https://uub.jp/nam/tategami.html 【『立神』コレクション】より
鹿児島県の奄美諸島、トカラ列島、大隅諸島の島々では「○○立神」やそのものズバリ「立神」と名付けられた岩礁が多数見られます。
岬の向こうにそそり立つ岩礁を神の姿に見立て、古くから信仰の対象とされてきたようです。
読みは、たてがみ、たちがみ、たてがん、など複数あります。
岩礁などに「○○立神」「立神」と言う地名がつけられた例は他に西日本を中心として点在していますが、奄美諸島、トカラ列島、大隅諸島に極端に集中しており、この地方の特徴的な地名と言って良いでしょう。
ここではこの「立神」地名をコレクションしています。
このほか、立神崎・立神島・立神岩など「立神△」と言う形の地名、あるいは町名・大字・字名として用いられている例が全国に散見されますので、これらについても集めました。
もし未掲載の「立神」地名の情報がありましたら、落書き帳にてご一報をよろしくお願いいたします。
https://goto.nagasaki-tabinet.com/feature/kikuya23_9 【年に数回のチャンス!立小島に渡ろう!】より
福江島の北に位置する岐宿町魚津ヶ崎公園から間近に見える立小島は、青い海に浮かぶかわいらしい島です。
この立小島に渡ることができることをご存知ですか。
年に数回、大潮の干潮時にトンボロがあらわれ渡ることができます。大潮の干潮が日中の良いタイミングで起こるのは、春から5月くらいまでの数回です。
五島列島(下五島エリア)ジオパークのジオサイトでもある立小島。島に渡ると遠くからでは見ることの出来ない約2000年前頃の地層や奇岩、貴重な木炭などを見ることができます。
ぜひ、このチャンスに立小島に渡ってジオを体感してみましょう。
※トンボロとは:島と島とが砂などでつながる地形のこと
◆一部画像提供:五島列島ジオパーク推進協議会
魚津ヶ崎公園
大自然の中で遊びながら楽しく学ぶことができる魚津ヶ崎公園。
立小島を中心に断層や地形など土地の成り立ちを学べるジオサイトでもあります。
岐宿町唯一の観光地でキャンプや磯釣りなども楽しめるレジャー公園は四季折々に咲く花が訪れる人を楽しませてくれます。
服装には気をつけよう
まず服装チェック。立小島に渡る際は長ズボンに長袖シャツで安全で歩きやすい服装がおすすめ。靴は長靴か歩きやすいトレッキングシューズが安全です。荷物はリュックで背負い、両手は手袋をはめてフリーにしておいた方がベターです。
いざ、立小島ヘ
魚津ヶ崎公園内に建つバンガローの前を通り海岸へ降ります。
潮が引いてできた島までのトンボロ(道)は、滑りやすいので足元に気をつけながら前に進みます。この海岸は砂浜の上にいろんな色の丸くてかわいい石がたくさんころがっています。
立小島ヘ上陸
遠くから見るとわかりにくいですが、実際に渡ってみると岩場が荒々しく歩きにくいです。
両手を使いながら気をつけて先へ進みましょう。
ちょっと後ろを振り返ると花笑みきくやがこんな風に見えました。
少し歩くと、大きな岩と岩の間から八朔にある白い風車が。立小島からはこのような風景を見ることができるのですね。
島の中央に建つ白い灯台もどんどん近づいてきます。
大きな奇岩を見ながら前へ。
溶岩が流れてできた地形が隆起してできたことがわかる、縦に薄く立ち上がっている岩場が並びます。
公園から見ている立小島はいくつかの島からなっているのかと思っていましたが、実際に歩いてみると繋がっていることを知ることができました。
ジンジバンバ岩~~‼
ゆっくり歩いて約30分、巨大なジンジバンバ岩が目の前にドーンと!
大きな岩の固まりだと思っていた高さ約20mのこの岩、何と平たい岩が縦に重なってできていることに驚きと感動!
それにしても、デッカイです。
※ジンジバンバ岩の名前の由来
五島ではおじいさんをジンジ、おばあさんをバンバと呼びます。
公園からこの岩を見ると、ジンジがバンバを背負っているように見えるのでジンジバンバ岩と呼ばれています。
約2000年前の木炭の化石
ジンジバンバ岩から少し右手にまわった場所には、火砕流でできたと思われる木炭を見ることができます。この木炭は約2000年前のものと言われていてとても貴重なものです。
では、来た道を戻ります
歩いて行けるのはココまでです。来た道を引き返します。
歩きにくい岩場を戻る際には、危ないので気を抜かず最後まで気をつけてくださいね。
立小島の全長は約500m。上空から見ると繋がっていることがよくわかります。
https://shimanoma.jp/archives/2201 【奄美大島で身近に愛される立神 -節田立神-】より
#文化#信仰#風習#海
奄美大島を巡っていると、海に面した集落で、浜のすぐ先に大きな岩のような小島があることに気が付いたことはないでしょうか。
集落の目の前の海にそびえる巨岩。実は、島の人にとってはこれは「ただの岩」ではありません。
暮らしのなかで「神」の存在を身近に置く奄美大島において、この岩は「立神」と呼ばれる信仰の対象。海のかなたからやってくる神様が立ち寄る場所として、また海上の安全祈願の対象として、古くから大切にされてきました。
すべての集落の海に立神があるわけではないので、立神を保有する集落にとって、それは「シマ(集落)の自慢」でもあります。子どもたちの遊び場となることもあり、島の人たちにとって親しみ深い存在なのです。
奄美の文化を知る上でも興味深い立神について、地元の生活と立神との関わりなどを、奄美博物館の久(ひさし) 伸博さん(奄美市教育委員会 文化財課長)にお聞きしました。
奄美大島の立神って何?
神様が立ち寄る「立神」
立神とは、奄美大島の海岸から少し沖で、海の中にデンッとそびえる立派な岩や小島のことです。
奄美大島や加計呂麻島の周辺には、有名なものだけでも約15もの立神があります。
奄美大島は、海のかなたの「ネリヤカナヤ」(沖縄ではニライカナイとも呼ばれます)からやってきた神様によって作られたという伝説があり、現在も海から豊穣の神様がやってくるとされています。
立神は、その豊穣をもたらしてくれる神様たちが島に上陸する前に最初に立ち寄る神聖な場所として、古くから信仰の対象となってきました。
神様たちは立神に立ち寄ったあと、各集落の上陸地から神道を通り、集落の神事が行われる場「トネヤ」でお迎えの祈りを受けて「ミャー」と呼ばれる広場へ移動します。
奄美では海からだけでなく天からも山からも神様がやって来るとされており、「ミャー」ではさまざまな神々と集落の人たちが、一緒に豊年祭(ほうねんさい)などのお祭りを楽しんだりするそうです。
「トネヤ」での「神祭り」の様子(奄美博物館展示資料)
立神の呼び方はさまざま!
立神は、時代によってその名称が変化してきたそうです。
そもそも「立神」とは、薩摩藩からもたらされた呼び方ではないか、と久さん。
「奄美大島が薩摩藩に支配される以前の資料には、現在の立神がある位置に『トビラ』や『トンバラ』という記述が見られます。」
現在、奄美大島の周辺にある立神は、節田(せった)集落の「節田立神」のように、集落の名前とセットで呼ばれることが多いです。
しかし、住用地区の市(いち)集落の「トビラ島」など、立神と同様の役割を果たすのに立神の名称で呼ばれていないものもあります。
「薩摩藩によって立神という名称が当てはめられ現在に至っていますが、それ以前は『トビラ』のように別の名称で呼ばれていたのでしょう。
『トビラ』は『入り口』『開く場所』などといった意味合いですね。
奄美大島は昔から琉球王国や中国、薩摩藩など、さまざまな文化が入ってきていました。
立神もその時代や集落によって、それぞれに異なる呼び方をされてきたのでしょう。」
立神にまつわる伝承はあの番組にもつながりが!?
久さんはこんな興味深いお話もしてくださいました。
「立神など、奄美大島周辺の小島には伝説も多く残っています。
例えば、喜界島の神様と住用の市集落にあるトビラ島の神様が引っ張りあって勝負をした際、トビラ島の神様が勝ったから、喜界島が市集落のほうへ引っ張られて近付いてきた、など…。
こういった「島を動かす」という神々同士の伝承は、NHKテレビでも放送されていた『ひょっこりひょうたん島』のベースにもなっているんですよ」
私も小さいころテレビにかじりついて見ていた『ひょっこりひょうたん島』と立神が、こんなところで繋がっていたとは…!
立神の存在が一気に身近に感じられました。
節田立神に行ってみた
久さんにお話を伺ってから、実際に立神へ足を運んでみました。
行ったのは、奄美市笠利町にある節田集落。
たくさんある立神の中でも大きくて迫力がある「節田立神」です。
夕方の早い時間に行ってみたのですが、立神が見える砂浜でのんびりしている人たちの姿がありました。
ウクレレのような小さな弦楽器を練習する人や、散歩をしている人、砂浜の石に腰かけて立神を眺めている人も。
それぞれが思い思いの時間を過ごしていて、とても心地よい空間だと感じました。
刻々と色を変える夕焼けの空を眺めながら、穏やかな波の音と共に。
ゆったりとした空気の中で、一日の終わりを楽しむ、そんな時間の過ごし方ができる場所でした。
ちなみに、節田立神は干潮時には足元を濡らさずに立神まで歩いていくことができます。
近くで見る立神は、さらに迫力たっぷりで見ごたえがありますよ!
立神と島の生活との関わり
立神は、海からやって来る神様たちが立ち寄る場所としてだけではなく、島の集落の人々にとっても大切な役割を果たしています。
立神の周りには岩礁(がんしょう)があり、波が打ち寄せるため、舟はあまり近寄りません。
しかし、漁師さんが広い海で目印にしたり、旅立ちの際には旅の安全を祈願し、帰村すると無事の帰りを感謝して祈るなど、海上での道しるべや安全祈願の対象になってきました。
現在も、「内地から帰る飛行機の中から島を見下ろして立神が見えた時、あぁ島に帰ってきたんだな、と安心する」という声をたくさん耳にします。
また、少し前までは毎朝立神を拝みに来る人もいたそうです。
立神は各集落の沿岸、つまり舟が出る場所の近くにあるため、内地に旅立つ人を見送り別れる特別な場所でもありました。
立神に祈ることは、遠く旅立った子どもや兄弟の安全を祈るという意味もあったのではないでしょうか、と久さんが教えてくれました。
節田立神のように歩いても行ける立神は、集落の子どもたちの遊び場にもなります。
上に登ったり、周りを泳いだり、釣りをしたり。
身近な存在として親しまれていて、自分の集落の立神に愛着があるという人もとても多いんです。
立神の前の砂浜にはヤドカリもたくさん!
立神の周りには穏やかな時間が流れ、近くで見るとなんとなく気持ちがシャンとして、どこか神聖さも感じられますよ。
神聖な場所でもあり、日常の場所としても親しまれている立神。
昔から人々の思いをたくさん受け入れてきた、奄美大島の中でも特別な場所です。
https://welcome-yonaguni.jp/guide/453/ 【立神岩(たちがみいわ)】より
島の南東部の海岸にそびえ立つ岩は、与那国島のシンボル。
その昔、海鳥の卵を取ろうと、この岩に登って下りられなくなった若者がおり、
神に祈りを捧げて眠りについたところ、眼を覚ましたら無事に戻れていたという伝説があります。立神岩を見ることができる代表的な場所は2箇所。
一つ目は、サンニヌ台の駐車場から約600mほど西に行ったところにある階段のある展望台
二つ目は、一つ目から約500m西に見下ろして見る展望スポットがあります。
展望台にはトイレがあります。海から船で見る迫力ある景色も圧巻です。
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