葛根湯(かっこんとう)医者

https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/oriental_med/guide/column/column_02.html  【個人無視こそヤブ -ヤブ医者の語源-】より

三浦於菟先生の誰も教えてくれない東洋医学の話

いきなり名医の漢方教室風 に始めるのも気が引けるので、ヤブ医者の話を。

この語源には諸説ある。一つは「野巫(やふ)」。野は民間、巫はみこの事で、理論ではなく祈祷で病気を治す医者という意味である。腕がないくせに「兵庫県養父(やぶ)市の名医から習った」と吹聴する医者という説もある。

ヤブには「以て非なるもの」「~のようなもの」との意味がある。例えば、ヤブジラミという草は、シラミのような実をつけるところから命名された。つまり医者とは言えない「医者もどき」、というわけだ。

古典落語に 「葛根湯(かっこんとう)医者」がある。「腹が痛い」という患者に「それは腹痛という病である。葛根湯を出そう」。「頭が痛いのです」という患者には「それは頭痛だ。葛根湯を出そう」。付き添いの人にまで「さてそちらの方は。付き添い? では葛根湯を飲みなさい」という具合。どんな病気でも葛根湯を出してしまうヤブ医者の話である。

ただしこの医者、あながちヤブとも言えない。葛根湯は漢方薬の一種で、非常に応用範囲が広い。中身は、桂枝湯(けいしとう) と麻黄湯(まおうとう) を合わせたものに近く、この二つの薬が効く症状をおおむねカバーできるのだ。「とりあえずビール!」ではないが、風邪 の引き始めには「とりあえず葛根湯」でよい根拠も、それなりにある。

とはいえ、東洋医学では、個人の症状に合わせて漢方薬を使い分けることが重要視される。同じ悪寒のある風邪でも、元気な人には麻黄湯、悪寒が弱くじっとりと汗が出る人には桂枝湯。葛根湯は、肩や首のこりを伴う場合にいい。朝起きたら首が回らない、寝違えたような状態は、風邪の引き始めのことも多く、この場合には葛根湯が効果を発揮する。「ゾクッと肩こり、葛根湯」というわけだ。

このように、東洋医学は、きちんとした理論や考え方に基づき、個々人の状態を把握し治療していく医学である。そうなると、症状の個性を考慮せず「風邪」と診断されれば同じ薬を機械的に処方する医者こそ、ヤブ医者と言うこともできる。

ヤブといえば、「神田やぶそば」が残念な事に火事で焼けてしまった。こちらの由来は、竹やぶが近くにあったからと伝えられるが、「ウチのは蕎麦でも蕎麦もどきだよ 」という江戸っ子らしい洒落気から来ているのでは、と想像したりしている。


https://www.sat.co.jp/staffblog/2020/03/19/kobayashi-kakkonto/  【小林「“風邪をひいたら葛根湯”にご用心 」】より

毎年この時期になると季節の変わり目で体調が崩れやすくなり、風邪で休む方も多いと思います。

そこで、今や趣味になりつつある漢方の知識から、今回は葛根湯についてお話しします。

漢方にあまり興味のない方は、タイトルのフレーズをご存じないかと思いますが、

実は漢方の世界には葛根湯医者(かっこんとういしゃ)という言葉があり、なんでもかんでも症状が出たら葛根湯を渡す医者のことを指します。

いわゆるヤブ医者と同じ意味です。

風邪ならとりあえず葛根湯を飲めばいい、というのはあまりお勧めできる使い方ではないということです。

もちろん、葛根湯は効き目が優れているので話題になるわけですが、その理由について考えてみると面白く、漢方薬についての見方も変わるかと思います。

ヒントは葛根湯の中にあります。

まず、製品名を見ると「葛の根を煎じたもの」という意味に見えるかもしれませんが、

中には「葛根、大棗、麻黄、甘草、桂皮、芍薬、生姜」など、色々な生薬が入っていることが分かります。

ここで注目するのは麻黄(マオウ)です。

名前の響きから何だか強そうなイメージがありますが、実はこの生薬は「エフェドリン」という医薬品の原料となる植物です。

エフェドリンの効能をネット検索すると分かると思いますが、これは交感神経を高ぶらせる働きがあります。

交感神経が高ぶると心拍数が増え、必然的に体温が上がり、免疫が上がります。

その他にも気管が広がり呼吸がしやすくなります。

その反面、心臓が弱い人や血圧が高い人には負担がかかってしまう等、長期的に飲むものではないことが分かります。

固い話になってしまいましたが、要するに漢方薬は名前ではなく中身を見ると、その薬の働きが分かりやすいということです。

この時期は風邪にならないよう体温を上げる養生を取り入れることも大事だと思います。

ぜひこの機会に漢方に興味を持っていただき、ご自愛されてみてはいかがでしょうか。


https://suemori-clinic.com/2020/09/19/%E6%BC%A2%E6%96%B9%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%97%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%94%E3%80%80%EF%BD%9E%E8%91%9B%E6%A0%B9%E6%B9%AF%E3%81%AE%E6%84%8F%E5%A4%96%E3%81%AA%E5%8A%B9%E8%83%BD%EF%BD%9E/   【漢方のはなし その4 ~葛根湯の意外な効能~】 より

葛根湯といえば、『かぜに葛根湯』で有名ですがそのほかにも意外な効能があります。

シリーズ『漢方のはなし』第4回は葛根湯について、書いていきたいと思います。

今回の内容は

①『かぜに葛根湯』の正しい使い方

②葛根湯の意外な効能

以上について解説したいと思います。この記事を読んで、葛根湯の正しい使い方を知っていただければと思います。

<『かぜに葛根湯』の正しい使い方>

葛根湯といえば、風邪薬のイメージだと思いますが具体的にどんなときに使うのがよいかご存知でしょうか?

一般に風邪の引き始めに服用するとされていますが、実はポイントとなる症状があります。それは…

発熱、悪寒、首筋の凝り、自然発汗なし

これが当てはまる時期に飲むと最大限の効果を発揮します。具体的にはじんわりと汗をかくまで、数時間おきに温かいお湯などで服用します。『じんわりと汗をかくまで』ここが服用のポイントです(東洋医学用語で『微似汗』といいます)。

漢方では発汗は治癒に向かうための重要な現象と考えられています。風邪の引き始めの発熱・悪寒は体温を上げて抗病反応を高める過程のものなので、葛根湯などの『麻黄』という体を温める生薬を含んだ処方を服用することでより早く抗病反応を高めることが可能になります。体を温めた結果、自然発汗が起きることで解熱、治癒に向かうことになります。

この理屈から考えると、風邪の初期の発熱・悪寒があるときに解熱剤で無理やり熱を下げることは、体温が十分に上がる前に発汗してしまうため抗病反応を高めることができず却って症状が長引いてしまう可能性があります。

熱は無理やり下げるのではなく、自然に発汗するところまで上げてあげることが重要なんですね☆

ただし、上記の症状を呈する方はお子さんや比較的体力のある方がほとんどで、虚弱体質の方には葛根湯は向いていません。虚弱体質の方は皮膚の保温作用が弱く体温が十分に上がりきる前に自然発汗してしまうため、葛根湯で急に体温を上げるより桂枝湯という徐々に体を温めるお薬のほうが向いています。ひとりひとりに体質に応じた使い分けが重要です。漢方薬は薬局でも買えますが、せっかく使うなら自分の体質に合う薬を効果的に使っていただきたいので、薬局であれば薬剤師、当院におかかりでしたら私に気軽に聞いていただければと思います。

<葛根湯の意外な効能>

実は葛根湯は風邪の初期のほかにも意外な効能があります。

上記の風邪の時の使用のポイントの中にある『首筋の凝り』ですが、葛根湯には後頭部から首筋、背中にかけての筋肉の緊張をほぐす作用があり、肩凝りやそれに伴う頭痛(筋緊張性頭痛)にも有効です。また葛根湯に含まれる『麻黄』という生薬には抗アレルギー作用があることがわかっており、蕁麻疹にも応用されます。その他乳腺炎にも有効とされる場合があります。このように、葛根湯は様々な効能があるので、『葛根湯医者』というなんにでも葛根湯を出す医者の話が落語になっていたりもします。

漢方薬の特徴に『異病同治(いびょうどうち)』という言葉がありますが、一つの漢方薬で様々な疾患に対する効能を持つわかりやすい例だと思います。

今回は『葛根湯』について解説しました。医療用漢方製剤は148処方あります。そのすべてを解説するのはかなりの時間がかかりますが、よく使うものから少しずつ解説していければと思います。

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