太陽柱

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E6%9F%B1 【太陽柱】より

太陽柱(たいようちゅう)、サンピラー(英語:sun pillar)[1]は、大気光学現象の一種であり、日出または日没時に地平線に対して垂直方向へ、太陽から炎のような形の光芒が見られる現象を言う。ダイアモンドダストでも同様の現象が起きる。

概要

雲の中に六角板状の氷晶があり、風が弱い場合、これらの氷晶は落下の際の空気抵抗(抗力)のために地面に対してほぼ水平に浮かぶ。このほぼ水平に浮かんだ板状の氷晶の表面で太陽からの光線が反射され、太陽の虚像として見えるのが太陽柱である。太陽柱の中心は太陽と地平線をはさんで対称の位置、つまり、地平線下にあり、氷晶の水平からのずれのためにその上下に広がって見えている。

雲中の氷晶による太陽柱や光柱(後述)などは、巻層雲や高層雲のときが多い。これは氷晶が層状にまんべんなく分布してきれいに見えるためで、巻雲、巻積雲、高積雲などでは光が途切れ途切れになって見えにくい。

氷点下10 - 20度以下の空気中で発生するダイアモンドダストでも同様の現象が起こる。日本では冬季の北海道などで見ることができる[2]。

氷晶によるものは、寒い地方で寒い時期のみではなく、季節を問わず各地で見られる。これは、夏でも上空の雲は氷晶で構成されているためで、氷晶の雲の下に光を遮るほかの雲が無ければ観測できる。

映日

太陽の高度が高い場合は、反射を起こす氷晶を含む雲が地平線よりも下になければ、この反射光を見ることはできない。このような条件は飛行機や高山などに限られる。そのため、太陽柱が見られるのは、通常、日出または日没時のみである。太陽の高度が高い場合に飛行機や高山から見える反射光は太陽と離れて、太陽と地平線をはさんで対称の位置に見えるので映日という別の現象名で呼ばれる。

月柱

太陽光以外に月の光でも同様の現象が起こり、これは月柱(げっちゅう、英: moon pillar[3][4][5])、あるいは月光柱[6]と表現されることがある。

光柱

遠くの地上の街灯などが同様の現象を起こすこともあり、光柱(こうちゅう)もしくはライトピラー(英語:light pillar)と呼ばれる。太陽や月の光がほぼ平行光線なのに対して、地上の街灯などは広がりがあるため、光柱は太陽柱や月柱に比べて高く見える。

例えば、夜間に行われる漁撈の漁火(いさりび)を光源(白、黄色、青などの色がある)として発生する光柱(漁火光柱、漁火の光柱)がそれであり、遠く洋上にある漁火がその上空に光柱を発生させる様子は、日本であれば日本海沿岸各地で観測されることがある。光源が複数であれば、その数だけの光柱が生まれる。

関連する創作作品

宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』に、主人公ジョバンニを不可思議な銀河鉄道の世界へ導くまばゆい光の柱である「天気輪の柱」が登場する。これは、太陽柱をモチーフとして発想されたものであるとの説がある。

https://www.polewards.com/about-sun-pillar/ 【太陽から伸びる美しい光芒「太陽柱(サンピラー)」とは?】 より

南極や北極を始め、寒冷地という環境は時に神秘的な現象を引き起こすこともあります。

その1つが「太陽柱(サンピラー)」と呼ばれる大気光学現象です。日の出や日没のわずかな間、太陽から伸びる美しい光芒は、一定の条件が揃わないと観測することはできません。

非常に珍しい現象であることから「天変地異の前触れ」と囁かれることも。

今回は、空を照らす美しい光の柱「太陽柱」についてその概要やメカニズムを中心に、混同されがちな光柱との違いに至るまで詳しくご紹介します。

1 そもそも「太陽柱(サンピラー)」とは?

太陽柱(サンピラー)とは、一定の気象条件等を満たした際、まるで空から光の柱が降りてくるかのように見える神秘的な現象のことです。

学問上は「大気光学現象」の1つに分類されています。

澄んだ空気の中空から舞い降りてくる光の柱は、思わず息を飲むほどの美しさ。

その発生頻度の低さゆえに、太陽柱を見た人の間では「天災が起こる前触れだ」とか、反対に「見た者には幸運が訪れる」などと囁かれることもあるのだそう。

寒冷地を中心に発生することで知られていますが、一定の条件さえ満たせば、地域や季節など関係なく観測できることもあるようです。

2 太陽柱のメカニズム

太陽柱の発生においてポイントとなるのが、雲の中に含まれる六角板状の「結晶」です。

上空で吹く風が弱い場合、結晶は落下時の空気抵抗によって、地面に対してちょうど水平の状態で浮かぶことがあります。

この水平の状態で浮かんだ結晶が、太陽の光を反射することで世にも美しい太陽柱が発生すると考えられているわけです。

また、太陽柱は寒冷地でよく起こる現象だと言われていますが、実際は地域や季節問わず、大気中の結晶といった諸条件を満たすことで発生します。

意外とメカニズムはシンプルであることが分かりますね。とは言っても発生確率はとても低い上に、観測時間も長くて數十分程度。

ひょっとすると気づかず日が沈んでしまうこともあるかもしれません。

3 太陽柱とダイヤモンドダストの関係

太陽柱と密接な関係にあるのが、細氷(ダイヤモンドダスト)と呼ばれる現象です。

ダイヤモンドダストとは、空気中の水蒸気が結晶化することで、まるでダイヤモンドのようにキラキラと輝いて見える神秘的な現象のこと。

実は、このダイヤモンドダストと太陽柱は同時に観測されることもしばしば。

本来、太陽柱は”雲の中”にある氷晶が陽光を反射することで発生します。一方、ダイヤモンドダストと同時に起こる場合は、細氷が陽光を反射することで太陽柱を出現させるわけです。

それぞれ単体でも非常に美しい現象ですが、両者が合わさることでより一層神秘的な光景を作り出します。

4 太陽柱と光柱の違い

太陽柱とよく混同されがちなものとして、光柱と呼ばれる現象が挙げられます。

ここまでご紹介してきたサンピラーやムーンピラー同様、光柱は「ライトピラー」と呼ばれることも。

太陽柱との大きな違いは、光の発生源が人工的な灯であるという点。大気中で地面に対して水平に浮かぶ結晶が、強い街灯などを反射することで、光柱が現れます。

ただし、光源が人工的なものであるからと言え珍しい現象であることに変わりはありません。

ちなみに夜間の漁で用いる「漁火(いさりび)」によって起こる神秘的な光柱は、別名「漁火光柱」と呼ばれることもあります。

5 サンピラーと対をなす「ムーンピラー」も

ここまでの解説で、太陽柱(サンピラー)があるのなら、ひょっとするとムーンピラーもあるのではないか?と予想した方もいらっしゃるかもしれません。

実は御察しの通り、サンピラーと対をなすムーンピラー(月光柱)も確かに存在します。

基本的な発生条件は、太陽柱とほとんど同じです。違いをあげるなら、ムーンピラーは天気の良好な「夜」に起こるということ。なおかつ、比較的明るい半月〜満月が理想的とされています。

ただし太陽柱同様、たとえ条件を充足したとしても必ず発生するとは限りません。

サンピラーとムーンピラー、もし運良く両方を観測できた日には「何か良いことが起こるかもしれない」なんて期待してしまいそうですね。

太陽柱は日本国内なら北海道でも観測可能

今回は、神秘的な大気光学現象の1つ「太陽柱(サンピラー)」について詳しくご紹介しました。

地面と平行に浮かぶ雲中の結晶が太陽の光を反射することで、美しい光の柱を作り出していたわけです。

ちなみに太陽柱は、日本国内でも観測されています。中でも発生する確率が高いとされているのが北海道の1月〜2月、すなわち厳冬期。

極地でなくとも観測できるとはいえ、やはり寒冷地の方が発生頻度も比較的高めです。

もちろん頻繁に発生するわけではないものの、運が良ければダイヤモンドダストと太陽柱が同時に発生する神秘的な景色を観測できるかもしれません。

コズミックホリステック医療・現代靈氣

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