https://www.dstyle-jp.com/ceo/2012/09/26/%E4%B8%8D%E6%98%93%E6%B5%81%E8%A1%8C/ 【不易流行】より
本質的なものを守る一方で、新しい変化をとり入れ、より多くの価値観を創造していくことが現在の経営では不可欠な事です。不易流行と守破離とは、根底にあるモノが同じような気がします。守破離は武道や芸能など世界で良く使われる言葉です。
「守」 最初の段階では、指導者の話を守る。できるだけ多くの話を聞き、指導者の行動を見習って、指導者の価値観を自分のものにしていく。
すべてを習得できたと感じるまでは、指導者の指導の通りの行動する。
「破」 次の段階で、指導者の話を守るだけではなく、破る行為をしてみる。自分独自に工夫して、指導者の話になかった方法を試してみる。「離」最後の段階では、指導者のもとから離れて、自分自身で学んだ内容をさらに発展させる。
もっと分かり易く言うと、まず、マネをして、次の自分のオリジナルを混ぜてみて、最後に、新しいものをつくっていくということですね。
https://shinkachi.biz/2017/03/11/%E4%BE%A1%E5%80%A4%E5%89%B5%E9%80%A0%E3%83%BB%E7%AC%AC34%E5%A4%9C%E3%80%80%E4%B8%8D%E6%98%93%E6%B5%81%E8%A1%8C%EF%BC%88%E3%81%B5%E3%81%88%E3%81%8D%E3%82%8A%E3%82%85%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%86%EF%BC%89/ 【価値創造の知・第34夜 不易流行(ふえきりゅうこう)】より
2017年3月10日 不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず
不易流行という言葉を知っていますか?
前職・目黒本社に転勤となった35歳の時に、痛勤時間に一日一冊を読むということを自分に課していた時(第25夜)に、
「流行予知科学」(星野克美著)を読み、未来を推測する認知科学マーケティングに興味を持ちました。
『価値創造』にとって、「流行」の本質をどうしても掴みたかったのです。
そのように『流行』の行先や本質に関心を持ちながら、「ヒット商品緊急開発プロジェクト」のリーダーになりました。(第14夜)
そして、サントリー様と「ピュアモルトスピーカー」でコラボレーションした時に、大阪・堂島の本社や山崎蒸留所に行きました。
その夜の懇親会で、「サントリー・不易流行研究所」があることを知り、『不易流行』の話しで盛り上がりました。(写真は、不易流行研究所の発行本)
「不易流行」とは俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の中で見出した蕉風俳諧の理念の一つです。
芭蕉の俳論をまとめた書物『去来抄』では、不易流行について、以下のように書かれています。
(引用:日本俳句研究会 俳句の作り方)
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「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」(去来抄)
噛み砕いて言うと、
「良い俳句が作りたかったら、まずは普遍的な俳句の基礎をちゃんと学ぼう。でも、時代の変化に沿った新しさも追い求めないと、
陳腐でツマラナイ句しか作れなくなるので、気を付けよう」 ということです。
例えば、明治時代に正岡子規は、江戸時代以来の陳腐な俳句を月並み句として批判し、俳句の革新を成し遂げましたが、彼はいきなり新しい句を作ったのではありません。
正岡子規の初期の作品は、彼が否定した月並み句そのまんまです。
正岡子規は、俳句の本質を学んでから、新しい俳句を目指すという、不易流行を体現したような人だったのです。
不易流行の『不易』とは、時を越えて不変の真理をさし、『流行』とは時代や環境の変化によって革新されていく法則のことです。
不易と流行とは、一見、矛盾しているように感じますが、これらは根本において結びついているものであると言います。
蕉門に、千歳不易(せんざいふえき)の句、一時流行の句といふあり。是を二つに分けて教え給へる、其の元は一つなり。(去来抄)
去来抄の中にある向井去来の言葉です。
「千年変らない句と、一時流行の句というのがある。
師匠である芭蕉はこれを二つに分けて教えたが、その根本は一つである」
という意味です。
その根本とは、「風雅の誠」であり、風雅の誠を追究する精神が、不易と流行の底に無ければならないと語っています。
師の風雅に万代不易あり。一時の変化あり。
この二つ究(きはま)り、其の本は一つなり。
その一つといふは、風雅の誠なり(三冊子)
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これまでの価値創造・夜話から、上記には下記「3つ」のことが浮かび上がります。
①「不易(変わらぬもの)と流行(変わるもの)の根本は一つである」
これは、第31夜~33夜でお伝えした“二つでありながら一つ”と同じです。つまり、不易流行も根本は一緒です。
② 正岡子規の“俳句の本質を学んでから、新しい俳句を目指す”は、
守破離(第5夜)そのものです。
“守って型に着き、
破って型へ出て、
離れて型を生む”
③虎屋の羊羹(第12夜)
さて、あの虎屋さんが「大切にすること」をご存知ですか?
違う切り口で質問すると、「変えていいもの」と「変えてはいけないもの」が何かです。
・変えていいものは「味」
・変えてはいけないものは、「お客様への感謝の気持ち」
です。素晴らしいですね。
そう、私たちは、未来を観るときに『本来と将来』を同時に観ることが必要です。
そして、過去を豊かにすることが、現在と未来を豊かにしてくれます。これがとっても重要です。
これは、“温故知新”でもありますね。
価値創造の“第2法則”です。
さて、サントリー様の関係者との懇親はとても楽しいものでした。それは、「不易流行」から始まり、「やってみなはれ」につながっていきました。
それらが美味しいお酒の肴になりながら、北新地の夜は更けていきました。
さてさて、赤坂で佐治敬三会長にプレゼンテーションをしました。「やってみなはれ」については、どこかの夜に綴りたいと想います。
第34夜・価値創造から経営革新へ
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