一日を終えた夜、シャワーを浴びて今日の汗を洗い流しながら、言葉にならない思いがこみあげてきます。口を開け、叫び声を上げる一歩手前で、引き裂かれそうになりながら、ぐっとこらえて・・・・。ひりひりと今を生きる感覚が体の奥にくすぶります。
今日の汗は今日の苦闘を意味するのでしょうか?汗を掻くことは大事ですね。以下の投稿記事が重なりました。
Facebook・竹元 久了さん投稿記事 🔵汗腺が人類の進化を支えた!?
文化、文明が便利になるほど
自然治癒力が低下する。
周辺環境と住処に壁を仕切り、朝昼晩・春夏秋冬どんな時でも同じ気温を保てるようにコントロールするようになった。それが快適だと勘違いしたまま生活を続けている。
その結果、人が本来持つ外圧適応能力は著しく低下し、ついには汗をかくことができないような子どもも現れてきた。
汗をかくことで身体を維持し、生きる能力があるのは人類だけ。その能力が失われるのは生死にかかわる。
暑いときに象が鼻で身体に水をかける、あるいは犬が舌を出してハァハァとあえぐといった生態をご存じの方も多いと思います。じつは、これはすべて体温の調節法なのです。人間のような体温調節のための汗腺を持たないこれらの動物たちは、象なら汗の代わりに自分の身体に打ち水をして体温を下げ、犬なら囗から水分を蒸散させているのです。
馬や牛は、ニオイを出す役目を持った原始アポクリン腺という汗腺の分泌能力を高め、体温調節に使っています。ただし、人間のように外気温に反応して発汗するわけではなく、運動することでアドレナリンを放出し、そのうえで原始アポクリン腺を刺激することで汗を出しているのです。
哺乳類の中で、外気温の上昇に素早く反応し身体から水分を分泌させて体温を調節する機構を備えたのが、人間を含む霊長類です。中でもエクリン腺という発汗専門の汗腺を、もっとも発達させたのが人類なのです。すべての生物の中で、汗をかくという体温調節法で文明を築いてきたのは人類だけです。
♦脳は、熱に弱い
現代社会の人間はストレスなど様々な原因で頭に熱がたまっている。
頭の熱を下げるには、様々な方法がある。
シンプルな方法は深呼吸するとアクビがでる。
アクビと共に頭にこもっている熱が下がる。
では、なぜ人類だけが汗腺を発達させなければならなかったのでしょうか?それは、人類の進化と密接に結びついています。人類は、他の動物と比較にならないほど中枢神経を発達させました。中枢神経をつかさどるのは脳です。脳の働きはしばしばコンピュータにたとえられますが、温度の変化にきわめて敏感なところもよく似ており、とりわけ高温には弱いのです。
人類が活動するためにはエネルギーが必要です。できるだけ高いエネルギーの栄養源を摂取して、それを体内の代謝によって活動エネルギーに変換しなければなりません。しかし、この栄養素を活動エネルギーに変換するシステムには大きな問題があります。栄養素から変換される活動エネルギーは4分の1から3分の1くらいにすぎず、ほとんどが熱となって放出されてしまうのです。発生した熱は体温の上昇につながり、脳の温度も押し上げます。これは、高温では働けない脳細胞にとって、とても不都合なことです。
人類は活動に不可欠なエネルギーを得ようとすると、それ以上に副産物の熱が出て脳の活動を阻害するという二律背反に直面しました。その結果、エネルギーをより多く得て身体の活動を優先するべきか、それともエネルギーと熱の生産を抑えて脳の安全を守るべきか、この二者択一を迫られたのです。そこで脳を守るために、特別な体温調節器官が必要となりました。
人間の三つの熱拡散システム
人間が無意識に行っている熱放散システムは、大きく分けて三種類あります。
一つ目は、外気との温度差によって、自然に熱が体内から放出されるもので、これを放射(輻射)といい、すべての熱の放出量の半分を占めます。
二つ目は、伝導対流です。身体に直に触れている物に熱が移動したり、身体の周りに接触している空気が、風や身体の移動で動くことで、熱が空気中に放出されたりするのです。これは全熱産生の約15パーセントが放出されます。
三つ目は、蒸発です。人間の身体のほとんどは水です。その水は絶えず皮膚表面ににじみ出て蒸発したり、囗から呼気とともに蒸発していきます。この蒸発で20~30パーセントの熱が放出されます。
これらのシステムだけで熱生産量の約90パーセントが失われることになり、一見これで十分かと思われます。しかし、外気温が体温より低い場合はいいのですが、熱帯地域などでは外気温のほうが体温より高いことも多く、そうなると放射によってかえって体温が上昇してしまいます。
♦汗腺の進化なくして、脳の進化はなかった。
人間は頭寒足熱が良いが、頭に汗、熱がこもると様々な病気を生む。
そこで人類は、第三のシステムである蒸発の機能を発達させることで、もっと積極的な熱放散システムを構築していきました。蒸発に使われる水分は、人体の構成要素のほとんどを占めており、この潤沢な水分を必要に応じて皮膚表面に出すことで、水分が蒸発するとともに体温は気化熱として奪われていきます。これを気温の上昇に応じて、ひとつのサイクルにできれば、実に効率的に体温の上昇を防ぐことができるのです。
人類はそれまで他の哺乳類同様にニオイ発生専門の汗腺である原始アポクリン腺を持っていましたが、これを改良して、体温調節専門の汗腺であるエクリン腺を作り上げたのです。
つまり、人類は脳と汗腺をセットで進化させたのです。汗腺の進化なくして脳の進化はなかったといっても過言ではないでしょう。それゆえに人類の文明構築は、汗腺の進化のたまものであり、文字通り汗をかく行為によって万物の長たることができたのです。
https://kunkunbody.konicaminolta.jp/life/academy/46/
http://spica819.main.jp/yomu/4157.html 【アンドロメダ星雲背高泡立草 五島高資】 より
背高泡立草は、海外からやってきた害草。秋の花粉アレルギーの原因にもなっていて、人からうとまれる花だ。たしかに、あの黄色は、なんとなく癪にさわるかんじがする。非常にしぶとく根を張るので、駆除するのも大変だ。実家の近くの空き地に生えていた背高泡立草は、いくら引いても、次々、わさわさと育ってきて、いつまでも存在感をはなっていた。
そんなうとまれ役の背高泡立草も、夜は、しずかに風に吹かれている。「アンドロメダ星雲」という清冽な美と並列されることで、背高泡立草も、意味を脱ぎ捨てて、ありのままの姿で夜風に吹かれているみたいだ。のびのびしている。ふだん、花として愛でてもらえないものが、逆に、花らしく扱ってもらえているところが面白い。ここにも、価値観の逆転がある。
『五島高資句集』(文学の森 平成16年9月)より。
大学に入って、俳句の本を読むようになってから、いろいろ読みあさった。中でも、この五島さんの句集は気に入って、枕元において、バイブルのように繰り返し読んだ。今でも、暗誦できる句がたくさんある。口語の現在の、ひとつの到達点は、ここにあるだろう。
次に来るかみなりを待つ腕枕
おこられて今夜はにんにくのかたち
もう来ない雪の街には塔がある
まだ奥に部屋ありそうな水羊羹
口開けて叫ばずシャワー浴びており
クリスマスツリーは逆さまだと思う
全力で立つ空びんに薔薇の花
なんというか、全力なのだ。一句のことばが。無防備で、しかし自分で立っている。
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