Facebook Takahisa Taniguchiさん投稿記事
サウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)に隣接する国、オマーン。
このオマーンの、普段はほとんど雨が降らないアルカブラという都市で、今月、数時間のうちに300ミリを超す雨が降った。
砂漠気候に属する同地で、洪水による2ケタの死者が出た。
これは、平年の3年分の雨が、約24時間で降ったことになるという。
イタリアの北西部でも今月、12時間の雨量が742ミリを超え、欧州史上最高を記録。
1時間で180ミリを超す雨が降った場所もあり、土砂崩れや洪水が相次ぎ、崩れ落ちた橋もあるという。
アメリカでも8月末、大型ハリケーンが2つ立て続けに発生し、記録的な降雨量となった。
ドイツやベルギーで7月に起きた大規模洪水では1300人が行方不明になり、
同じく7月に中国で起きた中国史上最大の洪水では、地下鉄が浸水し300人以上が死亡。
国連IPCCの報告書によると、地球温暖化で大雨による降雨量は増える。
【気候変動が洪水を引き起こす仕組み】
・気候変動によって、気温が上昇すると、陸や海から大気へ蒸発する水分量が増える
・気温上昇によって、空気が含むことのできる水蒸気の量も増える
・大気中の水分量が増えると、降雨量が増える
・このため、洪水や土砂崩れにつながる豪雨が頻発するようになる
一歩を踏み出そう。
自分の身に降りかかるその前に。
気候変動に「無関心」でいられる人はいても「無関係」でいられる人はいないから。
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「気候変動を止めるにはもう間に合わないかも」、「あなたの行動には効果があったのか」、
この活動をしていると、こういう声をもう毎日のように頂きます。
いつも率直に思うのですが…
「自分が動けば間に合うという確証がなければ、自分の行動の効果が見えなければ、
あなたは動く事さえできないのか?」そんなの、やってみないとわからないよ。
僕は「自分がどうありたいか」を常に大切にしています。
「言いわけを並べて行動する事から逃げ続ける人なのか」「ハラをくくって自分にできる事をやる人なのか」
この活動をしている「理由」を聞かれる機会もたくさん増えました。
日本全国でお話し始める前、ドイツで何万人もの子どもが参加する気候変動デモに参加しました。そのデモの主催はまだ14歳、中学2年生の女の子で、名前はタラちゃんといいました。
僕は彼女に、学校を休んでまで、その活動をしている理由についてたずねました。
彼女はこう答えました。
「大人の人たちは確かに、私たち子どもに、学校に行って将来のために勉強をしろという。
だから私たちが学校に行って、自分の将来のために勉強をして、わかった事は、
このままだと、私たちの将来は気候変動によって無くなるかもしれない、という事実。
だけど大人の人たちは、子どもより大切なものはない、子どものためなら死ねると言うのに、
全員口だけで、実際に行動をして子どもの将来を守ろうとしている大人の人を見た事がない」
彼女の表情と声は、怒りからか恐怖からか、少しこわばって見えました。
彼女以外に参加している子どもたちからも、同じようなものが感じとれました。
僕は「自分はこれまで何をやっていたんだろう」と思いました。
それから『みんなが知れば必ず変わる』と信じ、自分が育った国でお話をして周るようになり、久しぶりにドイツで彼女たちに会い、自分たちの活動を話すと、顔から微笑みがこぼれました。
彼女たちの怒りや恐怖の源は、地球環境の現状に対してよりも、むしろそれを知ってもなお、行動をしてくれない大人たちの姿勢にあるといいます。
それが原因で鬱になる子どもたちも見てきました。
目の前に自分たちや自分たちの次の世代の未来のために、本気で行動している子どもたちがいる。「自分の将来のために行動してくれている大人もいる」
自分が行動するだけで、そう感じて、心を楽に、明るくしてくれる子どもたちが目の前にいる。僕の行動に「理由」が必要なら、それだけで十分。
2021年8月9日、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が、8年ぶりとなる、地球温暖化の科学的根拠をまとめた最新報告書(第6次)を公表しました。
約40ページのその『Summary for Policymakers(政策決定者への要約)』を読んでみたので、その内容を和訳して要約した事や、そもそもIPCCって?について簡単に書きたいと思います。
【IPCCってなに?】
1988年に、WMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)によって設立された組織です。
各国の研究者が協力して、最新の研究成果をもとに、地球温暖化の現状や今後の見通し、
地域や生態系への影響、そして対策についてまとめた統合報告書を数年ごとに発表しています。
公表する文書の最終的な承認は、各国政府代表者が行うため「政府間の組織」という形ですが、実質的には専門家によって執筆された論文の内容を集約する組織です。
そのため、その評価報告書は気候変動に関する国際的に最大の科学的根拠資料とされています。2007年にはその活動が評価され、ノーベル平和賞を受賞しました。
【報告書】
■現状について
・2011~2020年の地表温度は、1850~1900年に比べて約1.1℃上昇した
・近年の海面水位の上昇率は、1900~1971年に比べ3倍近くに増えた
・温暖化はすでに地球上のあらゆる地域で、様々な気象や気候の極端な現象に影響している
・原因が人間である事は「疑う余地がない」(「可能性が高い」という表現から、初めて断定)
■未来について
・温室効果ガスの排出量を今後どう変えるかを、5つのシナリオにわけて未来の温度上昇を検討
(シナリオの数字が小さいほど、温室効果ガスの排出量をより大きく減らすというシナリオ)
シナリオ1:1.6℃(2041~2060年)、1.4℃(2081~2100年)
シナリオ2:1.7℃(2041~2060年)、1.8℃(2081~2100年)
シナリオ3:2.0℃(2041~2060年)、2.7℃(2081~2100年)
シナリオ4:2.1℃(2041~2060年)、3.6℃(2081~2100年)
シナリオ5:2.4℃(2041~2060年)、4.4℃(2081~2100年)
・1.5℃の温度上昇でも、前例のない猛威をふるう異常気象現象が頻度を増して発生する
・温暖化を抑制すればするほど、変化を避けたり遅らせたりできる
■各著名人のコメント
・国連グレーテス事務総長
「この報告書は、人類への赤信号だ。
私たちが今、力を結集すれば、気候変動による破局を回避できる。
しかしこの報告が示したように、対応を遅らせる余裕も、言い訳をしている余裕もない」
・報告書共同執筆者オットー博士
「温暖化のレベルを下げれば、ティッピングポイントに達してしまう可能性がかなり減らせる。
まだ破滅すると決まったわけではない」
(ティッピングポイントとは、温暖化が続くことで地球の気候システムが急変する時点のこと)
・米ブリンケン国務長官
「この報告書は気候変動がすでに危機的であることを明確に示している。
ともに行動し、私たちの地球と将来を守るために、できることをすべて行わなければならない」
・英ジョンソン首相
「この先の10年が地球の未来を守るうえで極めて重要なのは明らかだ。
報告書が、世界が今行動を起こすための警鐘になることを願っている」
・仏マクロン大統領
「この報告書に議論の余地はなく、もはや憤慨しているだけではすまされない。
フランスは、脱炭素社会の実現のために行動する市民とともにある」
・小泉環境大臣
「すでに影響が現れている気候危機に対し、まずは2030年に向けて、
カーボンプライシングをはじめ、大胆な政策強化に全力を尽くさなければならない」
・環境活動家グレタ
「報告書は何をすべきかを教えてくれるわけではなく、解決策を示してくれるわけでもない。
決断するのは私たちだ。
私たちは未来の生活環境を維持するために行動を起こす準備ができているのか。
危機は拡大し、刻々と深刻化している」
【最後に】
多くの科学者は、2030年までに地球全体の温室排出量を半減できれば、
気温上昇を食い止め、あるいは反転させることができるかもしれないとしています。
つまり、ここからの数年にかかっているという事になります。
この報告書が、気候変動による大惨事を人間が回避できるかどうかが決まる前の、
最後の報告書になるかも知れません。
「私たちが気候変動の影響を受ける最初の世代で、阻止できる最後の世代」
Facebook Hiroshi Kaneiさん投稿記事
Restoration 〜復元〜
地球を保護するためのドキュメンタリー。
気候変動の対策として、生態系を保護し、壊さずにもとの状態に戻していくことと、自然の英知から学び、模倣する方法が有効だと言われています。研究者の声に、耳を傾けてみましょう。
http://www.greenworldrising.org/
Facebook竹元 久了さん投稿記事 🔵世界の異常気象、大規模災害、食糧高騰
異常気象で食料品高騰、世界的なインフレは日本を巻き込むか?水不足と飢餓で各国混乱
リンク より抜粋
■世界中で拡大する大規模火災
オリンピックの開催期間中、日本の主要メディアではほとんど報道されることはなかったが、世界中で大規模な森林火災や山火事、干ばつ、そして異常気象に関連するさまざまな災害が、それこそ堰を切ったように多発していた。
ギリシャ全土で大規模な山火事が相次いでいる。山火事の発生は586件に上り、キリアコス・ミツォタキス首相は9日のテレビ演説で「未曽有の規模の自然災害」と位置付けた。また米カリフォルニア州では大規模な山火事、「ディキシー・ファイア」が猛威を奮い、歴史ある小さな町がほぼ焼失した。避難命令が出された数時間後には、火災の熱で街灯がゆがみ、歴史的建造物が焼失した。
またロシアのシベリアでは、大規模な森林火災で発生した煙が、歴史上初めて北極点に到達した。ロシアの監視機関が火災のさらなる悪化を警告している。8月6日、アメリカの「航空宇宙局(NASA)」が公開した画像には、ロシアの大部分を覆う何百もの森林火災からの煙が写っていることを確認した。
衛生画像では、火災現場から3,000キロも離れた北極点に、煙が到達していたのだ。のみならず、8月6日にはロシアのほとんどの地域が煙に覆われていた。シベリアの森林火災の規模の大きさを示すものとなった。
これはほんの一例である。大規模な森林火災や山火事は、アメリカ、カナダ、シベリア、トルコ、ギリシャ、レバノン、アルジェリアなど世界各地で発生し、甚大な被害をもたらしている。
■異常気象と食料価格の高騰
<ブラジルのコーヒーとトウモロコシ>
今年の夏、ブラジルで64年ぶりに雪が降った。 異常低温のために、ブラジルの農業生産は大きな打撃を受けた。ブラジルは世界でも有数のトウモロコシの輸出国だが、現時点ではトウモロコシの生産量は当初の予測を大幅に下回ると予想されている。
またブラジル産のアラビカコーヒーの価格は、8月の最初の週に約7年ぶりの高値を記録した。異常な寒さがアラビカコーヒーの収穫に影響を与えたので、企業はコストを消費者に転嫁せざるを得なくなっている。そのため、今後さらに価格が上昇する可能性がある。
ブラジル政府の予備的な試算によると、先週の霜だけで15万~20万ヘクタールの被害があり、これはブラジルのアラビカ総作付面積の約11%にあたる。
また、ブラジルのトウモロコシだが、畑への被害の全容はまだ明らかになっていない。 現在のところ、トウモロコシの総生産量は昨年に比べて約17%減少する可能性があると予測されている。
<メキシコの牛肉>
メキシコ北部では、水不足による干ばつが深刻だ。このため、牛が食べる植物が極端に不足しており、多くの牛が死んでいる。この2年間の極度の干ばつにより、メキシコ北部の広大な地域は骨抜きにされてしまった。高品質な牛の産地として世界的に有名なソノラ州では、早々に家畜の売却や屠殺を余儀なくされたので、ソノラ州の牛の数は110万頭から約63万5,000頭に減少したと当局は発表している。
メキシコは、世界第6位の牛肉生産国である。この牛肉生産の減少は、かなり近いうちに価格上昇の原因になることだろう。
<マダガスカルの飢餓>
インド洋に浮かぶ島国マダガスカルは、過去40年間で最悪の干ばつに襲われている。
マダガスカル南部では雨がまったく降らず、作物の不作や大量の飢餓が発生しているが、これらはすべて気候変動が原因だ。国連の「世界食糧計画」によると、100万人以上が十分な食料を得られず、数万人が飢餓の危機に瀕している。
<アメリカの水不足と小麦>
アメリカは世界有数の小麦の生産国だが、やはり深刻な水不足に見合われている。だが、全体の生産量がどのくらい影響を受けるのかまだはっきりしていないようだ。これからどのくらい深刻なのか分かってくるようだ。ただ、内陸北西部の小麦生産量はかなり減少すると思われる。
しかし、特に大規模森林火災に襲われているカリフォルニア州の水不足は、深刻な状況に達している。例えばメンドシーノ海岸のフォートブラッグ市では、緊急用の海水淡水化システムの設置を急いでいる。またヒールズバーグ市では、芝生への水やりが禁止され、最高で1,000ドルの罰金が科せられる。シスキュー郡のホーンブルック市では、蛇口が完全に乾いてしまい、水道局の局長すら、片道15マイルもかけてシャワーや洗濯をしている始末だ。
このような事態は、これまで経験したことがない。カリフォルニア州は少なくとも1977年以来、最悪の干ばつに見舞われているが、7,500カ所の公共水道のうち、どの水道が最も深刻な水不足に直面しているのか調査されていなかった。最近カリフォルニア州当局によって調査が行われた結果、「危機的な水の供給問題」に直面している水道が少なくとも81カ所あると警告している。これには、カリフォルニア北部のかなりのエリアが含まれる。
こうした状況が、農畜産物や食料の生産に甚大な影響を与えることは間違いない。しかし、いまのところ、影響がどの程度のものになるのか、その全体像はまだ分かっていない。かなり近いうちにはっきりとしたデータが出てくることだろう。
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