http://cosmosedogawa.blog.fc2.com/blog-entry-67.html 【アガパンサス】より
光恵さんの句 「玉水やアガパンサスの六月」 に関して。
「玉水」は「清らかな水、滝」または「水滴の美称」。
「滝」と詠むと季重りになるので「玉水」と表現した苦心作。で、季語は勿論「六月」。
「滝」の言い替え、座五の一音足りずの是非は長くなるのでここでは割愛する。で、もう一つ登場の「アガパンサス」。
別名「紫君子蘭」南アフリカ原産で薄青の六弁の花を散状に茎先に咲かせる。
最近、街路でよく見かけますね。
花言葉は「恋の訪れ」「実直」「知的な装い」。
この花は手許の六つの歳時記のいずれにも載っていないし著名人の句にはほとんど登場しない。ネットのブログを覗いても、夏の季語の句の措辞として扱われているケースがほとんどだ。
アガパンサス初夏の水辺の色に咲き 照れまん
炎天やアガパンサスの澄みし青 徒然庵
緑蔭や大路彩るアガパンサス 徒然庵
木下闇鎮守の森のアガパンサス 徒然庵
夏を待つアガパンサスの首も伸び 灰 虹
ベランダにアガパンサスの咲き競ふ 典 一
いずれも、主客転倒?、季語ではないアガパンサスを主役に、季語を脇役に詠んでいる印象ですよね。
一方で、「近い将来、季語として認定されるであろう」や「我が歳時記に新しい季語として認定」などとして、季語扱いをした句も散見される。
アガパンサス我が歳時記のニューフェース 照れまん
アガパンサス運河に白き船泊り 写真俳句子
梅雨空もアガパンサスの花の色 山紫庵
アガパンサス今朝はとなりの雨戸開き 華 了
腕組むやアガパンサスの空見上げ 華 了
犬小屋をアガパンサスの覆ひたる 華 了
犬茶碗アガパンサスの花こぼれ 華 了
また、坪内稔典さんの「船団」の中居由美に「アガパンサス高く開いて多佳子の雨」と言う句がある。
*稔典さんの解説:「奈良・あやめ池の橋本多佳子旧居を船団の会で吟行したことがある。
以来、私の内では多佳子とアガパンサスが切り離せなくなった。」
「アガパンサス」の個性的な佇まいに感動して詠んでいることに変りはない。
原則を踏まえながらも遊び、いたずら心を忘れず俳句を楽しみましょう。
https://note.com/lovely_avocet732/n/n026c86c0f1bc 【今日の俳句 アガパンサス】より
公園や街路そして個人の家でも、アガパンサスがよく植えられている。ギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源であり、「ラブレター」「恋の季節」「恋の訪れ」「誠実な愛」「知的な装い」「優しい気持ち」などの恋・愛にちなんなんだ花言葉が付けられている。
してみたき世界一周アガパンサス
世界へと開くまなざしアガパンサス
アガパンサス涼しき風の生まれけり
アガパンサス八方美人と言うふ言葉
アガパンサス恋のうわさに耳傾げ
https://gptelemann.wordpress.com/2008/10/21/%E7%85%A7%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%82%93%E5%90%9B%E3%81%AE%E4%BF%B3%E5%8F%A5%E6%AD%B3%E6%99%82%E8%A8%98%E3%80%80%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%82%AC%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%80%8D/ 【照れまん君の俳句歳時記 「アガパンサス」】より
アガパンサス初夏の水辺の色に咲き 照れまん
(一)
2008 07 06
6月から7月頃、あちこちの庭に咲いている、とても綺麗な涼しい色の花。
何とも清々しくて、愛らしい。
最近、とても人気のある花のようだ。
(二)
花の分類を調べていると、色々違う 科や属 が出てきてとても難しい。
そこで、それらをちょっと解り易くまとめてみます。
1、 新エングラー体系 では、ヒガンバナ科
2、 体系不明 ネギ科 アガパンサス属
学名 : Agapanthas africanus
3、 クロンキスト体系 では。
単子葉植物綱・ユリ亜綱・ユリ目・ユリ科・アガパンサス属
アガパンサス
学名 : Agapanthus L’Her (Her の e 上に点 ´ が付いています。
何と読むのでしょうか?)
4、 APG分類体系
被子植物門・単子葉植物綱・クサスギカズラ目・アガパンサス科
アガパンサス属 アガパンサス
植物を調べていると、○○体系というのが出てきて、一体これは何ぞやと、困って
しまいます。
そこで、もう少し調べてみます。
1、 の 新エングラー体系というのは、1964年頃にまとめられたもので、
直感や見た目を重視して纏められているので、非常にわかりやすい。
立ち姿がヒガンバナとアガパンサスは似ていますよね。それで、
ヒガンバナ科。
子供の植物図鑑や、図書館の植物図鑑など古いものに多く、
現在でもこれが使われていることが多い。
2、 の体系は不明ですが、ネギ科と書かれています。
3、 の クロンキスト体系は 1980年代に提唱されたもの。
アーサー・クロンキスト が纏めたもの。
インターネットのウイキペディアはこれによるものが多い。
現在は、この分類が多く使われ、ユリ科アガパンサス属とされている。
4、 の APG分類体系というのは最も新しく、遺伝子工学の進歩により
DNA 解析により分類されているもの。
Angiosperm Phylogeny Group の頭文字をとったもの。
これは現在進行形で、少しずつ進められているものだそうです。
簡単に纏めてみると、こんな感じです。
現在の所、多くのサイトが 3、の クロンキスト体系のユリ科 を採用しています。
やがてこれらは、4の アガパンサス科 に変わるものと思われます。
植物学も日々進化し、どんどん新しくなっているのですね。
(三) (四)
つぼみ 08 06 09 08 06 21
あちこちでよく見かける水色のものは、Agapannthus africanus
アガパンサス・アフリカヌスという品種のものだそうです。
英名 : アフリカンリリー African lily 。 Lily of the Nile
和名 : ムラサキクンシラン 紫君子蘭 又は アガパンサス
葉が君子蘭に似ているから。花の色はまったく違うので似ていませんが、
花の形や立ち姿が似ているといわれれば似てなくもありません。
君子蘭とはまったく別の花だそうです。
原産 : 南アフリカ
アガパンサスとは、ギリシャ語で agapa(agape?) アガパ(アガペ?)が
「愛らしい」で anthos アンサスが 「花」 。
それで、「愛の花」 だそうです。
これは、素敵なネーミング。
ギリシャ語を調べたわけでは無いので、正しいかどうかは責任は持ちません。
一人が間違ったことを書くと、みんなで間違ってしまうという危険性はありますよね。
あちこちのサイトに書いてあるので、たぶん間違いないと思います。
南アフリカでは、原種が6種類確認されているそうです。
日本には、明治の中頃に渡来。
近年、品種改良が進み、園芸種として世界中で、 300品種 があるそうです。
(五)
コンパクトデジカメはとても使いやすい。上の写真は葉っぱの中にカメラを入れて、
下から撮ってみました。花と葉の両方を入れたくて、ちょっと工夫してみました。
一眼レフの大きなレンズでは、なかなか出来ないと思います。
07年6月。デジカメを友人に貰い、最初に撮ったのが、アガパンサスと
サフランモドキでした。その時の写真は、とても見せられるようなものではありません。
一年がかりで何とか、アガパンサスを撮り直してみました。
したがって、とても印象深い花になっています。
最初に撮った時、みんなにアガパンサスの花の名前を聞いたのに誰も知らな
かった。私もまったく知りませんでした。
みんな、花はよく見て知ってはいるのに、名前は知らない。
だからだろうか、私の「日本大歳時記」には、このアガパンサスは載っていない。
こんなに、あちこちに咲いているのに、まだ認知されていないのだろうか。
最近は、普通に見かけるアガパンサスなのに、俳句の大歳時記に載ってない
なんて・・・・。新しい歳時記には載っているのだろうか?
ぼつぼつ、新しい歳時記を買わなければいけないのかなあと思ったりしています。
(六)
アガパンサスの俳句は、いくつか見つけたのですが、まだ季語として認知されて
いない為、夏の季語を入れて詠んでいるのがほとんどです。
そこで、私としましては、個人的に「アガパンサス」を「夏の季語」と認定して、
俳句を作って見ようかな、と思ったりしています。
アガパンサス我が歳時記のニューフェース
アガパンサス道にはみ出し倒れをり 照れまん
では、最期に、写真と俳句を一つづつ・・・。
(七)
クロマルハナバチ? と アガパンサス 08 07 10
アガパンサスこれがあなたの勝負色 照れまん
今回は我が家や近所に咲いている、アガパンサスを載せてみました。
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