http://meganekunn.blog107.fc2.com/?m&no=154 【「ともはねよ かくても踊れ こころ駒 みだのみのりと きくぞうれしき」(一遍上人)】より
盆踊りのルーツとも言われる「踊り念仏」の特徴は、集団で「飛んだり、跳ねたり」するという点。
このような踊りによって、参加者に恍惚感と自己開放をもたらすことを目的としているそうですね。
「踊躍」と「念仏」を合一化し、心身の跳躍を通じて「法悦」を得るというのが、一遍上人の踊り念仏。
「とも跳ねよ、かくても踊れ」と喝破した一遍の思想からすれば、「飛んだり跳ねたり」して踊るということ自体が、「踊り念仏」の原点、と言うか、核心なのでしょう。
で、この「飛んだり跳ねたり」という行為を「回転舞踊」に転換すれば、イスラム教の神秘主義哲学になる。
・・・・・・・・・・・・と、言うのは、まったくもっていい加減な私の持論です。
スーフィズムでは禁欲的で厳しい修行を行い、また白い布状の服を身につけて一心不乱に回るんでしょ?
それによって、神との一体化を求めたと言うのですから、「踊り念仏」と似たようなものでしょ?え、違う?
まぁ、いずれも自我をかなぐり捨てよ、ってことですからね。細かいことは気にしない、気にしない。
さて、そんな騙し騙しの展開を経てぇ~の~、AKA GUNDUZ KUTBAY 『ASK 1934 -1979』。
スーフィの師Gavsi Baykaraに師事したネイ(葦笛)奏者の生涯を綴った復刻編集盤です。
葦笛の内部を直流する息吹によって、聴衆の眼前に聖域を招喚させるかのような、深遠なる独奏。
一片の曇りもない幻妙な佇まいは、まるで我が国の虚無僧の如し。嗚呼、無情・・・。
これは素晴らしき音の清涼剤=ターキッシュ・ブレス・ケア。
いや、魂を浄化するという意味ではソウル・ケアかな。
年間ベスト・リイシューどころか、生涯保障の2in1packですよ。
Facebook・草場一壽 (Kazuhisa Kusaba OFFICIAL) さん投稿記事 砂の話
美しいお話を一遍。
はるかかなたの山々に源を発し、さまざまな土地を流れてきた小川が、ついに砂漠と出会った。小川は、これまで克服してきた様々な障害物と同様に通り抜けようとしたが、砂の中に流れ込むと吸い込まれてしまい、進むことができなかった。
小川はもうこれ以上先には進めないのだと諦めかけたとき、砂の中から囁き声がした。
「風は砂漠をわたってゆける」。
小川は反論した。「風がわたっていけるのは空を飛べるからです。私は飛べない・・このまま吸い込まれるだけ。それが運命なのです」
「このままでは砂漠を通りぬけることはできない。いずれ消滅するか沼地になるだけだろう。目的地までたどりつきたいなら、風に運んでもらうことだ」
「いったいどうやって、そんなことができるというのです?」
「風に溶け込むのだ」と砂が言った。
小川には受け入れがたい提案だった。これまで一度もなにかに溶け込んだことはなかったし、「自分」を失いたくなかった。そんなこと、無理だ・・・。
「風には水を持ち上げて砂漠の上を運び、地上に降らす能力がある。水は雨となって落ち、再び川となるのだ」。
「でもそれが本当かどうか・・・確かめようがないじゃないですか」
「これは真実であり、信じないなら沼以上のものにはなれないだろう。いや、沼になるにも何年もかかる。それに、沼は小川とは違うのだ」
「いまのままでいつづけることはできないのですか?」
「いずれにせよ、お前はいまのままであり続けることはできない・・・」
そのとき小川の心の中にぼんやりとした記憶がよみがえった。小川は自分が風の両腕に抱きかかえられえていたときのことを思い出したのだ。ああ、自分は何度も何度も、風に運ばれたのだ・・・。
小川は蒸発して上空で両手を広げて待っていた風の中に溶け込んだ。風は優しく、小川を運んで遠くはなれた山々の頂上に達すると、そこで穏やかに雨を降らせた。
●「スーフィーの物語」を短くアレンジしたものです。スーフィーの修行場では、弟子は物語によって教えを引き継いでいきます。弟子の理解が一定の段階に達したと判断されると、導師はその物語に秘められているさらに深遠な意味の次元(解釈)へと弟子を導き、教義を伝承していくそうです。本質というものを考えさせてくれるこのお話には、ほかにどんな深い解釈がなされるのでしょうね。みなさまはいかがですか?
https://ameblo.jp/minamiyoko3734/entry-12454954181.html 【スーフィー;イスラム神秘主義】
https://ameblo.jp/minamiyoko3734/entry-12454952843.html 【「イスラーム神秘主義(スーフィズム)の思想と実践」】
https://ameblo.jp/minamiyoko3734/entry-12453354819.html 【スーフィー】
https://ameblo.jp/minamiyoko3734/entry-12453351375.html 【ルーミー】
https://ameblo.jp/minamiyoko3734/entry-12452629079.html 【ルーミー詩撰】
http://wabisabiland.cocolog-nifty.com/wabisabiland/2006/12/post_00ce.html 【イドリース・シャーの『スーフィーの物語 ダルヴィーシュの伝承』】 より
ラマダンの夜関係の取材の続きでイドリース・シャーの『スーフィーの物語 ダルヴィーシュの伝承』(美沢真之助訳、平河出版社)を読む。寓話を並べた本なので、この種の入門書としては、『イスラム神秘主義』(平凡社)よりさらに読みやすい。
「群盲象をなでる」のもとになった話、シェイクスピアの『リヤ王』のもとになった話をはじめ、えーっ、これもスーフィーの作・伝承だったのかという話が次々に。表紙の写真がネットのどこかにないかと探していたら、この本の訳者が隅田川乱一という名前でも仕事をしていたこと、ガンで他界されていたことを知った。
ついでにカイロのスーフィーの旋回舞踊の写真のスライド・ショーが見られるブログも見つけた。
http://tabinomoto.jugem.jp/?search=%3Cimg
トルコのメルレヴィの求心的な舞踊とちがって、極彩色で、なんだかジャグラーぽい感じ。
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