闇龗神(くらおかみのかみ)・高龗神(たかおかみのかみ)

https://spiritualjapan.net/11918/ 【闇龗神(くらおかみのかみ)・高龗神(たかおかみのかみ)】より

闇龗神くらおかみのかみ と 高龗神たかおかみのかみ は、龗神おかみのかみと総称されることもあり、罔象女神みつはのめのかみと並ぶ、日本の神話に登場する「水の神」の代表選手である。

龗神の神名

闇龗神くらおかみのかみ 古事記と日本書紀に登場する。

高龗神たかおかみのかみ 古事記には登場せず、日本書記でのみ登場する。

龗の文字の意味

龗おかみの字は、雨の下に、口が三つ並んで、その下に龍と書く。

口口口

である。

口3つは、器を三つ並べた様子で、すなわち雨乞いの祈りを表しているという。

龗神の神格

闇龗神の神格

対として見たとき、闇龗神の神格は、、、谷間に流れる川を司る龍神とされ、

高龗神の神格そして高龗神の神格を、、、山に降る雨を司る龍神とするのが一般的だ。

山に降った雨は山に貯えられ、それがしみだして谷川となり里に流れ来る。このストーリーを高龗神と闇龗神が担っているということになろう。

一方、川は時として人を苦しめる。谷川を司る闇龗神くらおかみのかみはそういう荒ぶる側面も持っていて、だからこそ「闇」。

全国各地に伝承されている九頭竜伝説。この九頭竜こそが闇龗神なのではないかという。すなわち、そもそもは「邪神」。

闇龗神が封じ込められ、そして祀られることで、高龗神となったのでは?とも。

龗神のご利益

闇龗神くらおかみのかみ と 高龗神たかおかみのかみ とも、一般的に、祈雨・止雨とされている。水量のコントロールをしていただく神というわけだ。

龗神の系譜

父>>>加具土命

母>>>十握剣、あるいは加具土命の血

龗神が登場する神話

貴船奥宮_R

誕生に関する神話しかない。

古事記

火の神「加具土命」を出産した伊邪那美命は、陰部に大やけどを負い、それが原因で死んでしまう。

そのあとに「闇淤加美」の誕生を表す説話が続く。

伊邪那美命を葬り終えるやいなや、伊邪那岐命は佩いていた十拳の剣を抜いて、迦具土神の首を切り落としました。

その刀の切先から飛び散った血が、湯津石村(岩群)に付いたところから現れた神々の名が、石拆(いわさく)の神、次に根拆(ねさく)の神、そして石筒之男(いわつつおお)の神の三柱の神です。

次に、刀の根元から飛び散った血が、湯津石村(岩群)に付いたところから現れた神々の名が、甕速日(みかはやひ)の神、次に樋速日(ひのはやひ)の神、そして建御雷之男(たけみかつちのお)の神、亦の名を建布都(たけふつ)の神、または豊布都(とよふつ)の神という三柱の神です。

次に、刀のツカに集まって指から滴り落ちる血から現れた神々の名が、闇淤加美(くらおかみ)の神、次に、闇御津羽(くらみつは)の神の二柱の神です。

このように、石拆神から闇御津羽神までの合わせて八柱の神々は、伊邪那岐命の刀によって現れた神々です。

日本書紀 第五段 一書

古事記と同じく、伊弉冉尊が死んでしまったあとのこと。

ある書物では、伊弉諾尊が剣を抜いて軻遇突智を三段に斬りました。一段から「雷神」が成りました。また一段からは「大山祇神」が成り、さらに一段から「高龗」が成りました。

高龗神・闇龗神が祀られている神社(当ブログ内)

貴船神社(京都市)

本宮、奥宮とも、高龗神を祀る。奥宮の下には龍穴があるという。

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高龗神社(奈良県天理市)

大和神社の摂社。現在は摂社という地位に甘んじているが、もともとは全国に何千とあるであろう水神を祀る神社の総本社とのこと。

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