http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2093 【不動明王の十九の特徴 ~その①大日如来の化身(仮の姿)~】より
不動明王ご尊像には、十九の特徴があるとされます。これは、今を去る1130年程昔、天台宗の安然(あんねん)が著した「不動十九相観」に由来します。
本日は、大日如来の化身(仮の姿)について解説致します。
『宝蔵大日堂』大日如来
真言宗では、大日如来を最も大切な仏さまとされます。その大日如来は、迷える私達を救うため必要に応じて姿を変えます。
例えば柔和で慈悲深い姿に変わったり、時に怖い忿怒の形相をした不動明王の姿となります。
旧本堂おねがい不動尊
つまり、大日如来と不動明王は一身同体で、実は不動明王の本当のお姿が大日如来であり、敢えて《奴僕(ぬぼく)=召使い》に変化し、私達をお導きくださっているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2113 【不動明王の十九の特徴 ~ その② 真言の秘密 ~】より
不動明王には十九の特徴があるとされます。これは、今を去る千百三十年程昔、天台宗の安然(あんねん)が著した「不動十九相観」に由来します。
本日は、不動明王ご真言について解説致します。
不動明王ご真言は別称『慈救咒(じくのしゅ)』と呼ばれ、至心にお唱えすることで、私たちを災難や苦難からお護りくださいます。
そして、慈救咒には次のような意味が込められています。
1,大日如来の化身(けしん)。つまり、人々の情況に応じ、直接的に救済するために変現した姿である。
2,火生三昧(かしょうざんまい)に住す。つまり、火炎の世界に身を置き、智慧の炎によって煩悩を焼き清める。
3,不動明王の智慧を表す。
4,不動明王の揺るぎない御心を表す。
不動明王ご真言は、私たちの心の迷いを取り除く言葉です。ご参拝の際や護摩修行参列のときにお唱えください。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2191 【不動明王の十九の特徴 ~ その③ 火生三昧(かしょうざんまい) ~】より
本日は、火生三昧について解説致します。不動明王は自ら激しい炎を発し、深い瞑想の境地に入っています。その瞑想の境地を『火生三昧』と言います。
背中の炎は火生三昧を象徴し、私たちの心の奥底に潜む迷いや悩み、煩悩を焼き払う「清らかな悟りの智慧」を表しています。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2234 【不動明王の十九の特徴 ~ その④ 童子形(どうじぎょう) ~】より
本日は、童子形について解説致します。
不動明王は、頑健で屈強な若者の姿をしています。抑も、童子とは如来や菩薩、明王の眷属としてお仕えする仏様を指します。
特に不動明王の童子形には、あらゆる存在を救うために奉仕する堅固な意志が表されているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2339 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑤ 七莎髻(しちしゃっけい) ~】より
本日は、七莎髻について解説致します。
不動明王は、頭頂部の髪に髷(まげ)を結った姿をしています。この髷は、七つ結ばれていることから「七莎髻」と称し、悟りを得るために必要な七つの修行である「七覚支(しちかくし)」を表しています。
七覚支について過去のブログ「お不動様の髷(まげ)」
http://fukagawafudou.jugem.jp/?search=%BC%B7%E8%B5%F2%A1
莎髻(しゃけい)の莎とは、乾地に生育するハマスゲを意味し、そのハマスゲで髷(まげ)を結んでいるので莎髻と言います。
ハマスゲは漢方薬にも多用され、根茎を乾燥させると香附子(こうぶし)という漢方の原材料となり、健胃消化、発汗、解鬱、浄血、通経、鎮痛などに効果があるそうです。
強靭的な生命力を持つ雑草「ハマスゲ」
不動明王の莎髻は、畑の天敵とも揶揄されるほど生命力の強い雑草ハマスゲで結われています。
その強靭な生命力に肖り、本年一年が無事息災でありますよう御祈念ください。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20200623 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑥ 弁髪(べんぱつ) ~】より
本日は、御本尊不動明王の弁髪について解説致します。
お不動さまの実に個性的な髪型を総髪(そうはつ)と称し、お顔の左側から髪を束ねて耳の前に垂らした部分を弁髪と言います。
何故、髪を束ね弁髪にしているのかと言うと、迷える私たちをすぐにでも救おうとするため、髪が邪魔にならないよう工夫しているのです。
頭頂部の髪に髷(まげ)を結った部分を開蓮(かいれん)と言い、蓮華が咲いているものもあります。同じお不動さまでも様々な髪型があるのがひとつの特徴です。
来る28日(日)はお不動さまのご縁日です。内仏殿には様々な姿の不動明王像がお祀りされております。是非ご参拝ください。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20200711 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑦ 額の皺(ひたいのしわ) ~】より
本日は、御本尊不動明王の額の皺について解説致します。お不動さまの額の皺は、波の形に似ていることから「水波の相(すいはのそう)」とも呼ばれます。
お不動さまは、迷いと煩悩の世界で苦しむ人々を哀れみ、心を痛めている様子が表情となって現れています。
そして、額の皺が意味するところは、私たちに苦しみや悲しみを乗り越える強い心を示してくださっているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20200903 【不動明王の十九の特徴 ~ その8 両眼 ~】より
本日は、御本尊不動明王の両眼について解説致します。お不動さまの特徴的な目は、「天地眼(てんちがん)」と称し、閉じた左目で災いを退け、開いた右目で善を保つことを表しています。お不動さまの両眼は、迷いの世界にいる私たちを見守り、正しい仏の道へ導いてくださっているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2623 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑨ 歯と唇 ~】より
本日は、御本尊不動明王(以下、お不動さま)の歯と唇について解説致します。
お不動さまのお口は、下の歯で上唇を噛み、上の歯で下唇を噛んでいるお姿をしています。
下の歯は、仏の悟りを求めて努力する大切さを示し、上の歯は他者を思いやり、私達と共に悟りを目指すことの大切さを表しております。
お不動さまは、そのお姿に悟りを目指す精進努力の大切さと他人を思いやり、手を差しのべる行動の大切さを表しているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20201117 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑩ 右手の剣 ~】より
本日は、御本尊不動明王(以下、お不動さま)が右手に持っている《剣》について解説致します。
お不動さまが右手に持っている剣は「利剣(りけん)」と呼ばれるもので、物を切るための剣ではありません。
おねがい不動尊(旧本堂)
お不動さまは、人々の《迷いや煩悩》を切り離し滅する為に“剣”を振るい、悟りの境地に導くための《智慧》を授けてくださるのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20210207 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑪ 閉じた口~】より
本日は、御本尊不動明王(以下、お不動さま)の閉じた口について 解説致します。 お不動さまの閉じた口は、無益な言葉を発しないことで、苦しみや 迷いの原因である煩悩を断ちきる意味があります。
お不動さまは、そのお姿に煩悩の原因になる言葉や立ち振る舞いを律する心の大切さを表しているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20210306 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑫ 左手の羂索(けんさく)~】より
本日は、御本尊不動明王(以下、お不動さま)が左手に持している羂索(けんさく)について解説致します。
お不動さまが左手に持する羂索と呼ばれる縄は、私たちが邪な煩悩に惑わされ悪い方向へ向かいそうな時、その身を縛り上げても、正し い道へと導く役割を担っています。お不動さまは、特徴的なお姿と持ち物によって迷いの世界に住する私たちに助け合いとつくしあいの心の大切さを表しているのです
http://fukagawafudou.jugem.jp/?eid=2783 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑬ 残食(ざんじき)~】より
本日は、御本尊不動明王(以下、お不動さま)が残食を食べ尽くす 意味について解説致します。残食とは、我々が修行を重ねても捨てきれない【迷いや煩悩】を意味します。お不動さまが私達の【迷いや煩悩】を食べ尽くして(取り 除く)くれることから、お不動さまの特徴の一つとして残食を食することが挙げられています。
残食を食べる意味は、私たちを迷いや煩悩からお救いくださる慈悲深いお不動さまの御心を表しています。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20210520 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑭ 大磐石と瑟瑟座 ~】より
本日は、御本尊不動明王が大磐石(だいばんじゃく)や瑟瑟座(しつしつざ)にお座りになっている意味について解説致します。
お不動さまは、私達が罪障(仏教の教えに背く行為)をしないように大磐石という大きな岩、または、瑟瑟座という石材を井桁に組んだ台にお座りになっています。
大磐石や瑟瑟座ともに結晶体の宝石で出来ており、あらゆる功徳を 生み出すと云われています。また、お不動さまは、そのお姿をもって私達を安心の世界へ導く、堅固な意志と慈悲深い御心を表しているのです
http://fukagawafudou.jugem.jp/?day=20210614 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑮ 青黒い肌 ~】より
本日は、御本尊不動明王の青黒い肌の色について解説致します。
お不動さまの青黒い肌は、自らの身体を汚してでも私達を迷いや煩悩の苦しみから救済してくださる堅固な意志を表しています。
また、決して見返りを求めない奉仕を示すため、敢えて【奴僕(ぬぼく)=召使い】の姿となって、私たちをお導きくださっています。
お不動さまは、私達を煩悩の汚泥から救い導くために、青黒い肌の姿となって、ご加護くださっているのです。
http://fukagawafudou.jugem.jp/?search=%C9%D4%C6%B0%CC%C0%B2%A6%A4%CE%BD%BD%B6%E5%A4%CE%C6%C3%C4%A7 【不動明王の十九の特徴 ~ その⑯ 奮迅忿怒(ふんじんふんぬ)の相 ~】より
本日は、御本尊不動明王の「奮迅忿怒の相」について解説致します。
お不動さまの勇ましいお姿は、奮迅忿怒(勢い激しい怒り)を表しています。その激しい怒りは、苦しみや、迷いの根源である私達の「煩悩」に対して向けられています。
お不動さまの奮迅忿怒の相は、悟りの妨げになる煩悩を取り除くとともに、私達を正しい道へと導いてくださる意味があります。
https://www.jisyameguri.com/shinbutsu/fudoumyouou/ 【不動明王の特徴】より
不動明王
「お不動さん」、「不動尊」などと呼ばれて親しまれている不動明王。
古代インド生まれで、大日如来の化身とされています。
「明王」というのは、仏教の中でも密教から生まれた仏様です。
明王以外の仏様には如来や菩薩がいらっしゃいますが、如来と菩薩は正しい道を優しく教えてくれます。
しかし、優しく教えてばかりだとそこに甘える人が出てきてしまうんですね^^;
それではせっかく救われる道を教えても、わかってもらえません。
そのような救いがたい者たちを教化するためにいるのが「明王」です。
明王は「忿怒の相」という威圧的な恐ろしい姿をしています。
不動明王
明王にもいろいろな明王がいるのですが、その中で中心的役割を担っているのが「五大明王」です。
不動明王はその中でもトップに君臨する存在です。
なので、明王の中でも功徳やご利益を伝える霊験説が格段に多いですね^^
「明王」の「明」は元々「知識」を意味し、密教では真言や陀羅尼を意味します。
それらは呪文のようなものですが、明王はそういう呪力(明)をもった持明者の「王者」ということです。
不動明王はもともと「アチャラナータ」という名前で、その意味は「動かない守護神」を意味することから、王の中の王を示す尊格として崇められていたことがわかります。
不動明王の右手に持つ諸刃の剣は、悪行や煩悩を打ち砕く智慧を示し、左手に持つ羂索けんさくは、衆生を仏の世界に引き寄せる慈悲を示します。
不動明王 不動明王
諸刃の剣というのは刃が内にも外にも向いている剣で、あわよくば自分の身も滅ぼしかねない剣なのですが、それだけ命がけで救おうとするので、救われようとする人も命がけで向かわなければならないということを示しています。
(※上のフィギュアは、仏像フィギュアのイSム(いすむ)の通販で購入できます。)
不動明王の姿の特徴を表す「不動十九観」
不動明王を心に浮かべる時、その見た目の特徴を表すものに「不動十九観」というものがあります。
これは、空海がもたらしたものをはじめいくつか種類があるのですが、歴史的にはっきりしているものは天台宗の安然(841~915年)がまとめたものです。
満たしていない不動明王像もたくさんありますが、これを満たしたものを心に描くと理想的な不動明王の姿が描ける考えられます。
このようになっています。
大日如来の化身であること。
真言中に「ア」・「ロ」・「カン」・「マン」の四字があること。
常に火生三昧に住していること。
童子の姿を現わし、その身容が卑しく肥満であること。
髪の毛の上に七沙髻があること。
左に一弁髪を垂らすこと。
額に水波のようなしわがあること。
左の目を閉じ右の目を開くこと。
下の歯で右上の唇を噛み、左下の唇の外へ出すこと。
口を固く閉じること。
右手に剣をとること。
左手に羂索を持つこと。
行者の残食を食べること。
大磐石の上に安座すること。
色が醜く、青黒であること。
奮迅して忿怒であること。
光背に迦楼羅炎かるらえんがあること。
倶力迦羅竜くりからりゅうが剣にまとわりついていること。
2童子が侍していること。
いくつかピックアップしてみます。
まず、3の「火生三昧」。
不動明王は自ら火炎光を出すことができます。
本物の仏像や仏画を見ていただければわかるのですが、光背(仏像の後ろにつける装飾)には「迦楼羅炎」という煩悩を焼きつくす炎が上がっているところが表現されています。
そこに座って三昧に住する、つまり瞑想の境地にいるということです。
次に4の「童子の姿」。
不動明王の起源は、如来の使い走りをする童子に由来していると考えられています。
肥満形は、その当時のインドで理想的な子供の姿だったからです。
5の沙髻や6の弁髪も、その当時のインドやチベットでの子供らしさを表しています。
最後に13の「行者の残食」。
密教の修行僧の残したものを食べ尽くす、ということです。
その意味は、なかなか捨て去ることができない根本的な迷いを、代わりに滅してくれるということです。
死者の追善供養の仏としても祀られる不動明王
不動明王は「水不動」「身代わり不動」など、様々な形で信仰されていますが、その中でも有名なのが十三仏としての不動明王です。
全国各地に、十三仏信仰というものがあるのですが、これは、死者の追善供養のために行う十三の仏のことです。
十三仏は、初七日から三十三回忌までの十三回の年忌に割り当てられて、それぞれの年忌を当番制で守護しています。
詳しくはこちらに書きました。⇒京都十三佛霊場とは?
不動明王は一番最初の初七日を担当します。
なので追善供養を考えている方はぜひ、ご挨拶をしておきたいところですね^^
不動尊を祀るお寺は全国にたくさんあります。
たくさんいる神仏の中で、特に不動尊を祀っているお寺を参拝したいのなら、「関東三十六不動尊霊場巡り」や「近畿三十六不動尊霊場巡り」など、全国に霊場巡りがあります。
専用の御朱印帳も札所になっているお寺で販売されていると思いますので、それを購入して巡ってみるのも良いですね。
そして、不動尊の御縁日は毎月28日。
この日は普段以上の御利益が得られます。
また、年の最初の1月28日は「初不動」、年の最後の12月28日は「納め不動」となっています。
この日は盛大に護摩炊きなどを行うお寺が多いですので、不動尊を祀るお寺を参拝してみて下さい^^
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