https://ranyokohama.amebaownd.com/posts/6443985 【栗】
Facebook清水 友邦さん投稿記事
縄文人はドングリを主食にしていました。
遺跡からドングリをすりつぶす道具である大きな石皿やすり石が発掘されています。
縄文人はアクの強いドングリを割って中身をすりつぶして粉にして、それを流水にさらしてアクを抜いて乾かして保存して、それを団子にして土器で加熱して食べていたようです。
米の生産量は明治時代初期まで一反あたり180キロと言われていますがどんぐりの生産量は一反150キロになるので収穫量は米とさほどかわりません。
稲作は田植えから水管理、稲刈りまで汗水たらして働かなければなりませんがドングリはほっといても勝手に実がなります。
一週間ほど山に出て拾えば1年分の主食を蓄えることができました。
縄文の住居跡からは炭化している木の実が混じったパンやクッキー状のものが発掘されています。
蜂蜜をつけると現代ではおやつになります。
縄文人は世界に先駆けて土器を発明して煮るという調理法を編み出しました。
熱を加えることで殺菌され有毒物やアクが分解され堅い繊維の植物は柔らかくなるので、いままでに食べられなかった食物の種類が大量に増えることになりました。
縄文中期になると蒸し器も登場して煮るだけでなく蒸す調理法も発達しました。
今から約5500年〜4000年前の間、主に東北北部から北海道南部にかけて分布していたのが円筒土器です。
盛岡から南を境にして分布しているのがずんぐりした形の大木式土器です。
縄文時代前期~中期の盛岡はこの二つの文化圏に挟まれていました。
海岸近くでは、魚貝や山菜や栗、クルミなどが入った鍋料理を楽しんでいたと思います。
もちろん化学調味料などの食品添加物は入っていません。
天然の味を楽しんでいたでしょう。
最近の研究では縄文人の寿命は以外と長く65歳以上が3割もいた集落もありました。
体に障害を持って働けなかった人も大切にされて長生きをしていました。
諏訪地方の縄文人は周辺地域が稲作をしていても最後まで稲作を拒否していました。
木を切り土地を耕さなくともドングリで楽に暮らせていけたからでしょう。
狩猟採集民にとっては森が神でありすべてでした。
人間と動物は等しく、人間が動物になり、動物が人間に自由に姿を入れ変える事ができました。動物は兄弟であり植物は姉妹です。
シャーマニズムの世界で、物質世界と霊の境界は流動的で切り離す事はできません。
稲作習慣をもった人々が多くなると森を伐採して耕地面積を広げていきました。
しかし唯一木を切ってはならない場所があったのです。
それが縄文の人々が信仰の対象にしていた神聖な森でした。
のちにそれが神社の鎮守の森になったのです。
しかし、近代合理主義の明治時代になると樹木は神聖さを失い単なる商品価値におとしめられました。
森林は欲望の対象になり鎮守の森は売り渡されました。
南方熊楠の神社合祀反対運動 https://japanese.hix05.com/Minakata/minakata104.jinja.html
ブナやクリなどの広葉樹などは大規模に伐採され、生き物の餌となる木の実が激減して獣は姿を消していきました。
安田喜憲の花粉調査によると、ギリシャ文明と森の消滅はほぼ正比例しているといいます。
世界四大文明もまた木を切って森が消えたために文明が衰え、滅んでいきました。
命のネットワークからみれば森林破壊は自分の身体を破壊することに等しいのです。
生態系全体が崩壊しつつあることの意味を私たちは理解していないようです。
森が消え、クマや小鳥が消えてゆくのは他の生物を巻き込んだ人間のゆるやかな自殺行為です。
人工的な世界に囲まれて暮らす私たちの身体感覚は鈍くなっています。
縄文の人々には国境という概念がありませんでした。
国境がなかった時代の先住民は地球上を自由に行き来していました。
国家という概念ができて以来、境界線上で争いを続けています。
統合的で感覚的な右脳の働きが抑制されて、
お金の計算をする分析的、合理的思考の左脳が優位になった現代人に、
いのちの輪が見えなくなってしまったのです。
Facebook竹元 久了さん投稿記事 🍁五感を用いた森林の楽しみ方(秋編)
五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を用いた秋の森林の楽しみ方を紹介します。
秋の天気の特徴は春と似て、変わりやすいのが特徴です。
この時期は台風がよく接近するため、前線の活動が活発になり、大雨になることがあります。
他にも、移動性高気圧が通過するようになると、よく晴れて朝方は冷え込み、霜が降りることもあります。
そして、冬に向け、徐々に気温が下がっていく季節です。
秋の気象現象として、主なものは以下の通りです。
秋雨:秋の停滞前線(秋雨前線)によってもたらされる秋の長雨。
秋晴れ:秋の澄みわたった晴天のことで、秋の特徴のひとつ。
濃霧:朝晩の気温差の大きいとき発生しやすい濃い霧のこと。
早い日没:夕方から、意外と早くに日が沈む状態。
早霜:秋に、例年よりも早い時期に降りる霜のこと。
秋における森林の特徴
その1 落葉樹は紅葉します
秋といえば紅葉が真っ先に頭に浮かぶことでしょう。
落葉樹は、黄色や赤など様々な色に変化し、葉を落としていきます。
寒いところから順に紅葉は始まります。
その2 気温も景色も大きく変化します
秋は低気圧と高気圧が交互に通過し、その度に気温が乱高下します。
夏の暑さから冬に向けて気温はどんどん下がっていきます。それと共に、紅葉、そして落葉により葉を落とす木々もあることなど景色も大きく変化します。
その3 実りの秋
秋は多くの植物の実がなる季節です。
ドングリやナンテンなどの木の実は、自らの子孫をつくると共に他の生きものたちの命を支えています。
秋の森林の五感を用いた楽しみ方
◆景色を楽しみましょう(視覚)
まずは、景色の変化を楽しむことができます。
紅葉・黄葉が進んでいくにつれ、多くの種類の色が森林に存在することになります。
また、サザンカ(山茶花)ツバキなどの花が咲きます。
さらに、ナンテン、センリョウ、マンリョウなど赤色を中心とした実も楽しめます。
楽しみ方としては、「色を数えてみる」のがおすすめです。
その場に何人かがいる場合には、お互いの数を出し合って、その違いを話し合ってみましょう。
色の捉え方の違いなどいろんな発見もあると思います。
◆多くの食べられるものが登場(味覚)
収穫の秋と言われますが、森林の中にも、様々な実があります。
栗や豆柿などを見つけることができるかもしれません。
そしてドングリもこの時期には登場します。
ドングリは、ブナ科の、特にカシ・ナラ・カシワなどコナラ属樹木の果実の総称です。
20種類位あるといわれています。
その中でもスダジイや大きめのマテバシイは、殻を割って、生のままでもフライパンで少し炒って食べても美味しいものです。
◆落ち葉やドングリを触ってみましょう(触覚他)
落ち葉はそれを手で触ってみたり、踏みしめて音を感じてみたりすると楽しめます。
また、匂いも楽しめます。
そして、先ほどのドングリも足で踏んでみたり、手の中で数多くのドングリを転がしてみたりすることで楽しむことができます。
◆この時期だからこその匂いがあります(嗅覚)
紅葉(実際は黄色)したカツラの葉は甘い匂いがします。
「カラメルの匂い」という人もいます。
やり方は、落ち葉を拾って手でもんでみるのがおすすめです。
特に雨などに濡れると甘い匂いが湧いてきます。
ヒノキの熟す前の果実は、サッカーボールのような形をしています。
秋の時期にはそれを軽く削るととてもいい香りがします。
◆さまざまな音を楽しみましょう(聴覚)
虫の声、鳥の鳴き声、落ち葉や木々のざわめきなど、森林ではさまざまな音があります。
鈴虫やコオロギが鳴くのは主に夜ですが、涼しくなる10月下旬には日中も鳴くようになるようです。
楽しみ方としては、「音を数えてみる」のがおすすめです。
これも何人かがいる場合には、お互いの数を出し合って、その違いを話し合ってみましょう。
秋は、誰もが戸外に出たくなるときです。
五感は意識して使ってみることで、多くのことを感じることができるようになります。
これを「五感が開く」といいます。
五感を開いて、「森林に何かをされに」行きましょう。文・高田裕司(たかだゆうじ)
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