平和伝える「ピースうつのみや」

https://www.asahi.com/articles/ASQ78739JQ73UUHB004.html 【平和伝える「ピースうつのみや」、37年間の記録集発行】より

 【栃木】戦争の記憶を引き継ぐ市民団体「ピースうつのみや」が、宇都宮空襲から77年になる12日、37年間の記録をまとめた「クロニクル ピースうつのみや 市民平和運動の軌跡」を出版する。会員の高齢化が進んでおり「可能なうちに記憶を記録にし、後世につないでいく内容にした」という。

 1985年、前身の「宇都宮平和祈念館建設準備会」が発足した。宇都宮市が平和都市宣言をした96年、「宇都宮平和祈念館をつくる会」に改称し、2015年に今の名になった。

 記録集では、コロナ前の19年まで毎年続けた「宇都宮空襲展」について、35回ごとの展示内容を振り返った。「620人以上が犠牲になった事実を市民に広め、足元から平和を見つめるきっかけになるよう力を入れてきた」と説明する。

 ほかには、かつて軍都と呼ばれた宇都宮市に残る軍施設や軍需工場の跡をめぐる「ピースバス」運行、空襲犠牲者を追悼する田川での灯籠(とうろう)流し、空襲体験者による小中学校での語り継ぎといった、これまでの活動を紹介している。

 コロナ禍で空襲展やバス運行ができなかった2年間に製作した。執筆の中心になった佐藤信明事務局長(77)は「記載したその年々の出来事は、85年以降の社会や世界の動きを振り返る意味もある。空襲の事実が親から子へ、子から孫へとつながるように利用されればいい」。

 田中一紀代表(80)は「平和祈念館は実現していないが、戦前からの建物がある中心街の一帯を平和ゾーンという形で町ごと保存し、見つめ直す構想も提案している」と話す。

 会によると、これまで市民から寄せられた約1500点ほどの資料を保管している。活用に向けた整理と保存方法や、インターネット上で自由に見ることができる仕組みづくりも検討しているという。

【宇都宮市】「宇都宮空襲の記憶 未来へつなぐ」平和啓発動画


https://www.tokyo-np.co.jp/article/189038 【「戦争の記憶 次世代へ」 ピースうつのみやが活動を本に きょう空襲77年】より

 宇都宮市街地の大半を焼失させた宇都宮空襲から12日で77年。市民団体「ピースうつのみや」が、「宇都宮空襲展」や宇都宮市内の戦跡を巡る「ピースバス」運行などの活動をまとめた「クロニクル ピースうつのみや 市民平和運動の軌跡1985〜2022」(出版・アートセンターサカモト)を刊行した。田中一紀代表(80)は「戦争の記憶を記録にした。次の世代に引き継ぎたい」と活用を呼びかけている。(小川直人)

 ピースうつのみやは、一九八五年に宇都宮平和祈念館建設準備会として発足し、平和運動を続けてきた。宇都宮空襲を語り継ぐ「宇都宮空襲展」は八五年から続く。本では、二〇一九年までの三十五回のそれぞれのテーマや開催の様子を写真とともに紹介している。

 ピースバスは空襲展の関連企画で、大谷地区の地下軍需工場、八幡山の軍地下司令部といった戦跡を市民に案内してきた。参加者に配った戦跡マップやアンケートなどで開催の詳細を記録。さらに、田川で開く空襲犠牲者追悼灯籠流しや紙芝居「火の海になったうつのみや」を使った語り継ぎ活動なども掲載した。

 新型コロナウイルス感染拡大で恒例のイベントが開催できなかった期間を活用して編集したという。

 会発足のきっかけとなった平和祈念館の設置は実現できていない。一方、活動を通して市民らから古い冊子や写真など貴重な資料も多数寄せられた。資料は倉庫に保存されている。インターネットで誰でも閲覧できるようにする考えだ。

 灯籠流しなどの催しの一部は、地域の学生らが引き継ぐ動きもある。佐藤信明事務局長(77)は「ユニークな活動を続けてこられたと思うが、メンバーの高齢化もある。次の世代が記録を活用できるようにするのも役割だと思う」と話す。

 本はB5判百六十ページ、千九百八十円。県内主要書店で販売する。

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