https://kigosai.sub.jp/001/archives/1884【福寿草(ふくじゅそう、ふくじゆさう) 新年】より
【子季語】 元日草
【解説】
福寿草は、花のこがね色とその名がめでたいことから新年の花とされる。元日草ともいわれるように、古くから元日に咲くように栽培されてきた。
【来歴】『毛吹草』(正保2年、1645年)に所出。
【科学的見解】
福寿草(フクジュソウ)は、キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草で丈は十センチほど。観賞用に栽培されるほか日本各地に広く分布する。花は黄色で、人参に似た葉を持つ。花期は二月から四月。近年、野生のフクジュソウは、個体数が激減しており、多くの都道府県で絶滅危惧種に指定されている。(藤吉正明記)
【例句】
福寿草一寸物の始なり 言水「初心もと柏」
花よりも名に近づくや福寿草 千代女「真蹟」
小書院のこの夕ぐれや福寿草 太祗「太祗句選後篇」
朝日さす弓師が見せや福寿草 蕪村「蕪村遺稿」
ひともとはかたき莟やふく寿草 召波「春泥発句集」
ふく寿草蓬にさまをかくしけり 大江丸「はいかい袋」
帳箱の上に咲きけり福寿草 一茶「九番日記」
福寿草硯にあまる水かけん 晩得「哲阿弥句藻」
暖炉たく部屋暖かに福寿草 正岡子規「子規句集」
福寿草咲くを待ちつつ忘れたる 佐藤紅緑「花紅柳緑」
光琳の屏風に咲くや福寿草 夏目漱石「漱石俳句集」
花の中影なかりけり福寿草 高田正子「花実」
妻の座の日向ありけり福寿草 石田波郷「酒中花」
https://www.543life.com/shun/post20220107.html【福寿草ふくじゅそう 旬のもの】より
謹んで新春のお慶びを申し上げます。俳人の森乃おとです。
このたびは、新しい年のはじまりを寿(ことほ)ぐ花と賞されてきたフクジュソウ(福寿草)を紹介します。
盆に寄せ植えにして正月の室内に
フクジュソウはキンポウゲ科フクジュソウ属の多年草で、日本のほか、中国東北部、朝鮮半島、ロシア・シベリアに分布。日本では北海道から九州までの山地・平地に広く自生しています。
旧暦の正月に当たる2月から3月にかけ、いち早く金色の花を開くので、「元日草(ガンジツソウ)」や「朔日草(ついたちそう)」などの別名でも呼ばれました。
「幸福」と「長寿」を名前に含むめでたい花とあって、赤い実をつけるナンテンなどと共に盆に寄せ植えにし、正月の室内に飾る風習が、江戸時代の初期から広がりました。ナンテンも名前が「難転」に通じるので、火事などの災厄を退けてくれると信じられていました。
典型的な「春の妖精」の一つ
春にいち早く花をつけて葉を広げ、夏には地上部が枯れて、翌年の春まで完全に姿を消してしまう一群の植物があります。カタクリやイチリンソウ、ニリンソウなどで、「春植物」や「スプリング・エフェメラル(春のはかない命、春の妖精)」などと呼ばれます。
フクジュソウも典型的な春植物で、苞(ほう)に包まれた短い茎の上に花だけがつきます。この時の体高は10~20㎝足らずですが、次第に茎や葉が伸び、体高が50㎝を超えることも。しかし、梅雨の頃には地上部はすべて枯れてしまい、翌春まで休眠に入ります。
日本のフクジュソウは4種類に
以前は日本のフクジュソウは単一種とされていましたが、現在では4種類に整理されています。染色体数が4倍体のフクジュソウ(学名Adonis ramosa)と、2倍体のミチノク(陸奥)フクジュソウ、キタミ(北見)フクジュソウ、シコク(四国)フクジュソウです。
茎が中実か中空か、花弁と咢(がく)の長さの関係など、多少の違いはありますが、どれも似ています。
花径は3~4cm、花弁の数は11~15枚。葉は3回羽状複葉。根茎は太く、黒ずんでいます。
花の色はいずれも金色ですが、江戸時代に品種改良されたものには、朱色や白もあります。
アイヌ民族の叙事詩ユーカラでは、フクジュソウの花の色は「神の光」と形容されました。
わたしの宝刀を抜くと/その刀の刃先から/フクジュソウの花の色が/金色に輝き/神の光となって走った
ユーカラにはほかにも、イタチの仲間のテン(貂)と結婚するのを拒んで姿を隠し、草に変えられてしまった美しい霧の女神クナウの話もあります。クナウ・ノンノ(ノンノはアイヌ語で「花」の意)はテンが活動する期間は姿を隠すとされ、フクジュソウが夏には見られない理由を、説明する話になっています。
ちなみにキンポウゲ科の植物は有毒なものが多く、フクジュソウも全草が有毒。毒性が強く、死に至ることもあります。若い芽はフキノトウに似ており、葉はヨモギの葉と混同することもありますので、ご注意を。
花ぞ時 元日草や ひらくらん――井原西鶴(いはら・さいかく)
フクジュソウは正月の季語。江戸時代から多くの名だたる文人・俳人が俳句に詠んでいます。『好色一代男』をはじめとする浮世草子などを手掛けた大作家に、もう正月だから咲けと喝を入れられると、花としては咲かないわけにはいかないでしょう。
ほかには次のような俳句があります。
朝日さす 弓師の店や 福寿草――与謝蕪村(よさ・ぶそん)
光琳の 屏風に咲くや 福寿草――夏目漱石(なつめ・そうせき)
蕪村の句の「弓師」は弓作りの職人。正月のすがすがしい空気が伝わります。また夏目漱石は、尾形光琳が屏風に描くフクジュソウの花を詠みます。華麗な琳派の画家の題材として、フクジュソウはいかにも似つかわしいと思われます。
花言葉は、「永久の幸福」「祝福」「幸せを招く」。明るく輝くような黄金色に開くフクジュソウにふさわしい言葉が並びます。2022年が皆さまにとって、良き年でありますように。
フクジュソウ(福寿草)
別名 元日草(ガンジツソウ)、朔日草(ツイタチソウ)
学名Adonis ramosa
英名forked-stem adonis
キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草。日本、中国、ロシア、朝鮮半島に分布。 花期は2~4月で、葉が開く前に金色の花をつける。草丈は10~40cm。夏には地上部は枯れて休眠する。
https://note.com/clever_hebe345/n/nd3f77a52643d 【俳句【福寿草】】より
✒【風そよぐ猫の額の福寿草】
[福寿草]別名は[元日草][朔日草(ついたちそう)]学名:Adonis ramosa(アドニス・ロモサ)季語としては[新年]となって居ります。
其れにしても此の冬は暖冬と言われて居りますが、我が家の庭では未だ存在が認められません。旧暦の新年なら今の暦では1月20日から2月の20日の間と言う事で時差を心得た植物は其の季節になると花芽が出るようですが。現代で俳句を詠む場合は旧暦(現暦より遅い)で考えるのが正解なのでしょうね。我が家では松の木の根元近くに植えています。
例年ならば2月から3月に旺盛な開花が見られます。
✒【朝日射す眩しき花は福寿草】
2019年2月10日の開花状況📷でした。
福寿草も先日投稿しました[節分草]と同じくキンポウゲ科で、春を告げる花の代表でもあります。御存じのように日本では縁起の良い花として親しまれていますね。
日本の花言葉では「幸せを招く」「永久の幸福」縁起の良い言葉です。
所が縁起の良い花ですのに、怖い話も有ります。
毒性を持つ根には[アドニン]と言う成分が有ります。
勿論、幾つかある毒性の中には民間薬として用いられる成分も有りますが、葉にも毒性が有ります。
芽出しの頃はフキノトウと間違えて誤食しやすいほか、若葉がヨモギの葉に似ているので注意が必要です。症状は嘔吐、呼吸困難、心臓麻痺などで、重症の場合は死に至るとか。
✒【福寿草目出度き裏に含む毒】
📝日本では自生地が北海道から九州にかけて見られる[福寿草(エダウチフクジュソウ)]と以下の3種類の個体が[福寿草]として総称されています。
[北見福寿草]は自生地が北海道東部に限られ一株に1輪しか花を付けない点と花弁が萼片の半分が特徴です。
[陸奥福寿草]は自生地が東北から九州にかけて見られます。画像はネットより
[四国福寿草]自生地は四国及び九州の一部に限られます。
葉の裏面に毛が無く茎頂に直径3〜4㎝の黄色い花を1個つけるのが特徴。
✒【荒れ寺に密かに有りて福寿草】
✒【争いに憂い含んだ福寿草】
💕地球上から全ての諍を無くし全ての人々に平和な日々が訪れて欲しいです。
https://ameblo.jp/yujyaku/entry-12496091543.html 【春なればもっと光を福寿草】より
春なればもっと光を福寿草( はるなれば もっとひかりを ふくじゅそう )
昨日は、あまり嬉しくない名前の「大犬のふぐり」を取り上げたが、今日は反対に非常に良い名前をもらった「福寿草(ふくじゅそう)」を取り上げたい。この花は、新春=正月に咲くということで、「福寿(幸福と長寿)」というめでたい名前がつけられた。しかし、その新春とは旧暦の正月=旧正月のこと。
今年は2月5日がその日に当たるが、福寿草が咲くのも、本来であれば、この時期なのである。ところが、日本は明治5年(1872年)に新暦を採用したため、正月が旧暦よりも1ヶ月ほど早まった。幸か不幸か、そのころ福寿草は、正月に欠かせない花として定着していたので、結局温室での促成栽培で対応することになったとのこと。
俳句の世界でも、「福寿草」は新年の季語に分類されている。だから、実際に咲く春の句にするには、春の季語を別に入れる必要がある。
さて、本日の掲句は、そんなことも念頭に詠んだ句である。上五には「福寿草」よりも強い季語「春」を上五においた。ところで、この句のポイントは中七の「もっと光を」なのだが、このフレーズ、多分どこかで聞かれたことがあると思う。
誰の言葉だったか、うろ覚えだったのでネットで調べてみたところ、ドイツの偉大な詩人ゲーテの言葉だった。ならば、何か哲学的な意味が込められているのではと思い、更に調べて見ると、臨終の際、召使に「もっと光が入るように、寝室のよろい戸を開けてくれ」と命じた言葉から抜き取ったものだそうだ。
何だそれだけのことか。ちょっと肩透かしをくった感じだが、同じ言葉でも偉人が言うと、後から尾ひれがついて意味深の言葉になるものだと改めて思った。
話は戻って、「福寿草」に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。
【関連句】
① 春の陽を浴びて耀う福寿草
② 新年ももう三月や福寿草
③ ありったけ光集めよ福寿草
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①は、福寿草の大きく広げた黄色い花弁が、春の陽を受けて輝いているのを見て詠んだ句。
②は、先頃新年迎えたばかりだと思っていたのに、もう3月になったのかとその感慨を詠んだもの。
③は、2月初め、まだ蕾のままの福寿草が多かったので、もっと光を集めて開いてほしいと思って詠んだ句。本日の掲句と着想は同じ。
福寿草は、キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草。原産地はシベリア東部、東アジア。花期は2月から4月。当初は茎が伸びず、苞に包まれた短い茎の上に1つ2つの花をつけるが、次第に茎や葉が伸び、いくつもの花を咲かせる。
花は蜜を持ってないため、パラボラアンテナのような花弁を使って日光を花の中心に集め、その熱で虫を誘引する。その為、日光が当たると開き、日が陰ると閉じて保温性を高めている。
福寿草を詠んだ句は非常に多い。以下には、その中からいくつか選定し掲載した。(過去に掲載したものを除く。)
【福寿草の参考句】
福寿草十花燦たる鉢一つ (水原秋櫻子)
日のあたる窓の障子や福寿草 (永井荷風)
わが好きの数の七つの福寿草 (五十嵐播水)
音もなく日はかがやけり福寿草 (仙田洋子)
仏具屋に日向がありて福寿草 (清崎敏郎)
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