精神科の病名は、見えている状態に名前を付けただけ

Facebook小倉 謙さん投稿記事

ごく僅かありますが、真実を述べる精神科医もいます。

この記事はまさに真実です。

https://note.com/psychiatry_dx/n/na6b9271e15be... 【精神科の病名は、見えている状態に名前を付けただけ。】より

普通は、「うつ病」とか「パニック障害」とか「統合失調症」とか、診断基準もあって、これだけ周知されているのだから、ちゃんとした病名だと思いますよね。私も30年くらいそう思っていました。とりわけ、統合失調症という病名は、典型的なケースだと精神科医の8〜9割は診断が一致するのだから、これはちゃんとした病名だと思っていました。でも、診断する人(医師)に、どんな状態像が見えたか?そしてそのデータを、医師の情報源(眼の前の患者さんではなく、診断基準や教科書などの知識で診断する人が多い)に当てはめて出した答えですよ。だから病名は、医師によって違うし、同じ医師でも途中から変わったりするのです。

「見えている状態に名前つけただけ」で、何の問題があるの?精神科は、血液検査や画像で診断できないのだから、それで良いのでは?と思う人もいるでしょう。けれど、「見えている状態に名前つけただけ」には、致命的な問題があります。それは、薬以外の改善策を探さなくなることです。

つまり、「ひどく落ち込んで、何も興味が持てない」人に「うつ病」と病名を付ける。本来なら、なぜうつ状態になったのか、考えないといけない。つらい出来事があった?忙しくて睡眠や栄養がとれていなかった?自分らしさを出せない状況が続いていた?というふうに。ところが「うつ病」と名前が付くと、病気なんだからクスリ飲まなくちゃ。となってしまいがち。医師も患者も家族も。そうなるとほとんど「どうしてそうなった?」に目が行かなくなる。パートナーの当然の死で、仕事が手につかないひとが、精神科に行くように、と会社から言われて受診しますが、すぐに元気になるのが正常なの?

しっかり食べてしっかり寝たら良くなるかもしれない。栄養と睡眠が足りてなかっただけ。仕事辞めて人間関係も整理したら良くなるかもしれない。辛い環境なのに我慢しすぎていただけ。身体や心は、「我慢しすぎるなよ」「自分を大切にしろよ」「もっと健康に気づかってくれ」と合図を出してる。それを無視し続ける人には、自分の体か精神をおかしくするしかない。精神をおかしくする方法は、何かの発作(パニックとか解離とか)を起こすことかもしれないし、心的エネルギーを著しく低くすることかもしれないし、現実逃避させることかも知れない。そういう状態に、名前つけているだけ、ですよ。

精神科医なのに、何言ってるの?と思う人もいるでしょう。でも、こう考えるようになったら、たくさんの人が、治療を卒業していくようになりました。いや、病名ではないのだから、治療ですらない。単なるサポートですね。サポートだけで、勝手に回復していく。そりゃそうですよ、ただの状態だもの。そう伝えて、ストンと腑に落ちる人は、初診だけで復活することもある。「病気じゃない、自然な反応だと言われた」と怒る人は、なかなか回復に時間がかかる。


https://note.com/psychiatry_dx/n/nb57b1c4a30f2 【幻覚や妄想の捉え方①】より

統合失調症という病気は、100人に一人と言われています。典型的には、幻覚(特に幻聴)や妄想が出現することが多く、初期には興奮や錯乱などが起こりやすいが、その後、心身のエネルギーの低迷した時期(引きこもり、意欲や活動性の低下)があり、やがて安定期に入る(安定するだけで、治るとは言われない)とされます。

最近の私は、「これは、統合失調症の経過ではない、統合失調症の治療の経過だ」 と思っています。すなわち、標準治療を受けなかった人は、このような経過を辿らないということです。標準治療を受けなかった人、とはA.精神科を受診しなかった人、B.精神薬を全く服用しなかった人、C.病名を受け取らなかった人、D.自然療法で(西洋医学との併用ではなく)回復を図ることにした人、のことです。「統合失調症かな?」と思って調べると、早期に標準治療を受けなければ、必ず、良くない結果になる(重症化して治りにくくなる、場合によっては人格が荒廃してしまう、など)と書かれています。そうでしょうか?

そこには、幻覚や妄想の捉え方が大きく関わっています。

統合失調症は、「治療を続ければ安定する病気」と考えるより、「捉え方次第で、治る病気」と考えると、ぐんと楽に(本人も家族も)なります。そのコツについて、書いていこうと思います。

https://note.com/psychiatry_dx/n/n50c0fef26b48 【幻覚や妄想の捉え方②】より

幻覚や妄想は、発病のときに現れて、治療によって改善すると思われています。その誤解を、少し解いておこうと思います。

ア、幻覚や妄想は、サポートさえあれば、自然に回復します。

イ、幻覚や妄想の治療に使われる薬剤(抗精神病薬)の副作用に、幻覚、妄想があります。

ウ、抗精神病薬をのんでも幻覚や妄想が改善しないのは、薬が合っていない、足りないのでなく、幻覚や妄想が現れる原因にアプローチしていないからです。

簡単に、ア、イ、ウの説明をしていきます。

ア、幻覚や妄想は、サポートさえあれば、自然に回復します。そもそも、サポートなしでも、幻覚や妄想は形を変えていくことが多いのです。すなわち、初めは侵襲的な(本人をおびやかす)内容が多いのですが、やがて親和的になり(助言したり、占いのようなことを告げたり)、それから耳鳴りや音楽のようなものになる、というパターンです。これは、病状を自分の中に取り込んでいく(幻覚や妄想を受け入れる)過程で起きるのですが、病状を、消さねばならないものと捉えると、なかなか楽な形にはなっていきません。そこで、サポートが必要になります。どんなサポートかというと、「標準治療など受けなくても回復する」と信じさせてくれる人が、周りにたくさんいるということです。大前提が、「100%医師の治療が必要な病気」だと信じていると、自然回復はあり得ません。

イ、ウ、については、次回に続きます。

https://note.com/psychiatry_dx/n/n05a606e842ac 【幻覚や妄想の捉え方③】より

幻覚や妄想は、発病のときに現れて、治療によって改善すると思われています。その誤解を少し解いておこうと思います。

ア、幻覚や妄想は、サポートさえあれば、自然に回復します。

イ、幻覚や妄想の治療に使われる薬剤(抗精神病薬)の副作用に、幻覚、妄想があります。

ウ、抗精神病薬をのんでも幻覚や妄想が改善しないのは、薬が合っていない、足りないのでなく、幻覚や妄想が現れる原因にアプローチしていないからです。

ア、については、同タイトル②に書きましたので、お読みください。

今回はイ、抗精神病薬(だけではないけれども)の副作用としての幻覚、妄想について、です。

抗精神病薬を服用して、速やかに幻覚、妄想が消えるか、相当楽になる人がいます。抗精神病薬が、症状を消してくれた、と思うかも知れません。が、薬はそんな上等なことはできません。薬にできるのは、脳神経系を鈍らせることくらいです。幻覚や妄想で頭がパンクしそうになっているときに、鈍らせることで、たまたま自分の頭の整理ができただけなのです。薬の力は借りたかもしれませんが、自分で、または自然に回復したのです。そしてこの、鈍らせる作用は、必ずしも抗精神病薬である必要はありません。ある、有名な精神科医が「鎮静作用を持つ薬であれば、何だって精神病症状を改善できる。抗不安薬でも、気分調整薬でも」と言っておられました。抗精神病薬が、最もガツンとくるだけのことです。

では、抗精神病薬をのんでも、幻覚、妄想が消えない人は、どういうことになっているのでしょう。これについては、④で書きます。

ところで、抗精神病薬の副作用で幻覚、妄想が出現するとは、どういうことなのでしょう。このことは、あまり知られていません(向精神薬の薬害な知識のある人にとっては常識なのに)。ほとんどの抗精神病薬で、添付文書の副作用欄にしっかりと書いてあります。それでも、薬物治療が必須だと信じている専門家や、その治療を信じている人は、幻覚、妄想を改善する力のほうが、副作用で幻覚、妄想が出現する可能性より、ずっと大きいと思っているでしょう。先に書きましたが、薬は幻覚や妄想を取り除いてくれることなどできません。脳神経系の働きを鈍らせるだけ。ですから、タイミングや量によっては、むしろ、幻覚や妄想を引き出してしまうのは、理解できますね。

もしも、薬によって、幻覚や妄想が出現していると思われる場合、(服用前は全くそれらの症状がなかったのに、服用後に現れた場合)は、抗精神病薬の種類や量を変えても改善しません。このことは、精神科医師にこそ、知っておいてほしいです。

(ついでに、薬物治療開始後に幻覚や妄想が出現したときに、「あなたがもともと持っていたものが現れたのです」ということを言う人がいますが、抗うつ薬を出しておいて、その副作用で躁状態が出たときに「あなたは、もともと双極性の要素を持っていたのです」というのと同じくらいナンセンスです。が、現実にはよくある話なのです)


https://note.com/psychiatry_dx/n/nf29d8f24d870 【幻覚や妄想の捉え方④】より

幻覚や妄想は、発病のときに現れて、治療によって改善すると思われています。その誤解を、少し解いておこうと思います。

ア、幻覚や妄想は、サポートさえあれば、自然に回復します。

イ、幻覚や妄想の治療に使われる薬剤(抗精神病薬)の副作用に、幻覚、妄想があります。

ウ、抗精神病薬をのんでも幻覚や妄想が改善しないのは、薬が合っていない、足りないのでなく、幻覚や妄想が現れる原因にアプローチしていないからです。

ア、とイ、については、同タイトル②と③に書きました。

今回はウ、抗精神病薬をのんでも幻覚や妄想が改善しないのは、薬が合っていない、足りないのでなく、幻覚や妄想が現れる原因にアプローチしていないから、について、書きます。

③で、抗精神病薬等の副作用としての幻覚、妄想のことを書きました。では、薬を飲んでいない場合はどうなの?やはり、病状としての幻覚、妄想が存在するじゃないの?!と思うでしょう。

屁理屈のように思うかも知れませんが、この幻覚や妄想を、病状(病気の症状)と捉えるならば、病気だから治療が必要、ということになりがちです。しかし、病状ではなく、サイン(合図)と捉えるならば、何を自分知らせようとしているのか?何が問題なのか?と掘り下げることになります。

私は、最も多いサインは、「現実と理想のギャップを埋められない」「現実を受け止め切れない」ということではないかと思います。受験の失敗、失恋、裏切り、いじめなどがそのきっかけになることが多いのです。ただし、現実が受け止めきれない人が、みんな幻覚や妄想を体験するわけではありません。そこには、その人の生まれてからその時点までの育ち、考え方、周りの環境の影響などが関係します。たとえば、受験に失敗したといっても、ダメ元で受験して、「ははは、やっぱり無理だったー」と笑い飛ばせるのと、合格間違いなしと言われていたのとでは、ショックの度合いも違います。ですが、そんなことは、あまり大きな要素ではありません。本人と、周りの人の、思考のしなやかさ、視野の広がり、そんなことが大きいように思います。

標準治療しか知らない人は、あまりご存知ないかもしれませんが、そうでなければ、幻覚や妄想も、身体を治すことで、かなり回復可能だということを知っているでしょう。糖質過多、ミネラル不足、良質のたんぱく質や油の不足など。しかし、これらをきっちり整えても、なかなか回復しない人もいます。

このサインは、自分に何を知らせようとしているのか?ここで一度立ち止まって、何かを変えろと言っているのではないか?そう問いかけることが必要なのかも知れません。

次は、幻覚や妄想からの回復に役立ちそうなものを考えてみます。


Dr.サヤカ

奈良医大卒業後、精神科医として約30年間、様々な病院で経験を積みながら、現役で医療に従事しています。 断薬、減薬のサポートを主に行っており、薬物に頼りきった精神科医療の現状を変えるため活動しています。皆さんの理解を得られるよう、少しずつ発信していきたいと思っています。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

吾であり宇宙である☆和して同せず  競争でなく共生を☆

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