http://www.edu.city.kyoto.jp/shogaigaku/miyako/nisijima/nisi4.html 【「自然の中の人間・人間の中の自然」】より
京都市立芸術大学 学長 西島安則
(1) 自然に生きる東洋の心 (老子)
人は地に法り 地は天に法り
天は道に法り 道は自然に法る
(2) 自然を観る 自然科学
古代ギリシアの自然哲学 -- ターレスからエンペドクレスへ --
星占いから天文学へ -- コペルニクスからケプラーへ --
自然科学-- ニュートンからアインシュタインへ --
生命と分子-- ダーウィンからバイオテクノロジーへ --
現代自然観-- 量子論、相対論、不確定性原理、宇宙論 --
(3) 自然 対 人間
知は力なり、人間は自然を支配できる。(フランシス・ベーコン、1561~1626)
われわれを自然の主人にして所有者たらしめる。(ルネ・デカルト、1596~1650)
自然とは人間にとってみずからの目的を実現する対象である。(ヘーゲル、1770~1831)
人間の歴史はあくまで自然に発する、人間は自然と連続的、人間は自然の主人にはならない。(メルロ・ポンティ、1908~1961)
(4) 日本の心・京都の心
唐風文化から国風文化へ 国風文化から「幽玄」の境地へ 深遠微妙 余情妖艶 優美典雅
石の文化、木の文化、水の文化 基礎と先端 伝統と創造
(5) 美と知を楽しむ心
芸術と自然科学
マクロ・コスモスとミクロコスモス
自然は大きな人間であり、人間は小さな自然である。(パラセルスス、1493~1541)
自然の中の人間、人間の中の自然
https://konosuke-matsushita.com/keywords/human-nature-universe/no2.php【死もまた生成発展――人間観・自然観・宇宙観〈2〉】より
松下幸之助用語
死もまた生成発展
用語解説
松下幸之助は、「新しい人間観の提唱」の冒頭で、
「宇宙に存在するすべてのものは、つねに生成し、たえず発展する。万物は日に新たであり、生成発展は自然の理法である」
と述べている。こうした宇宙観をもつ松下幸之助は、人間が生きていくことはもちろん発展の姿だが、人間が死ぬこともまた生成発展の一つの姿であるととらえていた。
つまり、人間が死を恐れ忌みきらうのは人情としては無理のないことだけれども、生成発展の原理にめざめれば、死は恐れるべきことでも、悲しむべきことでも、つらいことでもなく、生成発展の一過程にすぎず、また万物が成長する一つの姿であることがわかってくる。死も厳粛な喜びとなる、と達観していたのである。
https://konosuke-matsushita.com/keywords/human-nature-universe/no6.php 【対立しつつ調和する――人間観・自然観・宇宙観〈6〉】より
松下幸之助用語
対立しつつ調和する
用語解説
「考えてみれば、この宇宙のいっさいのものはすべて対立しつつ調和している。それぞれのものがそれぞれの個性、特質をもって、いわば自己を主張し合っている」
たしかに月と太陽、山と川、男と女……これらはすべて対立していると考えられる。しかし、ただ対立しているのではない。対立しながらもお互いに調和し合って、この大自然は生成発展し、秩序を保っている。したがって、「対立と調和は、いわば一つの自然の理法であり、社会のあるべき姿だ」と松下幸之助はいうのである。
対立だけでは混乱が生じる。調和だけでは発展はない。対立しつつ調和するところに、初めてそれぞれの個性、特質が活きて生成発展が生まれるのである。
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