https://www.orthomolecular.jp/message/#abouth 【オーソモレキュラー栄養療法とは】より
オーソモレキュラー栄養療法(orthomolecular medicine)は、我が国では「栄養療法」「分子栄養学」「分子整合栄養医学」とも称され、栄養素-適切な食事やサプリメント・点滴、糖質コントロール-を用いて、わたしたちの身体を構成する約60兆個の細胞のはたらきを向上させて、様々な病気を治す療法です。
海外では1960年代より、精神疾患領域の治療として応用され始め、今では、その応用範囲はほぼすべての医療分野に及ぶまでになりました。
こんにち我が国においても多くの医師がこれを学び、全国の医療機関(3,300施設)において、オーソモレキュラー栄養療法が日常診療に取り入れられ、そして素晴らしい成果が着実に上がっています。
以下は、オーソモレキュラー栄養療法を実践される先生のブログからの抜粋です。オーソモレキュラー栄養療法の本質を簡潔にして明確に解説されていますので、ご了解をいただいた上でここに抜粋いたしました。
医学を学んだ方ほど栄養療法やサプリメントは異端というイメージを持っているようです。大きな誤解です。栄養医学でも、西洋医学(つまり科学)で知ることが出来た体の仕組みや病気の原因を基本にして問題を解決しようとしています。使っている原理は同じ、違うのはアプローチの仕方です。
木の根元に病原菌が巣くっているとします。枯れてきた葉っぱや枝を刈り取っても木全体の力は弱り、また新しい場所の枝葉が枯れていきます。人間も同じです。人という一つの大きな代謝システムをイメージしてください。奥の根っこの方に何か不調があったとします。血圧が上がるとか、湿疹が出来たとか、髪の毛が抜けるとか、最近お腹が出てきたとか、血液検査では血糖値やコレステロールが高いとか・・・。これらの異常は表面に出てきた症状であって、一時的に薬で改善しても奥にある問題は解決していません。
栄養療法は根本的な原因を改善することを目的としています。
例えば、生活習慣病といわれる高血圧や糖尿病、高脂血症などの多くは、内臓脂肪の異常な肥大が原因です。内臓脂肪が出す様々なホルモン様物質や炎症のもとになる物質が病気の原因になっています。内臓脂肪を減らすような効果的なやせ方が出来れば、多くの問題が解決します。内臓脂肪を増やすのはインスリン、インスリンの分泌を増やすのは血糖値の上昇、だから血糖値を上げないようなものを食べよう! という具合です。
実際に、要点をしぼって食事療法をしていただくと本人も驚くほど短期間で効果があがります。体は体の理論通り正直に変化するので当たり前といえば当たり前です。栄養療法では当たり前の体の働きに注目してそれを少しだけ後押ししています。
様々な病気に対して栄養療法は根本的な原因を診断してアプローチしています。その結果、薬を使わず本来持っている体の働きを利用して目覚ましい効果をあげているのです。
(ひめのともみクリニック 内科医 西澤真生先生ブログより抜粋)
https://www.orthomolecular.jp/method/ 【3つの輪】 より
オーソモレキュラー栄養療法は、3つの輪から成り立つと考えてよいでしょう。
食事 血糖のコントロール タンパク質摂取の最適化
1つ目の輪は基本となる『食事』です。野菜が多めなどの一般的なバランスの良い食事が必ずしもその人にとって最適な食事とは限りません。オーソモレキュラー栄養療法では、個々の状態に応じた食事方法を取り入れています。特に「血糖値の安定化」と「タンパク質の最適な量の摂取」を基本としています。
サプリメント 栄養素の補充
2つ目の輪は『サプリメントによる栄養素の補充』です。オーソモレキュラー栄養療法では、代謝のトラブルを改善させる働きを持つ栄養素を利用するため、高用量のサプリメントでの「栄養素の補充」が必要になります。
生活習慣 ストレスマネジメント 適度な運動
3つ目の輪は『生活習慣』です。運動や睡眠、日常生活に潜む様々なストレスは栄養の代謝に大きく影響しています。ストレスは栄養素の消費量を増し、栄養欠乏を引き起こす原因でもあります。オーソモレキュラー栄養療法では、日常の生活習慣などで消費する栄養素についても注目しています。
https://www.orthomolecular.jp/method_bloodsugar/ 【食事】 より
-血糖のコントロール、タンパク質摂取の最適化-
血糖値の安定化
米やパンなどの精製された糖質は、血糖値を激しく上昇低下(乱高下)させます。日常的に血糖値が乱高下を繰り返すことで、自律神経のバランスが乱れやすくなり多くの不定愁訴に関係してきます。オーソモレキュラー栄養療法では糖質を完全に断つのではなく、個々に合った最適な糖質の量を摂取する “糖質コントロール”と言う考え方になります。
血糖値の乱高下に伴う症状
・急な眠気や倦怠感
・体重の増加
・甘いものへの渇望
・集中力の低下や抑うつ感、不安感
・中途覚醒など睡眠のトラブル
・動悸、頭痛、筋肉のこわばり
タンパク質の最適な量の摂取
私たちの体を構成する骨、筋肉、内臓、血液などはタンパク質を中心に構成されています。また、酵素やホルモン、さらには心の状態を整える神経伝達物質などもタンパク質が材料となります。体内のタンパク質は常に入れ替わっており、摂取するタンパク質が不十分の場合、新しい組織などを体内で合成することが困難になります。その為、毎日十分な量を補充する必要があります。しかし通常の食事から必要量を摂取することは難しく、オーソモレキュラー栄養療法においても「タンパク質摂取の最適化」は最も重要なポイントになります。
タンパク質不足に伴う症状
・疲れやすい
・皮膚、爪、髪の毛などのトラブル
・風邪を引きやすいなど免疫力の低下
・むくみやすくなる
https://www.orthomolecular.jp/method_orthomolecular/ 【サプリメント】 より
-栄養素の補充-
2つ目の輪は『サプリメントによる栄養素の補充』です。オーソモレキュラー栄養療法では、代謝のトラブルを改善させる働きを持つ栄養素を利用するため、高用量のサプリメントでの「栄養素の補充」が必要になります。
栄養素の補充
その時の症状や病態などに合わせ、適切なサプリメントの種類・量が必要になります。 効果的に栄養素を吸収させるため、安全性の高いサプリメントを用います。消化吸収が低下している場合は、点滴を用いて栄養素を補充する場合もあります。
https://www.orthomolecular.jp/method_vc/ 【生活習慣】 より
-ストレスマネジメント、適度な運動-
3つ目の輪は『生活習慣』です。運動や睡眠、日常生活に潜む様々なストレスは栄養の代謝に大きく影響しています。ストレスは栄養素の消費量を増し、栄養欠乏を引き起こす原因でもあります。オーソモレキュラー栄養療法では、日常の生活習慣などで消費する栄養素についても注目しています。
ストレスマネジメント、適度な運動
栄養欠乏はストレス耐性を下げ、ストレスの影響を強く受けることになります。栄養のバランスが整うことでストレスへの抵抗力が増し、影響を受けにくくなります。また、「適度な運動」はストレス解消に効果的であり、日常的に取り入れ継続させることが良いとされています。
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