刈萱

https://kigosai.sub.jp/001/archives/17785 【刈萱(かるかや) 仲秋【子季語】】より

筧草/雌刈萱/雄刈萱

【解説】

メガルカヤとオガルカヤ(スズメカルカヤ)があり、カルカヤは二種の総称。昔は屋根を葺くために用いられた。イネ科の多年草で日本各地の山野に自生する。高さは一メートル前後。

【科学的見解】

カルガヤは、種名としてオガルガヤとメガルガヤという二種を含んでいる。両者ともにイネ科の多年草で、本州から九州までの山野の乾燥地に生育している草丈一メートルほどの大型草本類である。近年、それらに加えて、北米原産のメリケンカルガヤが日本へ侵入し、市街地や田畑周辺で分布を拡大している。(藤吉正明記)

【例句】

刈萱は淋しけれども何とやら  重頼「藤枝集」


https://ameblo.jp/yujyaku/entry-12708157222.html 【刈萱の土手しょうしょうと草黄葉】より

刈萱の土手しょうしょうと草黄葉( かるかやの どて しょうしょうと くさもみじ )

*本記事は、初稿より一部修正しました。主な修正点は、「刈茅」の表記を「刈萱」にしたこと、新たに「刈萱の参考句」を追加したことです。 

最近は、日に日に紅葉が進んできているが、草の方も黄色く色づいている物をよく見かける。その中でも目に付くのが、今日取り上げる「刈萱(かるかや)」である。

とは言っても、どんな草なのか見当がつかない人も多いのではないだろうか。それもそのはずで、特に目を引くような花は付けないし、葉にも特徴がない。

ただ、それが群生し黄葉すると、一帯をベージュ色に染め、晩秋の物寂しさを感じさせる。

本日の掲句は、そんな景を見て詠んだ句である。中七の「しょうしょう」は、漢字で「蕭蕭」と書くが、擬態語としての意味合いも含め、敢えてひらがなとした。「刈萱」「草紅葉」は、ともに秋の季語で本句は季重なり

*蕭蕭(しょうしょう):① もの寂しく感じられるさま。② 雨や風の音などがもの寂しいさま。類語に「蕭条(しょうじょう)」「蕭然(しょうぜん)」などがある。、

ところで、掲句では、植物名を「刈萱」としているが、写真のものは外来種で、正式名称は「メリケンカルカヤ」である。文字通り「アメリカから来た刈萱」という意。漢字では「米利堅刈萱」。*「刈萱は「刈茅」とも書く。

「メリケンカルカヤ(米利堅刈萱)」は、イネ科メリケンカルカヤ属の多年草。北アメリカ原産。1940年ごろに日本で発見。関東地方以西の都市近郊の空き地や草原の陽地に生育し、群生する。

茎は堅く平滑。高さ50〜90cm。葉は平滑・無毛。花期は9〜11月。花は長披針形をした苞葉につつまれ穂状、果実は暗灰色。

在来種には「雄刈萱(おがるかや)」「雌刈萱(めがるかや)」があるが、現物は確認できていない。

現在、「メリケンカルカヤ」は、「要注意外来生物」に指定されている。

「刈萱(茅)」を詠んだ句は、それなりにあり、以下には、ネットで見つけた句をいくつか参考まで掲載した。*俳句では「刈茅」よりも「刈萱」と表記されることが多い。

【刈萱(茅)の参考句】

刈萱に風の追討ちありにけり (湯浅康右)   刈萱や雲通ふ尾根を吾も行く (岸田幸池)

刈萱の靡くともなく穂に出でぬ (河野柏樹子)  東雲の刈萱の中靴ぬらす (谷村幸子)

刈萱の風より雨を待つふぜい (川崎展宏)


https://ameblo.jp/yujyaku/entry-12874289099.html 【絮飛ばすメリケン刈萱草黄葉】より

絮飛ばすメリケン刈萱草黄葉  ( わたとばす めりけんかるかや くさもみじ )

今朝は、京都市中心部の最低気温が10℃未満になったそうだが これは過去2番目に遅いそうだ。ただ、10日以降は再び10℃以上になるとのこと。

一般的に最低気温が8℃を下回ると紅葉が始まり、5~6℃で急速に進むと言われているが、こんな状況では美しい紅葉はあまり期待できない。特に心配なのは紅葉になる前に枯れて散ってしまうことである。

さて今日は、一足先に始まっている草の黄葉を取り上げたい。川辺や野原では様々な草花の黄葉が始まっているが、よく目につくものとして「メリケン刈萱(かるかや)」がある。

とは言っても、知らないという人も多いと思うが、大概の人はどこかで見ているはずで、写真を見てあれかと思う人もいるのではないだろうか。

本日の掲句は、この草花が疏水べりに群生していて、黄葉し絮(わた)を飛ばしている様子を見て詠んだ句である。本句では「草紅葉(くさもみじ)」が秋の季語。

ところで、「メリケン刈萱」とは、文字通り「アメリカから来た刈萱」という意味で付けられた名である。だから、別に在来種の「刈萱」があるのだが、この方は確認できていない。

ただ、在来種の「刈萱」は古くから日本に生育しており、秋の季語にもなっている。

*「刈萱は「刈茅」とも書く。

因みに、「刈萱」に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。

刈萱の土手しょうしょうと草黄葉

この句は、「メリケン刈萱」が土手に林立し、黄葉しているのを見て詠んだ句である。中七の「しょうしょう」は、漢字で「蕭蕭」と書き、もの寂しく感じられるさまをいう。

「メリケン刈萱(米利堅刈萱)」は、イネ科メリケンカルカヤ属の多年草。北アメリカ原産。1940年ごろに日本で発見。関東地方以西の都市近郊の空き地や草原の陽地に生育し、群生する。

茎は堅く平滑。高さ50~90cm。葉は平滑・無毛。花期は9~11月。花は長披針形をした苞葉につつまれ穂状、果実は暗灰色。

現在、「メリケン刈萱」は、「要注意外来生物」に指定されている。

「メリケン刈萱」を特定して詠んだ句はほとんどないが、「刈萱」で詠まれた句は、それなりにある。以下には、ネットで見つけた句をいくつか参考まで掲載した。

*俳句では「刈茅」よりも「刈萱」と表記されることが多い。

【刈萱(茅)の参考句】

刈萱もまぬがれがたく紅葉して /後藤夜半   一群れの雀刈萱昏れにけり /佐々木六戈

刈萱に少し風ある屋島かな /大野青沙     刈萱の共乱れして枯れ急ぐ /牛島六

刈萱の少なき絮を浚ふ風 /山崎一角


https://yuuyuu1122.exblog.jp/18006124/ 【メリケンカルカヤ(米利堅刈萱)という要注意外来生物】より

   刈萱や刈る者もなく風の中         和樽

 カルカヤ(刈萱)は、山野に自生するイネ科の多年草である。

メガルカヤとオガルカヤとがあるが、メカルガヤは風に靡くときなどに一種の趣があるとして、和歌や俳句などの世界では前者を指している。

メガルカヤは本州~沖縄の山野にはえる。茎はやや太く,高さ約1メートル。葉は広線形で,基部に長い白毛がまばらに生えている。

秋になると、茎の上部に穂状の花を付ける。秋の七草の一つに挙げられている。

ところで、最近、北米出身の「メリケンカルカヤ(米利堅刈萱)」なるものが、勢力を伸ばしていて、問題になっている。名前は、アメリカからやって来たカルカヤ(刈萱)ということで命名されたもの。

こちらもイネ科の多年草で、草丈は0.5~1メートル。茎(稈)は全体として扁平になるのが特徴。

乾燥した荒れ地、畑地、牧草地、道端から湿った放棄水田や湿地などと、幅広い環境に生えるが、どちらかというとか乾燥地を好むようである。

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茎は、地際で枝分かれしてして株になり、次第に大株に育つ。9月~10月頃、高さ50センチから1メートル程度の直立した茎(稈)を多数伸ばし、茎(稈)全体に穂をつける。

穂には白くて長い毛を備えた小穂があり、この毛のお陰で、種子はわずかな風でも広範囲に散布され、勢力拡大をはかっている。

で、この旺盛な繁殖力に、「在来種や農作物と競争し駆逐する危険性がある」として、要注意外来生物(外来生物法)の指定を受けるに至った。

メリケンカルカヤ(米利堅刈萱)という要注意外来生物_f0221612_16462561.jpg

秋、種子が実る頃、草全体が赤褐色を帯びてくる。冬には枯れるが、春まで枯れ草が立ち上がったままの場合が多く、よく目立っている。

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