https://shakuju.com/acupuncturist/therapy 【積聚治療について】 より
積聚治療とは
積聚治療は千葉県の関東鍼灸専門学校の実技指導から生まれた鍼灸治療法です。
当時関東鍼灸専門学校での実技教育の課題として、以下の条件が挙げられました。
気の概念や陰陽観(東洋思想)に基づく理論と実習であること
年齢、性別を問わず、あらゆる人の病的状態に対応できること
学生同士の実習に簡便であること(診断・治療・評価)
卒後にも臨床手段として利用できること
これらの条件を満たす内容として、お腹に現れる積聚に着目して誕生しました。
積聚とは腹部症状である、痛み・硬さ・拍動をいいます。
積聚治療の特徴
①病の原因を「生命力の低下」として把握する
頭痛、肩の可動域不全、下腹部の冷えなど違う症状だとしても、原因は同じ「生命力の低下」と考えます。
②あらゆる症状は生命力の低下によって生じているので、全てを「指標」と捉える
主訴、症状、脈の状態、積聚などを全て「指標」として捉えます。
③治療とは生命力の低下を回復させること
症状は違っても、生命力の低下を回復させるという治療の目的は変わりません。
④積聚治療=基本治療+補助治療
基本治療とはどの患者さんにも行う治療手順のこと。基本治療で症状が改善されない場合は、生命力の回復を助ける補助治療を追加します
https://www.idononippon.com/dvd/shinkyu/ivd0122-8.html 【【DVD】積聚治療入門 - 基礎と臨床を学ぶ -】より
腹診で身体の状態を判断し、背部で治療する――
積聚治療の実際を、映像でわかりやすく解説。
積聚治療において病とは気の異常であり、身体に根元的な冷えがある状態と考える。全身の反映は腹部にあり、腹部に焦点を当てながら、主訴となる患部や異常部位を治療の指標とする。治療は身体の表層から段階をふんで深層へ及ぶ。つまり、外から中へと気を整え、病の根元を治療するのである。このDVDでは、積聚治療における指標の取り方や、腹部の診方、証の決定、背部兪穴治療の方法などを紹介。さらに患者モデルを5人使って、実際の臨床を行う。
出演者インタビュー
積聚治療の理論を築いた小林詔司氏監修・出演のDVD『積聚治療入門』。積聚治療の考えかたやDVDの収録内容について小林氏にお聞きしました。また、根元的な冷えを強くしないためのワンポイントアドバイスもいただきました。
――積聚治療は腹部と背部を関連づけています。腹部でみて背部で治す方法を治療に取り入れられたきっかけは何でしょうか?
小林 1977年のことです。それまで私が行っていた治療法では、腹部の異常を積極的に解消することができませんでした。ちょうどその頃学校で実技教育を担当することになり、このままでは教えるときに必ずいきづまると思っていました。そんなとき、ある患者さんを治療していて背部の兪穴に目がとまり、『難経』の腹証と背部兪穴との関連性がひらめきました。そして治療をしてみたところ患者の身体に変化があったのです。その後30年あまりの臨床経験を経て、今回のDVDで紹介するような体系をつくりあげてきました。
――積聚治療では「病は身体の根元的な冷えにある」とのことですが、冷え症とは違うのですか。
小林 冷え症は「根元的な冷え」の感覚的な現象の一つです。積聚治療でいう「冷え」とは、感覚的にも運動的にも働きが鈍ることです。冷え切ったものは死んでしまいます。つまり冷えは、活動が弱まることと関係しています。もちろんその反対の現象が熱となります。その冷えや熱をもたらす元を「根元的な冷え」といい、それは「絶対的な陰気の虚」「精気の虚」「生命力の低下」などの言葉にも置き換えられます。すべて同じ意味ですが、臨床的にいちばん分かりやすい言葉が「根元的な冷え」なのです。
――やはり身体は温めるほうがいいのですか。
小林 温めるというよりも冷やさないことが大事です。温めるというと、たとえば水分補給は生水ではなくお湯を飲めばいいことになりますが、温度のような質だけでなく量にも気を付け、外傷を受けないなどの行動にも注意するのが「冷やさない」なのです。どんなものでも多量は身体にとって負担となります。つまり冷えとなります。他の例では、陰気が強い夜に遅くまで起きて活動することは、身体の陰の気を消耗することになり、冷えにつながります。冷やさないためには夜11時ごろには就寝するのがよいでしょう。女性では洗髪の回数や時間などにも気を使い、特に生理のときの洗髪は避けるのも冷やさないことにつながります。女性の髪の毛は身体を保温しているのです。
――積聚治療は接触鍼をし、身体の指標を確認しながら腹証を決定し、背部で治療するという手順をふみます。すぐに局所を刺鍼しない理由があるのですか。
小林 通常、多くの鍼治療は悪いところである局所を直接鍼で狙います。積聚治療では、局所の問題はまず根元的な冷えに原因があり、そこから出ている症状であると考えることを原則としています。根元的な冷えに鍼の刺激が届くように、気の乱れている表層から徐々に気を整え、患者の身体が鍼の刺激を受け入れるようにして根元に迫っていくのです。
――積聚治療で使用する鍼は銀鍼で、先端がとがっていないので普通は刺さらないはずですが、DVDのなかではこの鍼が刺さる患者もいました。患者によって違うのですか、術者の技術によるのですか。
小林 患者の身体に鍼を受け入れる態勢がないのであれば刺入する必要はないのです。刺さらない構造の鍼が刺さるということは、患者の皮膚の目が粗いとか気が乱れていると考えます。つまり鍼の操作では患者の肌の状態を読むことが術者に求められます。そのため簡単に刺入できない鍼先にしてあるのです。積聚治療で使用している鍼は最初の段階では誰も刺すことができませんが、一点に意識を集中し刺入することを繰り返し訓練することで、皮膚が開き身体が鍼を受け入れる感触が分かってきます。その感触が分かるのも術者の技量の一つです。
――このDVDで積聚治療の基礎と臨床を学ぶ方へ、ひと言お願いします。
小林 入門と名のつくわりにはボリューム感のあるDVDに仕上がりました。積聚治療は「この病気にはこのツボ」という治療法とはまったく違うので、初めて学ぶ方は不思議に思うことがあるかもしれません。しかし細かく解説を入れてありますし、また「臨床の実際」では5人の違った症状の患者に同じ手順の治療をしています。なぜどの患者にも同じ手順の治療をするのか。そんなところに関心を持っていただければうれしいです。
治療は人が対象ですから、簡単なことではありません。東洋医学の特徴は全体と根元をみること。症状を追いかけるのではなく、病の根元に迫る治療を目指すきっかけになれれば幸いです。
●小林詔司(こばやし・しょうじ)
1942年東京都生まれ。65年上智大学経済学部卒。69年東洋鍼灸専門学校卒。72年東京教育大学(現筑波大学)教育学部理療科教員養成施設卒。同年太子堂鍼灸院開業。76年から関東鍼灸専門学校講師を兼務。80年から積聚会主宰。07年関東鍼灸専門学校名誉講師。著書に『積聚治療』(医道の日本社)、『東洋医学講座 第10巻』(緑書房)、『Acupuncture Core Therapy』(Paradigm Publications) など。
https://www.idononippon.com/book/shinkyu/1087-x.html【積聚治療】
積聚治療
「治療とは気を動かし、病の根源的原因である冷えを解消することである」。気の概念、陰陽観に基づいた本格的な鍼灸治療法である積聚治療を小林氏が伝授する。積聚治療は再現性があって実際に役立つ治療法として小林氏が発案した治療法で、腹部に現れた全身の異常を見つけて病証を決め、それに対応する背部兪穴を治療するというものだ。その根底には、人体を気の集合体ととらえる深遠な東洋の思想が横たわっている。
https://www.idononippon.com/book/shinkyu/1148-7.html 【続・積聚治療 -精気を補う-】 より
続・積聚治療
筆者の多年にわたり深化させてきた積聚治療の今を論じ尽くす。
臨床に即した疾患別治療ポイントやカルテ術、
これまでに発表された症例報告も収録。
前著『積聚治療~気を動かし冷えを取る~』からおよそ15年、筆者が深化した積聚治療について語り尽くす。第1章は、真に東洋医術的な治療を求めて、筆者が研究を続ける易について解説。易を東洋哲学の精髄として、治療のベースにすえる。第2章、第3章では積聚治療の診察・治療について論じ、あらゆる病気の原因を「精気の虚」に一元化して、これをいかに把握し精気を補うのか、腹診をはじめとした身体各部の「指標」の診方、治療の流れなどを紹介する。第4章ではカルテ術を、第5章では30の疾患を取り上げ、それぞれの診察ポイントや取穴を明らかにする。さらに第6章では、これまで各誌で掲載された著述を掲載。前著と合わせて読むことで、積聚治療の全貌を理解し、臨床に活用できる。
https://www.suzuki-harikyuu.com/about.html 【診療案内】 より
完全予約制の鍼灸(はりきゅう)院です。
ひとりひとりの体の状態に合わせて、体の表面に軽く刺激をするだけですが、やさしく気持ち良い「はり」や「お灸」を受けると、体の中からポカポカと温かくなり、体が軽くなってきます。
体の中から温まり、病気の元の「冷え」が解消されると、痛い・辛い・元気が出ないなど、日頃辛かったお悩みの症状に変化が起きます。
こんな方におすすめです。
日常的に「冷え」でお悩みの方
痛い施術が苦手な方、過敏な方
薬を服用できない妊産婦の方
ケガや術後で体力のない方
こんな方におすすめです。
など、些細な身体のお悩みでも、まずはお気軽にご相談ください!
当院の施術方針
鍼灸(はり・きゅう)…細く柔らかい銀の鍼、艾(もぐさ)などを使います。
体の表面に軽く刺激を与えて、体の「気のかたより」を調整することで、病気や症状を改善する施術法です。
ひとりひとりの体の状態に合わせて刺激をしますので、「痛い」や「熱い」といった心配もいりません。
当院では、 積聚しゃくじゅ治療を行っています。
東洋医学では、痛い部分やつらい症状だけでなく、全身が診断や治療の対象になりますが、特に「お腹」に現れる症状を重要とします。
「お腹の硬さ、痛み、動気」を「積聚(しゃくじゅ)」といい、病気の元の「冷え」の状況や治療で体が温まったかどうかを知るのに大変重要なものとなります。
お腹の症状(硬さ・痛み・動気)=積聚
当院では、積聚(しゃくじゅ)治療を行っています。
冷えをとる治療のすすめ
「生きる」ということは、自分の体を自分で判断する能力を身につける、「自立」することです。
治療では病気を元気に戻すことになりますが、自分の自然治癒力や免疫力を高めるのは日々の生活次第とも言えます。
「冷えの元を作らない、増やさない」は自分で気づき正していくしかありません。
その手助けとなる治療とアドバイスを出来るのが積聚治療です。
治療の効用
不快な症状は体からのサイン
人は生まれてから今日まで生きてきた中で「疲れ」「ストレス」などで自然治癒力が低下すると、体は痛みやコリなどの「不快な症状」を現します。
体をこれ以上悪くさせないように発するサインです。自然治癒力・免疫力の低下を「病気」といいますが、これは、体の「冷え」が様々な症状となって現れたものです。
『冷え』は、単に寒いとか冷房で冷えたというだけでなく、お腹にいた時(逆子など)から出生時(難産・吸引分娩など)の状況、生後から今までの病気や大きな外傷、飲食(冷たい食べ物・飲み物・生もの・果物の摂りすぎ)、不摂生、精神的なショックや激しい怒り、我慢などのストレス…体の働きを低下させるものすべてが『冷え』の原因となります。
女性に嬉しい効用
「冷え」が解消されて、体の芯から温まっていることを実感されると、辛かった症状だけでなく体調の様々な変化を感じられるという女性の声を多くいただきます。
汗も出やすくなってむくみにくくなり、サイズダウンした
食べ過ぎなくなってダイエットできた
便秘も改善され、お肌の調子が良い
たるみが取れて小顔になった
女性に嬉しい効用
など、体の内外から健康を感じられることでしょう。
病名に関わらず、お悩みの症状すべてが対象
「冷え」によって体には様々な症状を現すのですから、病気の元の「冷え」を解消する積聚治療は様々な症状に対応することができます。
病名に関わらず、日頃のつらいお悩みの症状すべてが対象になります。赤ちゃんからお年寄りまで、また、痛い治療の苦手な方や過敏な方、妊産婦さんやケガや術後で体力のない方などもぜひご相談ください。
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