藤袴 Thoroughwort

http://www.takahashi-engei.co.jp/modules/tinyd3/index.php?id=100 【ハーブ講座】より

始めよう 楽しもう ハーブ Vol.93 フジバカマ

 本年最後の月になりました。園芸は何年やっても新しい発見があります。今年うまくいっても、来年はどうかわかりません。種まきひとつにしても、このようです。飽きない楽しさがあると思うのですが、皆さんは如何でしょうか?

今回はフジバカマをご紹介します。

フジバカマ

英名 thoroughwort  学名 Eupatorium japonicum   和名 フジバカマ 藤袴

別名 香草 (中国名)   キク科  耐寒性多年草

 東アジア原産で、「秋の七草」の一つとして古くからある古典植物です。奈良時代に中国から渡来し野生化しました。しかしながら、現在は野生ではなかなか見られず、準絶滅危惧種に指定されています。

 大株になると草丈が1m~2m近くなる大型植物です。日当たりと水はけのよい所に植え付けましょう。繁殖は秋に播種するか、株分けで増やします。2月頃地下茎が動き出し、地上に新芽が出てきます。暖かくなる4月には新芽が出そろい、この頃緩効性肥料をやると、夏にかけて大きく生長します。葉は対生し下の方の葉の多くは3つに深く切れ込んでいますが、上部の葉には切れ込みがありません。葉縁には鋸歯があります。

葉の形はいろいろ、散房花序、2裂した花柱が伸びる

 開花期は8~10月で、茎頂に散房花序につきます。頭花はやや紫を帯びた白色で5個の筒状花が総苞に包まれています。筒状花の中心部から花柱の先が2裂に分かれ長く伸びてきます。まるでイソギンチャクの触手のようです。花後は赤紫色に変色した総苞が目立ってきます。やがて白い冠毛をつけた種(痩果)が満を期して風にのっていく、風散布の方法で繁殖します。

花後の状態、冠毛をつけた種

 蕾の時に全草を採取して、2~3日乾かすと、香りが出てきます。生乾きの時に独特の甘い香りを放ち、この香りの成分はクマリンです。後は半日陰でよく乾燥させポプリ(匂い袋)として使います。乾燥したフジバカマはお茶、匂い袋、防虫剤、芳香剤などに使用します。また蝶の「アサギマダラ」が吸蜜する植物としても知られていますね。

 現在園芸店で販売しているものの多くは「サワフジバカマ」で「サワヒヨドリ」と「フジバカマ」の交雑種だそうです。茎が赤く、葉がすべて3裂であるのが特徴です。


Facebook相田 公弘さん投稿記事  今日は「七草粥の日」です。

1月7日が五節句の一番目の、人日(じんじつ)の節句も呼ばれていて、朝に七草粥を食べることが由来となっています。

「七草粥」については最近はほとんど食べられることが無くなりましたが、春の七草や餅などを入れた塩味のお粥となります。

七草粥を食べることによってその年の無病息災を願うという意味があり、また、正月に食べた料理やお酒で弱った胃腸を休めるために食べるとも言われています。

七草粥を食べる風習はとても長く続いているそうで、平安時代には既に七草粥が食べられていたそうです。

七草については前日の夜のうちに用意しておいたものを使い、その七草はセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロとなっています。

1月7日付近にスーパーにいくと春の七草を売っているのを見かけます。

また、1月7日は「七草爪」とされていて、新年になってから初めて爪を切る日だとされています。

朝に七草を茹でた汁に爪を浸して柔らかくしてから爪を切る事によって、その年の間は風邪などをひかなくなると言い伝えられています。

最近では見かけなくなりましたが、七草粥は日本古来よりの伝統料理ですし、興味を持った人はレシピを調べてぜひ作ってみてください。

【七草の雑学】

※秋の七草

春の七草は食べて楽しむものとなっていますが、秋の七草は観て楽しむものとなっています。

秋の七草はハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウとなっていて、そこまで色鮮やかなものばかりではなく、どちらかというと落ち着いた見た目のものが多いです。

この秋の七草の由来は万葉集にも載せられている山上憶良の詩が由来だとされています。

・「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

・「萩が(の)花 尾花 葛花 瞿麦が(の)花 女郎花 また藤袴 朝貌が(の)花」

この2首の詩に登場する七種類の草がいわゆる秋の七草と呼ばれているものになります。

※春の七草のそれぞれの意味

春の七草はセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロとなっていますが、それぞれにはちゃんと意味や効能があります。

セリについては「競り勝つ」という意味があり、胃腸の調子を整えて食欲を増進させる効果があります。

ナズナは「撫でて汚れを除く」という意味があり、利尿作用や解毒の作用があります。

ゴギョウには「仏体」という意味があり、のどの痛みを和らげるなど咳や痰に効果があります。

ハコベラは「反映がはびこる」という意味があり、胃炎などに効果があることから腹痛に利く薬となっています。

ホトケノザは「仏の安座」という意味があり、胃の調子を整えて食欲を増進する効果があります。

スズナは「神を呼ぶ鈴」という意味があり、胃腸の調子を整えて消化を助ける作用があります。

スズシロは「汚れのない清白」という意味があり、風邪予防に効果があります。


Facebook近藤裕子さん投稿記事  ☘️「秋の七草」に寄せて☘️

秋の七草は万葉集に収められている山上憶良の2首の歌が始まりです。

「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

憶良の「秋の七草」という考え方について

何かで読んだ記憶があります。

中国の文化や思想や仏教では、「七」を大切な数、めでたい数と考えられていました。

そして、

仏教の経典に出て来る「七種の宝」は、

この世界での 最も貴重で美しい宝であるとされていましたが、

憶良は「七宝」よりも、生まれてすぐ亡くなった古日という我が子が宝であると考えていて、

「銀(しろがね)も 金(くがね)も玉も 何せむに 優れる宝 子に及かめやも」と詠んでいます。

この世を生きる、有限で小さな命が どのような宝より大切だと言う憶良の優しさと人柄が伝わってきます。

「秋の七草」に代表される多くの草花の愛おしさを思いながら 改めてこの歌を書いてみました。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

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