https://ameblo.jp/haiku-de-moemoe/entry-11889058041.html 【本日の My俳句 [ 手を伸ばし触れたし思ひ夏の雲 ]】より
ハート型の雲はないのかしら? 昨日の句でそんなコメントを頂き、集めた画像ストックを探してみたら・・・あらら、不思議。雲がまるでメッセージのようにハートを描くことも・・・
今日はそんな雲のハート写真から詠んでみました。
尚、掲載した雲画像は全て海外のフリー&Public domain 画像です♪
ハート雲TOP
こんにちは、本日の季語は「夏の雲」・・・夏の季語であり、文字通り夏の雲ですね。他には「夏雲」とも・・・。青い空にもくもくと湧き上がる雲は躍動感に溢れる夏の季語です。
また、別立てで「雲の峰」という季語もあり、これは俗に「入道雲」と呼ばれる「積乱雲」で大きくせり上がって来る様子を山に例えたもので江戸時代から俳人に愛された古い季語でもあります。おそらくは、中国の陶淵明の「夏雲多奇峯(夏雲奇峰多し)」という詩の影響で出来たのではないかと言われています。
ハートの雲
単なる気象現象かもしれませんが、私たちの心をそのまま反映したように見える時もあるよね。
淋しいときも悲しいときも、泣きたいような気分の時も・・・決して触れる事は出来ないけれど・・・
ハートの雲
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そうして・・・”雲”といえばいつも思い出す物語は↓
【福音館書店 ノンちゃん雲に乗る】 【DVD ノンちゃん雲に乗る】
石井桃子氏(1907~2008)の名作童話『ノンちゃん 雲に乗る』です。
石井氏は童話作家というよりむしろ翻訳家としての方が知られているかもしれませんね。
『クマのプーさん』や『ピーターラビット』のシリーズの翻訳でお馴染みの方です。
この『ノンちゃん~』は映画化もされていますが、私が最初に知ったのも映画の方でした。
ノンちゃん
既に、当時は封切り後からかなりの月日が経っていましたが、小学校からのオススメ映画として母に連れられて観に行ったのか、学校の講堂で観たのか、もう記憶は曖昧になっています。
主人公のノンちゃんを演じたのが子ども時代の鰐淵晴子サンで、その愛らしさに驚愕!
バイオリニストとして、また女優として活躍しておられた方ですが、子ども時代からモデルとして少女雑誌を飾っておられた方・・・
モデル時代
【画像引用:ハリマオ先生の資料室 向かって一番右が鰐淵晴子さまです♪】
また、お母さんを演じたのが原節子で、その時には何て綺麗なお母さんだろうとしか思わなかったけれど、私の初めての”原節子体験”だったのね。
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さて、主人公のノンちゃんはノンちゃんは8歳の女の子です。優等生のとても「いい子」。
そんなノンちゃんが・・・
┏━ ◆ ノンちゃん雲に乗る 一部抜粋◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
――いまから何十年かまえの、ある晴れた朝のできごとでした。(中略)
ノンちゃんという八つになる女の子がただひとり、わあわあ泣きながら、
つうつう鼻をすすりながら、ひょうたん池のほうへむかって歩いておりました。
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何をそんなに泣いているのかといえば、約束した東京へのお出かけに連れて行ってもらえ
なかったから。ノンちゃんよりずっと「ワルイ子」のお兄ちゃんは連れて行ってもらえたのに!
悲しくて悲しくて泣きながらお家を出たノンちゃんは、近くの神社の境内に出かけます。
そうして、大きなモミジの木に登りますが、バランスを崩して木の下の池に落ちてしまいます。
ふと気がつくと、そこは池の中ではなく、雲の中でした。ノンちゃんは不思議なおじいさんと一緒に雲の上に立っていました。ノンちゃんは、おじいさんに促されるままに自分のことやお父さん・お母さん、そしてお兄ちゃんや友だちの悪ガキの事を語りはじめます・・・
雲
多分、読んでおられなくとも想像はつくと思いますが、この物語は”夢オチ”あるいは
うがって考えれば”臨死体験”ともいえる物語なのですが、恐怖感は全くありません。
読後感のさわやかな温かい物語です。この夢?の間に、ノンちゃんはほんの少し成長します。
おじいさんとお話していく内に、さまざまな事に気付いていくのですから・・・
いま読み直しても、1951年の作品とは思えぬ程の普遍性のある純度の高い物語ですね。
「雲」の句から思い出したノンちゃんのお話は、今おとなこそ読むべきなのかもしれませんよ。
それでは、今日はこれでおしまい。またね。
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