コロナワクチンが危険な理由

https://note.com/hiroshi_arakawa/n/nf4a58eda24e6 【コロナワクチンが危険な理由 (まずはこの記事を読んでください。 重要な事項はここにまとめています。)】より

荒川央 (あらかわ ひろし)

2021年6月9日 02:34

コロナワクチンが危険な理由

1)遺伝子ワクチンである

コロナワクチンはDNAワクチンまたはRNAワクチンで、コロナウィルスの遺伝子をワクチンとして使っています。遺伝子ワクチンは現在まだ研究途上の実験段階で、人間用に大規模で遺伝子ワクチンが接種されるのも史上初です。これまでのワクチンと違い、遺伝子が細胞内でどれだけの期間残るのか予測できません。場合によっては染色体DNAに組み込まれ、コロナウィルスタンパクを一生体内で作り続ける事になる可能性があります。

2)自己免疫の仕組みを利用している

「通常のワクチン」では抗体を作らせる為にウィルスそのものまたは一部分をワクチンとして使います。ワクチン接種後に体内に抗体ができた場合、それ以降攻撃されるのはウィルスだけで終わります。

「遺伝子ワクチン」はワクチンを接種した人間の細胞内でウィルスの遺伝子を発現させます。ワクチン接種以降は自分の細胞がウィルスの一部分を細胞表面に保有する事になります。体内の抗体が攻撃するのはウィルスだけではなく自分の細胞もです。

遺伝子ワクチンであるコロナワクチンは筋肉に注射されますが、筋肉に留まるとは限りません。ファイザーの内部文書によると筋肉注射された脂質ナノ粒子は全身に運ばれ、最も蓄積する部位は肝臓、脾臓、卵巣、副腎です。卵巣は妊娠に、脾臓、副腎は免疫に重要です。他にも血管内壁、神経、肺、心臓、脳などにも運ばれるかもしれません。そうした場合、免疫が攻撃するのは卵巣、脾臓、副腎、血管、神経、肺、心臓、脳です。それはつまり自己免疫病と同じです。

3)コロナワクチンは開発国でも治験が済んでおらず、自己責任となる

コロナワクチンは短期間で開発され、開発国でも治験が済んでいません (2021年8月6日現在)。どのコロナワクチンもFDA (アメリカ食品医薬品局) の承認を受けておらず「緊急使用」が認められているだけです (開発国ですら治験が終了していないにも関わらず、日本ではすでにファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社のコロナワクチンは「特例」承認されています (※2021年8月6日訂正、詳細はコメント欄参照))。

そのため副反応 (副作用)が起きても自己責任となり、死亡事故が起きても本人の責任となる可能性が高いです。将来的には生命保険も影響を受ける可能性が高いでしょう。(※7月20日一部訂正、詳細はコメント欄参照)副反応はワクチン接種後短期間で起きるとは限らず、1年後、5年後、10年後に起きるかもしれません。その時にはワクチンとの因果関係を証明する事はもはや不可能です。

4)コロナウィルスは免疫を利用して感染できるので、ワクチンが効くとは限らない

コロナウィルスのスパイクタンパクは人間の細胞表面の受容体ACE2に結合します。このためコロナウィルスは通常ACE2を表面にもつ細胞に感染します。コロナウィルスに対する抗体があると、抗体に取り囲まれたコロナウィルスは食細胞マクロファージに捕食されます。通常のウィルスはここでおしまいです。コロナウィルスは食細胞に耐性で、捕食されたマクロファージ内で増殖できます。免疫系をハイジャックするわけです。

コロナウィルスに抗体を持つ人はコロナウィルスによりかかりやすくなり、また感染した場合ウィルスの症状が暴走しやすくなります (抗体依存性感染増強; antibody-dependent enhancement [ADE])。猫の実験ではコロナワクチンを打たれた個体はコロナの抗体を作る事が出来ましたが、その後コロナウィルスに感染しやすく、症状も悪化しやすくなりました。実験に使われた猫の多くはADEのために死亡しています。

5) スパイクタンパクの毒性がわからない

ウィルスのスパイクタンパクの機能は受容体の認識と細胞膜の融合です。スパイクタンパクはフソゲンとも呼ばれ、細胞膜を融合させる働きがあります。スパイクタンパク発現細胞がACE2発現細胞と融合し、予想できない問題を起こす可能性があります。細胞融合は例えば胎盤形成や精子と卵の受精にも必須の機能です。生殖機能を含めた細胞融合や、細胞膜の安定性にどういう副作用を起こすかわかりません。スパイクタンパクは脳血液関門を越えることができる事がマウスの実験で確認されています。スパイクタンパクの過剰発現が、不妊や流産につながる可能性もあれば、血管や臓器、脳神経の損傷につながる可能性もあります。

6)不妊、流産を起こす可能性がある

2)で触れたように脂質ナノ粒子が最も蓄積する場所の1つが卵巣です。卵巣に運ばれたワクチンがスパイクタンパクを発現すると、卵巣が免疫系の攻撃対象になります。5)で触れたようにスパイクタンパクが細胞融合に影響する事で受精、妊娠を乱す可能性もあります。スパイクタンパクが結合する受容体ACE2 (アンジオテンシン変換酵素-2) は精子の運動性や卵の成熟に働くホルモンを作るため、スパイクタンパクによるACE2の阻害も不妊症をもたらす可能性があります。

7) ワクチン接種者は被害者となるだけでなく加害者となる可能性もある

ワクチン接種者はスパイクタンパク質を体外に分泌し、副作用を他者に起こさせる可能性もファイザー社の文書で指摘されています。実際、ワクチン接種者が未接種の家族に副反応を誘発させるケースが報告されています。これはワクチンとしては異常です。一番の問題は、ワクチン接種者が免疫系を効率的に利用するコロナウィルスの自然選択を加速し、強毒性コロナウィルスを生み出す可能性がある事です。数ヶ月後ないし数年後に強毒性コロナウィルス変異株が現れた場合、ワクチン接種者はそのスーパースプレッダーとなり、抗体依存性感染増強 (ADE) により大量死を伴う「ワクチンパンデミック」を起こすかもしれません。

2度目のワクチン接種での副作用が重いのは、最初のワクチン接種で作られた抗体が2度目のワクチン接種でスパイクタンパクを発現した細胞を攻撃しているためと考えられます。一時的な自己免疫反応でしょう。自己免疫反応での損傷は一時的な場合もあれば不可逆的で取り返しのつかない場合もあります。

すでに短期の副作用は多々報告があります。血栓が出来やすい、アナフィラキシーを起こす可能性があるなど。不妊や流産の副作用の報告もあります。アメリカではワクチン接種後すでに5100人が亡くなっています (2021年5月末現在)。ちなみに5月中旬の死者が3800でしたので、死者数は急増中です。コロナワクチン接種後の数ヶ月間での死亡事故の数字は過去10年以上のすべてのワクチンの死亡事故の合計を超えています。

本当に怖いのは長期的な副作用で、これから長い時間をかけて出てくるかもしれません。長期的な副作用は動物実験でも検証されていないのでまだまだわからないのです。

https://note.com/hiroshi_arakawa/n/nbf45f9db01db 【ウィルスの単離について】より

荒川央 (あらかわ ひろし)

2021年9月18日 01:15

今回はウィルスの単離についてのお話です。そもそも、なぜ日本を含む世界中の政府や各自治体、研究機関に「新型コロナウィルスの存在」の根拠を問うても、誰もその明確な答えを示せないのでしょうか。以前にも書きましたが、私自身は「新型コロナウィルスが存在しない」とまでここで主張したいのではありません。各国政府や自治体は、国民に過酷な自粛生活を押し付け、安全性が保証されていないワクチンを打たせ続けながら「新型コロナウィルスの存在証明は持っていない」、すなわち「新型コロナウィルスが存在しているかどうかは分からない」などとなぜ堂々と返答できるのだろうと単純に不思議に思っているのです。

以前の記事内でも触れたのですが、この話題に関連する話ではしばしば用語が混同されているように見受けられます。「分離」と「単離」の違いです。「分離」とは混合物をある成分を含む部分と含まない部分とに分ける事です。これに対して「単離」とは一つの成分のみを取り出す事です。「分離」とは単に「separate」の訳語として使われる事も多いですし、「分離」という言葉には曖昧さが伴います。英語の「isolate」の訳語は「分離」よりも「単離」の方が適切かと思います。事をさらにややこしくしているのが、論文でウィルスを「isolate」したと書いてあるものでも、データをよく確認すると実際には純度がほぼ100%のウィルスを取り出したわけでもなく「単離」はできていない場合もあるのです。最終的に実験の手法や結果まで見ないとその判断はできず、研究の現場でも言葉が曖昧に解釈されたり使用されているケースが見られます。

ウィルスの「単離」とはウィルスの「クローニング」という言葉で言い換えても良いかもしれません。クローンとは「同一の起源を持ち、なおかつ均一な遺伝情報を持つ核酸、細胞、個体の集団」の事です。「クローン」はギリシア語で、本来の意味は「挿し木」です。実際、挿し木も元の木のクローンです。

繰り返しになりますが、ウィルスの病原性を明らかにするにはウィルスを「分離」しただけでは不足です。単一のウィルスのみをほぼ純度100%で精製つまり「単離」する必要があります。そもそもコロナは現在世界中でこれほど「大流行」しているのです。コロナウィルスの感染実験に適した細胞株もありますし、ウィルス学や感染症の専門家にとってそれが不可能なほど難しいとは到底思えません。単一のウィルスに精製しなければ、生物学的、物理的、化学的、病理的性質が調べられません。実は遺伝子配列を調べている細胞上清分画には10種類のウィルスが混じっていて、配列はそのうちウィルスAとBとCの混ぜ物で、顕微鏡写真はウィルスDのもので、感染性や毒性はウィルスEとFによるものだった、という可能性すらあるわけです。

さて、そもそもウィルス単離とは例えばどういう実験なのか。画像で見ると少しイメージが湧きやすくなるかもしれません。ウィルス単離法の1つの例をお話しします。

A simplified plaque assay for respiratory syncytial virus--direct visualization of plaques without immunostaining

McKimm-Breschkin, J Virol Methods, 2004 120: 113-117.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15234816/

1) ウィルスを感染させる細胞を培養します。この実験で使っている細胞は2種類。HEp-2細胞とVero細胞です。HEp-2細胞はヒトの上皮種、Vero細胞はアフリカミドリザルの腎臓上皮細胞です。これらの細胞は接着性の細胞と呼ばれ、プラスチックの培養皿に密着したまま増殖します。人間の細胞のほとんどは接着性の細胞です。多細胞生物では、細胞がお互いに接着する事によりそれぞれの臓器や器官の構造と機能を形成、維持しています。ちなみに、接着性の細胞の対称となる言葉は浮遊性の細胞です。血球系の細胞であり、赤血球以外は様々な免疫系の細胞です。

画像2

2) 培養皿の底面を埋め尽くすまで細胞を培養します。光学顕微鏡を使うと上の画像のように見えます。こうした状態の細胞にウィルスを感染させます。ウィルスの濃度が高いと細胞のほとんどに感染するかもしれませんが、ウィルスの濃度を段階的に希釈していくと、まばらにウィルスが感染するような濃度も含まれます。

3) 段階的に希釈した異なった濃度のウィルスを培養細胞に加えた後、37℃の細胞培養機内で1-4時間待ちます。この間にウィルスが細胞に感染します。

4) ウィルス液を取り除き、アガー (寒天) 入りの細胞培養液を上乗せします。寒天培地によってウィルスは移動を妨げられ、最初に感染した細胞の付近の細胞にのみ感染できるようになります。

5) 1週間程度培養を続けます。

6) 生細胞のみを染めるニュートラルレッド色素で細胞を処理すると、生細胞は赤く染まり、死細胞は白いままです。ウィルスが感染したため死んだ細胞群は白いまま残ります。この死細胞の塊がプラークです。

プラークは細胞が死滅した斑であり、それぞれのプラークは基本的に1粒子のウィルス由来です。プラークを掻き取る事によりウィルスを単離する事ができます。(この実験ではプラークを見やすくするために染色していますが、単離するためだけなら染色は必要ありません。)

画像2

上の図のa、b、cは呼吸器合胞体ウイルス(RSV)のA2株、A Long株、B株です。dはパラインフルエンザウイルス3型です。RSVはVero細胞 (上段) よりもHEp-2細胞 (下段) でより大きなプラークを形成しました。パラインフルエンザウイルスはVero細胞で問題なく大きなプラークを形成しました。ウィルスや感染細胞株、実験条件にも左右されるのですが、良い条件下ではプラークは肉眼で十分見える大きさです。上記の実験では、培養皿の直径が35 mmである事からも分かるようにプラークの直径は1〜数mmです。それぞれのプラークを掻き取る事で、単一粒子由来のウィルス、つまりウィルスのクローンを単離する事ができます。仮に最初の検体に複数種類のウィルスが含まれていたとしても、それぞれのプラークを掻き取る事によりウィルスを別々に単離する事もできます。

プラークの数は感染可能なウィルス粒子の数を意味します。プラークの数を数える事でウィルスを定量化する事もできます。こうしてウィルスの感染力の力価を測定できるわけです。

まとめると、ペトリ皿一杯に細胞を培養し、その上に感染させたいウィルスをまばらに撒いて、それを寒天で固定する。ウィルスが感染した場所に「穴」が開くので、そこからウィルスを取り出すと単一ウィルス由来のクローンウィルスが取り出せる。これがウィルス単離の過程です。

単離したウィルスはクローンであり、増殖の間に変異は入るものの、基本的に同じ遺伝子配列を持つ均一のウィルスです。これを再度、細胞に感染させる事により大量に培養が可能です。大量に調整したウィルスを電子顕微鏡で解析して形態上の均一性を確認し、またディープシークエンシングで塩基配列と純度を確認できれば、単離が成功した事が保証されます。

病原性のウィルスを取り扱うには、それぞれのウィルスに応じたバイオセーフティーレベル (BSL) の格付けの実験室・施設が必要になります。例えば現在BSL4の実験室はかつてはP4と言われていたものです。「P」は物理的封じ込め (Physical containment) の意味ですが、Pが "Pathogen"(病原体)や "Protection level"(防御レベル)の略などとされる事もあり混乱が生じたため、現在ではBSL の名称が用いられるようになりました。新型コロナウィルスを取り扱うにはBSL3の施設が必要です。例えば私が現在所属する研究所ではBSL2までの施設しかなく、新型コロナウィルスを取り扱える研究機関自体は限られます。ただし新型コロナウィルスの遺伝子の研究や新型コロナウィルス遺伝子を発現する細胞や動物の研究はその限りではありません。

ウィルス単離は病原性ウィルス研究の過程でまず第一にやるべき事の一つです。純度の高いウィルスが利用できて初めてその病原性を解析する事が可能になるからです。例えば純度10%のウィルスしか手に入らない場合、その検体が病気を起こせても10%の割合のウィルスが起こしているのか、残りの90%の何か分からないものが病気の原因なのかが分からないのです。

単離したウィルスは、ウィルスの化学的、物理的、生物学的特徴を調べるために有用であり、細胞や動物に感染させる事により病原性も解析できます。最近ではラムダ型、ミュー型など次々に新型コロナウィルス変異株が登場して話題になっていますが、単離された純粋なウィルス株無しにそれぞれの変異株の毒性の違い、免疫原性の違いなどの解析は困難でしょう。

私が疑っているのは、コロナPCR陽性者が重症になったとして、その中の実際にどのくらいの方がコロナウィルス感染のためだけに重症化しているのだろうか、という事です。PCR陽性者から感染性のウィルスが検出されない事も多いように、「PCR陽性」と「コロナウィルス感染」はイコールではありません。重症患者の中には他のウィルス感染症、バクテリア感染症なども含まれているかもしれません。

繰り返しになりますが、私自身は「新型コロナウィルスが存在しない」とまでここで主張したいのではありません。存在するかしないかの境界線は曖昧です。現在の技術レベルではウィルスゲノムでもバクテリアのゲノムでも、設備があれば「合成」する事が可能だからです。化学合成と生物合成を組み合わせる事で、自然には存在しないウィルスやバクテリアでも合成する事自体はできてしまうのです。今現在の時点で無かったとしても、1ヶ月もあれば作る事ができるかもしれません。

いずれにせよ、コロナウィルスを単離せずに曖昧なままで来ている事が、コロナウィルス感染症の理解自体の曖昧さに繋がっているように思います。


https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n14d9c949c41a 【スパイクタンパクとプリオンモチーフ: マサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文から】より

2021年9月9日 01:59

コロナワクチンの長期の副反応として、スパイクタンパクがプリオンとして作用し、脳変性を起こす可能性が指摘されています。動物実験でも実際なかなか分からないのがこういった「長期」の副反応 (副作用)です。

マウスが実験動物としてよく採用されている理由は「体の大きさが小さく飼育用のスペースを省略できる」「純系が確立されている」「世代交代の期間が短い」「遺伝子解析が詳しくされており」「遺伝子実験用の道具も揃っている」などです。ただし寿命が短いので、マウスの実験結果は「長期」の副反応 (副作用) のサンプルとして適しているとは言いがたいのです。

DNAワクチンは既に動物用でも実用化されており、家畜などにも使われる事もあります。しかしながら、家畜である乳牛、肉牛、豚、鶏などは、そのほとんどが数年で屠殺されてしまいますので、人間のように何十年もは生きません (生かしてもらえません)。したがって実際にワクチンによって自己免疫病や癌を発症する可能性があったとしても、潜伏期間が数年以上になる疾患では発病するまで生きていませんので、長期間の実際の副反応 (副作用) は問題としてなかなか見えてこないのです。

前回の記事でも触れたように、プリオンは微量の摂取でも長い潜伏期間の末にプリオン病を発症する事もあります。そのためコロナワクチンを接種された方は、現在若い方でも将来的な不安材料となる事が考えられるのです。

以下はマサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文からの続きになります。

Worse Than the Disease? Reviewing Some Possible Unintended Consequences of the mRNA Vaccines Against COVID-19

Stephanie Seneff, Greg Nigh

International Journal of Vaccine Theory, Practice, and Research 2021

https://ijvtpr.com/index.php/IJVTPR/article/view/23

SARS-CoV-2スパイクタンパク質が膜貫通タンパク質であり、その配列に5つのGxxxGモチーフが含まれている事を考えると (uniprot.org/uniprot/P0DTC2参照) プリオンとして振る舞うことが極めて妥当である事が分かる。GxxxG配列の1つは、膜融合ドメイン内に存在する。mRNAワクチンは、融合ドメインの隣接する2つのアミノ酸を1対のプロリンに置き換えた改変配列で設計されている事を思い出してほしい。これはタンパク質を強制的に開いた状態にして、膜との融合を困難にするために意図的に行われたものです。これはプリオン病につながる可能性のあるミスフォールドへの危険な一歩であると考えられる。

J. Bart Classen (2021年)が発表した論文によると、mRNAワクチンに含まれるスパイクタンパク質は多くの既知のタンパク質と結合し、それらのタンパク質のミスフォールドを誘発してプリオンになる可能性がある事からプリオン様疾患を引き起こす可能性があると提唱している。IdreesとKumar (2021) は、スパイクタンパク質のS1成分が機能的なアミロイドとして働き、毒性のある凝集体を形成する傾向があると提案している。これらの著者は、S1には "アミロイドや毒性のある凝集体を形成する能力があり、多くのミスフォールドした脳タンパク質を凝集させる種として機能し、最終的に神経変性を引き起こす可能性がある "と記している。

TetzとTetz(2020)によると、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の形態には、他のコロナウイルスのスパイクタンパク質には存在しないプリオン領域があるという。これは査読のない論文で報告されたものだが、著者らは2018年に複数の真核生物のウイルスにプリオン様領域を同定した前論文を発表しており、この分野ではかなりの専門知識を持っている(Tetz and Tetz, 2018)。

第一に懸念される事は、スパイクタンパクのプリオン様モチーフ、プリオン領域です。スパイクタンパクのアミノ酸配列にはプリオン様モチーフ (GxxxGモチーフ) が5つ含まれています。この事はスパイクタンパクがプリオンとして働く可能性を提示します。また、TetzとTetz (2020)によると、SARS-CoV-2のスパイクタンパクの形態には、他のコロナウィルスのスパイクタンパク質には存在しないプリオン領域があるという事が分かっています。「他のコロナウィルスには存在しない」というところが興味深いですね。

第二の懸念事項は、mRNAワクチンのスパイクタンパクにはアミノ酸配列の置き換えがあるという事です。スパイクタンパクの機能はACE2への結合に加え、ウィルスの膜と細胞膜との融合です。融合はスパイクタンパクの立体構造が変形して折れ曲がる事によって引き起こされます。mRNAワクチンでは細胞膜との融合を防ぐために融合ドメインの隣の2つのアミノ酸をプロリンで置き換えており、このためにスパイクタンパクは強制的に開いた状態になっています。これは、ミスフォールド型プリオンへの危険な一歩かもしれません。

第三の懸念としては、J. Bart Classen (2021年)らによると、スパイクタンパク質は多くの既知のタンパク質と結合し、それらのタンパク質のミスフォールドを誘発してプリオンになる可能性が指摘されているという事です。IdreesとKumar (2021)は、スパイクタンパクS1が機能的なアミロイドとして働き、毒性のある凝集体を形成する傾向があると提言しています。スパイクタンパク質は他のタンパクと結合し、アミロイドを形成する可能性があるという事です。スパイクタンパクそのもの、あるいはタンパク複合体がミスフォールドした脳タンパク質を凝集させるコアとして機能し、最終的に神経変性を引き起こすかもしれません。

アミノ酸配列上のモチーフやタンパクの構造、他のタンパクとの結合の多様性からスパイクタンパクがプリオンとして働く可能性が指摘されているという事です。

最後に、特にファイザー社のワクチンに関する情報について紹介する。欧州医薬品庁(EMA)の公的評価報告書は、欧州でのワクチン販売承認を得るために提出された文書である。この報告書には、製造工程のレビューや、関連する様々な試験データが詳細に記載されている。その中で気になるのが、注射液に含まれるRNAの「断片化した種」の存在である。これは、DNAテンプレートからの転写プロセスが早期に終了したために生じるRNA断片である。これらの断片は、注射後に細胞で翻訳された場合、不完全なスパイクタンパク質を生成し、予測できない三次元構造の変化をもたらし、生理学的な影響は、よくても中立、悪くても細胞機能に悪影響を及ぼすことになる。市販されている製品には、このような断片化されたRNAが、臨床試験で使用された製品よりもかなり多く含まれていた。市販品は、より厳格に管理された製造工程で製造されている。

ファイザー社は、RNA断片は細胞内で速やかに分解されると考えられるため、「おそらく...発現したタンパク質にはならない」と主張している。しかし、タンパク質の発現を否定するデータは提示されておらず、査読者は「これら(断片化されたRNA)の形態は特性が乏しく、タンパク質の発現に関して提供された限られたデータでは、意図されたスパイクタンパク質以外のタンパク質/ペプチドを翻訳するリスクに関連する不確実性を十分に解決できない」とコメントしている(EMA 2020)。私たちの知る限り、それ以降、データは提供されていない。

断片化されたRNAから生成されたスパイクタンパク質以外のタンパク質がミスフォールドやその他の病的な状態になると断言するわけではないが、少なくとも、存在するスパイクタンパク質のプリオン関連のコンフォメーション変化を促進する細胞ストレスに寄与すると考えている。

最近、ワクチンへの異物混入が日本で報道されました。金属を含めた異物、不純物の混入汚染は本来は非常に深刻な問題のはずですが、ワクチン接種を中止したり、見直したりする流れにもなっていません。異物混入や不純物混入汚染と直接関連して問題になるのがワクチンの遺伝子の「品質管理」そのものへの大きな疑いでしょう。RNAワクチンの本来の長さよりも短いものが多く混入している事も報告されています。これらが不完全なスパイクタンパクを生成し、予測できない三次元構造のタンパクを作る可能性があります。そうしたタンパクは、良く転んだ場合は役に立たないタンパクだけで終わってくれるかもしれませんが、悪く転んだ場合には人体に悪影響を及ぼす特殊なタンパクとなるかもしれません。

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は本来は稀な病気で、「狂牛病」の牛を食べた事から感染したと考えられています。この場合プリオンは消化管から吸収されますが、そこから血液脳関門を乗り越えて、あるいは神経軸索を介して脳に辿り着かなければ感染できません。感染までのハードル自体は高いわけです。これに対してスパイクタンパクは血流を循環し、また血液脳関門を乗り越える事もできますので、スパイクタンパクの脳へのアクセス自体はより簡単なのです。

コロナワクチンの短期の副反応としても脳の障害は多数報告されています。短〜中期の副反応を乗り越えたとしても、将来的な新型クロイツフェルト・ヤコブ病への懸念が、いつ爆発するか分からない不発弾のように残り続けるかもしれません。


https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n6776aae9ac8c 【コロナワクチンによるプリオン病と神経変性の可能性について: マサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文から】より

荒川央 (あらかわ ひろし)

2021年9月5日 21:10

コロナワクチンのスパイクタンパクは血管を障害する毒性を持ち、脳の血管を傷付ける事で頭痛、吐き気、めまいやブレイン・フォグを引き起こしたり、脳梗塞などの原因となる事があります。これは短〜中期の副反応です。脳に対する長期的な副反応 (副作用) としては、スパイクタンパクがプリオンとして作用し、脳変性を起こす可能性が指摘されています。これはスパイクタンパクのアミノ酸配列から推定されるもので、接種から長期間が経過してみないと実際には分からない事の一つです。プリオンは微量の摂取でも長い時間の末にプリオン病を発症する事が知られており、将来的な不安要素になる可能性があります。

プリオンによって引き起こされる代表的な病気は「狂牛病」で、これはウシの病気です。正式には「牛海綿状脳症 (BSE) 」と呼ばれます。ヒトの代表的なプリオン病は「クロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD) 」です。全身の不随意運動と急速に進行する認知症を主徴とする中枢神経の変性疾患で、弧発性または家族性に生じ、脳組織が海綿 (スポンジ) 状に変性します。クロイツフェルト・ヤコブ病は1920年代初頭にドイツの神経病理学者クロイツフェルトとヤコブによって発見されました。長い潜伏期間を経て発症しますが、発症してからの平均余命は1〜2年あまりです。根治療法は現在のところ見つかっていません。

クロイツフェルト・ヤコブ病と似た病気にクールー病があります。これはもともとパプアニューギニアの風土病として知られていました。ニューギニア島では葬儀の際に追悼の為に死者の脳を食ベる習慣があったのですが、この食人の習慣をやめたところ、クールー病は発生しなくなりました。そのためクールー病患者の脳を食べる事によりクールー病が伝染するのではないかと推測されたのです。

また、クロイツフェルト・ヤコブ病には医療行為を原因として感染する医原性の感染経路も知られています。ドイツ、ブラウン社製のヒト乾燥硬膜 (ライオデュラ) を移植された患者の多数がクロイツフェルト・ヤコブ病に感染した事故は世界的な問題となりました。

「狂牛病 (牛海綿状脳症 (BSE)) 」は1986年にイギリスで初めて発見され、家畜であるウシの間で急増しました。その後1993年にはイギリスで15歳の少女の「クロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD) 」の発症例が報告されました。変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の死者は推定を含めると169名になります。また、狂牛病の牛肉を食べた事により狂牛病が人間に伝播した可能性が推察され、大きな社会問題ともなりました。日本でも米国からの牛肉の輸入が禁止され、牛丼チェーン店によっては牛丼がメニューから消えたりといった事が記憶にある方も多いでしょう。狂牛病の感染源は飼料として与えたスクレイピー感染羊の汚染肉骨粉と考えられています。ウシのプリオン病は狂牛病ですが、ヒツジやヤギのプリオン病が「スクレイピー」です。どちらも脳神経の変性による病気です。確率は高くはないのですが、このように種を超えて感染する事もあり得るのです。

1960年代、放射線生物学者のティクバー・アルパーと生物物理学者のジョン・スタンレー・グリフィスは、伝達性海綿状脳症の原因は細菌でもウィルスでもなくタンパク質のみからなる感染性因子によって引き起こされる、という仮説を提唱しました。スクレイピーやクロイツフェルト・ヤコブ病を引き起こす謎の感染性因子は、核酸を損傷するはずの紫外線放射に耐性を持つため、遺伝子を持たない感染因子であると考えられたのです。1982年カリフォルニア大学サンフランシスコ校のスタンリー・B・プルシナーは、仮説上の存在だった感染性因子の精製に成功し、これを「プリオン」 (prion) と命名しました。「タンパク質 (プロテイン) による感染性因子」という意味です。プリオンを構成するタンパクはプリオンタンパク質 (Prion Protein, PrP) です。感染型と非感染型の両構造を取る事ができます。そして1997年プルシナーは、プリオン研究の業績によりノーベル生理学医学賞を受賞しました。

プリオンは脳の変性を誘発する感染性因子ですが、DNAやRNAを持っていません。ではなぜ遺伝子無しに「遺伝」する事ができるのでしょうか。

プリオン仮説によると、プリオン病の原因は誤って折りたたまれた (ミスフォールドした) タンパク質です。このミスフォールドタンパクが、正常型 (PrP c; cはcellular、つまり「細胞性の」) 構造を有するタンパクに接すると、自身と同じ異常型 (PrP sc; scは「スクレイピーの」) 構造に変換してしまうのです。こうして次々とプリオンタンパクの間で異常型構造が伝播し、正常型が異常型に変化していきます。既知の全プリオンはアミロイド構造体の形成を誘導します。アミロイドとは、タンパク質が重合する事で密集したβシートから成る凝集体です。この変形構造は極めて安定で、感染組織に蓄積する事により組織損傷や細胞死を引き起こします。プリオンはこの安定性により化学的変性剤や物理的変性剤による変性処理に耐性を持ちます。

プリオン仮説

現在は異常プリオン蛋白質の中枢神経への沈着が神経変性の原因であるとの仮説が有力です。異常プリオンはもともと存在する正常プリオン蛋白質を異常プリオン蛋白質に変換していくため、ごく少量の摂取でも感染の可能性があります。医原性・変異型の潜伏期間は約10年で、クールー病では50年を越すものも報告されています。

以下はマサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文からの続きになります。

Worse Than the Disease? Reviewing Some Possible Unintended Consequences of the mRNA Vaccines Against COVID-19

Stephanie Seneff, Greg Nigh

International Journal of Vaccine Theory, Practice, and Research 2021

https://ijvtpr.com/index.php/IJVTPR/article/view/23

プリオン病とは、生体内の重要なタンパク質が誤って折り畳まれ、毒性のあるオリゴマーを形成し、最終的にはフィブリルとして析出して神経細胞に広範な損傷を与える事によって引き起こされる神経変性疾患の総称である。Stanley Prusinerは、これらのミスフォールドしたタンパク質を表現するために「プリオン」という名前を最初に作りました(Prusiner, 1982)。最もよく知られているプリオン病は、1980年代にヨーロッパの牛で流行した狂牛病(牛海綿状脳症)です。プリオン病に関するCDCのWebサイトには、"プリオン病は通常、急速に進行し、常に致命的である "と書かれています。と記載されています(Centers for Disease Control and Prevention, 2018)。現在、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、多くの神経変性疾患がプリオン病である可能性があると考えられており、研究者はこれらの疾患に関連する特定のタンパク質性感染粒子を特定している(Weickenmeier et al., 2019)。

さらに、研究者たちは、グリシンジッパーモチーフと呼ばれる、毒性のあるオリゴマーへのミスフォールドのしやすさに関連するシグネチャーモチーフを特定した。これは、GxxxGと表される、2つのグリシン残基が3つのアミノ酸を介在させたパターンで特徴づけられる。 狂牛病に関連するウシのプリオンには、GxxxGが10個並んだ壮大な配列がある(uniprot.org/uniprot/P10279参照)。

より一般的には、GxxxGモチーフは膜貫通タンパク質の共通の特徴であり、グリシンはタンパク質のα-ヘリックスを架橋するのに不可欠な役割を果たしている(Mueller et al., 2014)。プリオンタンパク質は、α-へリックスがβ-シートとしてミスフォールドすると毒性を発揮し、タンパク質が膜に入る能力が損なわれる(Prusiner, 1982)。アミロイドβ前駆体タンパク質(APP)のグリシンジッパー膜貫通モチーフ内のグリシンは、アルツハイマー病に関連するアミロイドβのミスフォールドに中心的な役割を果たしている(Decock et al.、2016)。APPには、合計4つのGxxxGモチーフが存在する。

実は、コロナウィルスのスパイクタンパクにはプリオン様モチーフである「GxxxG」が5つ含まれている事が分かっています。次の記事ではこの事をさらに掘り下げていきましょう。

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