新型コロナと漢方薬

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新型コロナウイルス感染症治療についての、野尻眞先生の症例報告をシェアさせて頂きます。新型コロナウイルス感染に十味敗毒湯が著効した例です。ぜひご一読下さい。

クリニック光のいずみ院長

自然療法医 石川眞樹夫

https://www.shirakawahp.com/uploads/ddedaaee683910a8d9163c16d2882dc9.pdf 【漢方エキス剤で臨床著効した、たった 2 例】より

~新型コロナウイルス感染 6000 万人のために~

(医)白水会 白川病院 理事長・院長 関西医大臨床教授 日本病院会総合臨床医

日本東洋医学会専門医認定 野尻 眞

医療・保健・福祉・健康をキーワードに『しらとぴあ』として岐阜県白川町で約 50 年間地域医療を展開してきた。漢方医学と東洋医学を融合した治療体系を模索し、西丸和義(やすよし)先生(日本脈管学会の創設者)の『まちがいのないものを求める』心で「皮膚と粘膜の違いとは?」を常々考えてきた。

漢方はもともと漢の末期(西暦 200 年頃)、張仲景が傷寒病(疫病)に対する薬を系統的にまとめた『傷寒論』に由来する。

2018 年 6 月に、保険適応外で著効したウイルス性結膜炎に、本来皮膚疾患に使用される

『十味敗毒湯』を眼の粘膜に応用し 2 日で著効した経験を得て、日本東洋医学会の専門医レポートにしたためた。

2019 年新型コロナウイルス感染症が話題として伝わってきた時、中国武漢で発生し、最初に見つけたのは眼科医李文亮(りぶんりょう)先生であり、結膜の病変に注目されていた。すなわち、新型コロナは、SARS-CoV19というウイルスで、人には顔の粘膜:結膜・鼻腔・口腔・気道から侵入し発病する感染症である。

華岡青洲先生は『万病回春』にある荊防敗毒散を取捨して『十味敗毒湯』を江戸中期に創り

発表されている。当時、どのような疾患に使われたかは解らないが、私は皮膚と粘膜の生理学的な知識からすれば、どちらの疾患にも応用できると考えていた。漢方の中で皮膚に効く薬は粘膜にも効くと推論し、21 世紀に大流行している新型コロナウイルス感染症にも効くと仮説を立てていた。

症例 1 2020 年 10 月末当院の職員が院外で感染し、当院の発熱外来で緊急で抗原検査を受け陽性(+)、診断直後より『ツムラ十味敗毒湯エキス顆粒⑥』の内服を勧めた。直ちに保健所へ報告、指示の下 PCR 検査、翌日夕方には陽性(+)が判明し、世界で初めての症例であり、臨床記載を依頼していた。38℃から 36.2℃へ解熱、解熱と共に SpO2(酸素飽和度)が 94%から翌日には 98%へ著明に改善。その後退院まで酸素投与なく呼吸障害を来さず、胸部 X 腺、胸部 CT でコロナ肺炎を認めなかった。白血球 4,100、CRP 0.2 で退院まで正常値を保った。明らかに新型コロナ感染症であったが酸素を投与することなく『軽症』の内に 14 日間で PCR 検査陰性化し、社会復帰できた。そのまま他病院で隔離入院 9 日~21 日間。感染の「早期発見・早期治療」が出来た。

80%が軽症で自然経過では普通は 3~4 日かかると言われているが、『十味敗毒湯』は、1 日の内服で解熱した事実からすれば、新型コロナウイルス感染症に著効したと判定できる。

症例 2 では、『十味敗毒湯』内服 1 日で解熱してから、SpO2 は 98%を維持した。白血球 3,820、CRP 0.09、D ダイマーは陰性だった。実地臨床上から症例 1 と同様に著効したと考えている。

新型コロナウイルス感染症急性早期には、『十味敗毒湯』の 1~2 日の内服で抗炎症・抗アレルギーに著効したと考える。たった 2 症例だけであり、今後発熱してコロナ感染症と診断された方に『十味敗毒湯』の 1~2 日処方が推奨される。因みに予算は 38 円/包であり、江戸中期以来 250 年以上に渡って臨床応用された薬で安全性は非常に高い。問題は薬事法上『適応外処方』を国として緊急に許認可するかどうかだけである。早期発見・早期治療をすれば肺炎やサイトカインストームを来さない。尚、他の患者でも効果が確認されたときには、『日本漢方』の素晴らしさが再認識される。『十味敗毒湯』は乳がんの全身麻酔手術を世界で初めて行った華岡青洲先生が、内外合一の理論の下に創作された薬であり、先生をアメリカ・ヨーロッパの人々が再認識する事になる。重ねて『十味敗毒湯』の創薬の素晴らしさを、歴史や地理を超えて再認識する。

https://www.olive-pharmacy.co.jp/corona-jyuumihaidokutou/ 【新型コロナと漢方薬】

先日、私たちオリーブ薬局にもようやく医療従事者向けワクチン接種案内が届いた。副反応のニュースが飛び交う中、1回目の接種を終えた。痛みをほぼ感じない、予想に反して拍子抜けの接種だった。

しかし、接種日の夜から患部が腫れ出した。触ると痛い、腕が上がらず、ピッキング(処方箋に記されたお薬を棚から取り出して集めること)で棚の薬を取るにも左手は使えない。誰かが左肩にぶつかってこようものならきっと変な声を上げことは間違いないだろう。そんなわけで、仕事に支障がでるほどのひどい腫れと痛みを経験した。

もちろん、個人差はある。接種した薬局スタッフのほとんどは、触ると少し痛む程度で大きな問題はないと言う話だ。これは私が大袈裟なのか?と不安になりながらも、この経験を近隣の医師に報告した。世の中の噂が本当ならば、2回目の接種はもっとひどいはず。

するとその医師から、こんな提案をされた。

漢方薬、十味排毒湯を飲んでから2回目のワクチン接種に臨んではどうですかと。

十味敗毒湯の効能

その真意は以下の通りである。

そもそも、十味敗毒湯はお肌の化膿を抑えて、腫れ、赤みを取り除き、かゆみを抑える漢方薬である。 

どうも、その先生がおっしゃるには、この漢方薬がコロナウイルスに感染した際に、治療期間を短縮し、熱を下げ、そしてSpO2(酸素飽和度)を改善し、免疫が暴走する”サイトカインストーム”という状態にもならなかったことが報告されているらしい。

新型コロナウイルス感染症患者3人に、「十味敗毒湯」を処方したので紹介する。

症例1 47歳女:2020年10月、発熱外来で抗原検査が陽性となり、診断直後より「十味敗毒湯」を処方。保健所のPCR検査で翌日陽性となり、他病院に入院した。

翌日に38℃から36.2℃へ解熱。解熱と共にSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)が94%から98%へ著明に改善。その後退院まで胸部X腺・胸部CTでコロナ肺炎を認めず酸素投与なし。21日間「軽症」隔離。白血球4100、CRP(C反応性蛋白)0.2の正常値で退院。世界初症例であった。

症例2 38歳男:発熱直後より「十味敗毒湯」を内服し1日で解熱。SpO2は98%を維持。白血球3,820、CRP0.09、Dダイマー陰性で著効。

症例3 50歳女:濃厚接触者として経過観察中4日目後に発熱。発熱当日から『十味敗毒湯』内服。1日で38℃から36.4℃へ解熱。SpO2も94%から98%へ改善。X線・CTにて左肺に雲状影、軽い咳はあるも全身状態は良好。『補中益気湯』を併用し肺炎像消失、酸素・点滴なしで2~3週でPCR陰性となり、1カ月で後遺症なく退院、社会復帰。

発熱した新型コロナウイルス感染症患者の解熱は普通3~4日かかるが、これらのケースでは、「十味敗毒湯」内服で、1日で解熱している。また、SpO2に顕著な改善効果がみられ、咳、頭痛、下痢、嗅覚障害、味覚障害など新型コロナ感染症特有の症状があっても、肺炎や免疫過剰で血管内血栓が多発するサイトカインストームに至らず、快方に向かった。3症例だが、「十味敗毒湯」で著効したと考えられる。

出典: 全国保険医団体連合会 医療ニュース『漢方薬処方で著効例も』 

抗体を獲得するために、コロナウイルスワクチンにより一時的に軽くコロナに感染するわけだが、ほとんど症状が出ずに免疫獲得できるのが理想である。しかし、コロナに感染したかのようなひどい発熱や炎症、痛みに悩まされる、もしくは命が危ぶまれるのはまっぴらごめんである。

これまで、コロナ対策の漢方としては免疫を高めて感染しないように対策する漢方(補中益気湯、十全大補湯等)を紹介してきたが、実際に感染した際の治療効果を高め、もしかすると予防接種の副反応を軽減する作用も期待できるなら、漢方薬の可能性は無限に広がる。

https://www.tsumura.co.jp/kampo/list/detail/006.html 【十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)】より

江戸時代に華岡青洲によってつくられた漢方薬

「十味敗毒湯」は、中国の明の時代の医学書『万病回春(まんびょうかいしゅん)』に載っている「荊防敗毒散(ケイボウハイドクサン)」という処方をもとに、江戸時代の外科医、華岡青洲によって日本でつくられた漢方薬です。10種類の生薬で毒素を取り除くということから「十味敗毒湯」と名づけられました。化膿を抑え、皮膚の腫れや赤み、かゆみを取る薬です。

化膿をともなう皮膚病や化膿しやすい人の体質改善に

化膿しているおできや、化膿を繰り返すにきび、皮膚炎、湿疹、じんましん、水虫などの改善に使われます。特に、分泌物が少ない場合に多く用いられます。

中程度の体力で、薄墨色の顔色をしたような、比較的神経質な人に向く薬といわれます。

「十味敗毒湯」は、一般に皮膚の病気のなかでも急性の病気の初期によく用いられる薬ですが、アレルギー体質や化膿しやすい体質の改善をはかる目的で使われることもあります。

出典:「NHKきょうの健康 漢方薬事典 改訂版」 (主婦と生活社)

無断転載・転用を固く禁じます。

配合生薬

桔梗(キキョウ)、 柴胡(サイコ)、 川芎(センキュウ)、 茯苓(ブクリョウ)、防風(ボウフウ)、甘草(カンゾウ)、荊芥(ケイガイ)、生姜(ショウキョウ)、樸樕(ボクソク)、独活(ドクカツ)


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芦屋こころとからだのクリニック院長 春田博之先生は、漢方薬の荊芥連翹湯を軸に新型コロナウイルス感染症を治療しておられます。

春田先生がお書きになった記事と、春田先生ご推奨の鈴木信孝先生のご著書をご紹介させて頂きます。

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予防と初期段階では荊芥連翹湯を軸に治療対策を考え、咳や発熱、消化器症状があればそれに他の漢方薬を合せ、時にクラリスやジスロマックなどの抗生剤を併用しています。

荊芥連翹湯は図のように、コロナウイルスの弱点を突く天然成分を沢山含んでおります。これらの天然成分と作用部位については【新型コロナウイスルの補完代替医療 医学博士 鈴木信孝 著】を参照いたしました。

また、荊芥連翹湯についてはこの方剤でクラスターを防いだという、千葉県 東邦鎌谷病院の 柳一夫先生の御報告の記事もあります。

http://bigaku.asia/image/2104/feature.pdf

私自身の診療での手ごたえとして、荊芥連翹湯を初期から使用していると重症化しにくのではないかという感触を得ています。

(また、余談ですが、荊芥連翹湯を内服されている方はコロナのmRNAワクチンを接種してもほとんど副反応が起きていません。2回目接種後もです。ただ自己免疫疾患のある方や体力の弱っている方では荊芥連翹湯を内服されていてもワクチン接種後体調不良が中々改善しにくい方もあります。また、モデルナワクチンの副反応もある程度抑えているようですが、2回目接種で高熱が3日間収まらなかったかたもあります。)

そして、コロナに罹患すると荊芥連翹湯を内服し防衛していても、炎症症状は続き、いいようのない倦怠感の持続を訴える方が多いです。このような場合には十味敗毒湯が役に立っています。(ツムラのボクソクの入っているものが良く効きます。ボクソクにはサイトカインストームを抑える働きが報告されています。他のメーカーの十味敗毒湯には桜皮(オウヒ)が使われています。)

これについては、岐阜県の白川病院 野尻 眞 先生が十味敗毒湯で新型コロナ患者さんを治療された報告をされています。

https://www.shirakawahp.com/.../ddedaaee683910a8d9163c16d...

図に描きましたように、新型コロナウイルスに対する防衛及び初期治療に荊芥連翹湯、そして炎症に対する症状に十味敗毒湯を合わせてゆく戦略を基本軸にし、その他の症状に対して適宜、方剤併用もしくは変更を考えてゆくのが良いのではないかと考えるに至っております。

芦屋こころとからだのクリニック  春田博之

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春田先生ご推薦の本『新型コロナの保管代替医療』もご紹介させて頂きます。春田先生からは、「日常生活で出来ることが増えるでしょう」とのご推薦のお言葉がありました。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

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