響きと調べ

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そして響きの海へ 『月の裏側』という著書のなかで、「日本文化は調べ(tone)の文化である」といみじくも指摘したのは、フランスの文化人類学者のレヴィ=ストロースでした。 かれは、数回来日して神武天皇の古里などを隅々まで歩き、そこで実際に、ある神霊の声を聴き、日本には西洋人の見えない世界が生きていることを発見しました。「知性の世界」にいる西洋からは見えない「調べの世界」が日本に息づいていることを発見して、ストロースは非常に驚いたのでした。「月の裏側」は、地球からは見えないけれども、表と対をなすものとしてやはり実在していたのです。      欧米を論理の文化、神学の文化とすれば、わが国はそれと対照的な調べの文化、響きの文化といってよいでしょう。私どもは、自由主義やバルト神学といった一貫性のある体系的な論理や神学によって説得されることよりも、天地(あめつち)に生り成りて鳴る「響き」の心地よさを味わって物事の良しあしを判断することを好んでいます。体感して「腑に落ちる」身体感覚を重視しているのです。 わが国は、和歌、俳句、謡曲、詩吟、カラオケといった多様な響きを発展させてきましたし、浮世絵や漫画、絵文字、アニメも調べの文化の延長上にあります。それは、日本語の倍音豊かな母音の響きがもたらす右脳と左脳の精妙なバランスによって磨き上げられてきたものと多くの脳生理学者は指摘しています。   この響き(resonance)の文化を、ひとつの思想に体系化したのは、ほかならぬ真言密教の空海でした。空海は、宇宙を構成する地、水、火、風、空の五大要素は、すべて響きを発している、「五大みな響きあり」と説きました(『声字実相義』)。 これは驚くべき発見です。思弁の得意なインド人のシャカが、「因果の無限連鎖」ととらえた実相を、日本人の空海は、身体感覚で感じとる「響きの無限連鎖」におきかえたのです。マントラと想念の響きを伝えることを通じて、身体と宇宙の因果を調えようとしたのです。真言密教は、池に波紋が広がるように宇宙の海に調和のとれた響きの波紋を伝えようとする、まさに「響きの宗教」といってよいものです。 最近の素粒子物理学では、物質は五次元ないし十一次元の膜に存在の根を持つ極微なヒモの振動体であるというヒモ理論が登場してきています。電子、原子も分子、細胞もすべてヒモの波動体であるというのです。とするなら、「五大みな響きあり」という空海の説は、そろそろ「五大みな響きなり」と修正してよいのではないでしょうか。天地を構成する地、水、火、風、空は、響きの事(こと)タマとして生り、成り、鳴っているのですから。   いうまでもなく、事タマや言タマだけでなく、形も数も想念も響きの波動体であり、意識体(タマ)であります。三角、四角、丸とそれらの組み合わせのカタチから発する響きはカタタマと呼ばれ、1から9までの数とその組み合わせが出す波動はカズタマと呼ばれています。愛や憎しみなどの想念は、瞬時に地球の裏まで飛んでいくオモイタマであることは、水の氷結結晶の国際実験からも裏付けられています。   わが国の「和」の国体物語は、このようにコトタマとカタタマ、オモイタマなど多重のタマの響き合わせを通じて、近代論理とイデオロギーによって乱された世界の波動を調えていくことを目的としています。 中東における諸宗教の対立と戦乱がもたらしている地球の波動の乱れ、中共の国内圧制と民族弾圧が招いている波動のゆがみを、ヤマト心は響きあう言葉と想念と祈りを持って調え、雄々しき行動でもって整えていくことを求められています。   カオス理論によると、北京で羽ばたいた蝶の響きは、連鎖反応を起こしニューヨークで嵐をよぶことがあるそうですが、これからの日本は、コトタマをはじめ、多重のよいタマを響かせ、地球と宇宙によい波動の波紋を伝えて因果の連鎖を調え、対立と紛争に明け暮れる世界を包みこんでいくことが使命となるでしょう。それを先導するのが、宮中賢所でささげられる、地球の祭祀王たるスメラミコトの祝詞の響きであってほしいと私は願っています。


mixi 空海の詩コミュの「言葉のはじまり~☆*゚¨゚」 

コピー 大地 2006年11月15日 18:34 お蔭様で最近少しづつ、空海の教義書の意味がわかるようになってきました。 『声字実相義』に言葉の発生した起源についての詩(頌)がありますので、ご紹介致します。

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五大皆有響  十界具言語   六塵悉文字  法身是実相 - *+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*-

☆読み下し文 五大に皆響き有り 十界に言語を具す 六塵悉く文字なり 法身は是れ実相なり -*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*-

☆現代語訳(栂尾祥雲『現代語の十巻章と解説』) 「五大に皆響き有り」 万物あるところ必ず五大の体性(さが)がある 。 それにはいずれも義用(はたらき)としての声響がある 「十界に言語を具す」 十界の有情は義用として言語を具す 仏界のそれは真実にしてその他は妄想である 「六塵悉く文字なり」 内の法塵と外の五塵とは体性にして、意味をあらわす義用の文字がそこにある 「法身は是れ実相なり」 五大と六塵と十界とを貫く体性が法身にして、その義用をなすものが実相である

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☆解説 (1)五大  地、水、火、風、空 の五大 とは空間構成要素であり、身体の構成要素と一体となるものです。 (2)十界 十界とは、仏界、菩薩界、縁覚界、声聞界、天界、人界、阿修羅界、畜生(傍生)界、餓鬼界、地獄(奈落)界のことです。 (3)六塵 六塵とは、色声香味触法のことで、六種の認識対象のことです。一つは見えるもの(色塵)、二つは聞こえるもの(声塵)、三つは嗅ぐもの(香塵)、四つは味わうもの(味塵)、五つは触れるもの(触塵)、六つは意(こころ)によって認識するもの(法塵)のことです。 -*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*-

☆参照 『空海コレクション2』(ちくま学芸文庫)の現代語訳 五種の存在要素(五大)には、みな響きがある 十種の世界(十界)は、言葉をもっている 六種の認識対象(六塵)は、ことごとく文字である さとりの当体(法身)とは、実相のことである

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