こころの免疫力

Facebook・船木 威徳さん投稿記事【 「病気」になるひと 】

最近、私のクリニックに新しく入ってこられる患者さんがなぜか、急増しています。

うれしく、ありがたいことです。

ウソはきらいなので正直に言いますが、確かに売り上げが伸びるのもすばらしく、ありがたいことです。

それと同時に、いや、実際は、それよりもはるかに、新しい患者さんや、そのご家族にお会いできて、病気を考えることができるのが私にとっては、楽しく、幸せなことなのです。

私たちは、患者さんのご自宅に伺いクリニックの外来では、通常かけられないくらい長い時間をかけて、患者さんたちの過去を聴き出します。

「この病気には、この薬を出しておけば」といった単純なことでは、何十年という時間をかけて作られてきた病気もよくなってゆく手伝いはできませんしその方や、ご家庭にある問題を見つけ出すこともできません。

私が、研修医の頃のことです。

非常に大きな神奈川の総合病院にニューヨーク大学の著名な大学教授が研修医の指導に来られるということで私のいた病院の院長先生のご厚意で勉強に行かせてもらったことがあります。その教授の前で、私は担当したガンの患者さんのプレゼンを行いました。これまで、2種類のガンをわずらった後に、3回目の別のガンを発症したばかりの患者さんについてでした。

患者さんの経緯、検査データなどを(もちろん、英語で・・・)説明した後に、そのアメリカの白髪の教授は、私に尋ねてきたのです。

「なぜ、彼は、3種類ものガンをわずらっているんだ?」

「なぜ?」と聞かれたことに対して、もちろん原因など分かるわけもない私はそもそも、なぜそんなことを尋ねるのか質問の意図自体が分からずに立ち尽くしていました。

「君は、同じ患者さんが、3種類ものガンを発症することに、なんの疑問も感じないのか?

おかしいとは思わないのか?」言われてみれば、確かにそうだ・・・。

私は、医師になって、長く腎臓病を中心に担当してきたこともありガンの患者さんを診た経験は、決して多いわけではありません。

ただ、ガンにしても、腎臓病や糖尿病にしても単純に、食事や生活習慣、遺伝だけでは

説明がつかない、あるいは、この患者さんのように「おかしい」と感じる方をたびたび経験しています。

たくさんの方々の過去を聞きながら、いま、なんとなく感じていることがあります。

病気が起こりやすい人になんとなく共通しているように感じられる傾向のようなものについてです。

それは、1)「心の中から素直に出せないもの」がある 2)「どうしても手放せないもの」がある3)「本心からやり抜きたいことが見つからない」です。これは、私などよりもずっと、わかりやすく説明している人や、長く専門で研究していて、似たような説明をしている人もいるので別段、突飛な考えではないと思います。

1)は、怒りや嫉妬、悩みや義憤など、口から「ことば」にして出しておくべき、さまざまな感情を心に閉じ込めたままにしている人です。

男性なら中間管理職、公務員の方など、また国や地域、家族など、自分以外の「なにか、だれかのせいでこうなった」という考えの強い人、その自分の考えに固執しうらみの感情を持ちながら、やはりことばにできない。じっくり話を聴くと、そんな姿が見えてくる傾向にあります。

誰になにを言われようと、言いたいことは言う、そうすることで、どんな風に思われようが、その結果の責任は自分で取ることです。

また、ことばを知らないことで、想いを外に出せない人もいます。

学校で習った名作を改めて読むのもいいし、歌謡曲の歌詞をじっくり文字で読んで、自分の思いを真似して表現するのもいいと思います。

2)は、けっしてモノ・お金に限りません。

自分の生まれ、学歴や肩書き、過去の栄光といった「もうすんでしまったこと」「(本当は)誰かにギフトとしてもらったもの」を、すべて、自分の努力による、自分のものだ、と手放せないでいる人たちに多いです。

もちろんその人が努力したのは事実でしょうが必ずそれを支えた人、環境を安定させてくれた数多くの応援者がいたはずです。事実として「自分の力だけ」で成し遂げたものではないのです。

息子を手放せない母親、会社を引き継げない経営者の人などもいれば、3)とも関連しますが

例えば親から不動産を相続し、それが自分のものだという想いの強い人などたびたび見られるものです。

よく「親子関係が悪くて、ほとんどやりとりをしていないから、自分は親を手放せている」という人がいますが、たいていは、親子関係が悪いという過去の問題を解決できずに、問題に執着していて結局、手放せない人がほとんどです。

3)は、とりわけ大事な点です。

私たちは、何かの役割を担って、この世に生まれてくるのだと私は考えます。

多くの人は仕事や家族の世話、自分のさまざまな役割を果たすことで、生きる目的を達成していると考えます。

「何のために」会社を大きくしたいか、昇進したいか「何のために」家族を大事にしたいか、の「何のため」つまり、本当の生きる目的、自分の望むものが、見えないでいることが多いのです。

そもそも自分を社会のルールや伝統、集団のしきたりにあてはめて生きている人が多いので、本当の自分が実はなにを望んでいるのか分からない。

それが、健康も仕事も、人間関係もうまくいかない現象となって現れているのだと思えてならないのです。

例えば、「健康でいる」ことは生きるための手段であって生きる目的ではありません。言い換えるなら、ビジネスでも病気でも、手段にフォーカスしているあるいは、手段を目的と取り違えている場合はうまくいきません。愛情が欲しい、お金が欲しい、健康が欲しいと思うのは分かりますが、それらはすべて、本当の生きる目的を達成するための手段に過ぎません。

それを得ることで「本当に欲しいもの」は何か?私たちの意識の奥底に必ずある、本当の目的がはっきりしないと、やはり、外に向かって、明確に示すべきものが中に貯まった状態になり、身体は病気というひとつの「表現」をするのではないか?

私にはそう思えてなりません。

これら3つの問題を具体的に解消してゆく方法はあるにはあるのですが、とても書ききれません。

ただ、ひとつだけ、おそらく全ての人が一度は悩みそして多くの人が解決できないでいることを大幅に減らす方法を書いておきます。

私たちは、他人や社会にいやなレッテルを貼られ続けるうちに、いつのまにか、それが自分自身であるかのように勘違いして最終的に、レッテル通りの人間になります。

ひどいことを言ってくる人、ひどい仕打ちをさも当然のようにしてくる人、これが常識だと偉そうに指導してくる人、こうすべき、ああしろと、圧力をかけてくる人・・・。そんな人になにか言われる、いやなことをされる、そんな時は、毎回、毎回、つぶやいてください。

『それは、だれかの勝手な思い込み。私には、私の人生にとっては、なんの関係もないもの。』愛の反対語は、憎しみではないのです。他人からできるだけ影響を受けないためには関心を持たないことです。

多くの人はたいした考えもなく、あなたに構って欲しくて、なにか言います。

あなたは、相手を憎むどころか、まともに取り合う相手として意識する必要はまったくありません。

あなたにとって、存在しないのと同じ相手を憎んだり、仕返しをしたりする意味がないのです。

『それは、だれかの勝手な思い込み。私には、私の人生にとっては、なんの関係もないもの。』それよりもむしろ、この世界で、人生で、もっとも大切な自分自身と、自分自身の「本当の生きる目的」を見いだすことこそ、はるかに重要なことでしょう。

~王子北口内科クリニック院長・ふなきたけのり 


https://www.alterna.co.jp/31716/ 【「こころの免疫力」について考えてみませんか】より

今回の新型コロナウィルスは、想像していた以上の規模で世界に多大な影響を及ぼしました。それぞれの国が対応に追われ、いまだ消えない新型コロナウィルスの脅威に、これからの私達は「with コロナ」の生活をおくることになります。(寄稿・加瀬 由美子)

「自己免疫力をあげましょう」

新型コロナウィルス発生により、社会の衛生管理や、自己防衛に対する意識が高くなり、最近は「免疫力」という言葉をよく耳にするようになりました。

声高に聞くそのフレーズですが、一体免疫力とはどのようなものなのでしょうか?

辞書を引けば、身体に有害な異物を監視、撃退する自己防衛システムと説明されていますが、ウィルス同様、肉眼でみえるものではないため、免疫力を具体的にどうしたら高めることができるかというのは、現代医学、伝承医学それぞれ諸説があり、活発に議論もされています。

わたくし自身20年間以上「健康」をテーマに仕事をしてきましたが、「多くの病気は自己免疫力の低下が引き金になる」「身体だけでなく、こころにも免疫機能がある」という実感があります。

身体と心は相関関係にあり、心のパワーが身体をはるかに上回る生き方をされている方ももちろんたくさんいらっしゃいますが、一般的には、身体が弱くなると心も弱まり、心が弱まると身体によくない影響がでます。心の状態をよく保つように心がけることは、健康に生きていくためにとても大切なことです。

「免疫力」を高める基本は、食事、睡眠、運動に気を配り、生活リズムを整える、ストレスを溜めないようにすることだといわれますが、わたくしは「こころの免疫力」ということを考えた時、心理学で「セルフエスティーム」といわれる「自分自身を肯定し、価値あるものとして受け入れること」が重要だと思っています。

「自分で自分を批判せず、自分を認めて大切に扱うこと」。数々の研究や実験からも、自分自身に優しく接するように心がけると「こころの免疫力」が高まり、物事がうまく進むということが明らかになってきています。身体に自己免疫力があるように、心にも自分に有害なもの、自分の暮らす世界に有害なもの、未来に害を及ぼすものを感知する自己防衛システムが備わっているといわれています。

2015年に国連サミットで採択した「Sustinable Development Goals」が発表された時、多くの方がそう思われたように、わたくし自身も地球に暮らす一員として、その目標を一つの大きな指針として行動し、事業もしていきたいと思いました。

ただ一方、海洋汚染や森林伐採、地球温暖化などの深刻な環境問題、貧困や飢餓、教育やジェンダー、世界平和への多くの課題をみるたびに、一人ひとりの行動が大切だとわかっていても、無力感を感じる、行動を起こせない、具体的に何をしたらいいかわからないという声もたくさん聞きました。

もし可能ならば、「Sustinable Development Goals」の18番目の目標に、私は「個を高める」という目標をいれたいのですが、大きな志のある目標を目の前にして、まず一人ひとりの「こころの免疫力」を高めていくことはとても重要なことです。

国連がゴールと定めた2030年にいまを振り返った時、間違いなく、2020年は時代のターニングポイントの年だったということになると思いますが、いまや企業や集団ではなく、個人が発信力や影響力をもつ時代、生活の質を愛おしむスローライフも、モノをもたない暮らしを愛おしむミニマリストも魅力的ですが、大都会で忙しく暮らしていても、モノがちゃんと整理できていなくても、私達が、身体も心も気持ちよく幸せにあるためには、世界の平和やきれいな環境、公平性や自由、そして、安全や安心は必要不可欠なものです。

「withコロナ」の時代、新型コロナの影響で経済的に、精神的に大きなダメージをうけた親しい方の現状を聞くと胸が張りさけるような気持ちになりますが、私達は一度立ちどまって、「必要なこと、必要のないこと」「あってほしい未来、あって欲しくない未来」を真摯に考え、それをきちんと声にする勇気をもつことについて考える時間をもらいました。

「こころの免疫力」が自己肯定によってより育まれるものだとしたら、私はサステナブルな社会も同様に、批判や否定からではなく、わたくし達がすでにもっているリソースは何かを考え、人間のもつ良識と知恵を信じる「社会肯定」によってより育つものだと考えます。

このような予想もしていなかった状況が、ひとの良識と知恵を礎にした明日をつくる機会だとらえ、行動を起こす人が増えていくことを願ってやみません。


コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

0コメント

  • 1000 / 1000