秋夕焼ウルトラマンの点滅す

https://dorahobby.com/318/ 【「夕日に眠る戦艦大和」の衝撃】より

 中2の秋、その後の日本アニメの発展に大きな影響を与えた「テレビまんが」が放送を開始しました。1974年に日本テレビで日曜日の夜7時半から放送された「宇宙戦艦ヤマト」です。

艦船オタクの勘違い

 当時の私は、次々と発売されるWLの艦船プラモを作りつつ、「丸」などの情報誌を読み、大東亜戦争における連合艦隊の栄光と滅亡の歴史に強い想い入れがあったので、戦艦大和の名がこの「宇宙戦艦!?」とやらに使われていたことが、パロディー的な扱いを受けている感じがして、不愉快でした。

 このころは、今のようにネットで情報を得られる時代ではなかったので、愛読していた「戦場漫画シリーズ」の作者でもある松本零士氏が、この「宇宙戦艦ヤマト」の監督になっていたことなど露知らず、一方的な偏見でこの番組を捉えていました。

 というわけで、初回放送のときは、何も考えず裏番組である「猿の軍団」を見ていました。しかし、その放送が終了したので、何気にチャンネルを回して日本テレビに切り替えました。

脳裏に焼き付く名シーン

 その瞬間、重厚なBGMとともに映し出されたのは、夕日の中にたたずむ、朽ち果てた未来の戦艦大和の姿だったのです。これには、大げさではなく、雷に打たれたような衝撃が駆け抜けました。

 昭和20年4月に戦艦大和が最期の戦いに挑み、沈められた事実はもちろん知っていましたが、その大和の250年後の未来の姿など想像したこともなく、只々そのシーンに魅せられていました。

 令和の今となっては、海底に沈んだ戦艦大和の残骸が発見され、このシーンとは全く違う姿で戦艦大和が眠っていることを知っています。それでも「夕日に眠る戦艦大和」のシーンは、あの日以来脳裏に焼き付き、消え去ることはありません。

夕日に眠る戦艦大和

 後に再放送で第1話の「冥王星会戦」における沖田艦長と古代守の名シーンを見て、一方的な思い込みで放送を見逃したことを後悔しました。この「冥王星会戦」では、沖田艦長の乗艦する主力戦艦と駆逐艦雪風を彷彿とさせる「ゆきかぜ」が勝ち目のない戦いに挑む姿に、史実の天一号作戦「戦艦大和の沖縄特攻」をモチーフにしたのではないかと勝手に考えました。

ヤマトが拓いたアニメオタクへの道

 宇宙戦艦ヤマトは、「アルプスの少女ハイジ」という強力な裏番組の影響で視聴率が振るわず、全39話の放送予定が26話で終了しました。これにより、最終話でいきなり地球に戻ってくる話になり、少々ストーリー展開に無理があるなと感じたものです。 

 高2の時、後にアニメ専門誌となった「月刊OUT」が「宇宙戦艦ヤマト特集」を掲載しているのを見つけ、即効購入したことを思い出しました。60ページに渡りヤマト誕生秘話、全話のストーリー解説、更にはヤマト大辞典と称して用語解説までありました。

 6月号の反響が大きかったせいか、9月号でも「宇宙戦艦ヤマトわあるどPART2」と題して特集が組まれています。当時、まだアニメ雑誌というものは存在せず、これだけのヤマトの情報や画像が掲載された書籍は他にはなかったと思います。

宇宙戦艦ヤマトを特集した「月刊OUT}

 宇宙戦艦ヤマトは、再放送でその人気に火が付き、劇場版も制作され「宇宙戦艦ヤマト(劇場版)」、「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~」を高3のときに見ました。

 この「宇宙戦艦ヤマト」が、子供が見る「テレビまんが」から大人も見られる「アニメーション」へと移り変わる切っ掛けになった作品だと思います。これ以降、堂々と「アニメオタク」を宣言できるようになりました。


https://cocreco.kodansha.co.jp/telemaga/news/feature/kaijubiyori/HOAFe【3月16日 東京大混乱! 信号を狂わす超獣VS.ウルトラマンA】より

今日は何の日? 「ウルトラ怪獣日和」 3月16日(1973年)

『ウルトラQ』『ウルトラマン』の放送が開始され、ウルトラ怪獣が登場した1966年以来、半世紀以上にわたって脈々と続くウルトラマンシリーズ。作品ごとに子どもたちは、現実とフィクションとを一体に感じ、日々、ウルトラヒーローや怪獣たちに夢中になっていた。

あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「3月16日」(1973年)。

シグナリオンと戦うウルトラマンA  ©円谷プロ

1972年4月7日より放送が開始された『ウルトラマンA(エース)』は、怪獣を超える怪獣である「超獣」を送りこむ異次元人ヤプールと戦うため、超獣攻撃隊TAC(タック)の隊員となった北斗星司と南 夕子がウルトラタッチでウルトラマンAに変身。バーチカルギロチンをはじめとした多彩な切断技などを駆使して超獣を次々と撃破していく。

信号無視をしてきたトラックと接触事故になった北斗と山中隊員。しかし、相手の運転手は信号無視をしたのは北斗たちだと言う。それは、守護神シグナリオンの力で信号を狂わせるレボール星人の陰謀だった。

事故にあう北斗と山中隊員

1973年3月16日は、『ウルトラマンA』第50話「東京大混乱!狂った信号」が放送された日。早朝にパトロールをしていた北斗と山中隊員。信号が青になったため発車すると、青果店のトラックが走ってきて衝突してしまう。事故の相手、青果店のユキは信号無視をしたのは北斗たちのほうだと言ってくる。

山中とユキは言い合いになり、警察が到着。TACを信用する警察は、ユキが悪いと決めつけてしまう。その中で北斗だけは冷静で、信号機の故障を疑っていた。しかし、現場検証中の信号は正常に動いているのだ。どうしてもユキが嘘をついていると思えなかった北斗は、ユキの後を追い、ユキの安全運転ぶりと、幼い弟たちと青果店を営んで生活していることを知る。

ユキはこの事故が原因で免許停止になれば仕事ができない。山中は自分の言ったことを後悔していた。

すると、TAC本部から都内の信号が故障する異常事態が発生していると連絡が入る。


https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%B7%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3 【シグナリオン しぐなりおん】より

レボール星の守護神的存在である超獣。普段は信号機を思わせる形状のカプセルに収容されている。

信号機の要素はこのカプセルとカラーリングぐらいであり、クルマニクラスやシグナルオルグのように信号機を直接デザインに組み込んでいるわけではないという点で他の信号機モチーフとは一線を画する。

その姿は両腕の先端に一本の爪のようなものが生えており、体中に信号機のような色をした3色の球体がびっしりと付いている。

東京大混乱!狂った信号

主な武器は球体上の頭部の赤い目から発射される、爆発性の効力がある熱線(タックファルコンに使用)、青い目から発射される、血液を蒸発させて相手の気力を奪ってしまう弱体化光線(エースに使用)、黄色い目から発射される、相手の精神を崩壊させてしまう発狂光線で、全ての目を光らせれば強力な破壊光線となる。

なお、黄色い目と緑色の目は後頭部にも存在する。

レボール星人の指定を受け、信号機に取り憑き操作し、交通網を大混乱に陥れるのと同時に頭部の信号機と同じ色をした3つの目から発射する怪光線で次々と人々を殺害していった。

そして主人であるレボール星人がTACにより倒されると信号機から離れて姿を現し、報復活動を開始した。

ウルトラマンエースとの戦いでは青い怪光線や三色の破壊光線で苦しめたが、何度も投げ飛ばされてグロッキーになり、メタリウム光線を受け消滅した。

大怪獣バトル編集

技カードとして登場。アタック・ディフェンス・スピードのどれかに補正が掛かる「三色光線」を持つ。

立体化編集

「ウルトラ超獣名鑑(完)~やさしさを失わないでくれ。弱いものをいたわり互いに助け合い、どこの国の人たちとも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえ何百回裏切られても。それが私の願いだ。編~」、「大怪獣シリーズ」、「世紀の大怪獣シリーズ」などで立体化されている。

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