科学的合理的思考と神話的思考が補完し、統合される必要

Facebook清水 友邦さん投稿記事

杉の平均寿命は5百年余りと言われていますが、屋久島の杉は樹脂分が多く成長が遅く腐りにくいので長生きです。

樹齢千年以上を屋久杉、千年以下の杉を小杉と呼んでいます。

2千年を超える名のある巨木には、縄文杉や紀元杉と言う固有名詞がついています。

屋久島は円形の島ですが、海岸の平野を除けば海からいきなり1000mから1900mの御岳(八重岳)がそびえています。

延喜式神社で最も南に位置する益救(やく)神社の奥院は、その御岳にあたります。

祭神は火火出見尊(ひこほほでみ)ですが、日本神道に組み込まれる前の縄文時代は、御岳(八重岳)が自然信仰の中心だったのでしょう。

奥山に育つ屋久杉は、神木とされ一切の伐採を禁じられていました。

寛永の17世紀、屋久島は島津氏の支配下にありました。

屋久島生まれの儒学者 泊如竹(とまりじょちく)は、屋久杉の伐採を島津藩に進言しました。貧困に苦しむ島民を助けるためと伝えられています。

神木を切ることのタブーを迷信と考えていた泊如竹(とまりじょちく)は、祟りを恐れる島民を説得する為、斧を一晩木に立てかけ、斧が倒れたら伐採できないが倒れなければ、神意により伐採できるとしました。

以来、幕末までに5~7割くらいの屋久杉が伐採されたと言われています。

明治時代から大正の末までに、屋久島の森林のほとんどが国有林とされて、国による大規模な伐採が本格化しました。

昔は斧やノコギリでの伐採だったので、神話的思考が残っていました。巨木を切る時には、柏手を叩いて神様に許しを請ってから伐採し、倒れた幹に米、塩、魚をささげて祈っていました。

1955年(昭和30年)頃からチェーンソーが導入されると、数日かかっていた伐採は、数十分で終わるようになりました。

もはや屋久杉に神は宿らず、経済価値を持つ商品にしか過ぎなくなりました。

屋久島の巨木は幹が曲がっていて、まっすぐではありません。

商品価値がなかったから伐採されなかったのです。

豊かな実りをもたらす自然に畏怖の念を持ち、祈りを捧げ森羅万象に神が宿るとしたのが縄文の人々でした。

自然を人間のための道具とみなし征服しようとするのが、近代合理主義の考えです。

自然に神はいないので祟られる恐れはなく、森林は伐採されました。

高度成長期の1965年(昭和40年)ころを境にして屋久島と同様に神話的思考(野生の思考)が日本から急速に消えていきました。

現代文明は、進歩発展したと言っていますが、それは物質的な豊かさだけで、本当の人生の豊さを手に入れていたわけではありません。

自分の心の本当の声に耳を傾けず、自分を偽って世の中の慣習に迎合し、相手に嫌われるのをおそれて、他人の顔色ばかり伺い、自分を大切にせず苦しんでいる人も多いのです。

環境や健康や命よりも経済を至上とする現代社会は、奪い合いと搾取という袋小路から抜け出せないでいます。

古代よりも、科学的合理的思考の現代の方が、退化している側面があります。

豊かだった緑の森林は伐採され、多数の生物が死滅し、地球規模で環境は悪化して種の絶滅が進んでいます。

冨の偏った配分や硬直化した文化の現代社会は、生命システムを維持している自然界とのつながりを、見失なっています。

目に見えない精霊と母なる大地を奉ずる先住民族は、文明の痕跡をほとんど地球上に残さないほど、何万年も環境を破壊せずに暮らしてきました。

神話的思考が、近代西欧の理性中心の科学的思考の見方に劣るものではないことを、フランスの社会人類学者レヴィ=ストロースは指摘しています。

左脳思考の優位は、環境問題の様に全体との繋がりを見失い自らを滅ぼす危険性があります。

私たちが、全体と繋がっている本当の自分を取り戻したならば、これから科学的合理的思考と神話的思考が補完し、男性性と女性性、左脳と右脳、物質と精神が統合された社会が現れるでしょう。


FacebookTakahisa Taniguchiさん投稿記事

子ども380人を含む1100人以上が死亡。

全国民(約2億2,000万人)の7人に1人にあたる3,300万人以上が被災。

面積が日本の2倍である国土の3分の1が水に沈んでいると発表したパキスタン。

被害総額は日本円にして約1兆4000億円にのぼるとされている。

主な産物である綿(コットン)も壊滅的な状態になり、この点においても日本に影響が今後出てくると予想される。

***

中国では気温が44℃を超え、各地で川などの水が干上がり、水不足で農作物の収穫に大きな影響が出ている。

***

ヨーロッパでは、気温がポルトガルで45℃、スペインで45℃、フランスで43℃を超え、火災が収まらない上、

各地で歴史的な干ばつが発生しており、水道管が空になる地域も出ており、農作物は「壊滅的」だという。

あのイギリスですら観測史上はじめて気温が40℃を上回り、水の使用制限が発令され、

野菜は「収穫量が10%~50%減る」とも試算されている。

イギリス栽培者協会のトップはこう発言した。

「気候変動の影響の大きさを無視して、『食べ物があるのは当たり前』と間違った安心感を持ってきた」

***

日本の食料自給率の低さ(カロリーベースで38%)はこれまで長年にわたって指摘されてきている。

つまりその大半を海外からの輸入に頼ってきたけど、他の国も、特に先進国であるなら、

自国で食料が不足してきたなら、海外に食料を輸出する事には反対の声があがってもおかしくはない。

***

年々激化する豪雨、洪水、熱波、火災、干ばつ、水不足、食料不足、海面上昇。

アメリカはオバマ大統領の時、ペンタゴンが「気候変動は国防問題」だと言った。

「海面の上昇などによって住める場所が少なくなったり、

水や食料やエネルギーなどの資源が枯渇してきた時、

その奪い合いが人類の間で激化する」からだという。

ヨーロッパでも、「気候変動は安全保障上のリスク」だととらえられており、

日本もついに、防衛省が気候変動は安全保障問題だとして対応に乗り出した。

***

気候変動で最初に失うものは「自然」ではなく「平和」。

気候変動に「無関心」でいられても「無関係」でいられる人はいない。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

0コメント

  • 1000 / 1000