Facebook・近藤裕子さん投稿記事
《麗日発光華》れいじつ こうかを ほっす
麗らかなる春の日はあらゆるものが 良き光を放つ
春の風には 色があります。咲く花々は 良い香りを放っています。
春の良き日、 身も心も自然に委ねてみたくなります。
孟浩然の 短い春の素敵な言葉です。
https://ameblo.jp/ahirolll/entry-12261050922.html 【甲骨文「麗日發光華」】より
「麗日發光華」「れいじつ、こうかをほっす」
「うららかな春の日にあらゆるものが光を放っている」の意。
条幅に甲骨文で五字を収めてみました。この言葉は唐の詩人、孟浩然によるもの。
孟浩然といえば「春暁」「春眠暁を覚えず」の詩で有名です。
今回はブログを通して知り合ったイギリス在住のshunka-ukさんの自詠の句の仮名作品に影響されて「うららか」=「麗」の字を使った言葉を書くことにしました!
shunka-ukさんのブログはコチラです☆
「麗」=美しいツノの出そろった雄鹿。
「日」=太陽の形。
「發」=癶は両足をそろえる形。出発を意味する。弓と殳は弓を射る形。弓を射ることで開戦を知らせることから「はじめる、おこる」の意味になった。発は新字体で、もとは發と書いた。
「光」=火と人(儿、じん)とを組み合わせた形。儿は人を横から見た形で、ひざまずいている人。古代、火は神聖なもので光は火を扱う聖職者を表した。そこから「ひかる、かがやく」の意味に使われるようになった。
「華」=並び生えた草の形と花や木が長く伸びている形。「花のような美しさ、はなやかさ」をいう。
うららかな…って
「麗」の字がもとは鹿に関係していた!そう言われてみると
作品の冒頭シカに見えませんか?( ̄▽ ̄)私だけかな、見えるの。
今日は午後から作品を書いていましたがここまでで一旦終了です笑。
https://ameblo.jp/mi1357-1115/entry-12664227763.html 【サクラ 花言葉「精神美」】 より
孟浩然の『春暁』はよく知られた名詩、もしピンとこなくとも「春眠暁を覚えず」と聞けば、ああと誰もが気づくでしょう。
春眠不覚暁 処処聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少
意訳すると春の眠りは心地よく 夜明けがくるのも気づかないあちこちからは鳥のさえずりが聞こえてくる そういえば夕べは風雨の音がひどかった あのせいで花はどれほど散ってしまっただろう とこんな詩です。してこの詩の、井伏鱒二の訳が、いいんです。調べにのって花散る様子が目の奥に浮かび、色で染めてて、いいんです。駘蕩たるおだやかな春風ともちがう嵐をいっているのに、どこか嫋やかで時季らしい。ああ現しひとつでこんなにも、日本の春がちがって映るかと、またも花に言葉に酔いました。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ハルノネザメノウツツデ聞ケバ トリノナクネデ目ガサメマシタ
ヨルノアラシニ雨マジリ 散ツタ木ノ花イカホドバカリ
-孟浩然『春暁』井伏鱒二訳 サクラ 花言葉「精神美」
https://ameblo.jp/keikanokaze/entry-12665264782.html?frm_src=thumb_module 【『春暁』ーー気になる桜】 より
土曜夜から日曜にかけての雨、春の嵐とも言われていましたね。
皆さまがお住まいの地域の桜桜の様子は、いかがでしょうか?
例年よりも早く咲きそろった桜、雨や風に負けていないかと心配になりますね。
今日は、お馴染みの『春暁』をご紹介します。
春暁Chūnxiǎo 孟浩然Mèng Hàorán 春眠不覚暁Chūnmián bùjué xiǎo
処処聞啼鳥 Chùchù wén tí niǎo 夜来風雨声 Yèlái fēngyǔ shēng
花落知多少 Huā luò zhī duōshao
【書き下し文】
春暁
春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く 夜来風雨の声 花落つること知る多少ぞ
【桂花試訳】
春の朝、うっかり寝過ごし、夜明けを知らず いつのまにやらあちこちから
鳥の声が耳に届く ああ、一晩中聞こえた雨風の音 庭の花はどれほど散ってしまったことだろうか
【詩の形式】
*五言絶句
*押韻・・・暁・鳥・少(五言詩ですが、一句目末も押韻)
【作者】孟浩然(689~740)
盛唐の詩人。襄陽(じょうよう)(湖北省)の人。
科挙の試験に合格せず、仕官することは無かったが、40歳の時に都に出て、10歳ほど年下の王維や李白などとも親交があり、慕われていたとのこと。
仕官していないために、朝もゆっくり眠っていられたという説もあり、心地よく「春眠」を貪っていた訳ではないのかもしれません。
そうした作者の思いから今少し離れてみると、夜の雨風にハラハラする、この季節特有の
心配がぐっと身近なものに思われますね。
雨風に堪えて頑張った桜もあるかと思います。今しばらく、春を味わいましょう。
【参考書籍】
①『漢詩一日一首(春)』一海知義著平凡社ライブラリー
②『漢詩入門』一海知義著 岩波ジュニア新書
③『図説漢詩の世界』山口直樹著 河出書房新社
④『唐詩選(二)』 高木正一著 中国古典選26 朝日新聞社
0コメント