品、洗顔料、洗顔石鹸、クレンジング製品、頭皮ケア製品など様々な製品に汎用されています。
ストレスに起因する肌荒れ・炎症改善作用
ストレスに起因する肌荒れ・炎症改善作用に関しては、まず前提知識としてストレスと肌荒れ・炎症の関係について解説します。
ストレス(stress)とは、もともと抑圧、圧迫、緊張、強制などの意味をもつ物理学用語ですが、現在では生物学・医学分野において不満、怒り、緊張、失望や挫折感、不安など心理社会的な刺激によって生物体内に生じる歪みの反応を表現する言葉として定義されており、疾患にも関与していると考えられています(文献4:2002;文献5:2008;文献6:2019)。
とくに職場ストレス問題が存在する都市型社会において、ストレスは日常生活の大きな健康課題であり、皮膚に対する影響としても炎症性皮膚疾患(乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎など)の誘発や悪化(文献7:2001;文献8:2001;文献9:2014)、ニキビ(尋常性ざ瘡)の重症度の悪化(文献10:2003;文献11:2007)、皮膚バリア機能の回復遅延などが報告されています(文献7:2001)。
このような背景から、ストレスに起因する皮膚障害を抑制することは、炎症性皮膚疾患の誘発や悪化の防止、ニキビの悪化防止、健常な皮膚の維持のおいて重要なアプローチのひとつであると考えられています。
2004年に一丸ファルコスによって報告されたセイヨウトチノキ種子エキスのストレス負荷肌荒れ皮膚への影響検証によると、
in vivo試験において30匹のマウスを10匹の群に分け、20匹は1/4の広さの飼育ケージに2週間にわたって過密飼育することでストレスを負荷し、残りの10匹は通常の広さの飼育ケージで飼育した。
2週間後に1/4の広さの飼育ケージで飼育した20匹のうち10匹に終濃度10%セイヨウトチノキ種子エキス配合親水軟膏5mgを背部皮膚に5日間連続塗布し、残りの各10匹は対照として何も塗布しなかった。
試験開始から3週間目に親水軟膏に加えて終濃度10%ラウリル硫酸ナトリウム20mgを24時間閉塞貼付することで肌荒れを惹起した。
貼付解放から3時間後に肌荒れ度合いを紅斑を基準として「0:紅斑なし」「1:ごく軽度の紅斑」「2:明らかな紅斑」「3:中程度から強い紅斑」「4:深紅色の強い紅斑に軽い痂皮」5段階で数値化し平均値を算出したところ、以下の表のように、
ストレス負荷 試料 肌荒れスコア
あり セイヨウトチノキ種子エキス 0.8
あり なし 2.2
なし なし 0.6
セイヨウトチノキ種子エキス配合親水軟膏の塗布群は、未塗布群と比較してストレスによって促進される肌荒れを予防改善することが確認された。
次に、ストレスに起因する首筋のコリ、背中や腰の痛み、疲れ、イライラなどの症状を有し、肌のハリやツヤがなくて悩んでいる20名の女性被検者(20-40歳)のうち10名に5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液を、別の10名に未配合乳液をそれぞれ1日2回(朝夕)3ヶ月にわたって顔面に塗布してもらった。
3ヶ月後に「有効:肌荒れが改善された」「やや有効:肌荒れがやや改善された」「無効:使用前と変化なし」の3段階の基準で肌荒れに対して評価したところ、以下の表のように、
試料 被検者数 肌荒れに対する評価(人数)
有効 やや有効 無効
セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液 10 1 7 2
乳液のみ(対照) 10 0 1 9
5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液の塗布は、未配合乳液と比較してストレスに起因する肌荒れに対して改善効果を示すことが確認された。
また、肌のハリ・ツヤについて「有効:肌のハリ・ツヤが増した」「やや有効:肌のハリ・ツヤがやや増した」「無効:使用前と変化なし」の3段階の基準で評価したところ、以下の表のように、
試料 被検者数 肌のハリ・ツヤに対する評価(人数)
有効 やや有効 無効
セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液 10 2 8 0
乳液のみ(対照) 10 0 3 7
5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液の塗布は、未配合乳液と比較してストレスに起因する肌のハリ・ツヤに対して改善効果を示すことが確認された。
このような試験結果が明らかにされており(文献12:2004)、セイヨウトチノキ種子エキスにストレスに起因する肌荒れ・炎症改善作用が認められています。
SOD様活性による抗酸化作用
SOD様活性による抗酸化作用に関しては、まず前提知識として皮膚における活性酸素種、活性酸素種の酸化還元反応およびSODの役割について解説します。
活性酸素種(ROS:Reactive Oxygen Species)とは、酸素(O₂)が他の物質と反応しやすい状態に変化した反応性の高い酸素種の総称であり(文献13:2002;文献14:2019)、酸素から産生される活性酸素種の発生メカニズムは、以下のように、
酸素から産生される活性酸素発生メカニズム
酸化力を有する酸素(O₂)が、比較的容易に電子を受けてスーパーオキシド(superoxide:O₂⁻)を生成し、さらに酸化が進むと過酸化水素(H₂O₂)、ヒドロキシルラジカル(HO)を経て、最終的に水(H₂O)になるというものです(文献15:2019)。
この一連の反応を酸化還元反応と呼んでおり、正常な酸化還元反応において発生したスーパーオキシド(superoxide:O₂⁻)は少量であり、通常は抗酸化酵素の一種であるスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase:SOD)により速やかに分解・消去されます(文献15:2019)。
一方で、紫外線の曝露など(∗3)によりスーパーオキシド(superoxide:O₂⁻)を含む活性酸素種の過剰な産生が知られており(文献16:1998)、過剰に産生されたスーパーオキシドはスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase:SOD)による分解・消去が追いつかず、紫外線の曝露時間やスーパーオキシドの発生量によってはヒドロキシルラジカル(HO・)まで変化することが知られています。
∗3 皮膚において活性酸素種が発生する最大の要因は紫外線ですが、他にも排気ガスなどの環境汚染物質、タバコの副流煙などの有害化学物質なども外的要因となります。
発生したヒドロキシルラジカル(HO)は、酸化ストレス障害として過酸化脂質の発生、コラーゲン分解酵素であるMMP(Matrix metalloproteinase:マトリックスメタロプロテアーゼ)の発現増加によるコラーゲン減少、DNA障害や細胞死などを引き起こし、中長期的にこれらの酸化ストレス障害を繰り返すことで光老化を促進します(文献15:2019;文献17:1996;文献18:2013)。
このような背景から、紫外線の曝露時および曝露後にスーパーオキシドジスムターゼ(superoxide dismutase:SOD)の活性を増強することは、皮膚の酸化ストレス障害を抑制し、ひいては光老化、炎症および色素沈着などの抑制において非常に重要なアプローチのひとつであると考えられます。
2006年に一丸ファルコスによって報告されたセイヨウトチノキ種子エキスのスーパーオキシドおよびヒト皮膚に対する影響検証によると、
in vitro試験において96ウェルプレートの各ウェルに各濃度のセイヨウトチノキ種子エキスと純水を20μLずつ加え、SOD Assay Kit-WSTに基づいた処理工程を実施した後に吸光度を測定し、活性酸素消去率(スーパーオキシド消去率)を算出したところ、以下のグラフのように、
セイヨウトチノキ種子エキスのスーパーオキシド消去作用
セイヨウトチノキ種子エキスは、優れたスーパーオキシド消去作用を示すことが確認された。
次に、20名の被検者のうち10名に5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液を、別の10名に対照として未配合乳液を、それぞれ顔面に1日1回3ヶ月間連続使用してもらった。
3ヶ月後に「有効:肌のツヤ・ハリが増し、乾燥肌・肌荒れが改善された」「やや有効:肌のツヤ・ハリがやや増し、乾燥肌・肌荒れがやや改善された」「無効:使用前と変化なし」の3段階で評価したところ、以下の表のように、
試料 被検者数 皮膚感触に対する評価(人数)
有効 やや有効 無効
セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液 10 4 4 2
乳液のみ(対照) 10 0 2 8
5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液の塗布は、未配合乳液と比較して乾燥肌を改善し、肌にツヤ・ハリを付与することが確認された。
このような試験結果が明らかにされており(文献19:2006)、セイヨウトチノキ種子エキスにSOD様活性による抗酸化作用が認められています。
メラニン生成抑制による色素沈着抑制作用
メラニン生成抑制による色素沈着抑制作用に関しては、まず前提知識としてメラニン色素生合成のメカニズムについて解説します。
以下のメラニン生合成のメカニズム図をみてもらうとわかりやすいと思うのですが、
メラニン生合成のメカニズム図
皮膚が紫外線に曝露されると、細胞や組織内では様々な活性酸素が発生するとともに、様々なメラノサイト活性化因子(情報伝達物質)がケラチノサイトから分泌され、これらが直接またはメラノサイト側で発現するメラノサイト活性化因子受容体を介して、メラノサイトの増殖やメラノサイトでのメラニン生合成を促進させることが知られています(文献20:2002;文献21:2016;文献22:2019)。
また、メラノサイト内でのメラニン生合成は、メラニンを貯蔵する細胞小器官であるメラノソームで行われ、生合成経路としてはアミノ酸の一種かつ出発物質であるチロシンに酸化酵素であるチロシナーゼが働きかけることでドーパに変換され、さらにドーパにも働きかけることでドーパキノンへと変換されます(文献20:2002;文献22:2019)。
ドーパキノンは、システイン存在下の経路では黄色-赤色のフェオメラニン(pheomelanin)へ、それ以外はチロシナーゼ関連タンパク質2(tyrosinaserelated protein-2:TRP-2)やチロシナーゼ関連タンパク質1(tyrosinaserelated protein-1:TRP-1)の働きかけにより茶褐色-黒色のユウメラニン(eumelanin)へと変換(酸化・重合)されることが明らかにされています(文献20:2002;文献22:2019)。
そして、毎日生成されるメラニン色素は、メラノソーム内で増えていき、一定量に達すると樹枝状に伸びているデンドライト(メラノサイトの突起)を通して、周辺の表皮細胞に送り込まれ、ターンオーバーとともに皮膚表面に押し上げられ、最終的には角片とともに垢となって落屑(排泄)されるというサイクルを繰り返します(文献20:2002)。
正常な皮膚においてはメラニンの排泄と生成のバランスが保持される一方で、紫外線の曝露、加齢、ホルモンバランスの乱れ、皮膚の炎症などによりメラニン色素の生成と排泄の代謝サイクルが崩れると、その結果としてメラニン色素が過剰に表皮内に蓄積されてしまい、色素沈着が起こることが知られています(文献20:2002)。
このような背景から、紫外線による過剰なメラニンの生成を抑制することは色素沈着の抑制において重要なアプローチのひとつであると考えられています。
2006年に一丸ファルコスによって報告されたセイヨウトチノキ種子エキスのメラニンおよびヒト皮膚色素沈着に対する影響検証によると、
in vitro試験においてB16メラノーマ細胞を培養した培地に50ppm(0.005%)濃度のセイヨウトチノキ種子エキス溶液およびブランク(∗4)として30%エタノール溶液を添加し、処理後に吸光度を測定し、ブランク細胞のメラニン生成量に対する抑制率を算出したところ、以下のグラフのように、
∗4 ブランクとは、評価する対象物を抜いた状態を指し、ここではセイヨウトチノキ種子エキスを除いた30%エタノール溶液のみのものを指します。
セイヨウトチノキ種子エキスのメラニン生成抑制作用
セイヨウトチノキ種子エキスは、メラニン生成抑制作用を有することが確認された。
次に、シミ、ソバカス、色黒で悩む20名のうち10名に5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液を、別の10名に対照としてセイヨウトチノキ種子エキス未配合乳液を1日2回(朝晩)3ヶ月にわたって塗布してもらった。
評価方法として肌の色素沈着改善効果を「有効:肌の色素沈着が改善された」「やや有効:肌の色素沈着がやや改善された」「無効:使用前と変化なし」の基準で評価したところ、以下の表にように、
試料 被検者数 肌の色素沈着改善効果(人数)
有効 やや有効 無効
セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液 10 6 3 1
乳液のみ(対照) 10 0 2 8
5%セイヨウトチノキ種子エキス配合乳液塗布グループは、未配合乳液塗布グループと比較して有意にシミ・ソバカスや色素沈着した肌を改善することが確認された。
このような試験結果が明らかにされており(文献23:2006)、セイヨウトチノキ種子エキスにメラニン生成抑制による色素沈着抑制作用が認められています。
複合植物エキスとしてのセイヨウトチノキ種子エキス
セイヨウトチノキ種子エキスは、他の植物エキスとあらかじめ混合された複合原料があり、セイヨウトチノキ種子エキスと以下の成分が併用されている場合は、複合植物エキス原料として配合されている可能性が考えられます。
原料名 ファルコレックスBX43
構成成分 BG、水、セイヨウトチノキ種子エキス、アルニカ花エキス、ハマメリス葉エキス、セイヨウキズタ葉/茎エキス、セイヨウオトギリソウ花/葉/茎エキス、ブドウ葉エキス
特徴 SOD様作用や過酸化脂質抑制作用を有した6種類の抗酸化系混合植物抽出液
原料名 CobioPhytonic
構成成分 PG、水、ヘスペリジンメチルカルコン、ゼニアオイ花エキス、セイヨウトチノキ種子エキス、ハマメリス葉エキス、ナギイカダ根エキス、アルニカ花エキス
特徴 血流促進作用、充血除去など血液循環改善効果と抗アレルギー、鎮静、浮腫抑制など抗炎症効果を有する植物エキスを組み合わせて設計することで目の下のクマの軽減にアプローチするビオフラボノイドと5種の植物抽出物の混合原料
セイヨウトチノキ種子エキスの安全性(刺激性・アレルギー)について
セイヨウトチノキ種子エキスの現時点での安全性は、
外原規2021規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2021に収載
20年以上の使用実績
皮膚刺激性:ほとんどなし
眼刺激性:詳細不明
皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)
このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。
以下は、この結論にいたった根拠です。
皮膚刺激性について
一丸ファルコスの安全性試験データ(文献12:2004)によると、
[動物試験] 3匹のモルモットの剪毛した背部に乾燥固形分濃度1%セイヨウトチノキ種子エキス水溶液0.03mLを塗布し、塗布24,48および72時間後にDraize法の判定基準に基づいて一次刺激性を評価したところ、いずれのモルモットも紅斑および浮腫を認めず、この試験物質は皮膚一次刺激性に関して問題がないものと判断された
[動物試験] 3匹のモルモットの剪毛した側腹部に乾燥固形分濃度1%セイヨウトチノキ種子エキス水溶液0.5mLを1日1回週5回、2週にわたって塗布し、各塗布日および最終塗布日の翌日にDraize法の判定基準に基づいて皮膚刺激性を評価したところ、いずれのモルモットも2週間にわたって紅斑および浮腫を認めず、この試験物質は皮膚累積刺激性に関して問題がないものと判断された
と記載されています。
試験データをみるかぎり、皮膚刺激なしと報告されているため、一般に皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。
眼刺激性について
試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。
皮膚感作性(アレルギー性)について
医薬部外品原料規格2021に収載されており、20年以上の使用実績がある中で重大な皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。
∗∗∗
セイヨウトチノキ種子エキスは抗炎症成分、抗酸化成分、美白成分にカテゴライズされています。
成分一覧は以下からお読みください。
参考:抗炎症成分 抗酸化成分 美白成分
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