サンゾーロー祭り

https://this.kiji.is/466243612101346401?c=174761113988793844 【亀卜神事で吉凶占う 古式ゆかしく「サンゾーロー祭」】より

 長崎県対馬市厳原町豆酘(つつ)の雷神(いかづち)社で7日、焼いた亀の甲羅の色やひび割れで一年の吉凶を占う亀卜(きぼく)神事「サンゾーロー祭」があった。今年の豆酘地区は「吉」、対馬全体については「水産業 良」「経済 上々」「農業 平年作」「天候 並」という結果が示された。

 亀卜神事の占いは、古くから地元の岩佐家が世襲している。江戸時代の対馬藩では、政治動向や天変地異などを占う重要な行事と位置付けられ、毎年旧正月3日に古式にのっとって執り行われている。

 占いを担う「卜者(ぼくしゃ)」は69代目の岩佐教治さん(67)だが、病気療養中のため、2010年からおいの会社員、土脇博隆さん(38)=福岡市=が務めている。

 神事には地元住民ら約30人が参列。神殿に酒や米、塩などを供えた。土脇さんは「トホカミエミタメ」と3度唱えた後、火鉢であぶった桜の木を六角形をしたアカウミガメの甲羅の一片に押し当てた。占いの結果は、土脇さんが筆で半紙にしたためた。

 神事の後、住民はたき火を囲み、「おー、サンゾーロー」と祝言を唱えた。

 土脇さんは「昨年と比べ、全体的に良い占いができた。対馬の大事な神事として、地元の方と一緒に継続していきたい」と話した。

対馬の水産業は「良」などと占った土脇さん=対馬市、雷神社

https://www.welcomekyushu.jp/event/?mode=detail&id=9999900039507&isSpot=&isEvent=1

【サンゾーロー祭り】より

[お知らせ]

今年度の「サンゾーロー祭り」については、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、中止となりました。

旧暦1月3日、豆酘の雷神社(旧称:嶽之大明神)の社前で新年の祈祷と、新年の吉凶を占う亀トが行われました。この祭礼を俗に「サンゾーロー祭り」といいます。貞享3年(1686)の『対州神社誌』には、「嶽之大明神。神体は則ち岩也。社無し。由緒不知。殿様の御占並びに郡中の焼占を正月三日に仕る。」とあります。

神主は殿様(島主)の御運、藩中の動静、朝鮮貿易の吉凶、群中の作物の豊凶などを占ったことが報告されおり、公式には明治4年の廃藩まで行われました。現在この亀トは形骸化したが、祭礼の次第はほぼ古式に伝承されており、貴重な民族資料として有名です。【市指定無形民俗文化財】


http://jmapps.ne.jp/kokugakuin/det.html?data_id=31912 【亀】より

①祥瑞としての亀 ②占いのための亀。亀卜(きぼく)。万葉集に出てくる亀は①と②である。①は(1-50)の「藤原の宮の役民が作る歌」に見られ、我が国が常世になるというめでたい模様を甲羅に負った霊亀が、藤原宮造営を祝って出現したとある。甲羅に神秘な文様を負った亀の例は、正倉院の青斑石鼈合子(せいはんせきべつごうす)の背甲に北斗七星図がある。三宅久雄氏はこの合子を不老不死の仙薬を容れた容器とされた。『続日本紀』でも七星を背に負った亀が出現したために霊亀と改元したとする。神亀と宝亀への改元も大瑞である白亀の出現に拠る。ただ藤原宮造営の際は文献上霊亀出現の記事はない。亀は古来、中国で霊獣とされ、麒麟・鳳凰・竜と合せ四霊とされ瑞祥として尊ばれた。長寿の亀は不老不死の象徴でもあった。2000(平成12)年発見された飛鳥亀形石も不老長寿との関係が推測されている。亀は大地を支える神として宇宙論的にも尊重され、亀趺(きふ)として柱や碑文等の台座ともされた。(1-50)で注目されるのは、「我が国は 常世にならむ」という一節である。紀や風土記の浦島伝説の如く、古代日本では「常世」と「蓬莱」は同一視されていた。その蓬莱は、亀と密接な関係を持つ理想郷であり、『列子』では、蓬莱等五山を亀が支え、丹後国風土記逸文「浦島子」では蓬山に住む五色亀として亀比売(かめびめ)が登場する。この五色亀は道教的神仙思想と関わるが、一緒に登場する昴星(すばる)や畢星(あめふり)との関係や、中国で参宿(しんしゅく)・嘴宿(ししゅく)を海亀とみなしたことなどから、五色の美しい星座である参宿・嘴宿(オリオン座)を亀に見立てたものと推測される。常世と亀は密接不可分なのである。②は(16-3811)の「夫君に恋ふる歌一首」に、占い師に亀の甲羅を焼いて占いなどさせるなとある。亀甲を焼いてひびで占う亀卜は中国古来の占いで、日本でも亀卜に関わる考古遺跡は壱岐・対馬から東北に到る海岸地帯を中心に散在している。亀卜の内容は国家の大事(戦争・農業・祭祀・天文・気象)から、個人の疾病の原因・治療法に至るまで様々であった。当該歌は病気の治療法に関する占いだろう。なお、古事記では神武東征の際に槁根津日子(さをねつひこ)という国つ神の乗物として亀が登場し、交通手段である点が万葉集とは異なる。三宅久雄「青斑石鼈合子と仙薬七星散」『正倉院紀要』23。千田稔・宇野隆夫『亀の古代学』(東方出版)。勝俣隆「浦島伝説の淵源」『国語と国文学』73巻10号。

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