火山が生んだ絶景と豊かな暮らし 鬼岳

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s014/010/010/020/290/20210322151509.html 【火山が生んだ絶景と豊かな暮らし 鬼岳(令和3年7月掲載)】より

季節ごとに表情を変える福江島のシンボル鬼岳

ちょっとユーモラスな形の鬼岳(標高 315m)。数年に一度の野焼きによって維持される、多種多様な草原植物は、春には一面緑色、秋には黄金色へと、季節ごとに表情を変えます。場所によっては、お椀状や盾状に見え方が変わるなど、登っても眺めても楽しい、福江島のシンボル的存在です。

約50万年前から噴火活動を開始した鬼岳周辺の11の単成火山を、総称して「鬼岳火山群」と呼びます。中でも約1 8,000年前に噴火した新しい火山の鬼岳は、その際の噴出物(スコリア)で出来た「スコリア丘」です。私たちの暮らしは、火山群の噴火で流れ出た溶岩台地の上に成り立っています。

鬼岳中腹にある五島椿園は、私の大好きな場所のひとつ。高台からは、同じ火山島である赤島・黄島・黒島が一望でき、爽快な気分にさせてくれます。天気の良い日には、時折友人とお弁当を持って出かけますが、子ども連れの家族が草スキーを楽しんでいたりして、なんとも微笑ましい光景に出会えます。

穏やかな姿からは、かつて噴火した火山とは想像できませんが、それがよくわかるバームクーヘンのような地層の断面を、鬼岳の麓で見ることができます。元々湾曲した地面に、噴火によりスコリアが降り積もり、滑らかな曲線美が完成されました。スコリア中の鉄分の酸化具合によって変化する色や、粒子の大きさなどから、噴火の規模や時期までが分かるそうです。この地層は、この島の成り立ちを教えてくれる貴重な資源。多くの方に見てほしいなと思います。

知れば知るほど魅力的な五島。ジオガイド養成講座を受け、その思いはより強くなりました。今後も五島のあらゆる場所を訪れ、ジオの観点から、隠れた魅力を自分なりに発見していきたいです。

https://nordot.app/859974885110497280 【五島列島 日本ジオパーク認定 長崎県内2地域目 2度目の挑戦結実】より

日本ジオパークに認定され喜ぶ市民ら=五島市役所

 学識経験者らでつくる日本ジオパーク委員会(委員長・中田節也東京大名誉教授)は28日、貴重な地形や地質が残る自然公園「日本ジオパーク」として、長崎県の「五島列島(下五島エリア)」と北海道の「十勝岳」の2件を新たに認定した。五島列島は2019年度の「見送り」を経て2度目の挑戦が実を結んだ。

 ジオパークは大地を意味する「ジオ」と公園の「パーク」を合わせた言葉。地質などの見どころ「ジオサイト」を教育や観光に生かし、地域の価値や魅力を発信する。

 日本ジオパークは国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界ジオパークの日本版。五島列島は46地域目、県内では「島原半島」に続く2地域目の認定。このうち島原半島など9地域は世界ジオパークでもある。

 五島列島は、約1700万年前から堆積した大陸からの砂や泥の層を基に、火山活動で現在の地形となった。大陸と関係が深いのが特徴で、南方系の植物が各地に自生。複雑な海岸線が天然の良港をつくり、遣唐使船の最終寄港地だった。

 市などは17年、官民でつくるジオパーク推進協議会(会長・野口市太郎市長)を設立。最初に認定申請した19年度は「目的の共有が不十分」などとして見送られた。その後、大地の魅力の継承を理念に、市民ジオガイドの養成や市内小中高生への講座などに力を入れ、昨年、日本ジオパーク委員会に再申請。中田委員長らが現地調査していた。

 認定理由について同委員会は「住民にも理念や目的が共有され、地域団体や子どもたちが積極的にジオパーク活動に参加するようになり、今後の展開が期待される」とした。対象が同市内のため、名称に「下五島エリア」を加えた。

 市役所には市民ら約30人が集まり、朗報が届くと拍手が鳴り響いた。野口市長は「(市内に構成資産がある)世界遺産、日本遺産と合わせた『3冠』となる。新型コロナ後を見据え、にぎわいを取り戻すようしっかり取り組む」とあいさつした。

 市民グループを立ち上げ、認定活動を推進してきた永冶克行さん(73)は「認知度が高まっていたので大変うれしい。観光や教育で多くの人に活用してもらいたい」、現地調査を担当したジオガイドの一人、片山美希さん(34)は「これをスタートに、子どもや住民に分かりやすく魅力を伝えていきたい」と話した。

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