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Facebookあいことばさん投稿記事
「目が見えることで大切なことが見えなくなる」というお話です。
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偉い人とは、目に見えないものをたくさん持っている人だと思います。
そしてそのことで光り輝いている人。
そういう人は目に見えるものを、人々のために捧げることのできる人です。
僕達は、お金や地位、名誉、車や宝石のような、手にしたときに、ある種の幸福感・満足感を与えてくれるものを求めて暮らしているものです。
ただ、そういうものは、なくなるときには全部なくなってしまう。
残念ながら、僕達はそういうものを追いかけて、生きていくものなのです。
目が見えることで、見えなくなってしまう尊いものがたくさんあります。
実はそういう目に見えないものこそが、本当の意味で僕達に幸福を与え人生を豊かにするものなのです。
讃美歌に「アメイジング・グレース」という有名な歌があります。みなさん、一度は聞いたことがあると思います。
その中の歌詞に、「I once was lost but now am found, was blind but now I see.」
一度は道を外れた私だが、今見出された。かつては見えなかったこの目、でも今ははっきりと見える。という言葉があります。
この歌詞に描かれている人は目が見えなかったわけではないと思います。
肉眼の目は見えていた、けれど見えなかった(blind:盲目)と言っているのです。
目が見えることで、大切なことが見えなくなり、この与えてもらった命に感謝することなく、道を外れてしまう。太古の昔から、人間はそういう存在なのでしょう。
自分の与えられた命に感謝し、時間を人のために使える人。さらにいえば、時間はまさに「タイムイズマネー」です。得たお金をも、他者のために捧げることのできる人、僕はそのような人が本当に偉い人なのだと思います。
生きていくあなたへ 日野原重明 著 幻冬舎
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人間と動物を分ける最大の決め手は、目に見えないものを信じ、敬うことができるかどうかにあるそうです。
猿は、神さま、ご先祖さまなどの目に見えないものに対して敬うとか、尊敬する、感謝する、手を合わせるという行為をしません。
生かされていることに感謝し、「ありがとうございます」と手を合わせ、頭を下げることが、人間最大の人間らしさなんだと思います。
もし、目に見えるものだけを信じ、それだけを頼りにしていたのなら、動物たちと同じになってしまう。
人からもらったモノだけじゃなく、そのモノの奥にある「想い」とか「愛」っていうのは目に見えないけどあるんです。言葉の裏にも「愛」が隠れていたりします。
目に見えないから、見ようとしない人には絶対に見えない、まさに盲目と一緒の状態です。
誰かの頑張りとか、悲しみとか、喜びとか、人知れず願った人の幸せとか、常に与えてもらっている愛も、目に見えないものだから、スルーしようと思えばできてしまう。
本当にたいせつなものほど、目に見えないのかもしれません。
そう、「当たり前」というものが目を濁らせるから。
骨肉腫の為に右足を膝から下で切断、のちに肺に悪性腫瘍が転移したことにより、31歳という若さでこの世を去った医師“井村和清”氏
彼が、妻と娘、そしてお腹の中にいるまだ見ぬ子に遺した手記の一部をご紹介させて頂きます。
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ようやくパパと言えるようになった娘と、まだお腹にいるふたりめの子供のことを思うとき、胸が砕けそうになります。這ってでももう1度と思うのです。
しかし、これは私の力では、どうすることもできない。
肺への転移を知った時に覚悟はしていたものの、私の背中は一瞬凍りました。
その転移巣はひとつやふたつではないのです。レントゲン室を出るとき、私は決心していました。歩けるところまで歩いていこう。
その日の夕暮れ、アパートの駐車場に車を置きながら、私は不思議な光景を見ていました。
世の中がとても明るいのです。スーパーへ来る買い物客が輝いてみえる。走りまわる子供たちが輝いてみえる。犬が、垂れはじめた稲穂が、雑草が、電柱が輝いてみえるのです。
アパートへ戻ってみた妻もまた、手をあわせたいほど尊くみえました。
「ふたりの子供たちへ」
心の優しい思いやりのある子に育ちますように。父親がいなくても、胸を張って生きなさい。
私は最後まで負けない。お前達の誇りになれるよう、決して負けない。
だからお前達も、これからどんな困難に遭うかもしれないが、負けないで耐え抜きなさい。
(中略)
お母さんを守ってあげなさい。
二人の力で守ってあげれば、どんな苦労だって乗り越えられるよ。
そしてもし、私が死んだ後、お母さんが淋しがっていたら、慰めてあげなさい。
思いやりのある子とは、周りの人が悲しんでたらともに悲しみ、喜んでいる人がいたらその人のために一緒に喜べる人だ。
思いやりのある子は周りを幸せにする。
周りの人を幸せにする人は、周りの人々によって、もっともっと幸せにされる、世界で一番幸せな人だ。
だから、心の優しい、思いやりのある子に育って欲しい。それが私の祈りだ。
さようなら。私はもう、いくらもおまえたちの傍にいてやれない。
おまえたちが倒れても、手を貸してやることも出来ない。だから、倒れても倒れても自分の力で起き上がりなさい。さようなら。お前達がいつまでも、いつまでも幸せでありますように。
雪の降る夜に父より
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「スーパーへ来る買い物客が輝いてみえる。走りまわる子供たちが輝いてみえる。
犬が、垂れはじめた稲穂が、雑草が、電柱が輝いてみえるのです。
アパートへ戻ってみた妻もまた、手をあわせたいほど尊くみえました」
普段見ているようで、見えていないことに気付かされます。
きっと、大切なものほど、目に見えないんだ。 ※魂がふるえる話より
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